Oracle Fusion Middlewareリリース・ノート 11gリリース1(11.1.1) for Microsoft Windows(32-Bit) B55923-02 |
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この章では、Oracle Virtual Directoryに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。
この項では、一般的な問題および回避方法について説明します。内容は次のとおりです。
「Oracle Directory Services Managerのデータ・ブラウザでは英語以外のデータを含むLDIFファイルが正常にインポートされない」
「複数のOracle Virtual Directoryコンポーネントを管理していてその1つを停止すると、Oracle Directory Services Managerで例外が起きる場合がある」
「アクセス制御ポイントに関連付けられているDNのOracle Directory Services Managerでの識別」
「Fusion Middleware ControlのOracle Virtual Directoryのメトリックの問題」
Fusion Middleware ControlからOracle Directory Services Managerを起動し、新規Oracle Directory Services Managerタスクを選択すると、ブラウザ・ウィンドウが使用できなくなる場合があります。たとえば、ウィンドウが繰り返しリフレッシュしたり、空白ページとして表示されたり、ユーザー入力を受け付けなかったり、nullポインタ・エラーを表示します。
回避方法として、URL: http://host:port/odsmに移動します。ここで、hostおよびportには、http://myserver.example.com:7005/odsmのようにOracle Directory Services Managerが稼働している場所を指定します。その後Oracle Directory Services Managerウィンドウを使用してサーバーにログインします。
Oracle Directory Services Managerのデータ・ブラウザを使用して英語以外のデータを含むLDIFファイルをインポートすると、データ・エラーまたは障害が発生します。
この問題を回避するには、コマンドラインからldapaddツールを使用して、英語以外のデータを含むLDIFファイルをインポートします。
同じOracle Directory Services Managerセッションから複数のOracle Virtual Directoryコンポーネントを管理する場合、Oracle Virtual Directoryコンポーネントの1つを停止すると、例外またはエラーが表示されることがあります。たとえば、同じOracle Directory Services Managerセッションからovd1およびovd2という名前のOracle Virtual Directoryコンポーネントを管理するとします。ovd1とovd2の両方とも構成され、実行されています。ovd1を停止し、Oracle Directory Services Manager内を移動しようとすると、例外またはターゲットにアクセスできないというメッセージが表示される場合があります。
この問題を回避するには、現在のOracle Directory Services Managerセッションを終了し、Webブラウザを閉じてから、新しいOracle Directory Services ManagerセッションでOracle Virtual Directoryコンポーネントに接続します。
Oracle Directory Services Managerを使用してアクセス制御ポイント(ACP)を作成すると、ACPを作成したDNの相対識別名(RDN)が画面の左側のナビゲーション・ツリーに表示されます。たとえば、cn=ForExample,dc=us,dc=sales,dc=westというDNでACPを作成すると、ナビゲーション・ツリーにcn=ForExampleが表示されます。ナビゲーション・ツリーでACPをクリックすると、その設定が画面の右側に表示され、関連付けられているRDNがページの上部に表示されます。
ACPに関連付けられているDNを識別するには、ナビゲーション・ツリーでACP上にカーソルを移動(マウス・オーバー)します。ACPに関連付けられている完全DNがツールチップ・ダイアログ・ボックスに表示されます。
ナビゲーション・ツリーでのACPのマウス・オーバーは、次のようにRDNが同一のDNに関連付けられているACPが複数ある場合に便利です。
ACP 1 = cn=ForExample,dc=us,dc=sales,dc=west
ACP 2 = cn=ForExample,dc=us,dc=sales,dc=east
ここでは、Fusion Middleware ControlのOracle Virtual Directoryメトリックの問題について説明します。内容は次のとおりです。
「Windowsで既存のドメインの拡張オプションの使用後、Oracle Virtual DirectoryのメトリックがFusion Middleware Controlに表示されない場合がある」
「11gリリース1(11.1.1)へのアップグレード後、Fusion Middleware Controlでパフォーマンス・メトリックのレポートが可能なように操作固有のプラグインを構成」
Oracle Bug#8603557に従って記載されています。
既存のドメインの拡張オプションを使用してOracle Virtual DirectoryをWindowsにインストールした後、Oracle Virtual DirectoryのメトリックがFusion Middleware Control(Oracle Virtual Directoryホームページ、「パフォーマンス・サマリー」ページなど)に表示されない場合があります。この問題は、不適切なFusion Middleware ControlエージェントがOracle Virtual Directoryを監視するよう構成されている場合に起こります。
この問題を解決するには、次の手順を実行し、適切なFusion Middleware ControlエージェントでOracle Virtual Directoryを監視するよう構成します。
次の手順を実行して、Oracle Virtual Directoryの監視に適切なFusion Middleware Controlエージェントを特定します。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインし、Oracle Virtual Directoryホームページに移動します。
「Oracle Virtual Directory」メニューをクリックし、「一般情報」を選択します。Oracle Virtual Directoryコンポーネントの一般情報が表示されます。
「一般情報にリストされている「Oracleインスタンス」の場所を確認します。
コマンドラインで$ORACLE_INSTANCE/EMAGENT/EMAGENT/bin/ディレクトリからemctl status agent
コマンドを実行します。ここで、ORACLE_INSTANCEは、ステップcで確認した場所です。
emctl status agent
コマンドの結果でAgent URL
設定を検索し、Oracle Virtual Directoryの監視に適切なFusion Middleware Controlエージェントを特定します。
次の手順を実行し、ステップ1で特定したFusion Middleware ControlエージェントURLを使用してOracle Virtual Directoryコンポーネントを構成します。
Fusion Middleware Controlの左上のナビゲーションの「ファーム」メニューをクリックし、「エージェントの監視中のターゲット」を選択します。「エージェントの監視中のターゲット」画面が表示されます。
「ターゲット」表で適切なOracle Virtual Directoryコンポーネントの「構成」ボタンをクリックします。「ターゲットの構成」ページが表示されます。
「エージェントの変更」ボタンをクリックします。Oracle Virtual Directoryを監視している現在のエージェントURLを表示するフィールドがドロップダウン・リストに変わります。
ドロップダウン・リストからステップ1で確認したエージェントURLを選択し、「OK」ボタンをクリックします。
追加、バインド、取得などの特定の操作で実行されるようプラグインが構成されているOracle Virtual Directoryリリース10gインストールを11gリリース1(11.1.1)にアップグレードした場合、Fusion Middleware Controlを使用してパフォーマンス・メトリックを表示する前に、これらの操作固有のプラグインを更新する必要があることがあります。
11gリリース1(11.1.1)へアップグレードし、アップグレードが成功かどうかを確認する初期操作を行った後、Fusion Middleware ControlでOracle Virtual Directoryホームページをチェックします。「現行ロード」および「平均レスポンス時間と操作」メトリックのデータが表示されるはずです。
これらのメトリックのデータが表示されない場合、特定の操作で実行されるよう構成されているプラグインを更新する必要があります。回避方法は、パフォーマンス監視プラグインを操作固有のプラグインの構成チェーンに追加することです。
次の手順を実行して、パフォーマンス監視プラグインを操作固有のプラグインの構成チェーンに追加します。
操作固有のプラグインがグローバル・レベルのプラグインの場合、ORACLE_INSTANCE/config/OVD/NAME_OF_OVD_COMPONENT/ディレクトリにあるserver.os_xmlファイルを編集します。
操作固有のプラグインがアダプタ・レベルのプラグインの場合、ORACLE_INSTANCE/config/OVD/NAME_OF_OVD_COMPONENT/ディレクトリにあるadapters.os_xmlファイルを編集します。
ファイルでpluginChains
要素を見つけます。たとえば、トランザクションのダンプ・プラグインが取得操作で実行されるよう構成されている場合、次のようになります。
例41-1 取得操作について構成されているトランザクションのダンプ・プラグイン
<pluginChains xmlns="http://xmlns.oracle.com/iam/management/ovd/config/plugins"> <plugins> <plugin> <name>Dump Transactions</name> <class>com.octetstring.vde.chain.plugins.DumpTransactions.DumpTransactions</class> <initParams> <param name="loglevel" value="info"/> </initParams> </plugin> <plugin> <name>Performance Monitor</name> <class>com.octetstring.vde.chain.plugins.performance.MonitorPerformance</class> <initParams/> </plugin> </plugins> <default> <plugin name="Performance Monitor"/> </default> <get> <plugin name="Dump Transactions"> <namespace>ou=DB,dc=oracle,dc=com </namespace> </plugin> </get> </pluginChains>
次のパフォーマンス監視プラグイン要素を操作固有の構成チェーンに追加します。
<plugin name="Performance Monitor"/>
次に例を示します。
例41-2 操作固有のプラグイン構成チェーンへのパフォーマンス監視の追加
<pluginChains xmlns="http://xmlns.oracle.com/iam/management/ovd/config/plugins">
<plugins>
<plugin>
<name>Dump Transactions</name>
<class>com.octetstring.vde.chain.plugins.DumpTransactions.DumpTransactions</class>
<initParams>
<param name="loglevel" value="info"/>
</initParams>
</plugin>
<plugin>
<name>Performance Monitor</name>
<class>com.octetstring.vde.chain.plugins.performance.MonitorPerformance</class>
<initParams/>
</plugin>
</plugins>
<default>
<plugin name="Performance Monitor"/>
</default>
<get>
<plugin name="Dump Transactions">
<namespace>ou=DB,dc=oracle,dc=com </namespace>
</plugin>
<plugin name="Performance Monitor"/>
</get>
</pluginChains>
ファイルを保存します。
Oracle Virtual Directoryを再起動します。
この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。内容は次のとおりです。
Oracle Virtual Directoryリリース10g(10.1.4.2.0)では、Oracle Virtual Directoryをインストールすると、Microsoft Active DirectoryおよびSun Java System Directory Serverのエンタープライズ・ユーザー・セキュリティ・マッピングがデフォルトでデプロイされました。これらのマッピングはOracle Virtual Directory 11gリリース1(11.1.1)ではデフォルトでデプロイされません。
これらのマッピングは、『Oracle Fusion Middleware Oracle Virtual Directory管理者ガイド』の第14章「Oracle Virtual Directoryマッピングの管理」を参照してデプロイできます。
Oracle Virtual Directory 11gリリース1(11.1.1)でOracleデータベース用のデータベース・アダプタを作成する場合、データベース表および列名には英数字またはドル記号($)、アンダースコア(_)、番号記号(#)の特殊文字のみを使用します。
Oracleデータベース用のデータベース・アダプタを作成する場合、次の点に注意します。
データベース表および列名に非ASCII文字を使用しません。
データベース表および列名を二重引用符(")で囲みません。たとえば、"tablename"や"columnname"を使用しません。
Oracleデータベース用のデータベース・アダプタの作成時にデータベース表および列名に対するこれらの文字要件に従わない場合、Oracle Directory Services Managerのデータ・ブラウザを使用してデータベースのデータを表示しようとすると、ORA-00904またはLocalLDAPExceptionエラーになります。
Oracle Directory Services Managerでは、完全外部結合が誤ってForkJoinプラグインの構成パラメータとして表示されます。実際には、ForkJoinプラグインによってサポートされる構成パラメータは、SecondaryOnlyAttributes、PrimaryAndSecondaryAttributesおよびJoinPolicyのみで、完全外部結合は、JoinPolicy構成パラメータによってサポートされる値です。
完全外部結合をJoinPolicy構成パラメータの値として設定するには、次の手順を実行します。
次に示すForkJoinプラグインのマニフェスト・ファイルのバックアップ・コピーを作成します。
ORACLE_INSTANCE/config/OVD/NAME_OF_OVD_COMPONENT/adapters.os_xml
adapters.os_xmlファイルの次のエントリを探します。
<param name="FullOuterJoin" value="true"/>
このエントリを次のように変更します。
<param name="JoinPolicy" value="FullOuterJoin"/>
Oracle Virtual Directoryサーバーを再起動します。
この項では、ドキュメントの訂正箇所を示します。内容は次のとおりです。
「Windows上でOracle TimesTen In-Memory Database用のデータベース・アダプタを作成するための追加の手順」
「Fusion Middleware Controlを使用したOracle Virtual Directory管理リスナー設定の編集に関する追加の手順」
『Oracle Fusion Middleware Oracle Virtual Directory管理者ガイド』のHideEntriesByFilterプラグインに関する項には、プラグインが適用されるユーザーの説明が含まれていません。HideEntriesByFilterプラグインは、orcladminを除くすべてのユーザーに適用されます。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Virtual Directory管理者ガイド』のOracle TimesTen In-Memory Database用のデータベース・アダプタの作成に関する項には、Windowsプラットフォームに必要な次の情報が含まれていません。
opmn.xmlファイルで設定するPATH環境変数には、Oracle TimesTenのbinディレクトリ(例: TIMESTEN_HOME/bin、TIMESTEN_HOMEはOracle TimesTenソフトウェアのインストール先ディレクトリ)を含める必要があります。
『Oracle Fusion Middleware Oracle Virtual Directory管理者ガイド』のOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用したOracle Virtual Directoryの管理リスナー設定の編集に関する項の内容が不完全です。
この項に含まれる6つの手順を実行した後で、次の追加の手順を実行する必要があります。
7. opmnctl updatecomponentregistration
コマンドを使用して、編集した管理リスナーが含まれているOracle Virtual Directoryコンポーネントの登録を更新します。
opmnctl updatecomponentregistration
の構文は次のとおりです。
$ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl updatecomponentregistration [-adminHost hostname] [-adminPort weblogic_port] [-adminUsername weblogic_admin] [-adminPasswordFile 'FILE_WITH_WEBLOGIC_ADMIN_PASSWORD'] [-componentType OVD] -componentName componentName [-Host OVD_HOST_NAME]
注意:
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次に例を示します。
$ORACLE_INSTANCE/bin/opmnctl updatecomponentregistration -adminHost myhost \
-adminPort 7001 -adminUsername weblogic -componentType OVD -componentName ovd1
『Oracle Fusion Middleware Oracle Virtual Directory管理者ガイド』には、検索操作の監査ログが作成される状況についての説明が含まれていません。検索操作の監査ログが作成されるのは、検索によってuserPassword属性が要求される場合のみです。