用途
exportvolコマンドは、1つ以上のボリュームを、テープ・ライブラリから削除するため、インポート/エクスポート・メカニズムに移動する場合に使用します。通常、複数のボリュームを一括でエクスポートします。このコマンドは、インポート/エクスポート・スロットのあるライブラリに対してのみサポートされます。
前提条件
exportvolコマンドを使用するには、デバイスの管理およびデバイスの状態変更(manage devices and change device state)権を備えている必要があります。
構文1
ボリュームをテープ・ライブラリまたはスタンドアロン・テープ・ドライブからエクスポートする場合は、次の構文を使用します。
exportvol::=
exportvol [ --library/-L libraryname | --drive/-D drivename ] { vol-range | se-range }
意味1
ボリュームをテープ・ライブラリまたはスタンドアロン・テープ・ドライブからエクスポートする場合は、次の意味を使用します。
ボリュームのエクスポート元となるテープ・ライブラリの名前を指定します。テープ・ライブラリを指定する場合、エクスポート対象の記憶域要素に対する制限はありません。リクエストを実行するために十分なほど、空きのインポート/エクスポート要素がない場合は、コマンドを完全に処理できなかったことがレポートされます。
--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。
ボリュームのエクスポート元となるテープ・ライブラリ内のテープ・ドライブの名前を指定します。テープ・ドライブを指定する場合は、すべての要素がテープ・ドライブの使用リストに含まれている必要があります。
--libraryまたは--driveを指定しない場合は、libraryまたはdrive変数の値が使用されます。テープ・ライブラリとテープ・ドライブのいずれの設定も取得できない場合は、警告が発行されます。
エクスポート対象のボリュームを指定します。vol-rangeプレースホルダの詳細は、「vol-range」を参照してください。
エクスポートするボリュームを格納する記憶域要素を指定します。se-rangeプレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
構文2
ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合は、次の構文を使用します。
exportvol::=
exportvol { vol-range | se-range } cap_devicename
意味2
ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合は、次の意味を使用します。
エクスポート操作の終了後にボリュームをカートリッジ・アクセス・ポートから取り外すには、オペレータの手動操作が必要になります。このようなオペレータの手動操作が行われず、ポリシー設定のmaxacsidleejectwaittimeを超える時間が経過すると、取出し操作はキャンセルされ、カートリッジはカートリッジ・アクセス・ポートに残ったままになります。この期間が切れる前にすべてのボリュームがカートリッジ・アクセス・ポートに移動していないことが判明した場合は、maxacsejectwaittimeを増やします。
エクスポート対象のボリュームを指定します。vol-rangeプレースホルダの詳細は、「vol-range」を参照してください。
エクスポートするボリュームを格納する記憶域要素を指定します。se-rangeプレースホルダの詳細は、「se-range」を参照してください。
このオプションは、ACSテープ・ライブラリからボリュームをエクスポートする場合にのみ使用できます。ボリュームのエクスポート先となるACSカートリッジ・アクセス・ポートを定義します。
例
例2-35 ボリュームのエクスポート
この例では、VOL000003ボリュームをエクスポートしています。サンプル出力はページに収まるようにあらかじめ折り返されています。
ob> lsvol --drive tape2 --long
Inventory of library lib2:
in mte: vacant
* in 1: volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb
remaining
* in 2: vacant
* in 3: vacant
* in 4: vacant
in iee1: vacant
in iee2: vacant
in iee3: vacant
in dte: vacant
*: in use list
ob> exportvol --library lib2 --volume VOL000003
ob> lsvol --drive tape2 --long
Inventory of library lib2:
in mte: vacant
* in 1: vacant
* in 2: vacant
* in 3: vacant
* in 4: vacant
in iee1: volume VOL000003, barcode DEV423, oid 111, 47711360 kb
remaining, last se 1
in iee2: vacant
in iee3: vacant
in dte: vacant
*: in use list