8.3. GUI の問題

8.3.1. アップグレード後に管理 GUI にログインできない (Oracle Linux)

デフォルトの admin アカウント以外の追加の UNIX ユーザーに対して管理 GUI へのアクセスを有効にしている場合、アップグレード中はそれらのユーザーのアクセスは保持されません。Sun Ray Software アップグレードプログラムは、PAM の構成を保持せず、アップグレード時に admin のデフォルトの設定を再構成します。

回避方法: Sun Ray サーバーで実行するオペレーティングシステムに基づいて次のように PAM の構成を変更します。

  • Oracle Linux の場合は、現在の utadmingui PAM スタックを次の auth include system-auth のエントリに置き換えることにより、/etc/pam.d/utadmingui ファイルを変更します。

    #%PAM-1.0
    # BEGIN: added to utadmingui by SunRay Server Software -- utadmingui
    auth include system-auth
    # END: added to utadmingui by SunRay Server Software -- utadmingui 
  • Oracle Solaris の場合は、現在の utadmingui PAM スタックを次のエントリに置き換えることにより、/etc/pam.conf ファイルを変更します。

    # BEGIN: added to utadmingui by SunRay Server Software -- utadmingui
    utadmingui auth requisite pam_authtok_get.so.1
    utadmingui auth required pam_dhkeys.so.1
    utadmingui auth required pam_unix_cred.so.1
    utadmingui auth required pam_unix_auth.so.1

参照: CR 14340529

8.3.2. 管理 GUI のアップグレード

管理 GUI は、Java Servlet および Java Server Pages (JSP) 標準をサポートする Web コンテナを必要とします (以前のバージョンでは必要ありませんでした)。この変更にともない、Apache Tomcat 5.5 (またはそれ以上) がシステムにインストールされている必要があり、utconfig スクリプトが既存の Tomcat インスタンスの場所を確認するように拡張されました。

(たとえば保持ファイルを使用して) 以前の Sun Ray Software バージョンからアップグレードを実行する場合は、アップグレードの完了後に utconfig -w を実行する必要があります。utconfig -w コマンドを実行すると、Tomcat インストールの場所を含む管理 GUI の設定が求められ、そのあと管理 GUI が自動的に起動されます。

参照: CR 12204639

8.3.3. リモートアクセス

リモートアクセスを無効にすると、空のページが表示されることがあります。

utconfig -w コマンドを使用すると、管理 GUI へのリモートアクセスを有効または無効にすることができます。リモートアクセスが無効 (デフォルト) である場合は、http://localhost:1660 または http://127.0.0.1:1660 を介して管理 GUI にアクセスする必要があります。

この場合、http://servername:1660 を介した管理 GUI へのアクセスは機能せず、空のブラウザページが表示されます。http://servername:1660 を介して管理 GUI にアクセスするには、リモートアクセスを有効にする必要があります。

参照: CR 12188689

8.3.4. 自己登録 GUI

間違ったユーザー名またはパスワードが入力された場合、自己登録 GUI がテキストの入力を拒否します。

回避方法:終了」ボタンを押して自己登録 GUI を再起動します。

自己登録 GUI を使用すると Java コアダンプが出力される場合がありますが、登録は引き続き予期したとおりに機能し、ほかの悪影響が見られません。ただし、coreadm がコアダンプに一意の名前を付けるように構成されている場合は、ディスクスペースの使用率が監視されるはずです。

参照: CR 12195258、12196361

8.3.5. 複数認証 (Solaris)

ホットキーシーケンス (デフォルトは Shift-Pause) を使用してセッションが切断されるときに、複数認証を求められる場合があります。

参照: CR 12249130