更新日付: 2010 年 9 月 3 日 |
Oracle Solaris Studio 12.2 リリースノート |
Oracle Solaris Studio 12.2 リリースノートには、ソフトウェアに関する最新のインストールの詳細とその他の情報が含まれています。
Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアは、SPARC® システム版の Solaris 10 オペレーティングシステム (Solaris OS)、x86 システム版の Solaris 10 OS、および Linux オペレーティングシステムにインストールできます。システム要件を次の表に示します。
Solaris OS SPARC システム版 |
Solaris OS x86 システム版 |
Linux OS | |
オペレーティングシステム | Solaris OS 10 1/06、およびそれ以降の更新版 |
SuSE Linux Enterprise Server 11 RedHat Enterprise Linux 5 Oracle Enterprise Linux 5 | |
CPU |
Sun UltraSPARC プラットフォームシステム版 富士通 SPARC64 プラットフォームシステム版 |
Intel および AMD の x86 32 ビットおよび 64 ビットのプラットフォームシステム版 (Pentium クラス以上) | |
メモリー |
推奨: 1 ~ 2G バイト 最小: 512M バイト (IDE での大きなプロジェクトの操作には、さらに必要な場合もある) |
||
スワップ領域 |
推奨: 2 ~ 4G バイト 最小: 1G バイト |
||
使用ディスク領域 | プラットフォームによって異なります。コンポーネント別のディスクスペースの要件を参照してください。 | ||
OS 構成 | 全体ディストリビューション、全体ディストリビューションと OEM サポート、または開発者システムサポート。オペレーティングシステムの構成を決定するには、インストール済みのパッケージを確認してください。構成によって固有のパッケージがインストールされています。詳細については Solaris OS のインストールマニュアルを参照してください。 | 必ず開発またはライブラリパッケージグループを含めてください。 |
IDE、dbxtool、DLight、およびパフォーマンスアナライザを実行するには、Java SE Development Kit (JDK) 6 Update 13 以降が必要です。これらのツールを使用する計画があり、必要な JDK が手元にない場合は、次のサイトから JDK をダウンロードできます。http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html
スワップ領域を確認または追加するには、次のサイトにある『Oracle Solaris Studio 12.2 インストールガイド』の付録 B を参照してください。http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/index.html
SPARC プラットフォーム上の Solaris OS に Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをインストールするために必要な推奨空きディスクスペースは、1.8G バイトです。x86 プラットフォーム上の Solaris OS に Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをインストールするために必要となる推奨空きディスクスペースは、1.5G バイトです。Linux OS に Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをインストールするために必要となる推奨空きディスクスペースは、1G バイトです。インストールする Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアのサイズを次の表に示します。
必要なディスクスペースの目安 (M バイト) | |||
---|---|---|---|
インストールするコンポーネント |
Solaris OS SPARC システム版 | Solaris OS x86 システム版 | Linux OS |
すべてのコンポーネント |
1431 | 1159 | 1146 |
C/C++ コンパイラおよびサポートファイル |
401 | 351 | 180 |
IDE および dbx デバッガ |
199 | 207 | 193 |
Sun Performance Library、Fortran コンパイラ、およびサポートファイル |
324 | 353 | 349 |
この節では、この Oracle Solaris Studio 12.2 リリースに必要なパッチを示します。
Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアには、オペレーティングシステムに対するパッチが用意されています。今回のリリースに含まれるコンパイラおよびツールを正しく動作させるには、これらのパッチが必要です。次に示す Solaris OS の必須パッチは、Oracle Solaris Studio 12.2 のこのリリースに付属しています。これらのパッチは、インストーラのダウンロードファイルに含まれている install_patches.sh ユーティリティーを使用してインストールできます。詳細については、次のサイトにある『Oracle Solaris Studio 12.2 インストールガイド』を参照してください。http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/index.html
SPARC システム版 パッチ番号 | x 86 システム版 パッチ番号 | |
---|---|---|
SUNWlibC |
||
119963-20 | 119964-20 | |
libmtsk | ||
120753-08 | 120754-08 | |
アセンブラ | ||
118683-05 | 119961-07 |
Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアの使用に影響を与える可能性のある特定の問題を解決するために、次のカーネルパッチを使用することをお勧めします。これらのパッチは、Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアでは提供されず、install_patches.sh ユーティリティーによってもインストールされません。これらのパッチは、SunSolve (http://sunsolve.sun.com) からダウンロードできます。パッチに含まれている README ファイルを読んで、リスクや正しい手順に関する重要な情報を確認してから、カーネルパッチをインストールしてください。
SPARC システム版 パッチ番号 | x 86 システム版 パッチ番号 | |
---|---|---|
カーネル | ||
127127-11 このパッチは、Solaris 10 08/07 リリースより前の Solaris 10 OS リリースを実行しているシステムで、コンパイラ注釈 (-xannotate=yes) を機能させるために必要となります。 |
127128-11 このパッチは、Solaris 10 08/07 リリースより前の Solaris 10 OS リリースを実行しているシステムで、コンパイラ注釈 (-xannotate=yes) を機能させるために必要となります。 |
|
N/A | 137138-01 このパッチは、パッチ 127112 または 127128 がインストールされている Solaris 10 10/08 リリースより前の Solaris 10 OS リリースが実行されているシステムで、dbx デバッガを使用して、シグナル処理を使用するアプリケーションをデバッグするために必要となります。 |
この節では、Oracle Solaris Studio 12.2 のこのリリースのインストールに関する既知の問題について説明します。
Solaris 10 OS または RPM を使用している Linux OS を実行しているシステムに Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをインストールする場合は、Oracle Solaris Studio 12.2 パッケージインストーラを使用することができます。パッケージインストーラを使用するには、ソフトウェアをインストールしているシステムで root 権限が必要となります。グラフィカルユーザーインタフェース (Graphical User Interface、GUI) のインストーラを使用すると、インストールディレクトリやインストールするソフトウェアのコンポーネントを選択することができます。非 GUI インストーラを使用すると、ソフトウェアのすべてのコンポーネントがインストールされます。実行時ライブラリは、GUI または非 GUI のいずれかのインストーラを --libraries-only オプションを使用して起動することでのみインストールできます。詳細な説明については、次のサイトにある『Oracle Solaris Studio 12.2 インストールガイド』を参照してください。http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/index.html
root 権限がないシステム、または RPM を使用していない Linux OS を実行しているシステムにソフトウェアをインストールする場合は、tar ファイルを使用できます。
パッケージインストーラを使用してインストールされた Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをアンインストールする場合は、ソフトウェアを手動でアンインストールするのではなく、提供されたアンインストーラを使用してください。アンインストーラの使用方法については、次のサイトにある『Oracle Solaris Studio 12.2 インストールガイド』の第 3 章を参照してください。http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/index.html
アンインストーラがうまく使用できない場合や、アンインストーラを使用してもソフトウェアのアンインストールに成功しなかった場合は、このインストールガイドの第 4 章に記載されている安全に手動でアンインストールする手順を参照してください。
Oracle Solaris Studio 12.2 パッケージインストーラによってインストールされたソフトウェアは、次の場所に配置されます。
Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェア [/alternate_root]/installation_directory/solstudio12.2/* NetBeans 6.9 IDE および NetBeans C/C++ プラグイン 6.9 [/alternate_root]/installation-directory/solstudio12.2/netbeans Solaris プラットフォームでは、デフォルトの installation_directory は /opt です。Linux プラットフォームでは、デフォルトの installation_directory は /opt/oracle です。
代替ルートディレクトリを指定した場合、実際のインストールディレクトリへのフルパスは、代替ルートディレクトリのパスのあとにインストールディレクトリのパスを連結して作成されます。
次に例を示します。
- Solaris システムで、代替ルートパスに /export/home/OSS12.2 を指定し、デフォルトのインストールディレクトリパス /opt は上書きしないようにします。有効なインストールディレクトリパスは次のようになります。
/export/home/OSS12.2/opt- Solaris システムで、インストールディレクトリに /opt/myoss12.2/ を指定し、代替ルートディレクトリなしで、Oracle Sun Studio 12.2 ソフトウェアおよび NetBeans IDE ソフトウェアのインストールを要求します。このインストールにより次のディレクトリが作成されます。
/opt/myoss12.2/solstudio12.2 /opt/myoss12.2/solstudio12.2/netbeans- Linux システムで、インストールディレクトリを指定せず (デフォルトの /opt/oracle のまま)、また代替ルートディレクトリも指定せず、Oracle Sun Studio 12.2 ソフトウェアおよび NetBeans IDE ソフトウェアのインストールを要求します。このインストールにより次のディレクトリが作成されます。
/opt/oracle/solstudio12.2 /opt/oracle/solstudio12.2/netbeans
Oracle Solaris Studio ソフトウェアは同じシステム上に複数インストールできますが、次の制限事項があります。
- 各リリース (Oracle Solaris Studio 12.2、Sun Studio 12 Update 1、Sun Studio 12、Sun Studio 11 ソフトウェアなど) は、指定のシステムに 1 度だけインストールできます。
- Studio ソフトウェアの各リリースは、異なるインストールディレクトリにインストールする必要があります。
- Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアの 1 つ以上のコンポーネントがすでにインストールされている場合、Oracle Solaris Studio 12.2 コンポーネントの以降のインストールは、同じディレクトリにインストールする必要があります。
次のインストーラの機能は、Linux では利用できません。
- ゾーンへのインストール
- /usr/bin および /usr/share/man へのシンボリックリンクの追加
Oracle Solaris Studio 12.2 インストーラは、Studio ソフトウェアの以前のバージョンを削除しません。たとえば、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアがインストールされているのと同じインストールディレクトリに Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをインストールする場合は、Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアを明示的にアンインストールする必要があります。以前のリリースの Studio ソフトウェアをアンインストールするには、そのリリースのインストールマニュアルを参照してください。
インストーラが /usr/bin および /usr/share/man ディレクトリにシンボリックリンクを作成するとき、インストーラは特定のバイナリおよびマニュアルページセクションへのリンクは作成しません。作成されないリンクと、リンクされないバイナリおよびマニュアルページにアクセスするための回避方法を次に示します。
- Studio ソフトウェアに固有のマニュアルページセクション
/usr/share/man/man3c++/* へのシンボリックリンクが作成されません。このディレクトリ内のセクションに表示されたマニュアルページには、最新の情報が含まれていません。man コマンドは、デフォルトで次の Oracle Solaris Studio 12.2 マニュアルページのセクションを検索しません。
man3cc4 man3f man3p man3pi man3xこれらのセクションの最新のマニュアルページを表示するには、man コマンドの -s オプションを使用して、セクションを指定します。次に例を示します。
man -s 3x rtc_api- マニュアルページの衝突
Oracle Solaris Studio 12.2 のマニュアルページの中には、既存の Solaris OS のマニュアルページと衝突するものがあります。次のマニュアルページへのシンボリックリンクは作成されません。Solaris バージョンへのリンクは維持されます。
/usr/share/man/man1 シンボリックリンクが作成されないページ: intro.1、ctags.1 /usr/share/man/man3m シンボリックリンクが作成されないページ: exp2.3m、feclearexcept.3m fegetenv.3m、fegetexceptflag.3m、fegetprec.3m、fegetround.3m、 feholdexcept.3m、feraiseexcept.3m、fesetenv.3m、fesetexceptflag.3m、 fesetprec.3m、fesetround.3m、fetestexcept.3m、feupdateenv.3m、 fex_get_handling.3m、fex_get_log.3m、fex_get_log_depth.3m、 fex_getexcepthandler.3m、fex_log_entry.3m、fex_merge_flags.3m' fex_set_handling.3m、fex_set_log.3m、fex_set_log_depth.3m、 fex_setexcepthandler.3m、isinf.3m、isnormal.3m、log2.3m、 signbit.3m、sincos.3mこれらの Studio マニュアルページにアクセスするには、man コマンドの -M <パス> オプションを使用します。次に例を示します。
man -M /opt/solstudio12.2/man exp2非推奨のバイナリ
/usr/bin/ptclean シンボリックリンクは作成されません。/usr/share/man/man1/ptclean.1 シンボリックリンクは作成されません。
Forte Developer 6、Sun ONE Studio 7、Sun ONE Studio 8、Sun Studio 8、Sun Studio 9、Sun Studio 10、Sun Studio 11、Sun Studio 12、または Sun Studio 12 Update 1 ソフトウェアがすでにインストールされている場合、インストールの指示に従い、別のディレクトリに Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアをインストールします。
非 GUI インストーラを --extract-installation-data オプションを使用して実行すると、読み取り可能なエラーメッセージが表示されずに失敗する場合があります。
Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアには、Oracle Solaris Studio 12.2 の THIRDPARTYLICENSEREADME (http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/default-169691.html) および NetBeans IDE 6.9 の THIRDPARTYLICENSEREADME (http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/oss-netbeans-license-169692.html) に準拠した、他社製テクノロジが含まれています。配信可能なライブラリ情報を含む著作権情報の詳細については、Oracle Solaris Studio 12.2 の著作権情報のページ (http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/oss-122-docs-169726.html) を参照してください。
Oracle Solaris Studio ソフトウェアの今回のリリースでは、次の機能が削除されています。
libm9x.so.0、libmvec.a、および libmvec_mt.a
libm9x 数学ライブラリには、C99 で指定された数学および浮動小数点関連のいくつかの関数が含まれています。このライブラリには、fenv.h による浮動小数点例外と、改善された浮動小数点例外処理をサポートするための拡張機能が含まれています。
libm9x.so.0 の内容は、システムライブラリ libc で取得できます。
libmvec は、引数ベクトル全体に対して、共通の数学関数を評価するルーチンを提供します。libmvec_mt.a は、マルチプロセッサの並列化に依存する、このベクトル関数の並列版です。
libmvec.a の内容は、システムライブラリ libmvec.so で取得できます。
Interval BLAS (IBLAS) ライブラリ
Interval BLAS ライブラリ (libsuniperf) は、区間演算のユーザに提供されていましたが、今後は使用されません。
Fortran 77 ライブラリ
Fortran 77 コンパイラはすでにサポートされていないため、これらのライブラリも不要になります。Fortran 77 のすべての互換性は、Fortran 95 ライブラリによって提供されます。
collector_thread_pause および collector_thread_resume
collector_thread_pause() 関数は、特定のスレッドから実験へのイベント固有のデータの書き込みを無効にします。実験がすでに終了している場合や、どの実験もアクティブではない場合、またはスレッドのデータの書き込みがすでに無効になっている場合は、呼び出しは無視されます。関数の引数は POSIX スレッド識別子であり、SolarisTM オペレーティングシステムのスレッドの場合は thr_self(3THR) 、POSIX スレッドの場合は pthread_self (3THR) で返されます。
collector_thread_resume() 関数は、特定のスレッドから実験へのイベント固有のデータの書き込みを有効にします。実験がすでに終了している場合や、どの実験もアクティブではない場合、またはスレッドのデータの書き込みがすでに有効になっている場合は、呼び出しは無視されます。関数の引数は POSIX スレッド識別子であり、Solaris オペレーティングシステムのスレッドの場合は thr_self(3THR)、POSIX スレッドの場合は pthread_self(3THR) で返されます。
次に示す機能は、今後リリースされる Oracle Solaris Studio ソフトウェアではサポートされなくなる予定です。
libcx
このライブラリは、廃止または互換性がなくなる可能性があると考えられています。libcx の内容は、システムライブラリ libc で取得できます。
C++ コンパイラの -compat=4 オプション
-compat=4 オプションは、C++ コンパイラを互換モードに設定します。つまり、このオプションは、言語とバイナリレベルの互換性を、4.0.1、4.1、および 4.2 コンパイラに合わせて設定します。このオプションにより、__cplusplus プリプロセッサマクロは 1 に、__SUNPRO_CC_COMPAT プリプロセッサマクロは 4 に設定されます。
-compat オプションのデフォルト値は 5 です。このオプションは、言語とバイナリレベルの互換性を ANSI/ISO 標準モードに合わせて設定します。
dbx デバッガでの実行時検査
実行時検査 (Runtime Checking、RTC) では、開発フェーズでの C、C++、または Fortran アプリケーションで、メモリーアクセスエラーやメモリーリークなどの実行時エラーを自動的に検出することができます。この検査では、メモリー使用量を監視することもできます。
実行時検査で生成されたほとんどのデータは、Oracle Solaris Studio 12.1 リリースに含まれている Sun メモリエラー探索ツール (Discover) を通して使用できるようになりました。
tools.h++ ライブラリ
Tools.h++ は、C++ 基礎クラスライブラリです。Oracle Studio 12.2 ソフトウェアと以前のバージョンの Sun Studio ソフトウェアには、このライブラリの バージョン 7.1.0 が含まれています。Tools.h++ の機能は、C++ 標準ライブラリまたは BOOST ライブラリに含まれていますが、プログラミングインタフェース (API) は異なります。Tools.h++ の最新バージョンの詳細については、Rogue Wave ソフトウェアの次の Web サイトを参照してください。http://www.roguewave.com
-xarch=v7/v8/v8a コンパイラオプション?
-xarch=v7: SPARC-V7 ISA 用にコンパイルが行われます。このオプションは廃止または互換性がなくなる可能性があります。最新の Solaris オペレーティングシステムは、SPARC V7 アーキテクチャーをサポートしていません。このオプションを使用してコンパイルされたプログラムは、最新のプラットフォームで実行速度が低下します。
-xarch=v8: SPARC-V8 ISA 用にコンパイルが行われます。このオプションにより、コンパイラは、V8 アーキテクチャー上で優れたパフォーマンスを実現するためのコードを生成できます。このオプションは廃止または互換性がなくなる可能性があります。
-xarch=v8a: V8a バージョンの SPARC-V8 ISA 用にコンパイルが行われます。定義上、V8a は V8 ISA を意味します。ただし、fsmuld 命令は含まれていません。このオプションにより、コンパイラは、V8a ISA 上で優れたパフォーマンスを実現するためのコードを生成できます。このオプションは廃止または互換性がなくなる可能性があります。
-xarch オプションの現在のデフォルト値は v8plus です。この値を指定すると、V8plus バージョンの SPARC-V9 ISA 用にコンパイルが行われます。定義上、V8plus は V9 ISA を意味します。ただし、V8plus ISA 仕様で定義されている 32 ビットサブセットに限定されます。さらに、Visual Instruction Set (VIS) と実装固有の ISA 拡張機能は含まれていません。
-xdebugformat=stabs コンパイラオプション
-xdebugformat=stabs は、スタブ標準形式を使用してデバッグ情報を生成します。デバッガ情報のデフォルトの形式は、現在は dwarf 形式になっています。スタブ形式は完全にはサポートされていません。-xdebugformat=stabs オプションを使用するプログラムは、コンパイルできない可能性があります。また、dbx デバッガとの組み合わせで正常に機能しない可能性があります。
この節では、Oracle Solaris Studio 12.2 のこのリリースのドキュメントについて説明します。このリリースノートの情報は、ほかのすべてのマニュアルの情報よりも優先されます。
HTML 形式または PDF 形式のこのドキュメントには、次のサイトにあるドキュメントインデックスページからアクセスできます。http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/solarisstudio/documentation/index.html
これらのドキュメントには、インストールされた Oracle Solaris Studio 12.2 ソフトウェアの man コマンドを使用してアクセスできます。
PDF 形式の製品マニュアルを表示するには、Adobe® Acrobat Reader ソフトウェアが必要です。このソフトウェアをダウンロードするには、http://www.adobe.com/products/acrobat/readstep.htmlを参照してください。
現在確認されている、国際化および日本語化に関する情報および問題点を説明します。
インストーラーの画面からシステムのパッチをインストールした場合、パッチインストール用の別ウィンドウ内で一部のメッセージが正しく表示されません (バグ ID: 6868177)
表示されるべきメッセージは次の通りです
ウィンドウ内の先頭
パッチをインストールしていますウィンドウ内の末尾
実行が終了しました 「ENTER」キーを押すと終了します英字「ENTER」を含んだメッセージが表示されたら、「Enter」キーまたは「Return」キーを押してウィンドウを閉じてください。ウィンドウの「ウィンドウを閉じる」ボタンを使って閉じることもできます。
日本語環境では、C++ の一部のヒントメッセージが出力されません。(バグ ID: 4366609)
examine コマンドでマルチバイト文字列を 'W' を使用して表示すると、最初の 1 文字しか表示されません。 (バグ ID:4662067)
次のコマンド行コンポーネントを ja_JP.PCK ロケール上で使用することができます。
C コンパイラ dbx dmake
制限事項
すべてのツールにおいて、ファイル名およびディレクトリ名に PC 漢字 (シフト JIS ) コードを使用した場合の動作は保証されません。
PC 漢字 (シフト JIS) 文字列を、コメントまたは文字リテラルとして直接 C のソースコード中に埋め込んで使用する場合には、以下のように -xcsi オプション付きでコンパイルする必要があります。
% cc -xcsi sjis_src.cこのオプションは、構文解析部で文字リテラルをバイト単位ではなく文字単位で扱うためのものです。従ってソース中に PC 漢字 (シフト JIS) 文字列が使われていない場合は使用する必要はありません。また、このオプションは C コンパイラで PC 漢字文字列を扱うための一時的な解決法で、将来のリリースでのこのオプションのサポートは保証されません。
C コンパイラでは、コメントおよび文字リテラル以外で PC 漢字 (シフト JIS) コードを使用した場合の動作は保証されません。
C コンパイラで -xcsi オプションを使用した場合は、コンパイル時間が多少長くなります。lint コマンドの制限事項
lint コマンドは ja_JP.PCK ロケールに対応していないため、ソースコード中に PC 漢字 (シフト JIS) 文字列が使用されているとエラーが発生する場合があります。その場合には、C コンパイラの -v オプションを使用してください。
% cc -xcsi -v test_prog.cja_JP.PCK ロケール上での既知の問題
dbx の以下のコマンドで、PC 漢字 (シフト JIS) 文字の 2 バイト目が \ (0x5c) になるような文字を引数に使用すると正しく動作しません。
debug, dalias, file, check, clear, collector, files, fix, line, loadobject, assi gn, dbxenv, source, trace, run, rerun, runargs, call, bsearch, search (バグ ID: 4262961)
dbx の以下のコマンドで、PC 漢字 (シフト JIS) 文字の 2 バイト目が { (0x7b) または | (0x7c) になるような文字を引数に使用すると正しく動作しません。
runargs, run, debug, dalias, file, clear, collector, fix, line, loadobject, dbxenv, source (バグ ID: 4700248, 4699574)
dbx の list、bsearch、search コマンドで、いくつかの半角カナ文字を引数に使用すると正しく動作しません。(バグ ID: 4263317)
次のコンポーネントを ja_JP.UTF-8 ロケール上で使用することができます。
C コンパイラ C++ コンパイラ (Tools.h++, STL を除く) dbx dmake ja_JP.UTF-8 ロケール上での制限事項
すべてのツールにおいて、ファイル名およびディレクトリ名にUTF-8 文字コードを使用した場合の動作は保証されません。
C++ Tools.h++ ライブラリ、標準ライブラリにおける UTF-8 文字の使用は保証されていません。
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