この章では、フォーム・バージョン制御(FVC)ユーティリティの有効範囲、コンテンツおよび説明を示します。内容は次のとおりです。
次の表に、このユーティリティで実装される機能の有効範囲を示します。
機能 | 実装(はい/いいえ) | コメント |
---|---|---|
プロセス・フォーム・バージョンのアップグレード | はい | ターゲット・フォーム・バージョンが存在し、かつアクティブなフォーム・バージョンであることを確認してください。 |
子フォーム・バージョンのアップグレード | はい | 子フォーム・バージョンは、アクティブな親フォームに属する子フォームに、自動的にアップグレードされます。 |
親フォームの値のアップグレード | はい | ターゲット・フォーム・バージョンが存在し、かつアップグレード対象の値を持つフィールドが含まれていることを確認してください。 |
子フォームの値のアップグレード | はい | ターゲット子フォームが存在し、かつユーザーに対してその子フォームがプロビジョニングされていることを確認してください。 |
子フォームの値の挿入 | はい | アクティブな親フォームに属する子フォーム・バージョンに、挿入対象のフィールドが存在することを確認してください。 |
次の表に、FVCユーティリティを構成するファイルの名前とパスのリストと説明を示します。
ファイル名(パス付き) | 説明 |
---|---|
OIM_DC_HOME\xlclient\lib\xlFvcUtil.jar
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このJARファイルには、フォーム・バージョン制御ユーティリティを実行するのに必要な、このユーティリティのクラスが含まれます。 |
OIM_DC_HOME\xlclient\xlFvcUtil.ear
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このEARファイルには、フォーム・バージョン制御ユーティリティを実行するのに必要な、このユーティリティのクラスが含まれます。 |
OIM_DC_HOME\xlclient\fvc.properties
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このファイルには、ソースおよびターゲットのフォーム・バージョン、それらのフィールドと値、および子フォームの情報に関するすべての構成プロパティが含まれます。 |
OIM_DC_HOME\xlclient\fvcutil.cmd OIM_DC_HOME\xlclient\fvcutil_websphere.cmd |
これらのスクリプトは、Microsoft Windowsシステムでフォーム・バージョン制御ユーティリティを実行するために使用されます。このスクリプトを実行する場合、次のコマンドに示すように、Oracle Identity Manager管理者のユーザー名およびパスワードを指定する必要があります。
OIM_DC_HOME\xlclient\fvcutil.cmd OIM_ADMINISTRATOR_LOGIN |
フォーム・バージョン制御ユーティリティは、カスタム・プロセス・フォームのバージョン番号フィールドおよび追加のプロセス・フォーム・フィールドのデータを更新するように設計されています。このユーティリティは、コマンド・コンソールから起動され、ログイン用のコマンドライン・パラメータおよびプロパティ・ファイルを使用して動作します。このパラメータのプロパティおよびユーザーのログインとパスワードの妥当性が検証され、エラーが発生した場合には、それを通知する適切なエラー・メッセージが作成されます。
FVCユーティリティの概要は次のとおりです。
システム要件に従い、ユーティリティは、ステータスがRevoked
でないオブジェクトのプロセス・フォームのみを更新します。
このユーティリティには、フォーム・バージョンを変更せずにフォーム・フィールドの値を更新する必要がある場合に備えて特別な機能が用意されています。この場合、version to
パラメータとversion from
パラメータは同じであることが必要です。ユーティリティでは、バージョン値自体の変更なしに指定したバージョンのフィールド値が更新され、エラーは作成されません。
このユーティリティには、子レコードを挿入する機能がありません。1つの子表レコードは、単一の子表フィールドとみなされます。そのため、fvc.properties
ファイルに次のエントリが存在する場合、このユーティリティは、指定した3つのフィールド値を持つ単一の子レコードを作成および挿入するかわりに、子表に3つの異なる行を作成します。
Child;UD_CF3_FIELD7;tiger;Insert
Child;UD_CF3_FIELD8;mad;Insert
Child;UD_CF3_FIELD9;me2;Insert
fvc.propertiesファイルのToVersion
プロパティにActive Versionの値が割り当てられている場合、このユーティリティはカスタム・プロセス・フォームの更新のみに使用できます。
新しいフィールドのデフォルト値は、プロパティ・ファイルで定義する必要があります。