Oracle E-Business Suiteメンテナンス・ガイド リリース12.2 E51768-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
「プロセス」とは、特定の結果を得るために実行される一連の処理です。プロセス・ナビゲータは、Oracle Workflowを利用して、各ビジネス・プロセスをワークフロー・ダイアグラムで表します。プロセス・ダイアグラムには、プロセスの各ステップごとに1つのアイコンが含まれます。各アイコンは、視覚的な役割、および各ステップに関連付けられた実際のフォームへのアクセス・ポイントとして機能します。適切なアイコンをクリックすることで、プロセスに関連する任意のフォームに簡単にナビゲートできます。
Oracle Workflowでは、ドラッグ・アンド・ドロップ・デザイナを使用して、ビジネス・プロセスを定義できます。決定者への関連情報の送信、プロセスの自動化、指定したワークフロー内のユーザーへの電子通知の配信、および実装時のプロセスをモニターできます。プロセス・ナビゲータでは、ワークフロー・ダイアグラムをプロセスとして表示できます。詳細は、Oracle Workflowドキュメントを参照してください。
シード済プロセスとは、すぐに使用できるように提供されているプロセスのことです。Oracle E-Business Suiteには、そのまま使用できるシード済のビジネス・プロセスがいくつか含まれています。
作業を開始する前に、プロセスからフォームを単純に参照しても、職責がそのプロセスのフォームにアクセスするために必要な権限が与えられていないことに注意してください。プロセスから参照する各フォームのフォーム機能をその職責の「機能セキュリティ・メニュー」に追加する必要があります。フォーム機能にアクセスできない場合、プロセス・ナビゲータでプロセスからフォームへのアクセスを試みるとエラーを受信します。
プロセス・ナビゲータに表示されるプロセスを作成またはカスタマイズするには、Oracle Workflow Builderを使用する必要があります。次の手順では、プロセス・ナビゲータの新規プロセスを作成する方法を説明します。
次の表に、プロセス・ナビゲータのプロセスの用語/コンポーネント、およびそのプロセスを定義するOracle Workflow Builderの対応するコンポーネントを示します。
プロセス・ナビゲータのコンポーネント | 説明 | Oracle Workflow Builderコンポーネントの制御 |
---|---|---|
Process | プロセス・ナビゲータに表示されるダイアグラム。 | プロセス・アクティビティとプロセス・ダイアグラム |
プロセスの摘要 | 表示されるプロセスの説明。 | プロセス・アクティビティ |
ステップ | プロセス内のアイコン。ダブルクリックすると、直接Oracle E-Business Suiteフォームに移動します。 | 通知アクティビティ |
ステップの摘要 | 選択したプロセス・ステップの説明。 | Message |
ステップに関連付けられたフォーム | Oracle E-Business Suiteフォーム。プロセス・ナビゲータでプロセスのステップをダブルクリックすると表示されます。 | フォーム・タイプのメッセージ属性 |
注意: 次の手順では、Oracle Workflow Builderの多くの機能について説明しておらず、プロセス・ナビゲータのプロセスを作成するために調整されています。Oracle Workflow Builderは、ワークフロー・プロセスを設計するために使用するツールです。ワークフロー・プロセスは、承認プロセスを介したドキュメントのルーティングからOracle E-Business Suiteの設定までの範囲で使用できます。詳細は、Oracle Workflowドキュメントを参照してください。
プロセス・ナビゲータの新規プロセスを作成するには、最初に、Oracle Workflow Builderで必要なコンポーネントを作成する必要があります。作成するコンポーネントをプロセス定義で構成し、データベースまたはフラット・ファイルに保存します。次に、プロセス・ナビゲータでは、データベースからそのプロセス定義を読み取って、プロセスとその情報を表示し、関連するOracle E-Business Suiteフォームへのアクセスを提供します。
注意: プロセスの作成方法の詳細は、『Oracle Workflow開発者ガイド』を参照してください。
Oracle Workflow Builderを開きます。
項目タイプを作成します。項目タイプは、構築するプロセスに関連付けられたすべてのコンポーネントを格納するリポジトリとなります。
タイプ・ロールの項目属性を作成します。この属性の内部名はUSER_NAMEです。
注意: <動詞><フォーム・タイトル>の書式を使用して、メッセージの新規表示名を入力します。フォーム・タイトルにすでに動詞が含まれている場合は、単にフォーム・タイトルを表示名として使用します。フォーム・タイトルに動詞が含まれていない場合は、次の動詞のいずれかを使用してください。
Define / Assign / Run / Load / Convert / Open / Set /
Generate / Review
プロセス・ナビゲータのプロセス・ステップが達成するタスクを記述するメッセージを作成します。
メッセージのフォーム・タイプを作成します。シード済プロセスでは通常、メッセージ属性に「フォームのオープン」の内部名を割り当てますが、これは必須ではありません。
プロセス・ナビゲータのプロセス・ステップを表す通知アクティビティを作成します。
プロセス・ナビゲータのプロセスを表すプロセス・アクティビティを作成します。
注意: プロセスの表示名を入力します。この名称は、プロセス・ナビゲータのプロセス・リストに表示されます。プロセスの命名規則では、機能名の後に続けて「Process」という単語が必要です。
プロセスの摘要を入力します。この摘要は、ユーザーがプロセス・ナビゲータでプロセスを選択すると表示されます。この摘要は240文字までに制限されています。
プロセス・ダイアグラムを描画します。プロセス・アクティビティの作成後は、そのプロセス・アクティビティに関連するプロセス・ダイアグラムを描画できます。プロセス・ダイアグラムは、プロセス・ナビゲータでプロセスを表示すると表示されます。
注意: プロセス・ナビゲータのプロセス・ダイアグラムに組み込む通知アクティビティの実行者タイプは、項目属性USER_NAMEに設定する必要があります。
変更を保存します。作業内容をデータベースに保存すると、変更された現行のデータ・ストアのすべてが実際に保存されます。作業内容をフラット・ファイルに保存すると、現行のデータ・ストアのすべてがそのファイルに実際に保存されます。
注意: プロセス・ナビゲータ用に作成した新規プロセスの場合は、ワークフロー・プロセス定義のコピーを常にフラット・ファイルに保存して、そのファイルをソース管理システムに登録し、プロセス定義の作業バージョンを管理することをお薦めします。データベースの定義を更新する場合は、そのフラット・ファイルを引き出してデータベースに直接保存できます。データベースに格納されているプロセス定義は、データベースへのアクセス権を持つ他のユーザーが更新できるため、ソースの管理バージョンとして使用しないでください。
プロセスへのアクセスを有効にします。
ナビゲータでプロセスにアクセスできるようにするには、次の2つのステップを完了する必要があります。「フォーム機能」ウィンドウでプロセスの新規機能を作成します。作成した機能を「メニュー」ウィンドウにある職責のトップ・メニューに追加することで、そのプロセスを職責に追加します。
機能を作成する手順は、次のとおりです。
システム管理者で、「フォーム機能」ウィンドウ(「アプリケーション」 > 「機能」)にナビゲートします。
次の書式を使用して、プロセスの機能名を入力します。
<app>_<processname>
<app>には、アプリケーションの短縮名を、<processname>には、プロセス・アクティビティの作成時に入力した内部名を指定します。
ユーザー機能名を入力します。ここで入力した名称がナビゲータに表示されます。
機能タイプとして「PROCESS」を入力します。
「フォーム」タブ・リージョンでは、次の書式を使用して、「パラメータ」フィールドに値を入力します。
<itemtype>:<processname>
作業を保存します。プロセス機能を作成する場合、他のフィールドへの入力は必要ありません。
ユーザーがナビゲータのプロセスにアクセスするには、ユーザーの職責が参照するメニューにそのプロセスを追加する必要があります。特定の職責が参照するメニューを決定するには、「職責」ウィンドウ(「セキュリティ」 > 「職責」 > 「定義」)を使用します。
システム管理者で、「メニュー」ウィンドウ(「アプリケーション」 > 「メニュー」)にナビゲートします。
「検索」ウィンドウを使用して、目的のメニューにアクセスします。
新規行で値リストを使用して、「機能」フィールドでプロセス用に作成した機能を選択します。オプションで、この機能の摘要を入力できます。他のフィールドには何も入力しないでください。「順序」フィールドは自動的に入力されます。「ナビゲータ・プロンプト」フィールドと「サブメニュー」フィールドは、空のままにする必要があります。
作業を保存します。
シード済プロセスにアクセスする手順は、次のとおりです。
Oracle Workflow BuilderをクライアントPCから実行します。
「ファイル」メニューから「オープン」を選択します。
「データベース」を選択します。
「ユーザー」フィールドで、APPSスキーマのユーザー名を入力します。
「パスワード」フィールドで、APPSスキーマのパスワードを入力します。
「接続」フィールドで、クライアントPCの<ORACLE_HOME>\network\admin\tnsnames.oraファイルに示される接続文字列またはデータベースの別名を入力します。
「項目タイプの表示」ウィンドウで、表示するシード済プロセスに関連付けられた項目タイプを選択します。複数の項目タイプを選択するには、[Ctrl]キーを押したままマウスで複数の項目タイプを選択します。「表示」を選択して、「OK」を選択します。
フォーム機能名を検索する手順は、次のとおりです。
Oracle E-Business Suiteにログインし、目的のフォームにナビゲートします。
「ヘルプ」メニューから「Oracle Applicationsについて...」を選択します。「フォーム情報」までスクロール・ダウンして、フォーム名を書き留めます。
システム管理実装職責を使用してOracle E-Business Suiteにログインし、「アプリケーション」>「フォーム」にナビゲートします。「フォーム」ウィンドウ内での「フォーム」フィールドで、書き留めたフォーム名を問い合せます。
問合せの完了後、「ユーザー・フォーム名」フィールドの値を書き留めます。
「フォーム」ウィンドウを閉じて、「アプリケーション」 > 「機能」にナビゲートします。「機能」ウィンドウ内の「フォーム」フィールドで、書き留めた「ユーザー・フォーム名」の値を問い合せます。
「機能」フィールドに返される値は、プロセス・ナビゲータのプロセス・ステップをフォームに関連付けるために必要なフォーム機能名です。
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