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Oracle® JRockitパフォーマンス・チューニング・ガイド
リリースR28
B61439-02
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10 JVMの起動を高速化するチューニング

この章では、起動時間を短くするためにJVMをチューニングする方法について説明します。

JVMおよびJavaアプリケーションの起動時間が長いと、短時間だけ実行される小規模なユーティリティ・アプリケーションにおいてパフォーマンスが悪化することがあります。Oracle JRockit JVMはデフォルトでサーバーによる使用を優先して最適化されます。したがって、アプリケーションが起動して実行できるようになるとすぐに高いパフォーマンスが優先されて、起動時間が長くなる可能性があります。

この章の内容は次のとおりです。

10.1 起動時間の測定

アプリケーションの起動時間とは、アプリケーションが起動して実行中となり、想定されたアクティビティを実行する準備が整うまでにかかる時間を指します。起動時間には、JVMの起動とJavaアプリケーションの起動の両方の時間が含まれます。

アプリケーションの起動時間を測定する方法の詳細は、『Oracle JRockit診断およびトラブルシューティング・ガイド』を参照してください。

10.2 ヒープ・サイズの設定

ヒープ・サイズは、JVMの起動時間とJavaアプリケーションの起動時間のどちらにも影響します。JVMは起動時に、最大ヒープ・サイズ(-Xmx)でメモリーを確保し、初期ヒープ・サイズ(-Xms)でメモリーをコミットするため、時間がかかります。大規模なアプリケーションでは、この現象を避けることはできません。大きすぎるヒープ・サイズを使用すると、必要以上にJVMの起動時間が長くなる場合があるので注意してください。短時間だけ実行される小規模なアプリケーションの場合は、小さなヒープ・サイズを設定して、アプリケーションに必要なメモリーより多くのメモリーを確保およびコミットするオーバーヘッドが発生しないようにします。

初期ヒープが小さすぎると、Javaアプリケーションの起動が遅くなります。これは、ヒープが適切なサイズに増大するまで、JVMはガベージ・コレクションを頻繁に実行せざるを得なくなるためです。起動時に最適なパフォーマンスを得るには、初期ヒープ・サイズと最大ヒープ・サイズを同じ値に設定してください。

10.3 アプリケーションおよびJVMのトラブルシューティング

アプリケーション自体が原因で、起動が遅くなることがあります。アプリケーションおよびJVMの問題のトラブルシューティングの詳細は、『Oracle JRockit診断およびトラブルシューティング・ガイド』を参照してください。