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Oracle® Coherenceリリース・ノート
リリース3.6
B61374-01
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1 技術的な変更と機能強化

この章では、Oracle Coherence製品でリリース3.6に導入された変更と機能強化について説明します。このドキュメントの内容は、その発行時点において正確です。オラクル社では、ソフトウェアのリリース後、リリース・ノートを定期的に更新しています。

1.1 最新ソフトウェア・パッチのダウンロードとインストール

My Oracle Supportにアクセスして、最新のソフトウェア・パッチをダウンロードします。

https://support.oracle.com/CSP/ui/flash.html

パッチで提供されるソフトウェア修正について最新情報を入手する方法は、パッチ配布のREADMEファイルを参照してください。

  1. My Oracle Supportにログインします。

  2. パッチと更新版」タブをクリックします。

  3. 「パッチ検索」タブの下で、「製品またはファミリ(拡張検索)」を選択し、「ファミリのすべての製品を含む」チェック・ボックスを選択します。

  4. 製品名をOracle Coherenceと入力して、プラットフォームとリリースを選択し、「検索」をクリックします。

Oracle Coherenceで現在使用できるパッチのリストが表示されます。

1.2 Coherenceデータ・グリッドの新機能と改良機能

Coherence 3.6リリースには次の新機能が追加されました。

1.3 Oracle Coherence for Java 3.6

Oracle Coherence for Javaコンポーネントに新機能、機能向上および不具合修正が追加されました。

1.3.1 Coherence*Extendの機能強化と修正

リリース3.6のCoherence*Extendで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

1.3.1.1 新機能

  • Coherence*ExtendのSSLサポートを追加しました。

1.3.1.2 機能強化

  • キャッシュ・サーバーとプロキシ間の問合せ結果のストリーミングを最適化しました。

  • reuse-address構成要素のデフォルト値をtrueに変更しました。

  • 誤った親が返されることがあるPofBufferReader.getParentParser()アクセッサの問題を修正しました。

1.3.1.3 修正

  • クライアントによるネットワーク・フィルタの構成ミスでプロキシ・サービスが終了することがある問題を修正しました。

  • ラップされたキャッシュが同時にリリースされたり破棄されないように保護するために、NamedCacheProxy.unregisterChannel()を強化しました。

  • WrapperSet.$KeySet.remove()で複数のRemoveRequestsが発生する可能性がある問題を修正しました。

  • 複数のネットワーク・フィルタで送信と受信の順序が逆に適用される問題を修正しました。

  • null値が構成済のAddressProviderから返される際におけるTCPAccepter動作を強化しました。

  • Initiator.openConnection()で接続タイムアウト設定が反映されるようになりました。

1.3.2 Coherence*Webの機能強化と修正

リリース3.6のCoherence*Webで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

1.3.2.1 新機能

  • 関連性の高いJMX統計を結合してCoherence*Webを管理および監視するReporterのCoherence*Web固有レポートを導入しました。

  • Tomcat 5.5およびJBossのセッション・アフィニティを実装しました。

  • セキュアなプロトコルのみを経由してセッションCookieを返す制限のサポートを追加しました。

  • Servlet 2.5 APIをサポートするTomcat 6.0 DefaultFactoryを実装しました。

1.3.2.2 機能強化

  • セッション・リープ処理に関する様々な最適化を追加して、複数の問題を修正しました。

  • パラレル・リープ処理ルーチンを実装することにより、セッション・リープ処理を最適化しました。

  • Binaryデコレーションを使用して、SessionExpiryExtractorが関与するデシリアライズ・ルーチンを強化しました。

  • 最後の書込みを優先するポリシーにより並行更新ができる新規ロック・モードを追加しました。

  • WebLogic Server SPIを使用して各Webアプリケーションで一意のHttpSessionインスタンスを参照するシングル・セッションIDのサポートを強化しました。

  • WebLogic Server SPIセッションとセッション属性のイベントのディスパッチを最適化しました。

  • セッションCookieのエンコードを最適化しました。

  • セッションIDがnullの場合のAbstractHttpSessionCollection.isExistent()実装を強化しました。

  • セッション・データを共有するWebアプリケーション全体で一貫性のあるCoherence*Web構成の強制適用を導入しました。

  • ユーザーが明示的に自動サスペクト属性を無効にできる機能を導入しました。

  • 属性シリアライズをカスタマイズできる機能を導入しました。

  • Coherence*Webを構成して、セッション・ロックを保持するノードのスレッドのダンプを自動的に出力できる機能を導入しました。

  • 分割セッション・モデルを使用する際におけるセッション属性の更新を最適化しました。

  • セッション所有権を遅延取得できる構成パラメータを導入しました。

  • 最新の同時リクエストが完了するまでフラッシュを遅延することにより、HttpSessionモデルのフラッシュ動作を最適化しました。

  • StringBufferではなくStringBuilderを使用するように変換されました。

  • ロギングを最適化しました。

  • ローカル・セッションの属性がスティッキー・セッション最適化から切り離されました。

  • Coherence*Webのロック・タイムアウトを構成するcoherence-session-get-lock-timeoutコンテキスト・パラメータを追加しました。

  • システム・プロパティを使用してコンテキスト・パラメータをオーバーライドできる機能を導入しました。

1.3.2.3 SPI固有の機能強化と修正

  • WebLogic Server SPIでデフォルトのロッキング・モデルが、非SPI構成でデフォルトのロッキング・モデルと一貫性を持つように変更しました。

  • SPIを使用してWebLogic Serverコンソールのセッション・メトリック・レポートを有効化しました。

  • SPIを使用してWebLogic Serverの並行デプロイメントを有効化しました。

1.3.2.4 修正

  • スレッド・ロッキングが無効になっている場合に同一セッションで同時リクエストがあると発生する可能性のあるIllegalStateException: session is not in a 'active' state例外を修正しました。

  • web.xmlファイルで構成されたsession-timeout値がCoherence*Webで適用されない問題を修正しました。

  • Coherence*WebをWebLogic Server SPIで使用する場合にリモート・インクルードや転送を行うと発生する可能性のあるデッドロックを修正しました。

  • WebLogic Server専用のログアウト・メソッド実行後におけるセッション所有権問題を修正しました。

  • アプリケーションをWebLogic Serverに再デプロイした後にHttpSessionsをキャッシングする機能を導入しました。

  • アプリケーションまたはEARスコープ設定クラスタ・ノード使用時に複数のWebアプリケーションがデプロイされると発生する可能性のあるClassNotFoundExceptionを修正しました。

  • ServletRequestListenerセッション実行後の終了動作を強化しました。

  • インスタンスでインストーラがJSP XMLファイルを不適切にエンコードする可能性があるという問題を修正しました。

  • オプティミスティック・ロック・モードを使用する際に同時に無効化されたセッションでの更新拒否を強化しました。

  • シリアライズ不可能な属性の保持の管理に関する問題を修正しました。

  • セッション無効化の際におけるClassNotFoundExceptionを修正しました。

  • _jspInit()を実装していないcom.tangosol.coherence.servlet.api23.JspServletが原因で発生するJBossとTagLibに関する問題を修正しました。

1.3.3 管理フレームワークの機能強化と修正

リリース3.6の管理フレームワークで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

  • MBean通知のサポートを追加しました。

  • 名前のパターンに基づいて登録されたMBeanの数を減らす機能を追加しました。

  • 新規TransactionManagerMBeanを追加しました。

  • ClusterMBeanへのメンバーシップ通知を追加しました。

  • MemberDeparted属性をClusterMBeanに追加して、最近離脱したメンバーのリストを表示するようにしました。

  • QuorumStatus属性をClusterNodeMBeanServiceMBeanに追加しました。

  • DoubleSum.processReporterで使用する際のClassCastExceptionを修正しました。

  • JRockitによる実行時に発生する可能性のあるrolename属性初期化問題を修正しました。

  • 同時に破棄されるキャッシュからCacheMBeanを分離する機能を強化しました。

  • ClusterNodeMBeanのメモリー・フットプリントを削減しました。

  • サービスが再起動する際に負の値をレポートする問題を修正しました。

1.3.4 セキュリティ・フレームワークの機能強化と修正

リリース3.6のセキュリティ・フレームワークで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

  • クライアントとプロキシ間におけるプラッガブルなID処理を追加しました。これによって、ID検証とカスタム・セキュリティ・トークンを有効にできます。

  • サブジェクトを自動的にリモート・キャッシュと起動サービス参照に関連付けるために、サブジェクトのスコープ設定を追加しました。

  • リモート・キャッシュ・サービスとリモート起動サービスをラップして、プロキシでカスタム認証コードを許可する機能を追加しました。

  • 期限切れ証明書のセキュリティ例外を無視する不具合を修正しました。

  • 負荷が高い場合におけるセキュリティ・フレームワークの並行性不具合を修正しました。

1.3.5 シリアライズ・フレームワークの機能強化と修正

リリース3.6のシリアライズ・フレームワークで導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

  • ストリームの使用をバッファで置き換えることで、PacketPublisherを最適化しました。

  • LiteMapLiteSetを使用して、アグリゲータと入力プロセッサ・シリアライズを最適化しました。

  • EnumPofSerializerを追加しました。

  • 過度に厳格なアサーションをAbstractEvolvableから削除しました。

  • POFのNumberデシリアライズを最適化しました。

  • 共通コレクションから値の抽出に失敗する場合があるPofExtractor問題を修正しました。

  • 誤った親が返されることがあるPofBufferReader.getParentParser()アクセッサの問題を修正しました。

1.3.6 その他の機能強化と修正

リリース3.6で導入されたその他の機能向上および不具合修正を次に示します。

  • 無効化ガーディアンでSLA違反を監視して記録できるようになりました。

  • パーティションの配布時における構成の更新を最適化しました。

  • オペレーティング・システム・レベルのUDPソケットの競合を最小限に抑えました。

  • RegexFilter実装を追加しました。

  • 高いカーディナリティの索引における索引オーバーヘッドを削減しました。

  • ContinuousQueryCacheに対するKeyExtractorベース型フィルタのサポートを追加しました。

  • パーティションがバックアップされるノードを決定する機能を追加しました。

  • ホストのクラスタへの参加を許可するかどうかを決定する権限があるホストのカスタム・フィルタのサポートを追加しました。

  • 前に抽出されたCollection参照を再利用することにより、上位索引を最適化しました。

  • 障害発生後のwrite-delayのアグレッシブさを軽減しました。

  • ReadWriteBackingMap実装を強化して、ライトビハインド・キューが過剰に増大しないようにしました。

  • rollback-cachestore-failuresのデフォルト設定をtrueに変更しました。

  • MachineId要素を文字列として指定できるようにしました。

  • クラスタ・サイズの制限を最大パケット・サイズで課すように、クラスタ参加プロトコルを改良しました。

  • PacketPublisherのメモリー・フットプリントを最適化しました。

  • ネットワーク・プロトコル・フィルタをレイヤー化する機能を追加しました。

  • ライトビハインド・スレッドのタイムアウトの処理を最適化しました。

  • コマンドライン・ツールのコマンドの履歴をスクロールする機能を追加しました。

  • 同時にサービスを(所有権が無効化された上位メンバーで)開始する際に所有権の非同期化が発生する可能性のある競合状態を修正しました。

  • クラスタを形成する既知のメンバーおよび未知のメンバーに関連する競合状態を解決しました。

  • 強制停止の際にServiceEventsがディスパッチされる可能性のある問題を修正しました。

  • 不正なSeniorMemberHeartbeatによりクラスタが再起動する問題を修正しました。

1.4 Oracle Coherence for .NET 3.6

Oracle Coherence for .NET 3.6で導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

1.4.1 新機能

  • Coherence*ExtendのSSLサポートを追加しました。

1.4.2 その他の機能強化と修正

  • 接続固有の情報をConnectionExceptionクラスに追加しました。

  • ソケット切断が原因でConnectionExceptionが発生する際のレポート情報を改善しました。

  • ImmutableMultiListを使用して、RemoteNamedCache.BinaryCache.Query()を最適化しました。

  • キャッシュ参照およびサービス参照にIDを関連付ける機能を導入しました。

  • EnumPofSerializerを追加しました。

  • CacheEntryを値タイプに変換しました。

  • GetLocalHostAddress()がDNSサーバーのIPアドレスを返す可能性がある問題を修正しました。

  • IDisposableの不正使用を修正しました。

  • ネットワーク・フィルタで送信と受信の順序が逆に適用される問題を修正しました。

  • Initiator.OpenConnection()で接続タイムアウト設定が反映されるようになりました。

  • 誤った親が返されることがあるPofBufferReader getParentParser()アクセッサの問題を修正しました。

1.5 Oracle Coherence for C++ 3.6

Oracle Coherence for C++ 3.6で導入された新機能、機能向上および不具合修正を次に示します。

1.5.1 新機能

  • TreeMapおよび汎用一意識別子(UUID)の実装を公開しました。

  • Visual Studio 2010のサポートを追加しました。

1.5.2 その他の機能強化と修正

  • ソケット切断でConnectionExceptionが発生する場合にレポートされる情報を改善しました。

  • TcpInitiator::readMessageLength()およびwriteMessageLength()の基礎となるソケットに対する読取りと書込みのバッファリングを最適化しました。

  • ImmutableMultiListを使用して、RemoteNamedCache::BinaryCache::query()を最適化しました。

  • static Array<T>::hashCode(const T*)ヘルパーを追加しました。

  • GenericPrincipalクラスをC++で使用できるようにしました。

  • ネットワーク・フィルタで送信と受信の順序が逆に適用される問題を修正しました。

  • Initiator::openConnection()で接続タイムアウト設定が反映されるようになりました。

  • 停止時においてTcpInitiatorTcpReaderの間でデッドロックが発生する可能性を修正しました。

  • Coherenceライブラリのアンロード時に発生する可能性があるセグメンテーション・フォルトを修正しました。

  • 誤った親が返されることがあるPofBufferReader::getParentParser()アクセッサの問題を修正しました。