10.3 ブレーク列が2つあるグループ・レポート

図10-8 ブレーク列が2つあるグループ左レポートの出力

このレポートは、第10.2項「ブレーク列が1つあるグループ・レポート」で作成したグループ左レポートと似ています。ただし、グループ左レポートと比べると、DEPARTMENT_IDの値がより多く表示されている箇所があるのがわかります。DEPARTMENT_IDの値は、部門内の一意のJOB_IDの値ごとに繰り返されています。この動作が発生するのは、DEPARTMENT_IDがJOB_IDとグループ化されており、JOB_IDとともに出力する必要があるからです。DEPARTMENT_IDの値は何度か繰り返されることがありますが、職種は部門30のPU_CLERKの位置まで繰り返されていません。また、ブレーク・グループも、実際にはこの位置までブレークできません。

概要

ブレーク・グループに組み込む列を変更することにより、特定の情報の組合せでレポートのブレークが生じるように指定できます。
前のレポートを変更するには、ブレーク・グループにJOB_IDを移動します。その結果、1つではなく2つのブレーク列がレポートに設定されます。
データ・モデルの変更後は、レイアウトのデフォルトを再設定して変更内容を取り込み、書式マスクを再度指定します。

2つのブレーク列を持つグループ左レポートのサンプルを表示するには、サンプル・フォルダbreakを開き、Oracle Reportsのサンプルgrp2col_lft1.rdfを開きます。アクセス方法の詳細は、「はじめに」の「サンプル・レポートへのアクセス」を参照してください。

10.3.1 データ・モデルの変更

前のレポートを変更する際の最初の作業は、ブレーク・グループに追加列を配置してデータ・モデルを変更することです。

ブレーク・グループに列を追加するには:

前項で作成したレポートを開きます。
オブジェクト・ナビゲータで、「データ・モデル」ノードの横のビュー・アイコンをダブルクリックして、データ・モデル・ビューを表示します。
データ・モデル・ビューで、ブレーク・グループ「G_DEPARTMENT_ID」をクリックします。次に「G_DEPARTMENT_ID」グループ・ボックスの下中央にあるハンドルをクリックし、約0.25インチ（0.5 cm）ほど下方向にドラッグしてサイズを変更します。
G_EMPLOYEE_IDグループの「JOB_ID」列をクリックし、G_DEPARTMENT_IDグループの「DEPARTMENT_ID」列の下へドラッグして移動します。

図10-9 ブレーク列が2つあるデータ・モデル

「図10-9 ブレーク列が2つあるデータ・モデル」の説明

10.3.2 レイアウトのデフォルトの再設定

データ・モデルの変更を出力に反映させるには、レポート・ウィザードを使用して、レポート・レイアウトのデフォルトを再設定する必要があります。

レポート・ウィザードでレイアウトのデフォルトを再設定するには:

レポート・エディタのタイトル・バーをクリックして、アクティブなウィンドウにします。レポート・ウィザードにアクセスするには、レポート・エディタをアクティブなウィンドウにする必要があります。
「ツール」→「レポート・ウィザード」を選択します。
「ペーパー・レイアウトのみ作成」を選択します。
「終了」をクリックします。ペーパー・デザイン・ビューで、出力が変更されたのがわかります。「Salary」フィールドの書式設定とレコード間に追加された間隔が保持されていることにも注意してください。可能な場合、Reports Builderでは、レポート・ウィザードを使用していないときに手動で行った変更が保持されます。
レポートを保存します。