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Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverクラスタの使い方
11g リリース1 (10.3.3)
B60992-01
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D MAN/WANフェイルオーバーに関するRadwareロード・バランサの構成

WebLogic Serverでは、MANおよびWANネットワーク内でフェイルオーバー機能が提供されています。広範囲な地理的領域にまたがってフェイルオーバーを行うことによって、信頼性を高めることができます。複数のWebLogic Serverドメインにまたがってフェイルオーバーを行うこともできます。

MAN/WAN環境でフェイルオーバー機能を実装するには、ハードウェア・ロード・バランサを使用する必要があります。ここでは、Radwareハードウェア・ロード・バランサがWebLogic Serverとともに機能するように構成する手順の概要を示します。

WebLogic ServerでMAN/WANを使用するように構成する方法は、「MAN/WAN内のクラスタ間でのセッション状態レプリケーション」を参照してください。Radwareハードウェア・ロード・バランサの構成の詳細は、http://www.radware.comを参照してください。

次の項では、Radwareハードウェア・ロード・バランサを構成する方法を説明します。

要件

この付録で説明する手順を実行する前に、次が実行済みであることを確認します。

これらの要件が満たされている場合、次の手順を実行して、ロード・バランサがMAN/WAN環境内で機能するように構成します。

ステップ1: 信頼できる委任ゾーンの構成

Web Server Directorの構成の最初の手順は、ローカルDNS内に信頼できる委任ゾーンを作成することです。これを行うには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。

  1. ローカルDNSの名前をクリックします。

  2. 「New Delegation」をクリックします。

  3. 新しい委任ゾーンの名前を入力します。

  4. 各RadwareデバイスのIPアドレスを追加します。

ステップ2: ファームの仮想IPおよびサーバーの構成

Web Server Directorは、サーバー・ファーム内の複数のサーバー間で負荷を調整します。クライアントは、仮想IPアドレスを使用してサーバーにアクセスします。Web Server Directorは、この仮想IPアドレスから適切なサーバーにトラフィックを導きます。次の項では、サーバー・ファームの仮想IPを作成および構成する方法について説明します。

ファームIPの作成

ファームIPを作成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「Farms」を選択します。

  3. 「Farm Table」を選択します。

  4. 「Create a Farm」をクリックします。

  5. このファームのIPアドレスおよびDNS別名を入力します。

  6. 「Admin Status」が有効化されていることを確認します。

  7. 「Set」をクリックします。

サーバー・ファームのディスパッチ・メソッドの構成

サーバー・ファームのディスパッチ・メソッドを構成するには、Radware構成ユーティリティで次の手順を実行します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「Farms」を選択します。

  3. 「Farm Table」を選択します。

  4. 構成するファームを選択します。

  5. 「Farm Properties」ウィンドウで、「Dispatch Method」の横にあるメニューを選択します。

  6. 希望するアルゴリズムを選択します。

  7. 「Set」をクリックします。

ファーム・サーバーの作成

ファーム・サーバーを構成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「Servers」を選択します。

  3. 「Application Servers」を選択します。

  4. 上の手順で作成したファームIPを選択します。

  5. サーバーのIPアドレスを追加します。

  6. サーバー名を追加します。

  7. 「Admin Status」が有効化されていることを確認します。

ステップ3: ポートの多重化の構成

次の手順を実行して、ポートの多重化を構成します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「Farms」を選択します。

  3. 「Farm Table」を選択します。

  4. 構成するファームを選択します。

  5. 「Properties」ウィンドウで、「Multiplexed Port」フィールドに値を入力します。

  6. 「WSD」を選択します。

  7. 「Servers」を選択します。

  8. 「Application Servers」を選択します。

  9. 各ローカル・サーバーについて、表からサーバーを選択し、「Multiplexed Port」フィールドにアプリケーション・ポートを入力します。

  10. 「Set」をクリックします。

ステップ4: HTTPリダイレクトの構成

MAN/WAN環境内でグローバル・ロード・バランサが機能するように構成するには、HTTPリダイレクトを構成する必要があります。HTTPリダイレクトによって、複数のWeb Server Directorデバイス間でトラフィックが適切に分散されます。

HTTPリダイレクトを構成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「Farms」を選択します。

  3. 「Farm Table」を選択します。

  4. 構成するファームを選択します。

  5. 「Redirection Mode」セクションで「HTTP Redirection」を選択します。

  6. 「DNS Redirection Fallback」セクションで「HTTP Redirection」を選択します。

  7. 「Set」をクリックします。

  8. 「WSD」を選択します。

  9. 「Servers」を選択します。

  10. 「Application Servers」を選択します。

  11. リモートWSD上で分散されたファームを表すファーム内のサーバーを選択します。

ステップ5: セッションIDの永続性の構成

サーバーの永続性は、HTTPセッションIDに基づきます。Web Server Directorは、ファームへの受信トラフィックを検査し、HTTPヘッダー内のセッション情報に基づいて適切なサーバーを選択します。セッションIDの永続性を構成するには、Radware管理ユーティリティで次の手順を実行します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「L7 Load Balancing」を選択します。

  3. 「Session Persistency」を選択します。

  4. 「Create」をクリックします。

  5. 構成するファームを選択します。

  6. ファームのアプリケーション・ポートを設定します。

  7. 「Persistency Identification」「JESESSIONID」に設定します。

  8. 「Value Offset」]を「53」に設定します。

  9. 「Stop Chars」「:!」に設定します。

  10. 「Inactivity Timeout」]をセッション・タイムアウトの値に設定します。

ステップ6: LRPの構成

LRPコンポーネントを構成することによって、複数のリモートの場所にトラフィックを適切に分散できます。LRPを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「WSD」を選択します。

  2. 「Distributed Systems」を選択します。

  3. 「Report Configuration」を選択します。

  4. 「Create Distributed Farm Address」をクリックします。

  5. 「Distributed Farm Address」をリモート・ファームIPアドレスに設定します。

  6. 「Remote WSD Address」を2つ目のRadwareデバイスのIPアドレスに設定します。

  7. 「Set」をクリックします。

ステップ7: WebLogic Serverコンポーネントの構成

Radwareデバイスを構成したら、WebLogic ServerでMAN/WANフェイルオーバー機能を使用するように構成する必要があります。WebLogic ServerでMAN/WANを使用するように構成する方法は、「MAN/WAN内のクラスタ間でのセッション状態レプリケーション」を参照してください。