この章では、Oracle Coherence製品でリリース3.6に導入された変更と機能強化について説明します。このドキュメントの内容は、その発行時点において正確です。オラクル社では、ソフトウェアのリリース後、リリース・ノートを定期的に更新しています。
My Oracle Supportにアクセスして、最新のソフトウェア・パッチをダウンロードします。
https://support.oracle.com/CSP/ui/flash.html
パッチで提供されるソフトウェア修正について最新情報を入手する方法は、パッチ配布のREADME
ファイルを参照してください。
My Oracle Supportにログインします。
「パッチと更新版」タブをクリックします。
「パッチ検索」タブの下で、「製品またはファミリ(拡張検索)」を選択し、「ファミリのすべての製品を含む」チェック・ボックスを選択します。
製品名をOracle Coherenceと入力して、プラットフォームとリリースを選択し、「検索」をクリックします。
Oracle Coherenceで現在使用できるパッチのリストが表示されます。
Coherence 3.6リリースには次の新機能が追加されました。
新規MVCCベースのトランザクション・フレームワーク。これにより、障害が発生した場合でも、パーティションとキャッシュ全体でACIDトランザクションが保証され、トランザクションのコンテキスト内でNamedCache
操作、問合せ、集計および入力プロセッサの使用がサポートされます。組み込まれている3つのコンポーネントは、<transactional-scheme>
キャッシュ構成要素、接続ベースのAPIおよびXA完全準拠のリソース・アダプタです。
Coherence Query Language(CohQL)。これにより、Coherenceクラスタのキャッシュ操作を実行する際に使用できる軽量のSQLのような構文が提供されます。この言語は、プログラムでも新しいコマンドライン・ツールからでも使用できます。
クォーラムのサポート。これにより、様々なサービスやクラスタ・サイズでCoherenceの動作を構成できるメカニズムが実現されます。
Coherence ASP.NET
セッション管理モジュール。これにより、Coherence*WebがJEEコンテナのセッションを管理するのと同じ方法で、CoherenceクラスタのASP.NET
セッション状態を管理できます。
ユーザー定義の索引。これを使用すると、索引に追加されるエントリを制御できます。ユーザー定義の索引は通常、索引を保持するのに必要なメモリーや処理のオーバーヘッドを削減するために使用されます。
新規BinaryEntryStore
インタフェース。これは、CacheStore
に似ていますが、BinaryEntry
オブジェクト上で稼動します。このインタフェースを実装すると、データベースの更新にオプティミスティックな並行性を使用でき(OriginalValue
アクセッサを使用)、エントリの値を変更することでバッキング・マップと相互運用できます。
BroadPartitioningStrategy
実装を追加しました。これを使用してキーを対応付けると、範囲の値に基づいて指定グループにパーティション割当てが分散されます。
Oracle Coherence for Javaコンポーネントに新機能、機能向上および不具合修正が追加されました。
リリース3.6のCoherence*Extendで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。
リリース3.6のCoherence*Webで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。
パラレル・リープ処理ルーチンを実装することにより、セッション・リープ処理を最適化しました。
Binary
デコレーションを使用して、SessionExpiryExtractor
が関与するデシリアライズ・ルーチンを強化しました。
最後の書込みを優先するポリシーにより並行更新ができる新規ロック・モードを追加しました。
WebLogic Server SPIを使用して各Webアプリケーションで一意のHttpSession
インスタンスを参照するシングル・セッションIDのサポートを強化しました。
セッションIDがnullの場合のAbstractHttpSessionCollection.isExistent()
実装を強化しました。
セッション・データを共有するWebアプリケーション全体で一貫性のあるCoherence*Web構成の強制適用を導入しました。
Coherence*Webを構成して、セッション・ロックを保持するノードのスレッドのダンプを自動的に出力できる機能を導入しました。
最新の同時リクエストが完了するまでフラッシュを遅延することにより、HttpSession
モデルのフラッシュ動作を最適化しました。
StringBuffer
ではなくStringBuilder
を使用するように変換されました。
Coherence*Webのロック・タイムアウトを構成するcoherence-session-get-lock-timeout
コンテキスト・パラメータを追加しました。
スレッド・ロッキングが無効になっている場合に同一セッションで同時リクエストがあると発生する可能性のあるIllegalStateException: session is not in a 'active' state
例外を修正しました。
web.xml
ファイルで構成されたsession-timeout
値がCoherence*Webで適用されない問題を修正しました。
Coherence*WebをWebLogic Server SPIで使用する場合にリモート・インクルードや転送を行うと発生する可能性のあるデッドロックを修正しました。
アプリケーションをWebLogic Serverに再デプロイした後にHttpSessions
をキャッシングする機能を導入しました。
アプリケーションまたはEARスコープ設定クラスタ・ノード使用時に複数のWebアプリケーションがデプロイされると発生する可能性のあるClassNotFoundException
を修正しました。
オプティミスティック・ロック・モードを使用する際に同時に無効化されたセッションでの更新拒否を強化しました。
_jspInit()
を実装していないcom.tangosol.coherence.servlet.api23.JspServlet
が原因で発生するJBossとTagLibに関する問題を修正しました。
リリース3.6の管理フレームワークで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。
リリース3.6のセキュリティ・フレームワークで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。
リリース3.6のシリアライズ・フレームワークで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。
リリース3.6で導入されたその他の機能向上および不具合修正を次に示します。
Oracle Coherence for .NET 3.6で導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。
Oracle Coherence for C++ 3.6で導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。