1. Oracle Solaris Cluster 構成を計画する
2. グローバルクラスタノードへのソフトウェアのインストール
4. Solaris ボリュームマネージャー ソフトウェアの構成
5. Veritas Volume Manager をインストールして構成する
ゾーンクラスタで Trusted Extensions を使用する準備をする
ゾーンクラスタに個別のメタデバイスを追加する (Solaris ボリュームマネージャー)
ゾーンクラスタにディスクセットを追加する (Solaris ボリュームマネージャー)
8. Oracle Solaris Cluster モジュールの Sun Management Center へのインストール
このセクションでは、次に示すグローバルクラスタノード上でのグローバル以外のゾーンの作成手順について説明します。
グローバルクラスタに作成する非大域ゾーンごとに、この手順を実行してください。
注 - ゾーンのインストールについては、『Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)』 を参照してください。
ノードがクラスタモードまたは非クラスタモードで起動される間に、クラスタノードに Solaris Containers 非大域ゾーン (以下単に「ゾーン」と呼ぶ) を構成することができます。
ノードが非クラスタモードで起動される間にゾーンを作成する場合、クラスタソフトウェアは、ノードがクラスタに参加するときにゾーンを検出します。
ノードがクラスタモードで起動される間にゾーンを作成または削除する場合、クラスタソフトウェアはリソースグループのマスターとなるゾーンのリストを動的に変更します。
次の作業を実行します。
非大域ゾーンの設定を計画します。「グローバルクラスタ内の非大域ゾーンのガイドライン」で説明されている要件と制限事項を遵守してください。
次の情報を用意します。
作成する非大域ゾーンの合計数。
各ゾーンで使用する公開アダプタおよび公開 IP アドレス。
各ゾーンのゾーンパス。このパスは、クラスタファイルシステムや高可用性ローカルファイルシステムではなく、ローカルファイルシステムでなければなりません。
各ゾーンに表示される 1 つ以上のデバイス。
(必要な場合) 各ゾーンに割り当てる名前。
ゾーンにプライベート IP アドレスを割り当てる場合、クラスタ IP アドレスの範囲が設定する追加のプライベート IP アドレスをサポートしていることを確認してください。cluster show-netprops コマンドを使用して、現在のプライベートネットワーク構成を表示します。
現在の IP アドレス範囲が設定する追加のプライベート IP アドレスをサポートするのに十分でない場合は、「ノードまたはプライベートネットワークを追加するときにプライベートネットワーク構成を変更する」の手順に従って、プライベート IP アドレスの範囲を再設定します。
注 - 非大域ゾーンのいずれかにログインしたルートユーザーがクラスタの動作を検出したり中断させたりすることができないように、選択した非大域ゾーンのクラスタ機能を無効にできます。 手順については、『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「How to Deny Cluster Services For a Non-Global Zone」および『Oracle Solaris Cluster Data Services Planning and Administration Guide』の「How to Allow Cluster Services For a Non-Global Zone」を参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)』の「ゾーンの構成要素」 を参照してください。
大域ゾーンで作業してください。
ノードのサービスがまだオンラインでない場合は、次のステップに進む前に状態がオンラインに変わるまで待ちます。
phys-schost# svcs multi-user-server node STATE STIME FMRI online 17:52:55 svc:/milestone/multi-user-server:default
Solaris のドキュメントの手順に従ってください。
phys-schost# zoneadm list -v ID NAME STATUS PATH 0 global running / 1 my-zone ready /zone-path
次のコマンドは、クラスタのプライベート IP アドレスの範囲から、使用可能な IP アドレスを選択し、割り当てます。またこのコマンドは、指定されたプライベートホスト名、またはホスト別名をゾーンに割り当て、割り当てられたプライベート IP アドレスにそれをマッピングします。
phys-schost# clnode set -p zprivatehostname=hostalias node:zone
プロパティーを指定します。
ゾーンプライベートホスト名、またはホスト別名を指定します。
ノードの名前。
グローバルクラスタの非投票ノードの名前。
『Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)』の「初期内部ゾーン構成を実行する」の手順に従います。次のどちらかの方法を選択します。
ゾーンにログインします。
/etc/sysidcfg ファイルを使用します。
これらの変更により、クラスタ固有のホスト名と IP アドレスの検索をゾーンが解決できるようになります。
phys-schost# zlogin -c zonename
sczone# vi /etc/nsswitch.conf
変更されたエントリは次のようになるはずです。
… hosts: cluster files nis [NOTFOUND=return] … netmasks: cluster files nis [NOTFOUND=return] …
ゾーン内のデータサービストラフィックに使用されているパブリックネットワークアダプタごとに、IPMP グループを設定します。この情報は、大域ゾーンから継承されません。IPMP グループをクラスタ内に構成する方法については、「パブリックネットワーク」を参照してください。
非大域ゾーンにアプリケーションをインストールするには、スタンドアロンシステムの場合と同じ手順を実行します。非大域ゾーンにソフトウェアをインストールする手順については、アプリケーションのインストールドキュメントを参照してください。また、『Oracle Solaris のシステム管理 (Oracle Solaris コンテナ : 資源管理と Oracle Solaris ゾーン)』の「ゾーンがインストールされている Solaris システムでのパッケージとパッチの追加および削除 (作業マップ)」 も参照してください。
非大域ゾーンにデータサービスをインストールして設定する場合は、個々のデータサービスの Oracle Solaris Cluster マニュアルを参照してください。
この手順を使用してクラスタファイルシステムをクラスタノード上で構成される native ブランドグローバル以外のゾーンで使用できるようにします。
注 - グローバル以外のゾーンの native ブランドのみでこの手順を使用します。 solaris8 ブランドまたはゾーンクラスタで使用される クラスタ ブランドといった他のグローバル以外のゾーンのブランドでこの作業を実行できません。
phys-schost# clresourcegroup create -n node:zone[,…] resource-group
リソースグループノードリストにグローバル以外のゾーンの名前を指定します。
作成するリソースグループの名前。
phys-schost# clresourcegroup create -S -n node:zone[,…] resource-group
リソースグループがスケーラブルであることを指定します。
phys-schost# clresourcetype register SUNW.HAStoragePlus
クラスタファイルシステムの /etc/vfstab ファイルのエントリにマウントオプションの グローバル キーワードを含める必要があります。
phys-schost# clresource create -g resource-group -t SUNW.HAStoragePlus \ -p FileSystemMountPoints="mount-point-list" hasp-resource
新しいリソースが追加されるリソースグループの名前を指定します。
リソースに 1 つ以上のファイルシステムマウントポイントを指定します。
作成する HAStoragePlus リソース名
リソースは有効状態で作成されます。
リソースグループに追加するリソースが複数ある場合、リソースごとに別のコマンドを使用してください。
phys-schost# clresource create -g resource-group -t resource-type \ -p Network_resources_used=hasp-resource resource
リソースを作成するリソースの種類を指定します。
リソースが HAStoragePlus リソース、 hasp-resourceに対して依存関係を持つことを指定します。
作成するリソース名。
phys-schost# clresourcegroup online -M resource-group
リソースグループが管理されていることを指定します。
例 7-1 グローバル以外のゾーンに使用されているクラスタファイルシステムの HAStoragePlus リソースの構成
次の例では、HA-Apache データサービスを管理するフェイルオーバーリソースグループ cfs-rg を作成します。リソースグループノードリストには、2 つのグローバル以外のゾーン、phys-schost-1 上の sczone1 および phys-schost-2 上の sczone1 が含まれます。 リソースグループには、HAStoragePlus リソース、hasp-rsおよび data-service リソース、apache-rsが含まれます。 ファイルシステムマウントポイントは、/global/local-fs/apacheです。
phys-schost-1# clresourcegroup create -n phys-schost-1:sczone1,phys-schost-2:sczone1 cfs-rg phys-schost-1# clresourcetype register SUNW.HAStoragePlus Add the cluster file system entry to the /etc/vfstab file on phys-schost-1 phys-schost-1# vi /etc/vfstab #device device mount FS fsck mount mount #to mount to fsck point type pass at boot options # /dev/md/kappa-1/dsk/d0 /dev/md/kappa-1/rdsk/d0 /global/local-fs/apache ufs 5 yes logging,global Add the cluster file system entry to the /etc/vfstab file on phys-schost-2 phys-schost-2# vi /etc/vfstab … phys-schost-1# clresource create -g cfs-rg -t SUNW.HAStoragePlus \ -p FileSystemMountPoints="/global/local-fs/apache" hasp-rs phys-schost-1# clresource create -g cfs-rg -t SUNW.apache \ -p Network_resources_used=hasp-rs apache-rs phys-schost-1# clresourcegroup online -M cfs-rg