Oracle® Fusion Middleware Oracle Reports ServicesレポートWeb公開ガイド 11g リリース 1 (11.1.1) B61375-02 |
|
前 |
次 |
この項では、Oracle Reportsにおけるマルチバイト・キャラクタ・セットの印刷のサポートについて説明します。Oracle Applicationsとともにインストールして使用する場合にのみOracle ReportsでサポートされるIXユーティリティとPASTAユーティリティについても説明します。
Oracle Reportsでは現時点で、PostScript出力においてUnicodeキャラクタ・セットをサポートしていません。そのかわりに、Oracle Reportsのマルチバイト・キャラクタ・セットをサポートするPDF出力(desformat=pdf
)を使用すると印刷ができます。
Oracle Reportsでは、マルチバイト・キャラクタ・セットのAFMファイルに対応する一連のコード体系をサポートしています。
PostScriptレポート出力を印刷するプリンタに、フォントをインストールしておく必要があります。
例
中国語のキャラクタ・セットが含まれるPostScript出力を生成するレポートを作成しているとします。まず、マルチバイト・キャラクタ・セットのコード体系に準拠したAFMファイルとPPDファイルを用意します。出力先のプリンタにも中国語フォントがインストールされている必要があります。これは、UNIX上でOracle Reportsによって生成されるPostScriptファイルにはフォントが埋め込まれないためです。PostScriptファイルには、フォント名と、AFMファイルから取得したフォント・メトリックのみ含まれています。レポートの送信先であるプリンタに中国語フォントがインストールされていない場合、中国語の文字は正しく印刷されません。
Oracle Applicationsとともにインストールして使用する場合、PostScript出力にフォントを埋め込むためのユーティリティがOracle Reportsで用意されています。
キャラクタ・モードのレポートでは、PASTAというユーティリティを使用します。ビットマップ・レポートの場合は、ユーティリティIXを利用すると、PostScript出力にフォントを埋め込むことにより、そのフォントがプリンタにインストールされていなくても印刷できるようになります。PASTAとIXはいずれも、Oracle ReportsをOracle Applicationsとともに使用する場合にのみサポートされます。
キャラクタ・モード・レポートに対してPASTAを使用する場合は、タグ付きキャラクタ・モード出力(適切なprt
ファイルを介して生成)をPostScript形式に変換したものが生成されます。IXにより、すべてのキャラクタ・セット(UTF8
など)のPostScriptビットマップ・レポートをOracle ReportsでPostScriptプリンタに印刷できます。この機能によって、Unicodeだけでなく、UNIXでサポートされているすべての言語でのPostScriptによる印刷が可能になります。IXライブラリは、デフォルトではOracle Reportsパッチによってオフに設定されています。
Oracle ReportsでIXやPASTAを使用するときの設定方法と使用方法の詳細は、Oracle Applicationsシステム管理者ガイドを参照してください。Oracle Metalink(http://metalink.oracle.com
)のメンバーは、この情報をMetaLinkノート189708.1および159225から入手することもできます。
PASTAに関する問題がある場合は、次の方法で問題を特定してください。
PASTA
環境変数の設定を解除します。
問題を引き起こした手順を再度実行してみます。
環境変数が設定されていない状態で問題が再現する場合、Oracle Reportsにおける通常印刷の問題として、このドキュメントで説明している診断手順に従ってください。
PASTA
環境変数が設定されている場合にのみ問題が再現する場合、Oracle Applicationsのドキュメントに記載されている診断手順に従ってください。