Oracle Web Applications Desktop Integratorインプリメンテーションおよび管理ガイド リリース12.2 部品番号: E60827-01 | ![]() 目次 | ![]() 前へ | ![]() 次へ |
この章では、次のトピックについて説明します。
Oracle Web Applications Desktop Integratorを使用すると、わかりやすいMicrosoft Excel、WordおよびProjectアプリケーションを使用してOracle E-Business Suiteタスクを実行できるデスクトップで、Oracle E-Business Suite機能を利用できます。 このガイドでは、Microsoft Excel機能を使用する手順について説明します。 WordおよびProject機能の使用の詳細は、Oracle HRMS構成、レポートおよびシステム管理ガイドおよび『Oracle Projectsインプリメンテーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Web Applications Desktop IntegratorとMicrosoft Excelを統合すると、わかりやすいデータ入力およびモデリング手法を使用してOracle E-Business Suiteタスクを実行できるスプレッドシートにOracle E-Business Suiteデータを取り込むことができます。 Oracle E-Business Suiteデータをダウンロード、表示、編集および作成できるデスクトップで、書式設定されたスプレッドシートを作成できます。 データ入力のショートカット(セル範囲のコピーとペースト、ドラッグ・アンド・ドロップなど)またはExcelの数式を使用して金額を計算すると、時間を節約できます。 スプレッドシート内のフィールドの値リストを呼び出すことで、速度と正確性の両方を実現できます。
スプレッドシートの編集後、Oracle Web Applications Desktop Integratorの検証機能を使用して、データをOracle E-Business Suiteにアップロードする前に検証できます。 スプレッドシートに検証メッセージが返され、無効なデータを確認して修正できます。
スプレッドシートに表示されるフィールド、その位置およびデフォルト値はすべて、Oracle Web Applications Desktop Integratorのレイアウト機能を通じてカスタマイズできます。 カスタマイズでは、スプレッドシートから不要なフィールドを削除したり、慣れた方法でスプレッドシートを整理することができ、さらに生産的な作業環境を作成できます。
Oracle Web Applications Desktop Integratorの機能は次のとおりです。
インターネット経由で機能
Oracle Web Applications Desktop Integratorはインターネット・コンピューティング・アーキテクチャを使用して、製品を一元的にインストールおよび保守させることで、総所有者コストを削減します。 クライアント・マシンへのインストールは不要です。必要なのはWebブラウザとMicrosoft Excelのみです。 クライアントとサーバー間のやり取りはHTMLの使用によって簡素化されるため、このアーキテクチャはWANまたはダイヤルアップ接続よりも優れたパフォーマンスを実現します。
スプレッドシート・インタフェースでのOracle E-Business Suiteデータの表示
スプレッドシートには、ビジネス環境で一般的なわかりやすいインタフェースが用意されています。 データのコピーとペースト、セル範囲の移動などのわかりやすい編集機能を使用して、大量のデータを作成または編集できます。 スプレッドシートを保存して必要な間隔(毎月、毎四半期など)でアップロードすることで、データ入力を繰り返すことができます。 スプレッドシートは、作業の実行方法でも柔軟性を発揮します。承認またはレビューのためにスプレッドシートを他のユーザーに送信したり、ネットワークから切断しているときに編集することもできます。
データの検証
スプレッドシート内のすべてのデータをアップロードする前に、Oracle E-Business Suiteビジネス・ルールに対して検証できます。 これには、キー・フィールドおよび付加フレックス・フィールドに対する検証が含まれます。 データは、アカウント、セグメント・セキュリティ・ルールおよび相互検証ルールに対して検証されます。 エラーが見つかった場合、スプレッドシートに直接メッセージが返されるため、エラーを修正してデータを正常にアップロードできます。
カスタマイズの有効化
レイアウト機能を使用すると、スプレッドシートに表示するフィールド、フィールドを表示する場所、およびフィールドにデフォルト値を含めるかどうかを決定できます。 これらの定義は、必要に応じて保存、再利用および変更できます。
データの自動インポート
Oracle Web Applications Desktop Integratorでは、ユーザーがOracle Web Applications Desktop Integratorスプレッドシートを作成すると、データが自動的にインポートされます。 この情報は、Oracle E-Business Suiteまたはテキスト・ファイルから取得されます。 インポートされた情報をExcelですばやく変更し、検証した後、Oracle E-Business Suiteにアップロードできます。 この機能は、レガシー・システムからOracle E-Business Suiteにデータを移行する際に役立ちます。
ユーザーがデスクトップで実行するOracle E-Business Suiteタスクは、Oracle Web Applications Desktop Integratorで選択するインテグレータによって決まります。 デスクトップと統合される機能を提供するOracle E-Business Suite製品には、シード済の各インテグレータが付属しています。 シード済の各インテグレータに固有の追加情報は、製品固有のドキュメントに含まれています。 Oracle E-Business Suiteデスクトップ統合フレームワークを使用してサイトで開発されるカスタム・インテグレータの詳細は、システム管理者に問い合せてください。
個人のホーム・ページの「セルフ・サービス」リンクからOracle Web Applications Desktop Integrator機能にアクセスできます。
Oracle Web Applications Desktop Integratorの前提条件は、次のとおりです。
クライアントPCにWindows VistaまたはWindows 7がインストールされていること。
Oracle E-Business SuiteでサポートされるWebブラウザがクライアントPCにインストールされていること。
サポートされているブラウザのリストについては、My Oracle Support Knowledge Document 389422.1「Recommended Browsers for Oracle E-Business Suite」を参照してください。
クライアントPCにMicrosoft Excel 2007または2010がインストールされていること。 Microsoft Excel 2010の場合、32ビット・リリースと64ビット・リリースの両方がサポートされています。
詳細は、My Oracle Support Knowledge Document 1077728.1「Using Microsoft Office 2007 and 2010 with Oracle E-Business Suite 11i and R12」を参照してください。
オプション: 圧縮を使用して、Oracle E-Business Suiteに一度にアップロードできるレコード数を増やす場合は、クライアントPCにWinZipまたは7Zipがインストールされていること。 「アップロードするデータの圧縮」を参照してください。
Microsoft Excelでは、Oracle Web Applications Desktop Integratorで使用されるマクロを有効にするマクロのセキュリティ設定を選択する必要があります。 マクロのセキュリティ・レベルを「中」に設定すると、Oracle Web Applications Desktop Integratorスプレッドシートを開くたびにマクロを有効にするかどうかのプロンプトが表示されます。 Oracle E-Business Suiteで「BNEデジタル署名使用可能」プロファイル・オプションを設定して、Oracle Web Applications Desktop Integratorに、ユーザーが作成するスプレッドシートにデジタル署名を付加することもできます。 この場合、Microsoft Excelでマクロのセキュリティ・レベル「高」を選択できます。 最初に、Oracle Web Applications Desktop Integratorマクロが信頼できるソースから取得されていることを確認した後、Microsoft Excelではマクロの実行が自動的に許可されます。
Oracle Web Applications Desktop Integratorでデジタル署名を使用しない場合、個別にマクロを有効化できるようにMicrosoft Excelマクロのセキュリティを設定する必要があります。 設定手順は、Microsoft Excelのバージョンによって異なります。 次に例を示します。
Microsoft Excel 2007の場合:
「Microsoft Office」ボタンを選択し、「Excelのオプション」を選択します。 「セキュリティ センター」カテゴリで、「セキュリティ センターの設定」、「マクロの設定」カテゴリの順に選択します。
「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」オプションを選択します。
「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」オプションを選択します。
Microsoft Excel 2010の場合:
「ファイル」タブを選択し、「オプション」を選択します。 「オプション」ダイアログ・ボックスで、「セキュリティ センター」、「セキュリティ センターの設定」の順に選択します。 「セキュリティ センター」で、「マクロの設定」を選択します。
「警告を表示してすべてのマクロを無効にする」オプションを選択します。
「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」オプションを選択します。
Oracle Web Applications Desktop Integratorでデジタル署名を使用する場合は、「BNEデジタル署名使用可能」オプションを「Yes」に設定します。 このオプションが設定されている場合、Oracle Web Applications Desktop Integratorでは、ユーザーが作成するスプレッドシートにデジタル署名が付加されます。 その後、Microsoft Excelでデジタル署名を必要とするマクロのセキュリティ・レベルを選択できます。 設定手順は、Microsoft Excelのバージョンによって異なります。 次に例を示します。
Microsoft Excel 2007の場合:
「Microsoft Office」ボタンを選択し、「Excelのオプション」を選択します。 「セキュリティ センター」カテゴリで、「セキュリティ センターの設定」、「マクロの設定」カテゴリの順に選択します。
「デジタル署名済みマクロを除き、すべてのマクロを無効にする」オプションを選択します。
「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」オプションを選択します。
Microsoft Excel 2010の場合:
「ファイル」タブを選択し、「オプション」を選択します。 「オプション」ダイアログ・ボックスで、「セキュリティ センター」、「セキュリティ センターの設定」の順に選択します。 「セキュリティ センター」で、「マクロの設定」を選択します。
「デジタル署名済みマクロを除き、すべてのマクロを無効にする」オプションを選択します。
「VBAプロジェクト オブジェクト モデルへのアクセスを信頼する」オプションを選択します。
Microsoft Internet ExplorerをWebブラウザとして使用する場合、Oracle Web Applications Desktop Integratorによって作成されたスプレッドシートをデスクトップにダウンロードできるように、次のダウンロード設定を選択します。
「ツール」メニューから、「インターネット オプション」を選択し、「セキュリティ」タブを選択します。
作業しているゾーン(「信頼済みサイト」など)を選択し、「レベルのカスタマイズ」ボタンを選択します。
「ダウンロード」設定で、「ファイルのダウンロード」オプションの「有効にする」を選択します。
さらに、Microsoft Internet Explorer 7または8を使用している場合は、Oracle Web Applications Desktop Integratorがスプレッドシートの作成プロセスを完了できるように、次のスクリプト設定を選択します。
「ツール」メニューから、「インターネット オプション」を選択し、「セキュリティ」タブを選択します。
作業しているゾーン(「信頼済みサイト」など)を選択し、「レベルのカスタマイズ」ボタンを選択します。
「スクリプト」設定で、「スクリプトでのステータス バーの更新を許可する」オプションの「有効にする」を選択します。
Oracle Web Applications Desktop Integratorは次のプロセスを使用して、Oracle E-Business Suiteにデータをアップロードします。
スプレッドシートに表示するフィールドを決定するレイアウトを定義します(条件により)。
注意: スプレッドシートに対してレイアウトがすでに定義されている場合もあります。 レイアウトを定義する必要があるかどうかを判断するには、製品固有のドキュメントを参照してください。
スプレッドシートへのデータのインポートを許可するマッピングを定義します(条件により)。
注意: スプレッドシートに対してマッピングがすでに定義されている場合もあります。 マッピングを定義する必要があるかどうかを判断するには、製品固有のドキュメントを参照してください。
スプレッドシートを作成します。
スプレッドシート統合でアップロードが許可されている場合、Oracle E-Business Suiteにデータをアップロードできます。
アップロードの進行状況を監視します。
システム管理者は、デスクトップ統合職責からOracle Web Applications Desktop Integrator機能にアクセスできます。 この職責を使用して、次の機能にアクセスします。
文書の作成
レイアウトの定義
マッピングの定義
オプションの設定
スタイルシートの定義
文書リンクの管理
システム管理者は、すべてのインテグレータのマッピングおよびレイアウトを編集することもできます。
製品固有のビジネス・フローに従ってOracle Web Applications Desktop IntegratorとOracle E-Business Suiteアプリケーションを統合できるため、エンド・ユーザーのアクセスは個別の製品の実装に応じて決まります。
通常、製品の実装は次の2つの方法のいずれかに従います。
製品は、独自の機能ページ・フロー内のスプレッドシート生成機能を統合します。 Oracle Web Applications Desktop Integratorは、スプレッドシートを生成するためにバックグラウンドで使用されます。 これは、最も一般的な方法です。
製品には、Oracle Web Applications Desktop Integratorの「文書の作成」ページ・フローを呼び出すセルフサービス・メニュー項目が用意されています。
デスクトップ統合機能へのアクセスの詳細は、製品固有のドキュメントを参照してください。
Copyright © 2003, 2014, Oracle and/or its affiliates. All rights reserved.