説明
aspecプレースホルダは、テープ・デバイスの物理的な添付ファイルを表します。添付ファイルは、ホストとテープ・デバイス間のデータ・パスを記述したものです。
構文
hostname:rawdevicename[+scsidevice=altrawdevicename][+stdevice=stdevicename]\ [+stcontroller=stcontroller][+sttarget=sttarget][+stlun=stlun]
バックスラッシュ(\)はリテラルではなく行の継続を表しています。
制限と使用方法
hostnameとrawdevicename以外の設定は、プロトコル・バージョン2を実行するネットワーク・データ管理プロトコル(NDMP)サーバーでのみ使用されます。これらの各オプションを設定するための要件は、サーバー固有です。
物理的な添付ファイルを作成する際、次のガイドラインに従ってください。
LinuxおよびUNIXシステムに接続するテープ・デバイスの場合、RAWデバイス名を、Oracle Secure Backupで使用するためにデバイスを設定したときに作成されたデバイス特殊ファイルの名前にします。この名前は、installobツールとmakedevツールで表示されたものです。
Windowsシステムの場合は、RAWデバイス名を、汎用命名規則(UNC)によるデバイス名にします。
ネットワーク接続ストレージ(NAS)システムの場合は、RAWデバイス名を、ホストのオペレーティング・システム(たとえば、Network Appliance Data ONTAP)によって割り当てられるデバイス名にします。デバイス名には、テープ・ドライブを開けたり閉じたりするときに、巻戻しやアンロードなどの補助的なテープ操作が発生しないような名前を選択する必要があります。このような名前は、通常、文字nで始まるか終わります。
基本的なRAWデバイスの命名規則は、ライブラリの場合はobln、ドライブの場合はobtnです。nは、最初のデバイスの場合は0で、それに続くデバイスごとに1ずつ増えます。oblnの中の文字lは英字であり、数字の1ではありません。表3-1に、一般的なシステムでのRAWデバイス名を示します。
表3-1 一般的なシステムでのRAWデバイス名
| オペレーティング・システム | 最初のドライブの添付ファイル | 最初のライブラリの添付ファイル |
|---|---|---|
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AIX |
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Quantum NDMPサーバー |
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HP-UX |
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Linux |
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SGI |
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Solaris |
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Windows |
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Data ONTAP |
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意味
デバイスを接続するホスト・コンピュータの名前です。
NDMPサーバーの実装者またはオペレーティング・システムの実装者によって割り当てられたデバイス名です。rawdevicenameは、UNIXでのデバイス特殊ファイル名と同じです(表3-1を参照)。この名前には、デバイスのWorld Wide Nameを参照するための表記$WWNを含めることができます。
Oracle Secure BackupがSmall Computer System Interface(SCSI)操作をテープ・デバイスにパス・スルーするために使用する必要がある、個々のSCSIパス・スルー・インタフェースの名前です。
Oracle Secure Backupがサーバーに対してNDMP_SCSI_SET_TARGETメッセージを発行するときに使用する等価なデバイス名です。SCSIホスト・バス・アダプタ(HBA)またはデバイスを識別するオペレーティング・システム固有の文字列を指定します。
NDMP_SCSI_SET_TARGETを使用する際の、デバイスの、SCSIコントローラのインデックスまたはチャネル番号です。
NDMP_SCSI_SET_TARGET を使用する際の、デバイスの、SCSIバスのターゲットIDです。
NDMP_SCSI_SET_TARGET を使用する際の、デバイスのSCSI LUNです。
例
例3-1 aspec
aspecのサンプル値を次に示します。
w0x0f:/dev/obt0 # a tape drive connected to Linux host w0x0f darth:/dev/obl0 # a tape library connected to Solaris host darth ethel:nrst0a # a tape drive connected to NetApp filer ethel winserv:\\.\obl0 # a tape library connected to Windows media server winserv //winserv/obl0 # equivalent to the preceding aspec