ascrsctl help
コマンドで生成される手順に従うことで、ascrsctlの詳細な使用方法がわかります。この付録には、オフラインでの詳細な参照用に、ヘルプ・ページのすべての内容が収録されています。
トピック
start - start an ASCRS resource
コマンド
ascrsctl start -name <string> [-type <string>] [-node <string>]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSですでに作成されているリソースを起動するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、リソース名を指定します。
オプションの引数は次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソース名を短い形式で指定した場合にリソース・タイプを指定します。これは、名前を正規の形式で指定した場合には不要です。
-node
この引数では、リソースの起動に使用するクラスタ・ノードを指定します。指定しないと、このリソースの配置ポリシーに基づき、CRSによってノードが選択されます。
例
ascrsctl start -n mydisk -t disk ascrsctl start -n ora.myvip.cfcvip -node hostA.mycompany.com
トピック
stop - stop an ASCRS resource
コマンド
ascrsctl stop -name <string> [-type <string>] [-force] [-noprompt]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたリソースを停止するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、リソース名を指定します。
必須でない引数は次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソース名を短い形式で指定した場合にリソース・タイプを指定します。これは、名前を正規の形式で指定した場合には不要です。
-force、-f
この引数では、指定されたリソースを停止して、このリソースをCRS管理からオフラインにします。このオプションを指定すると、CRSによるリソース監視は必ずオフラインになりますが、そのリソースが管理不能な状態になっている場合は、そのリソースが停止されることは保証されません。
-noprompt、-np
この引数を指定すると、ユーザーは確認を求められることなく、リソースとその従属要素がオフラインになります。
例
ascrsctl stop -n mydisk -t disk ascrsctl stop -n ora.myvip.cfcvip -f -np
トピック
status - check the status of ASCRS resources
コマンド
ascrsctl status [-name <string>] [-type <string>] [-long]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたリソースのいずれかまたはすべてのステータスをチェックするときに使用します。リソースのステータスには、現在の実行状態、CRSの基本的なプロファイル情報および他のASCRSリソースとの関係が含まれます。
-name、-n
この引数では、リソース名を指定します。指定しないと、すべてのリソースがチェックされます。
-type、-t
この引数では、チェックするリソースのタイプを指定します。これは、名前を正規の形式で指定した場合には不要です。
-long、-l
この引数を指定すると、ステータス情報が詳細形式で表示されます。
例
ascrsctl status ascrsctl status -name ora.mydisk.cfcdisk ascrsctl status -l
トピック
switch - switchover an ASCRS resource to another cluster node
コマンド
ascrsctl switch -name <string> [-type <string>] [-node <string>] [-noprompt]
説明
このASCRSコマンドは、現在オンライン状態のASCRSリソースをクラスタ内の別のノードにスイッチオーバーするときに使用します。このリソースが依存しているすべてのリソースもスイッチオーバーされます。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、リソース名を指定します。
必須でない引数は次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソース名を短い形式で指定した場合にリソース・タイプを指定します。これは、名前を正規の形式で指定した場合には不要です。
-node
この引数では、このリソースのターゲット・クラスタ・ノードを指定します。この引数を指定しないと、このリソースの配置ポリシーに基づき、CRSによってターゲット・ノードが選択されます。
-noprompt、-np
この引数を指定すると、ユーザーは確認を求められなくなります。
例
ascrsctl switch -n mydisk -t disk hostB.mycompany.com ascrsctl switch -n ora.myvip.cfcvip -np
トピック
delete - delete an ASCRS resource
コマンド
ascrsctl delete -name <string> [-type <string>] [-noprompt]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたリソースを削除するときに使用します。正常に削除されたリソースは、CRSによる管理の対象外になります。
1つ以上の他のリソースが依存しているASCRSリソースやオフライン状態ではないASCRSリソースは、削除できません。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、リソース名を指定します。
必須でない引数は次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソース名を短い形式で指定した場合にリソース・タイプを指定します。これは、名前を正規の形式で指定した場合には不要です。
-noprompt、-np
指定すると、確認するように求められなくなります。
例
ascrsctl delete -n mydisk -np ascrsctl delete -n ora.myvip.cfcvip
トピック
create/disk - create disk ASCRS resource
コマンド
ascrsctl create -name <string> -type disk -path <string> -mountCommand <string> -umountCommand <string> [options]
説明
このASCRSコマンドは、CRSで共有ディスク・リソースを作成(または登録)するときに使用します。ディスク・リソースを正常に作成するには、共有ディスクのルートにシグネチャ・ファイルを作成する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、作成するリソース名を指定します。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はdiskにする必要があります。
-path
この引数では、共有ディスクのマウント・ポイントを指定します。
-mountCommand、-mc
この引数では、共有ディスクのマウント時に実行するプラットフォーム固有コマンドを指定します。"nop"というコマンドを指定した場合、アクションは何も実行されません。Windowsでは、共有ディスクがNTFSの場合、「diskmgr online <disk number>」コマンドを使用します。<disk number>は「Microsoft Disk Manager」ウィンドウで識別できます。
-umountCommand、-umc
この引数では、共有ディスクのアンマウント時に実行するプラットフォーム固有コマンドを指定します。"nop"というコマンドを指定した場合、アクションは何も実行されません。Windowsでは、共有ディスクがNTFSの場合、「diskmgr offline <disk number>」コマンドを使用します。<disk number>は「Microsoft Disk Manager」ウィンドウで識別できます。
必須でないオプションは次のとおりです。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。指定しないと、すべてのノードが含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1,rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-1に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。これらのプロパティは、ASCRSの構成ファイルで構成できます。プロパティが構成されていない場合やこのオプションで指定されていない場合、デフォルト値が使用されます。
表E-1 createコマンドのリソース値
パラメータ | 最小 | 最大 | デフォルト | 用途 |
---|---|---|---|---|
as |
0 |
1 |
1 |
自動開始 |
ci |
5 |
6000 |
600 |
チェックの間隔 |
fd |
5 |
600 |
50 |
フェイルオーバー遅延 |
fi |
5 |
6000 |
50 |
障害の間隔 |
ft |
0 |
20 |
5 |
障害のしきい値 |
ra |
0 |
20 |
3 |
再起動の試行 |
st |
20 |
3600 |
30 |
スクリプトのタイムアウト |
rt |
20 |
3600 |
30 |
起動のタイムアウト |
pt |
20 |
3600 |
30 |
停止のタイムアウト |
-policy
この引数では、どのリソース・パラメータ値を使用するかを指定します。これらのポリシーと値は、ASCRSの構成で使用できます。
有効な値はnormalまたはfastです。指定しないと、normalを指定したことになります。ただし、-resourceParamsの値が、ポリシーより常に優先されます。
例
UNIX: ascrsctl create -n dbhome -t disk -path /cfcdb1 -mc "/bin/mount /dev/sda1 /cfcdb1" -p fd=30 ascrsctl create -n dbhome -t disk -path /cfcdb1 -mc "/bin/mount /dev/sda1 /cfcdb1" -umc "/bin/umount /dev/sda1" Windows: ascrsctl create -n asdisk -t disk -path c:\oracle\asdisk -mc "diskmgr online 2" -mc "diskmgr offline 2" -p fd=30
トピック
update/disk - update disk ASCRS resource
コマンド
ascrsctl update -name <string> [-type disk] [-path <string>] [-mountCommand <string>] [-umountCommand <string>] [options]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたdiskリソースを更新するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、更新するリソース名を指定します。-typeオプションは、完全修飾名を指定した場合には省略できます。
必須でないオプションは次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はdiskにする必要があります。
-path
この引数では、共有ディスクのマウント・ポイントを指定します。
-mountCommand、-mc
この引数では、共有ディスクをマウントするために実行する、プラットフォーム固有のコマンドまたはスクリプトの完全修飾名を指定します。Windowsでは、共有ディスクがNTFSの場合、「diskmgr online <disk number>」コマンドを使用します。<disk number>は「Microsoft Disk Manager」ウィンドウで識別できます。
-umountCommand、-umc
この引数では、共有ディスクをアンマウントするために実行する、プラットフォーム固有のコマンドまたはスクリプトの完全修飾名を指定します。Windowsでは、共有ディスクがNTFSの場合、「diskmgr offline <disk number>」コマンドを使用します。<disk number>は「Microsoft Disk Manager」ウィンドウで識別できます。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。特別な値であるdefaultを指定すると、すべてのノードが対象に含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲は表E-2に示しています。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。
表E-2 updateコマンドのリソース値
パラメータ | 最小 | 最大 | 用途 |
---|---|---|---|
as |
0 |
1 |
自動開始 |
ci |
5 |
6000 |
チェックの間隔 |
fd |
5 |
600 |
フェイルオーバー遅延 |
fi |
5 |
6000 |
障害の間隔 |
ft |
0 |
20 |
障害のしきい値 |
ra |
0 |
20 |
再起動の試行 |
st |
20 |
3600 |
スクリプトのタイムアウト |
rt |
20 |
3600 |
起動のタイムアウト |
pt |
20 |
3600 |
停止のタイムアウト |
例
UNIX: ascrsctl update -n mydisk -t disk -umfc "/bin/umount -l /sharedisk" Windows: ascrsctl update -n mydisk -t disk -mc "diskmgr online 1" -umc "diskmgr offline 1"
トピック
create/vip - create vip ASCRS resource
コマンド
ascrsctl create -name <string> -type vip -ipAddr <ip> -netmask <string> -interface <string> [options]
説明
このASCRSコマンドは、CRSで仮想IPリソースを作成(または登録)するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、作成するリソース名を指定します。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はvipにする必要があります。
-ipAddr、-ip
この引数では、仮想IPのIPアドレスまたはホスト名を指定します。
-netmask、-nm
この引数では、前述の仮想IPのネットワーク・マスクを指定します。
-interface、-if
この引数では、IPを有効化するネットワーク・インタフェースを指定します。
UNIXの場合、値には、eth0や"eth0|eth1"のように、1つ以上のインタフェース名を指定できます。Windowsの場合、値には、"Public network1|Public network2"のように、1つ以上のネットワーク接続名を指定できます。
必須でないオプションは次のとおりです。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。指定しないと、すべてのノードが含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-1に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。これらのプロパティは、ASCRSの構成ファイルで構成できます。プロパティが構成されていない場合やこのオプションで指定されていない場合、デフォルト値が使用されます。
-policy
この引数では、どのリソース・パラメータ値を使用するかを指定します。これらのポリシーと値は、ASCRSの構成ファイルで使用できます。
有効な値はnormalまたはfastです。指定しないと、normalを指定したことになります。ただし、-resourceParamsの値が、ポリシーより常に優先されます。
例
UNIX: ascrsctl create -n myvip -t vip -ip 192.168.1.10 -nm 255.255.255.0 -if eth1 -p ci=5 Windows: ascrsctl create -n myvip -t vip -ip 192.168.1.10 -nm 255.255.255.0 -if "Public network" -p ci=5
トピック
update/vip - update vip ASCRS resource
コマンド
ascrsctl update -name <string> [-type vip] [-ipAddr <string> [-netmask <string>] [-interface <string>] [options]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたvipリソースを更新するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、更新するリソース名を指定します。-typeオプションは、完全修飾名を指定した場合には省略できます。
必須でないオプションは次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はvipにする必要があります。
-ipAddr、-ip
この引数では、仮想IPのIPアドレスまたはホスト名を指定します。
-netmask、-nm
この引数では、前述の仮想IPのネットワーク・マスクを指定します。
-interface、-if
この引数では、IPを有効化するネットワーク・インタフェースを指定します。
UNIXの場合、値には、eth0や"eth0|eth1"のように、1つ以上のインタフェース名を指定できます。Windowsの場合、値には、"Public network1|Public network2"のように、1つ以上のネットワーク接続名を指定できます。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。特別な値であるdefaultを指定すると、すべてのノードが対象に含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-2に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。
例
UNIX: ascrsctl update -n ora.myvip.cfcvip -ip 192.168.1.10 ascrsctl update -n ora.myvip.cfcvip -if eth1 -p ci=3 Windows: ascrsctl update -n ora.myvip.cfcvip -if Public -p ci=3
トピック
create/dblsnr - create dblsnr ASCRS resource
コマンド
ascrsctl create -name <string> -type dblsnr -listenerName <string> -listenerOracleHome <string> -vip <string> -disk <string> [-tnsAdmin <string>] [options]
説明
このASCRSコマンドは、CRSでOracleデータベースのリスナー・リソースを作成(または登録)するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、作成するリソース名を指定します。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はdblsnrにする必要があります。
-listenerName、-ln
この引数では、データベースのリスナー名を指定します。
-listenerOracleHome、-lsnroh、-loh
この引数では、このリスナーを保有するデータベースのOracleホームを指定します。
-vip
この引数では、このリスナーの実行場所の仮想IPリソースを指定します。
-disk
この引数では、Oracleホームの配置場所のディスク・リソースを指定します。
そのほか、必須でないオプションは次のとおりです。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。特別な値であるdefaultを指定すると、すべてのノードが対象に含まれます。指定しないと、すべてのノードが含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-1に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。これらのプロパティは、ASCRSの構成ファイルで構成できます。プロパティが構成されていない場合やこのオプションで指定されていない場合、デフォルト値が使用されます。
-policy
この引数では、どのリソース・パラメータ値を使用するかを指定します。これらのポリシーと値は、ASCRSの構成ファイルで使用できます。
有効な値はnormalまたはfastです。指定しないと、normalを指定したことになります。ただし、-resourceParamsの値が、ポリシーより常に優先されます。
-tnsAdmin、-ta
この引数では、リスナー構成がOracleホーム内のデフォルトの場所にない場合に、この構成のある場所を指定します。
例
UNIX: ascrsctl create -name mydblsnr -type dblsnr -listenerName orcl -listenerOracleHome /cfcdb1 -vip 192.168.1.10 -disk ohdisk Windows: ascrsctl create -name mydblsnr -type dblsnr -listenerName orcl -listenerOracleHome c:\oraasshare\cfcdb1 -vip myvip -disk ohdisk
トピック
update/dblsnr - update dblsnr ASCRS resource
コマンド
ascrsctl update -name <string> [-type dblsnr] [-listenerName <string>] [-listenerOracleHome <string>] [-vip <string>] [-disk <string>] [-tnsAdmin <string>] [options]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたdblsnrリソースを更新するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、更新するリソース名を指定します。-typeオプションは、完全修飾名を指定した場合には省略できます。
必須でないオプションは次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はdblsnrにする必要があります。
-listenerName、-ln
この引数では、データベースのリスナー名を指定します。
-listenerOracleHome、-lsnroh、-loh
この引数では、このリスナーを保有するデータベースのOracleホームを指定します。
-vip
この引数では、このリスナーの実行場所の仮想IPリソースを指定します。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。特別な値であるdefaultを指定すると、すべてのノードが対象に含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-2に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。
-tnsAdmin、-ta
この引数では、リスナー構成ファイルの新しい場所を指定します。特別な値である「nil」を指定すると、デフォルトの場所が使用されます。
-disk
この引数では、Oracleホームの配置場所のディスク・リソースを指定します。
例
ascrsctl update -n mydblsnr -t dblsnr -vip newvip ascrsctl update -n mydblsnr -t dblsnr -disk newdisk -p st=30,pt=40,rt=40
トピック
create/db - create db ASCRS resource
コマンド
For database instance: ascrsctl create -name <string> -type db -oraHome <string> -oraSID <string> -disk <string> [<string> ...] -lsnr <string> [-pfile <string>] [-componentID dbinstance] [options] For database console: ascrsctl create -name <string> -type db -oraHome <string> -oraSID <string> -disk <string> -vip <string> [-componentID dbconsole] [options] For job scheduler (Windows only): ascrsctl create -name <string> -type db -oraHome <string> -oraSID <string> -disk <string> [-componentID jobscheduler] [options] For VSS writer (Windows only): ascrsctl create -name <string> -type db -oraHome <string> -oraSID <string> -disk <string> [-componentID vsswriter] [options]
説明
このASCRSコマンドは、CRSでOracleデータベースのリソースを作成(または登録)するときに使用します。指定されたコンポーネントIDに応じて、データベース・リソースは、コア・データベース・インスタンス、dbconsoleサービス、Oracleジョブ・スケジューラ・サービスまたはOracle Volume Shadow Service(VSS)のいずれかを表します(後者の2つはプラットフォームがWindowsの場合)。
次は、すべてのデータベース・リソースに必須の引数です。
-name、-n
この引数では、作成するリソース名を指定します。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はdbにする必要があります。
-oraHome、-oh
この引数では、データベースのOracleホームの場所を指定します。
-oraSID、-sid
この引数では、Oracle SID名を指定します。
-disk
この引数では、Oracleホームおよびデータファイルをホストする共有ディスクを指定します。データベース・インスタンス・コンポーネントの場合は、このパラメータの値は、ASCRSディスク・リソース名を空白またはカンマで区切って列記したものです。他のコンポーネントの場合は、この値はOracleホームをホストしているディスク・リソースです。
そのほか、必須でないオプションは次のとおりです。
-componentID、-c
この引数では、管理するデータベース・コンポーネントを指定します。これは、dbinstance、dbconsole、jobscheduler(Windowsのみ)またはvsswriter(Windowsのみ)です。この引数を指定しないと、dbinstanceを指定したことになります。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。指定しないと、すべてのノードが含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-1に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。これらのプロパティは、ASCRSの構成ファイルで構成できます。プロパティが構成されていない場合やこのオプションで指定されていない場合、デフォルト値が使用されます。
-policy
この引数では、どのリソース・パラメータ値を使用するかを指定します。これらのポリシーと値は、ASCRSの構成ファイルで使用できます。
有効な値はnormalまたはfastです。指定しないと、normalを指定したことになります。ただし、-resourceParamsの値が、ポリシーより常に優先されます。
コンポーネント固有のオプション:
データベース・インスタンス・コンポーネントの場合:
-lsnr
この引数では、このデータベースで使用するリスナー・リソースを指定します。これは必須です。
-pfile、-pf
この引数では、データベースの起動に使用するデータベース・パラメータ・ファイルを指定します。dbinstanceコンポーネントにのみ有効です。
データベース・コンソール・コンポーネントの場合:
-vip
この引数では、このデータベース・コンソール・リソースで使用される仮想IPリソースを指定します。これは必須です。
例
UNIX: ascrsctl create -n mydb -t db -oh /cfcdb1 -sid orcl -disk ohdisk datafiledisk -lsnr mydblsnr Windows: ascrsctl create -n mydb -t db -oh c:\oraasshare\cfcdb1 -sid orcl -disk ohdisk datafiledisk -lsnr mydblsnr
トピック
update/db - update db ASCRS resource
コマンド
ascrsctl update -name <string> -type db [-oraHome <string>] [-oraSID <string>] [-disk <string> [<string> ...]] [-lsnr <string>] [-pfile <string>] [-vip <string>] [options]
説明
このASCRSコマンドは、CRSに登録されているASCRS dbリソースを更新するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、更新するリソース名を指定します。
必須でない引数は次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はdbにする必要があります。-typeオプションは、リソース名を正規の形式で指定した場合には省略できます。
-oraHome、-oh
この引数では、データベースのOracleホームの場所を指定します。
-oraSID、-sid
この引数では、Oracle SID名を指定します。
-disk
データベース・インスタンス・コンポーネントの場合は、このパラメータの値は、ASCRSディスク・リソース名を空白またはカンマで区切って列記したものです。他のコンポーネントの場合は、この値はOracleホームをホストしているディスク・リソースです。
-lsnr
この引数では、リスナー・リソースを指定します。dbinstanceコンポーネントにのみ適用されます。
-vip
この引数は、データベース・コンソールで使用される仮想IPリソースを指定するため、データベース・コンソール・リソースにのみ適用されます。
そのほか、必須でないオプションは次のとおりです。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。特別な値であるdefaultを指定すると、すべてのノードが対象に含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-2に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。
-pfile、-pf
この引数では、データベースの起動に使用するデータベース・パラメータ・ファイルを指定します。特別な値である「nil」を指定すると、デフォルトのファイルが使用されます。dbinstanceコンポーネントにのみ有効です。
例
ascrsctl update -n ora.mydb.cfcdb -disk ohdisk -lsnr newlsnr -p st=60,rt=60,pt=60
トピック
create/as - create as ASCRS resource
コマンド
ascrsctl create -name <string> -type as -componentHome <string> [-componentIDs <string> [<string> ...]] -vip <string> -disk <string> [<string> ...] [-db <string> [<string> ...]] [-as <string> [<string> ...]] [options]
説明
このASCRSコマンドは、CRSでミドルウェア・リソースを作成(または登録)するときに使用します。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、作成するリソース名を指定します。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はasにする必要があります。
-componentHome、-ch
この引数では、ターゲット設定された管理サーバー、管理対象サーバーまたはOPMN管理対象サーバーが含まれているWebLogicドメインの場所を指定します。
-vip
この引数では、ミドルウェア・サーバーが依存する仮想IPリソースを指定します。
-disk
この引数では、WebLogicソフトウェアをホストしている共有ディスク、WebLogicサーバーのドメイン・ディレクトリ、インスタンス・ホーム(OPMN管理対象コンポーネントが対象の場合)、およびこのリソースが直接依存している他の共有ディスクを指定します。1つの共有ディスクを複数の目的に使用する場合でも、指定するのは一度だけです。このパラメータの値は、空白またはカンマで区切ったASCRSディスク・リソース名のリストです。
必須でないオプション:
-componentIDs、-ci
この引数では、WebLogicドメインまたはOPMNインスタンスで管理されるサーバーの名前を指定します。この引数を指定しない場合やdefaultの値を指定した場合は、すべてのサーバーが対象に含まれます。
db
この引数では、このasリソースが直接依存するデータベース・リソースを指定します。
as
この引数では、このリソースが直接依存するasリソースを指定します。
-m
この引数では、WebLogicサーバーが使用する必要のある状態モニターを指定します。このオプションを指定しない場合やdefaultの値を指定した場合は、TCP pingモニターがすべての管理対象サーバー用に使用されます。ユーザー定義のモニターを使用するには、このオプションの後ろにモニター割当てのリストを記述します。たとえば、「-m AdminServer=mon1 wlsapp=mon2」という指定例では、AdminServerとwlsappは有効なサーバー名です。mon1とmon2は、CRS_HOME/ascrs/config/mconfig.xml
で定義された有効なモニター名です。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。指定しないと、すべてのノードが含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-1に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。これらのプロパティは、ASCRSの構成ファイルで構成できます。プロパティが構成されていない場合やこのオプションで指定されていない場合、デフォルト値が使用されます。
-policy
この引数では、どのリソース・パラメータ値を使用するかを指定します。これらのポリシーと値は、ASCRSの構成ファイルで使用できます。
有効な値はnormalまたはfastです。指定しないと、normalを指定したことになります。ただし、-resourceParamsの値が、ポリシーより常に優先されます。
例
UNIX: ascrsctl create -n idm.weblogic -t as -ch /sharedisk/fmw/user_projects/domains/IDMDomain -vip idmvip -disk idmdisk ascrsctl create -n idm.weblogic -t as -ch /sharedisk/fmw/user_projects/domains/IDMDomain -vip idmvip -disk idmdisk -p st=800,rt=800,pt=800 ascrsctl create -n idm.opmn -t as -ch /sharedisk/fmw/asinst_1 -vip idmvip -disk idmdisk -p st=800,rt=800,pt=800 Windows: ascrsctl create -n adminserver -t as -ch c:\oracle\asdisk\fmw\user_projects\domains\adminserverDomain -vip adminservervip -disk adminserverdisk
トピック
update/as - update as ASCRS resource
コマンド
ascrsctl update -name <string> [-type as] [-componentHome <string>] [-componentIDs <string> [<string> ...]] [-vip <string>] [-disk <string> [<string> ...]] [-db <string> [<string> ...]] [-as <string> [<string> ...]] [options]
説明
このASCRSコマンドは、ASCRSで作成されたasリソースを更新するときに使用します。Windowsでは、OPMNリソースはサポートされていません。
必須の引数は次のとおりです。
-name、-n
この引数では、更新するリソース名を指定します。
必須でない引数は次のとおりです。
-type、-t
この引数では、リソースのタイプを指定します。その値はasにする必要があります。-typeオプションは、リソース名を正規の形式で指定した場合には省略できます。
-componentHome、-ch
この引数では、WebLogicドメインまたはOPMNインスタンス・ホームの場所を指定します。
-componentIDs、-ci
この引数では、WebLogicドメインまたはOPMNインスタンスで管理されるサーバーの名前を指定します。「default」の値を指定すると、すべてのサーバー名が対象に含まれます。
-vip
この引数では、このコンポーネントが依存する仮想IPリソースを指定します。
-disk
この引数では、このasリソースが直接依存している共有ディスク・リソースを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったディスク・リソース名のリストです。
-db
この引数では、このasリソースが直接依存するデータベース・リソースを指定します。「nil」の値を指定すると、これらの依存要素がすべて削除されます。
-as
この引数では、このリソースが直接依存するasリソースを指定します。「nil」の値を指定すると、これらの依存要素がすべて削除されます。
-m
この引数では、WebLogicサーバーが使用する必要のある状態モニターを指定します。defaultの値を指定した場合は、TCP pingモニターがすべての管理対象サーバー用に使用されます。モニター割当てを微調整するには、このオプションの後ろにモニター割当てのリストを記述します。たとえば、「-m AdminServer=mon1 wlsapp=mon2」の指定例では、AdminServerとwlsappは有効なサーバー名です。mon1とmon2は、CRS_HOME/ascrs/config/mconfig.xmlで定義された有効なモニター名です(mon1とmon2のかわりに「default」も指定できます)。
-clusterNodes、-nodes、-cn
この引数では、このリソースをホストできるクラスタの有効ノードを指定します。この値は、空白またはカンマで区切ったクラスタ・ノード名のリストです。特別な値であるdefaultを指定すると、すべてのノードが対象に含まれます。
-resourceParams、-params、-p
この引数では、このリソースのCRSプロパティを設定するための「名前=値」ペアを空白またはカンマで区切って指定します(例: as=1, rt=400)。
プロパティの名前と値の範囲を表E-2に示します。この表では、as、stおよびraを除くすべての数値は秒単位です。
例
ascrsctl update -n myas -t as -vip newvip -disk instdisk wldisk ascrsctl update -n ora.myas.cfcas -p st=800,rt=800,pt=800