Oracle® Fusion Middleware Oracle Infrastructure Webサービス・コンセプト・ガイド 11g リリース1(11.1.1) B61390-01 |
|
前 |
次 |
この章では、Oracle Infrastructure Webサービスの概要を示し、サポートされている標準について説明します。
Oracle Fusion Middleware 11gには、次のタイプのWebサービスの開発、セキュリティおよび管理をサポートするためのWebサービス・カテゴリが2つあります。
Oracle Infrastructure Webサービス: SOA、ADFおよびWeb Centerサービス
WebLogic Webサービス(Java EE Webサービス)
次の図は、2つのWebサービス・カテゴリを示しています。図中でOracle Infrastructure Webサービスは(黄色で)ハイライト表示されています。
注意: 図に示されている全部のコンポーネント(開発、セキュリティおよび管理、ポリシー管理のツールを含む)の詳細は、Webサービスの概要に関する項を参照してください。 |
この章では、Oracle Infrastructure Webサービスを開発するための概念について説明します。WebLogic Webサービスの詳細は、Oracle WebLogic Server WebLogic Webサービスの紹介を参照してください。
表1-1は、Oracle Fusion Middleware 11gでサポートされているOracle Infrastructure Webサービスのタイプをまとめたものです。
表1-1 Oracle Infrastructure Webサービス
Webサービス | 説明 |
---|---|
SOAサービス・コンポーネント |
SOAコンポジット・アプリケーションには、SOAサービス・コンポーネントが含まれます。SOAサービス・コンポーネントは、SOAコンポジット・アプリケーションの基本となるビルディング・ブロックであり、全体的なビジネス・ロジック機能の一部を実装します。 次のSOAサービス・コンポーネントは、Oracle WSMを使用して管理できます。
SOAサービス・コンポーネントの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。 SOAサービス・コンポーネントをOracle Fusion Middleware環境にデプロイできます。 |
SOAサービス・バインディング・コンポーネント |
SOAサービス・バインディング・コンポーネントは、SOAコンポジット・アプリケーションへのエントリ・ポイントを備えた外部ワールドを提供します。その機能は、サービスのWSDLファイルによって外部アプリケーションに通知されます。これらの機能は、SOAコンポジット・アプリケーション・コンポーネントに接続するために使用されます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。 |
ADF Business Components |
ADF Business Componentsは、再利用可能なコンポーネントのライブラリの提供およびOracle JDeveloperの設計時機能のサポートを介して、Java EEプラットフォームのビジネス・アプリケーションの開発、配信およびカスタマイズを簡素化するものです。Webサービスをアプリケーション・モジュールとして実装する場合は、ADF Business Componentsを使用できます。 開発者は、ADF Business Componentsを使用して次の作業を行う場合、通常のJava EEアプリケーションに必要なアプリケーション・インフラストラクチャ・コードを記述する必要はありません。
また、Oracle JDeveloper機能を使用すると、関連するビジネス機能をWebサービスとしてカプセル化したビジネス・コンポーネントを公開できます。これらのビジネス・コンポーネントは、デプロイされているFusion Webアプリケーションの複数のモジュールにわたって消費できます。 ADF Business Componentsの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』を参照してください。 |
WebCenterサービス |
WebCenterサービスは、ソーシャル・ネットワーキングや個人の生産性向上に役立つWeb 2.0テクノロジ(Wiki、RSS、ブログなど)を公開します。WebCenterが提供する一連の機能およびサービス(ポートレット、カスタマイズ、コンテンツ統合など)は、必要なものだけを選択してアプリケーションに追加できます。WebCenterサービスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterのための開発者ガイド』を参照してください。 |
表1-2は、Oracle Fusion Middleware 11gでサポートされているOracle Infrastructure Webサービス・クライアントのタイプをまとめたものです。
表1-2 Oracle Infrastructure Webサービス・クライアント
Webサービス・クライアント | 説明 |
---|---|
SOA参照バインディング・コンポーネント |
SOA参照バインディング・コンポーネントは、SOAコンポジット・アプリケーションを外部パートナに接続します。SOA参照バインディング・コンポーネントの開発の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』を参照してください。 |
ADF Webアプリケーション |
ADF Webアプリケーションは、Webサービス・データ・コントロールやWebサービス・プロキシを使用して、WebLogic Webサービス、SOAコンポジット・アプリケーション、ADF Business Componentなどのサービスを起動できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』のFusion WebアプリケーションへのWebサービスの統合に関する項を参照してください。 |
WebCenterポートレット |
WebCenterポートレットを使用すると、WebCenterサービスを表示できます。WebCenterポートレットの開発の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterのための開発者ガイド』を参照してください。 |
次の表は、Oracle実装の一部となるOracle Infrastructure Webサービス仕様をハイレベルな機能別に編成してまとめたものです。
オラクル社では、Webサービス・プラットフォームの相互運用性を、Webサービス仕様の考え得るあらゆるエッジ・ケースのサポートよりも重要視しています。Oracleは、Web Services Interoperability Organizationによる次の仕様に準拠し、これらの仕様をWebサービスの相互運用性の基準として考えています。
Basic Profile 1.1および1.0: http://www.ws-i.org/Profiles/BasicProfile-1.1-2004-08-24.html
Basic Security Profile 1.0: http://www.ws-i.org/Profiles/BasicSecurityProfile-1.0.html
WS-I Attachments Profile 1.0: http://www.ws-i.org/Profiles/AttachmentsProfile-1.0.html
注意: Oracle Infrastructure Webサービスのセキュリティ標準の詳細は、Web Servicesのセキュリティおよび管理者ガイドのWebサービス・セキュリティ標準に関する項を参照してください。 |
表1-3 Oracle Infrastructure Webサービスでサポートされる仕様
機能 | 仕様 |
---|---|
(メタデータ注釈に基づく)プログラミング・モデルおよびランタイム・アーキテクチャ |
Web Services Metadata Exchange(WS-MetadataExchange)1.1: WS-Federationロードマップの一部であり、Webサービス・エンドポイントに関するメタデータの取得を可能にします。詳細は、 |
Webサービス記述 |
|
Webサービスとリクエスト側クライアントの間のデータ交換 |
|
セキュリティ |
|
信頼性のある通信 |
|
原子性トランザクション |
Webサービス原子性トランザクション: Web Services Coordination仕様で説明されている拡張可能調整フレームワークとともに使用する原子性トランザクション調整タイプを定義します。WS-AtomicTransaction仕様およびWS-Coordination仕様では、一連の参加者の間で分散されたアクティビティを調整するための拡張可能フレームワークを定義しています。詳細は次の資料を参照してください。 |
通知(登録および検出) |
|
次の表は、Oracle Infrastructure Webサービスの開発、セキュリティおよび管理に関連するドキュメントをまとめたものです。
表1-4 関連ドキュメント
ドキュメント | 説明 |
---|---|
『Oracle Fusion Middleware Webサービスの紹介』 |
このドキュメント。Oracle Fusion Middleware 11gのWebサービスの概要を示します。 |
Web Servicesのセキュリティおよび管理者ガイド |
Webサービスの保護および管理の方法について説明します。 |
『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Services Manager相互運用ガイド』 |
Oracle Web Services Manager(Oracle WSM)の最も一般的な相互運用性シナリオの実装方法について説明します。 |
Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteのための開発者ガイド |
SOAコンポジットサービスの開発方法について説明します。 |
『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』 |
ADFコンポーネントの開発方法について説明します。 |
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenterのための開発者ガイド』 |
WebCenterサービスの開発方法について説明します。 |
Oracle JDeveloperのオンライン・ヘルプのアプリケーションの設計と開発に関する項のWebサービスを使用した開発に関する説明 |
Oracle JDeveloperを使用したWebサービスの開発およびポリシーのアタッチの方法について説明します。 |
ソース・コードの記述と管理、および最先端のビジュアル・ツールやJavaフレームワークを使用した設計のためにWorkshopを活用する方法について説明します。 |