Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ 11g リリース1 (10.3.3) B60988-01 |
|
前 |
次 |
次の項では、このマニュアル『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』の内容と構成について説明します。
このマニュアルは以下の読者を対象にしています。
Java EEアプリケーションまたはアプリケーション・モジュールを、WebLogic Serverインスタンスまたはクラスタにデプロイする管理者。このマニュアルは、読者が本番環境で作業しているものと想定しています。通常の本番環境では、複数のWebLogic Serverインスタンスまたはクラスタが複数のマシン上で動作しています。また、1つまたは複数のアプリケーション・モジュール・アーカイブ・ファイルがすでにテストされ、本番サーバーにデプロイできる状態にあることも想定しています。
開発環境でのアプリケーションのデプロイメント、管理者またはデプロイヤへの配信を目的としたアプリケーションのパッケージ化、テスト環境、ステージング環境、または本番環境へのデプロイメントを目的としたアプリケーションの構成の作成およびエクスポート、などを行う開発者。
この章第1章「概要とロードマップ」では、このガイドの構成を説明し、WebLogic Serverのこのリリースで導入されている新しいデプロイメント機能に焦点を当てています。
第2章「WebLogic Serverデプロイメントについて」では、WebLogic Serverで使用されるデプロイメント機能の概要を示します。
第3章「アプリケーションおよびモジュールのデプロイメント準備」では、アプリケーションおよびモジュール・ファイルをWebLogic Serverへのデプロイメントのために準備する方法について説明します。
第4章「本番デプロイメントのためのアプリケーションの構成」では、特定のWebLogic Serverの環境にデプロイするためにアプリケーションを構成する方法について説明します。
第5章「新しい環境にデプロイするためのアプリケーションのエクスポート」では、アプリケーションのWebLogic Serverデプロイメント構成をカスタム・デプロイメント・プランにエクスポートする方法について説明します。カスタム・デプロイメント・プランは、アプリケーションを非開発環境にデプロイする際に使用します。
第6章「weblogic.Deployerによるアプリケーションおよびモジュールのデプロイ」では、WebLogic Serverにアプリケーションをデプロイするための基本的な技術および高度な技術について説明します。
第7章「開発ドメインへのアプリケーションの自動デプロイ」では、単一サーバーの開発環境で評価またはテストを行うために、くスタンドアロン・サーバー(管理サーバー)にアプリケーションを迅速にデプロイする方法について説明します。
第8章「本番環境でのアプリケーションの再デプロイメント」では、本番環境にデプロイしたアプリケーションを安全に更新、再デプロイ、および再構成する方法について説明します。
第9章「デプロイされたアプリケーションの管理」では、デプロイされたアプリケーションおよびモジュールを管理する際に管理者が実行する一般的なタスクについて説明します。
付録A「weblogic.Deployerコマンド・ライン・リファレンス」では、weblogic.Deployer
ツール構文に関する詳細なリファレンスを提供します。
付録B「weblogic.PlanGeneratorコマンド・ライン・リファレンス」では、weblogic.PlanGeneratorユーティリティを使用して基本的なデプロイメント・プランを作成する方法について説明します。
WebLogic Serverは、Java EE 5仕様を実装しています。Java EE 5には、デプロイメント仕様JSR-88が含まれています。この仕様には、アプリケーションをアプリケーション・サーバーに構成およびデプロイする際に、デプロイメント・ツールおよびアプリケーション・サーバー・プロバイダで使用する標準APIが記述されています。
WebLogic Serverは、Java EE 5デプロイメント仕様に準拠するように、JSR-88サービス・プロバイダ・インタフェース(SPI)プラグインとモデル・プラグインの双方を実装しています。WebLogic Serverに対してJ2EEアプリケーションおよびモジュールを構成、デプロイ、および再デプロイするには、(APIのWebLogic Server拡張を使用せずに) WebLogic Serverプラグインとともに基本的なJava EE 5デプロイメントAPIデプロイメント・ツールを使用できます。WebLogic Serverの互換性に関するステートメントを参照してください。
このマニュアルでは、一貫して次のWebLogic Serverデプロイメント用語が使用されます。
アプリケーション - エンド・ユーザーがコンピューティング・タスクを実行するために集合的に使用する1つまたは複数のソフトウェア・プログラム。
アプリケーション・インストール・ディレクトリ - アプリケーションまたはモジュール用の、デプロイメント・ファイルおよび生成されたデプロイメント構成アーティファクトの整理を支援するために設計された、WebLogic Serverディレクトリ構造。アプリケーション・ルート・ディレクトリとも言います。
アプリケーション・モジュール - JMSまたはJDBCリソースの構成に使用するXMLドキュメント。アプリケーション・モジュールには以下の2種類があります。
スタンドアロン - リソースはグローバルJNDIツリーにバインドされます。
アプリケーション・スコープ - エンタープライズ・アプリケーションの一部としてバンドルされ、アプリケーション自体にスコープされます。
アプリケーション・バージョン - デプロイされたアプリケーションのバージョンを識別する文字列値。バージョン文字列を使用する互換性のあるアプリケーションでは、WebLogic Server本番再デプロイメント方式を使用できます。
デプロイメント構成 - 特定のWebLogic Serverドメインにアプリケーションをデプロイするために必要となるデプロイメント記述子の値を定義するプロセス。アプリケーションまたはモジュールに関するデプロイメント構成は、J2EEデプロイメント記述子、WebLogic Server記述子、およびWebLogic Serverデプロイメント・プランという、3種類のXMLドキュメントに格納されます。
デプロイメント記述子 - デプロイメント時にアプリケーションまたはモジュールのJ2EE動作またはWebLogic Server構成を定義するのに使用される、XMLドキュメント。
デプロイメント・プラン - 特定のWebLogic Server環境(開発環境、テスト環境、本番環境など)用に、アプリケーションのWebLogic Serverデプロイメント構成を定義するために使用するXMLドキュメント。デプロイメント・プランは、アプリケーションのアーカイブ・ファイルの外部にあり、アプリケーションの既存のWebLogic Serverデプロイメント記述子をオーバーライドするデプロイメント・プロパティを格納します。デプロイメント・プランを使用すると、既存のデプロイメント記述子を修正することなく、特定の環境についてのアプリケーションのWebLogic Server構成を簡単に変更できます。複数のデプロイメント・プランを使用すると、単一のアプリケーションを、複数の様々なWebLogic Server環境にデプロイされるように再構成できます。
配布 - WebLogic Serverが、デプロイメント・ソース・ファイルをデプロイメントの対象サーバーにコピーするプロセス。
本番再デプロイメント - 新しいバージョンの本番アプリケーションを、それより前のバージョンと一緒にデプロイする一方で、HTTP接続を自動的に管理してクライアント・アクセスが中断しないようにする、WebLogic Server再デプロイメント方式。
ステージング・モード - デプロイメント・ファイルを、ドメイン内の対象サーバーで使用できるようにするために、WebLogic Serverで使用される方法。ステージング・モードにより、ファイルをデプロイ前に対象サーバーに配布(コピー)するかどうかが判断されます。
アプリケーションおよびモジュールのWebLogic Serverへのデプロイの詳細は、次のドキュメントを参照してください。
WebLogicデプロイメントAPIについて - Java EE 5仕様を実装および拡張するWebLogic ServerデプロイメントAPIについて説明します。このAPIは、すべてのWebLogic Serverデプロイメント・ツールで使用します。
『Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』では、wldeploy
Antタスクを使用して開発中にアプリケーションをデプロイする方法を説明し、エンタープライズ・アプリケーションのWebLogic Serverデプロイメント記述子に関する情報を提供します。
WebLogic Server J2EEプログラミングに関するガイド群。各J2EEアプリケーションおよびモジュールで使用されるJ2EEおよびWebLogic Serverデプロイメント記述子について説明します。
Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Webアプリケーション、サーブレット、JSPの開発
Oracle WebLogic Server WebLogic Enterprise JavaBeansプログラミング
Oracle WebLogic Serverリソース・アダプタのプログラミング
Oracle WebLogic Server JAX-WS Webサービス・スタート・ガイド
Oracle WebLogic Serverデプロイメントのプログラミング
『Oracle WebLogic Server JDBCのプログラミング』では、JDBCアプリケーション・モジュールのXMLデプロイメント記述子を説明します。
『Oracle WebLogic Server JMSのプログラミング』では、JMSアプリケーション・モジュールのXMLデプロイメント記述子を説明します。
このリリースで導入されたWebLogic Serverの新機能の包括的な一覧は、Oracle WebLogic Serverの新機能を参照してください。