この章では、CoherenceベースのJavaアプリケーションをビルドおよび実行できるようにJDeveloperを設定する方法について説明します。
JDeveloperを起動してCoherenceとともに使用できるように構成する手順は次のとおりです。
端末ウィンドウを開き、PATH環境変数がJava JDK(たとえば、\oracle\product\jdk160_14_R27.6.5-32\bin)を含むように設定されていることを確認します。ここでは、Java SE(JDK)バージョン1.6以降をインストールおよび実行していることを前提としています。
PATH環境変数にJava JDKの\binディレクトリが含まれていない場合は、変数を次のように設定します。
JAVA_HOME環境変数をJDKインストールのベースに設定します。次に例を示します。
set JAVA_HOME=\oracle\product\jdk160_14_R27.6.5-32
PATH環境変数に%JAVA_HOME%\binを含めます。次に例を示します。
set PATH=%JAVA_HOME%\bin;%PATH%
JDeveloperを起動します。ロールの選択を要求するメッセージが表示されたら、「デフォルトのロール」を選択します。以前のバージョンのJDeveloperから移行するかどうかを確認するメッセージが表示されたら、「いいえ」を選択します。「今日のヒント」が表示されているウィンドウを閉じます。
JDeveloperが起動したら、「ファイル」→「新規」の順に選択して「新規ギャラリ」を開きます。「アイテム」列で「汎用アプリケーション」を選択し、アプリケーションを作成します。アプリケーションは、プロジェクトやソース・コードをグループ化する1つの方法です。この新規アプリケーションには、Coherenceのプロジェクトが保持されます。
「汎用アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックスで、アプリケーション名をCoherenceに、ディレクトリ・パスを\home\oracle\labsに、アプリケーション・パッケージの接頭辞をcom.oracle.handsonに変更します。「終了」をクリックします。
図2-2に、「汎用アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックスを示します。
CoherenceのJARファイルをデフォルト・プロジェクト・プロパティに追加します。「アプリケーション・ナビゲータ」でプロジェクトを右クリックし、「プロジェクト・プロパティ」を選択します。「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスが開きます。
「ライブラリとクラスパス」をクリックして、「ライブラリの追加」ボタンをクリックします。「ライブラリの追加」ダイアログ・ボックスが開きます。
「ライブラリの追加」ダイアログ・ボックスで、「新規」をクリックします。
「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックスが開きます。
「エントリの追加」をクリックして、「パス・エントリの選択」ダイアログ・ボックスを開きます。
coherence\libディレクトリを見つけて開きます。これは\oracle\productの下にあります。
coherence.jarファイルを強調表示して選択し、クラスパスに追加します。「OK」をクリックして、「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックスに戻ります。
「ライブラリの作成」ダイアログ・ボックスで、「ライブラリ名」フィールド内の名前をCoherenceに変更します。ドロップダウン・リストで、「場所」の値を「プロジェクト」から「ユーザー」に変更します。ダイアログ・ボックスの内容は次のようになります。
「ライブラリの作成」、「ライブラリの追加」、「デフォルト・プロジェクト・プロパティ」の各ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックして、JDeveloperのIDEに戻ります。これで、Oracle JDeveloperは適切なCoherenceライブラリで設定されました。
この項では、JDeveloperでのプロジェクト構築の一部となる一般的なタスクについて説明します。
JDeveloperで新規アプリケーションを作成する手順は次のとおりです。
「ファイル」→「新規」の順に選択して「新規ギャラリ」を開きます。
「新規ギャラリ」ダイアログ・ボックスの「カテゴリ」セクションで「一般」→「アプリケーション」を、「アイテム」セクションで「汎用アプリケーション」を選択します。「OK」をクリックします。
「汎用アプリケーションの作成」ダイアログ・ボックスで、プロジェクトの名前を入力します。
Application1を独自のアプリケーション名に置き換えます。
プロジェクトのディレクトリ・パスが正しいことを確認します。
「次へ」をクリックします。
アプリケーション内に新規プロジェクトを作成するよう指示されます。プロジェクトの名前を入力します。必要に応じて「使用可能」リストからプロジェクト・テクノロジを選択します。「終了」をクリックして新規プロジェクトを作成します。
既存アプリケーションでプロジェクトを作成する手順は次のとおりです。
Coherenceアプリケーションを右クリックし、「新規」を選択します。「新規ギャラリ」の「カテゴリ」で「プロジェクト」を、「アイテム」で「汎用プロジェクト」を選択します。「OK」をクリックします。
「プロジェクト名」を入力し、「デフォルトのパッケージ」が適切に設定されていることを確認し、必要に応じて「プロジェクト・テクノロジ」を選択します。「終了」をクリックします。
JDeveloperで新規Javaクラスを作成する手順は次のとおりです。
「ナビゲータ」ペインのプロジェクト・エントリを右クリックして、「新規」を選択します。
「一般」カテゴリで「Java」を選択し、「Javaクラス」を選択します。「OK」をクリックします。
Class1を独自のクラス名に置き換えます。ファイルが実行可能である必要がある場合、「mainメソッド」チェック・ボックスを選択します。「OK」をクリックして、Javaクラスを作成します。
JDeveloperでプロジェクトのランタイム・プロパティを変更する手順は次のとおりです。
プロジェクトを右クリックし、「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで「実行/デバッグ/プロファイル」を選択し、「編集」をクリックします。
「実行構成の編集」ダイアログ・ボックスで、値の数を設定できます。
「仮想マシン」を「client」に設定します。
「Javaオプション」フィールドで、ローカル記憶域とログ・レベルの値を設定します。
デフォルトでは、すべてのプロセスは記憶域が有効な状態で起動します。プロセスではクラスタの一部としてデータを格納できます。システム・プロパティ-Dtangosol.coherence.distributed.localstorageを使用すれば、記憶域が無効となるようにプロセスを変更できます。このプロパティをfalseに設定すると、プロセスで記憶域が無効となるように指定されます。
-Dtangosol.coherence.log.level Javaオプションは、ロギングのレベルを設定します。次に例を示します。
-Dtangosol.coherence.distributed.localstorage=false -Dtangosol.coherence.log.level=3
後続の章では、これらのシステム・プロパティを設定するタイミングと方法について説明します。
「実行構成の編集」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックし、「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックして、JDeveloperのIDEに戻ります。
プロジェクト・クラスパスにJARファイルまたはライブラリを追加する手順は次のとおりです。
プロジェクトを右クリックし、「プロジェクト・プロパティ」を選択します。
「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで「ライブラリとクラスパス」を選択し、「JAR/ディレクトリの追加」をクリックします。
クラスパスに含めるJARファイルまたはディレクトリに移動します。
「アーカイブまたはディレクトリの追加」ダイアログ・ボックスで「選択」をクリックします。「プロジェクト・プロパティ」ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックします。