Oracle XML Publisherユーザーズ・ガイド リリース11i B25754-02 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
XMLパブリッシャでは、テンプレートおよびデータ定義用のメタデータおよび物理ファイルをスキーマ内のBLOB列に格納します。テストおよび開発中は、通常、開発インスタンスからテスト・インスタンスに情報をダウンロードし、それから本番環境にダウンロードする必要があります。これには非常に時間がかかり、特に管理するテンプレートが多い場合にはその可能性が高くなります。このプロセスを効率化するために、XMLパブリッシャではFNDLOADローダー技術と独自のXDOLoaderを使用して、テンプレートおよびデータ定義用のメタデータおよび物理ファイルをインスタンス間で移動できるようにしています。
FNDLOADユーティリティは、テンプレート・マネージャに格納されているデータ定義情報およびテンプレート・メタデータをアップロードおよびダウンロードする場合に使用します。
XDOLoaderユーティリティは、物理ファイル(RTF、PDF、XSL-FO、XMLおよびXSD)をアップロードおよびダウンロードする場合に使用します。
テンプレートおよびデータ定義はどちらもデータベースに格納されているため、FNDLOADローダーを使用してこれらのオブジェクトのメタデータをダウンロードした後、このメタデータを別のインスタンスにアップロードできます。FNDLOADプログラムには、XMLパブリッシャがそのオブジェクト用に提供している制御ファイル(lct)が必要です。このファイルはxdotmpl.lctと呼ばれ、次のようにAPPL_TOPディレクトリの下にあります。
XDO_TOP/patch/115/import/xdotmpl.lct
ファイルの構造は、次のとおりです。
DO_DS_DEFINITIONS – attributes for data source
| KEY APPLICATION_SHORT_NAME
| KEY DATA_SOURCE_CODE
|
X_TEMPLATES – attributes for templates
| KEY TMPL_APP_SHORT_NAME
| KEY TEMPLATE_CODE
|
X_TEMPLATE_FIELDS – template fields
| KEY FIELD_NAME
FNDLOADユーティリティに関する詳細は、『Oracle Applicationsシステム管理者ガイド - 構成』のローダーに関する項を参照してください。
FNDLOADユーティリティをxdotmpl.lct制御ファイルとともに使用することで、任意の単一XMLパブリッシャ・オブジェクトに関連付けられたメタデータまたはすべてのデータ定義のメタデータとその関連テンプレートをダウンロードできます。
FNDLOADコマンドの書式は、次のとおりです。
FNDLOAD usr/pwd@db 0 Y DOWNLOAD|UPLOAD <full path to xdotmpl.lct> targetldtfile.ldt XMLP ATTRIBUTES
たとえば、すべてのデータ定義および売掛管理用のテンプレートをダウンロードするには、次のコマンドを使用します。
FNDLOAD apps/apps@mydb 0 Y DOWNLOAD $XDO_TOP/patch/115/import/xdotmpl.lct
XMLPData.ldt XDO_DS_DEFINITIONS APPLICATION_SHORT_NAME=AR
各項目は次のとおりです。
$XDO_TOP/patch/115/import/xdotmpl.lctは、xdotmpl.lctファイルのフルパスです。
XMLPData.ldtは、定義のダウンロード先ファイルです。
XDO_DS_DEFINITIONSは、ダウンロードするメタデータの選択に使用されるXDO属性のリストを導入します。
APPLICATION_SHORT_NAME=ARは、アプリケーション短縮名AR用のすべてのXDOメタデータをダウンロードする指定です。
単一のデータ定義(データ・ソース・コード=ARXCOBLX)およびそれに関連付けられたテンプレートをダウンロードする例は、次のとおりです。
FNDLOAD user/pwrd@mydb 0 Y DOWNLOAD
$XDO_TOP/patch/115/import/xdotmpl.lct XMLPData.ldt XDO_DS_DEFINITIONS
APPLICATION_SHORT_NAME=AR DATA_SOURCE_CODE=ARXCOBLX
単一のデータ定義(データ・ソース・コード=ARXCOBLX)および特定のテンプレートをダウンロードする例は、次のとおりです。
FNDLOAD user/pword@mydb 0 Y DOWNLOAD
$XDO_TOP/patch/115/import/xdotmpl.lct XMLPData.ldt XDO_DS_DEFINITIONS
APPLICATION_SHORT_NAME=AR DATA_SOURCE_CODE=ARXCOBLX TMPL_APP_SHORT_NAME=AR
TEMPLATE_CODE=ARLETTER1
データ定義コード(ARXCOBLX)、テンプレート・アプリケーション短縮名(AR)およびテンプレート・コード(ARLETTER1)が指定されていることに注意してください。
XDOLoaderユーティリティは、テンプレート(RTF、PDFおよびXSL-FO)、XMLおよびXSDファイルをXMLパブリッシャ・データベースの表にロードするためのJavaベースのコマンドライン・プログラムです。このユーティリティは、あるインスタンスからファイルをダウンロードして別のインスタンスにロードする場合に使用します。
注意: XDOLoaderは、現時点でXLIFFファイルを処理できません。
XDOLoaderには2つのモードがあります。
ファイル・ダウンロード専用モード
このモードは、XDO_LOBS表からファイルをダウンロードする場合に使用します。ターゲットのLOB_CODE、APPS_SHORT_NAMEおよびLOB_TYPE、LANGUAGEおよびTERRITORYを指定して、基準に一致するすべてのファイルをダウンロードします。
ファイル・ダウンロードおよびLDT/DRVX生成モード
このモードは、XDO_LOBS表からファイルをダウンロードして、ダウンロードしたファイル用のLDTファイルを作成する場合に使用します。
注意: DRVXファイルも作成されます。このファイルは、パッチ適用時にOracle Developmentによってテンプレートをロードするために使用されます。サイトでは使用の必要がないため無視できます。
APPS_SHORT_NAMEを指定して、同じアプリケーション短縮名のすべてのファイル(テンプレート・ファイル、データ定義ファイルおよびサンプルxmlファイルを含む)をダウンロードします。DS_CODEを指定して、特定のデータ・ソース定義に関係したファイルを選択することもできます。
ファイルをダウンロードするには、APPL_TOPおよびCLASSPATHを設定することで、使用するセッションの環境を最初に設定する必要があります。次のようにXDOLoaderユーティリティを実行します。
% java oracle.apps.xdo.oa.util.XDOLoader DOWNLOAD \
-DB_USERNAME <db_username> \
-DB_PASSWORD <db_password> \
-JDBC_CONNECTION <jdbc_con_string> \
-LOB_TYPE <lob_type> \
-APPS_SHORT_NAME <application_short_name> \
-LOB_CODE <lob_code> \
-LANGUAGE <language> \
-TERRITORY <territory> \
-LOG_FILE <log file>
パラメータを、次の表で説明します。
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
DOWNLOAD | (必須)最初のパラメータ: DOWNLOADは、将来実装されます。 |
DB_USERNAME | (必須)データベース・ユーザー名(例: apps)。 |
DB_PASSWORD | (必須)データベース・ユーザー・パスワード名(例: manager)。 |
JDBC_CONNECTION | (必須)JDBCデータベース接続文字列(例: ap000sun:1521:db222)。 |
LOB_TYPE | (必須)XDO LOB型。有効な値: TEMPLATE XML_SCHEMA XML_SAMPLE |
APPS_SHORT_NAME | (必須)アプリケーション短縮名(例: AR)。 |
LOB_CODE | (オプション)XDO LOBコード。テンプレート・コードまたはデータ定義コード(下記参照)を入力します。 |
LCT_FILE | (オプション)これはXMLパブリッシュ・メタデータの制御ファイルです(下記参照)。 |
LANGUAGE | (テンプレート・ファイルにのみ必須)ISOの2文字言語コード(例: en)。 |
TERRITORY | (テンプレート・ファイルにのみ必須)ISOの2文字地域コード(例: US)。 |
LOG_FILE | (オプション)出力ログ・ファイルのファイル名を入力します(デフォルト: xdotmpl.log)。 |
DEBUG | (オプション)デバッグをオンまたはオフにします。有効な値: true false(デフォルト) |
LOB_CODEおよびLCT_FILEパラメータはオプションですが、次のようにして定義する必要があります。
LOB_CODE: このパラメータは、個々のテンプレートをダウンロードする場合に使用します。
LCT_FILE: LOB_CODEを定義しない場合、このパラメータが必要です。複数のテンプレートをダウンロードする場合にはLCTファイルを用意する必要があります。ローダーには、テンプレートの取得にこのファイルが必要です。LCTファイルは、$XDO_TOP/patch/115/import/xdotmpl.lctにあります。このオプションを使用すると、テンプレートのみでなくテンプレートのldtファイルも生成されます。
注意: DRVXファイルも作成されます。このファイルは、Oracle Developmentによってパッチ適用時にテンプレートをロードするために使用されます。サイトでは使用の必要がないので無視できます。
次に、使用方法の例を示します。
java oracle.apps.xdo.oa.util.XDOLoader \
DOWNLOAD \
-DB_USERNAME apps \
-DB_PASSWORD apps \
-JDBC_CONNECTION ap000sun:1521:apps115 \
-LOB_TYPE TEMPLATE \
-APPS_SHORT_NAME XDO \
-LOB_CODE XDOTMPL1 \
-LANGUAGE ja \
-TERRITORY JP
LDT/DRVXモードのダウンロード使用方法
java oracle.apps.xdo.oa.util.XDOLoader DOWNLOAD \
-DB_USERNAME <db_username> \
-DB_PASSWORD <db_password> \
-JDBC_CONNECTION <jdbc_conn_string> \
-APPS_SHORT_NAME <application_short_name> \
-DS_CODE (data source code> \
-LCT_FILE <full path to lct file> \
-LDT_FILE <ldt file> \
-DRVX_FILE <drvx file> \
-LOG_FILE <log file>
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
DOWNLOAD | (必須)最初のパラメータ: DOWNLOADは、将来実装されます。 |
DB_USERNAME | (必須)データベース・ユーザー名(例: apps)。 |
DB_PASSWORD | (必須)データベース・ユーザー・パスワード名(例: manager)。 |
JDBC_CONNECTION | (必須)JDBCデータベース接続文字列(例: ap000sun:1521:db222)。 |
APPS_SHORT_NAME | (必須)アプリケーション短縮名(例: AR)。 |
LCT_FILE | (必須)xdotmpl.lctのフルパス。 |
DS_CODE | (オプション)データ・ソース・コード。 |
LDT_FILE | (オプション)出力LDTファイル名(デフォルト: xdotmpl.ldt)。 |
DRVX_FILE | (オプション)出力DRVXファイル名(デフォルト: xdotmpl.drvx)。 |
LOG_FILE | (オプション)出力ログ・ファイルのファイル名を入力します(デフォルト: xdotmpl.log)。 |
DEBUG | (オプション)デバッグをオンまたはオフにします。有効な値: true false(デフォルト) |
このモードでは、テンプレートまたはデータ・ファイル、1個のLDTファイル、1個のDRVXファイルおよび1個のログ・ファイルが作成されます。
次に、使用方法の例を示します。
Sample usage as follows:
% java oracle.apps.xdo.oa.util.XDOLoader \
DOWNLOAD \
-DB_USERNAME apps \
-DB_PASSWORD apps \
-JDBC_CONNECTION ap000sun:1521:apps115 \
-APPS_SHORT_NAME XDO \
-LCT_FILE ${XDO_TOP}/patch/115/import/xdotmpl.lct \
-DS_CODE XDODS1
このモードでは、LDTファイルをFNDLOADユーティリティとともに使用して、ダウンロードされたテンプレート用のメタデータをアップロードできます。
ファイルをアップロードするには、APPL_TOPおよびCLASSPATHを設定することで、使用するセッションの環境を最初に設定する必要があります。次のようにXDOLoaderユーティリティを実行します。
% java oracle.apps.xdo.oa.util.XDOLoader UPLOAD \
-DB_USERNAME <db_username> \
-DB_PASSWORD <db_password> \
-JDBC_CONNECTION <jdbc_con_string> \
-LOB_TYPE <lob_type> \
-APPS_SHORT_NAME <application_short_name> \
-LOB_CODE <lob_code> \
-LANGUAGE <language> \
-TERRITORY <territory> \
-XDO_FILE_TYPE <xdo_file_type> \
-NLS_LANG <NLS_LANG> \
-FILE_CONTENT_TYPE <file_content_type> \
-FILE_NAME <file_name> \
-OWNER <owner> \
-CUSTOM_MODE [FORCE|NOFORCE] \
-LOG_FILE <log file>
パラメータを、次の表で説明します。
パラメータ名 | 説明 |
---|---|
UPLOAD | (必須)最初のパラメータ: UPLOADは、機能で実装されます。 |
DB_USERNAME | (必須)データベース・ユーザー名(例: apps)。 |
DB_PASSWORD | (必須)データベース・ユーザー・パスワード(例: manager)。 |
JDBC_CONNECTION | (必須)JDBCデータベース接続文字列(例: ap000sun:1521:db222)。 |
LOB_TYPE | (必須)XDO LOB型。有効な値: TEMPLATE XML_SCHEMA XML_SAMPLE |
APPS_SHORT_NAME | (必須)アプリケーション短縮名(例: AR)。 |
LOB_CODE | (必須)XDO LOBコード。テンプレート・コードまたはデータ定義コードを入力します。 |
NLS_LANG | (必須)NLS_LANG環境変数を入力します。 |
LANGUAGE | (オプション)ISOの2文字言語コード(例: en)。 NLS_LANGUAGE='TRADITIONAL CHINESE'の場合、言語と地域の組合せはcn_TW、NLS_LANGUAGE='SIMPLIFIED CHINESE'の場合はcn_CNとなります。 |
TERRITORY | (必須)ISOの2文字地域コード(例: US)で、デフォルトは「00」です。 |
XDO_FILE_TYPE | (必須)XDOファイル・タイプを入力します。有効な値: PDF、RTF、XLS、XSL-FO、XSL-HTML、XSL-XML、XSL-TEXT、XSD、XML、RTF-ETEXT |
FILE_CONTENT_TYPE | (オプション)ファイルのコンテンツ・タイプ(例: text/html、application/pdf)。 |
FILE_NAME | (必須)アップロードするファイルの名前(例: sample.pdfまたはtest.xml)。このファイル名は、フルパスでもかまいません(例: /u01/oracle/11iapp/xdo/115/patch/115/publisher/templates)。 |
OWNER | (オプション)テンプレートの所有者。デフォルトは「ORACLE」です。 |
CUSTOM_MODE | (オプション)更新を強制するかどうか。有効な値は、FORCEおよびNOFORCE(デフォルト)です。 |
LOG_FILE | (オプション)出力ログ・ファイルのファイル名を入力します(デフォルト: xdotmpl.log)。 |
DEBUG | (オプション)デバッグをオンまたはオフにします。有効な値: true false(デフォルト) |
USE_APPS_CONTEXT | (オプション)AppsContextを使用するかどうか。有効な値: true false(デフォルト) falseの場合、Apps Login IDには「1」が常に使用されます。 |
次に、使用方法の例を示します。
% java oracle.apps.xdo.oa.util.XDOLoader \
UPLOAD \
-DB_USERNAME apps \
-DB_PASSWORD apps \
-JDBC_CONNECTION ap000sun:1521:apps115 \
-LOB_TYPE TEMPLATE \
-APPS_SHORT_NAME XDO \
-LOB_CODE XDOTMPL1 \
-LANGUAGE ja \
-TERRITORY JP \
-XDO_FILE_TYPE PDF \
-FILE_CONTENT_TYPE 'aplication/pdf' \
-FILE_NAME $XDO_TOP/patch/115/publisher/templates/XDOTMPL1_ja_JP.pdf
-NLS_LANG JAPANESE_JAPAN.JA16EUC
XDOLoaderプログラムは、FNDLOADコマンドの前後いずれでも実行できます。ファイルは、適切なLOB_CODEとともにロードされ、LOB_CODEへのTEMPLATE_CODEまたはDATA_SOURCE_CODEマッピングを使用してロードされたメタデータに追加されます。