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Oracle® Fusion Middleware管理者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
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20 Oracle Fusion Middlewareのクローニング

Middlewareホーム、およびOracle SOA Suite、Oracle HTTP Server、Oracle Internet DirectoryやOracle Virtual Directoryなど特定のOracle Fusion Middlewareコンポーネントをクローニングできます。

この章の項目は次のとおりです。

20.1 クローニングの概要

クローニングとは、既存のエンティティを元の状態のまま別の場所へコピーするプロセスです。Oracle Fusion Middlewareのクローニングは、次のような場合に役立ちます。

クローン・エンティティは、ソース・エンティティと同様に動作します。たとえば、クローンMiddlewareホームでは、インストーラを使用して削除したりパッチを適用したりできます。また、クローン・インストールから別のクローンを作成することもできます。

20.2 クローニング可能なもの

同一ホスト上または別のホスト上でクローニングできるものは、次のとおりです。クローンはソースと同じオペレーティング・システムを使用する必要があります。

特定のコンポーネントに影響する検討事項と制限事項の詳細は、第20.7項を参照してください。

20.3 クローニング・プロセスの概要

Oracle Fusion Middlewareのエンティティをクローニングする際は、クローニング・プロセスによって、クローニングに必要な情報のスナップショットが取得されます。クローニング・プロセスについては、次の各項目で説明します。

20.3.1 Middlewareホームのクローニングの概要

Middlewareホームをクローニングする場合、ソースMiddlewareホームのアーカイブを作成し、そのアーカイブを使用して、クローンMiddlewareホームを作成します。

  1. ソースで、copyBinaryスクリプトを実行し、クローニングするMiddlewareホームを指定します。スクリプトによって、ソースをクローニングする準備が実行され、アーカイブが作成されます。また、Middlewareホームと、Middlewareホーム内のOracleホームのファイル権限が記録されます。

    アーカイブには、Middlewareホーム内のすべてのOracleホームとOracle WebLogic Serverホームが含まれます。

  2. クローニング先では、pasteBinaryスクリプトを実行して、Middlewareホームのクローニング先を指定します。スクリプトによって、クローニング先で前提条件が満たされているかどうかが確認されます。アーカイブ・ファイルからファイルが抽出され、OracleホームがOracleインベントリに登録されて、WebLogic ServerホームがMiddlewareホームに登録されます。

    次に、クローン・プログラムによってファイル権限がリストアされ、必要に応じてリンクが再設定されます。

これらの手順の詳細は、第20.5.1項を参照してください。

20.3.2 コンポーネントのクローニングの概要

第20.2項の説明に従って、特定のOracle Fusion Middlewareコンポーネントをクローニングできます。ソース・コンポーネントの構成のアーカイブを作成し、そのアーカイブを使用してクローン・コンポーネントを作成します。

Oracle SOA SuiteなどのJavaコンポーネントでは、copyConfig、extractMovePlan、およびpasteConfigスクリプトを使用して、ドメイン、管理サーバー、および管理対象サーバーが含まれる構成をクローニングします。

Oracle HTTP Serverなどの一部のシステム・コンポーネントでは、copyConfig、extractMovePlan、およびpasteConfigスクリプトを使用して、Oracleインスタンスが含まれる構成をクローニングします。


注意:

コンポーネントをクローニングする場合、スクリプトによりソースのトポロジがレプリケートされます。たとえば、ソース・ドメインにホストAの管理対象サーバーserver_1とserver_2が含まれ、ホストBに管理対象サーバーserver_3とserver_4が含まれる場合、ターゲットにも同様の管理対象サーバーとホストの関係を指定する必要があります(移動計画のそれぞれの管理対象サーバーに対してホストを指定します)。

コンポーネントをクローニングするには、次の手順を実行します。

  1. 第20.3.1項の説明に従って、Middlewareホームをクローニングします。

  2. ソースで、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーが起動されていることを確認します。

  3. ソースで、クローニングするソース・コンポーネントを指定して、copyConfigスクリプトを実行します。スクリプトによって、Oracle WebLogic Serverドメインまたはシステム・コンポーネント・インスタンスの構成のスナップショットが含まれる構成アーカイブ・ファイルが作成されます。

  4. extractMovePlanスクリプトを使用して、ソースから移動計画を抽出します。移動計画には、ソース環境の構成設定が含まれます。移動計画を編集して、ターゲット環境のプロパティを指定できます。

  5. ターゲットでは、コンポーネントおよび移動計画のクローニング先を指定して、pasteConfigスクリプトを実行します。スクリプトでは、ターゲットで前提条件が満たされているかどうか確認されます。アーカイブ・ファイルからファイルが抽出され、移動計画の情報を使用してターゲットの構成を変更します。その後、ファイルの権限をリストアします。

    また、pasteConfigスクリプトにより、管理サーバーが起動されます。

これらの手順の詳細は、第20.5.2項および第20.5.3項を参照してください。

20.4 クローニングの構文

クローニングでは、次のjarファイルを使用して、バイナリおよび構成ファイルのクローニングに必要なスクリプトを実行します。

(UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/jlib/cloningclient.jar
(Windows) ORACLE_COMMON_HOME\jlib\cloningclient.jar

次のスクリプトを使用して、Middlewareホームまたはコンポーネントをクローニングします。

これらのスクリプトのヘルプを参照するには、-helpオプションを使用します。例:

./pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware/jdk160_21 -help

ヘルプには、UNIX版のパラメータ値が示されます。Windowsなど他のプラットフォームでは、そのプラットフォームのパラメータ値に変更してください。

追加のJavaオプションを指定するには、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数を定義し、その変数定義にオプションを指定します。次の例では、Java一時ディレクトリの値を設定しています。


注意:

Oracle Fusion MiddlewareがインストールされていないホストにMiddlewareホームのクローンを適用する場合、次の点に注意してください。
  • ホストには、JDK 1.6.04以上がインストールされている必要があります。また、PATH、CLASSPATH、およびJAVA_HOME環境変数がJDKを指していることを確認してください。

  • ソース・ホストの次の場所からpasteBinaryスクリプトをターゲット・ホストにコピーします。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/bin/pasteBinary.sh
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\bin\pasteBinary.cmd
    
  • ソース・ホストの次の場所から次のファイルをターゲット・ホストにコピーします。

    (UNIX) ORACLE_COMMON_HOME/jlib/cloningclient.jar
    (Windows) ORACLE_COMMON_HOME\jlib\cloningclient.jar
    
  • pasteBinaryスクリプトをORACLE_COMMON_HOME/bin以外の場所から実行する場合、pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarファイルは同じディレクトリに存在する必要があります。

    前のOracle Fusion MiddlewareインストールがないホストでpasteBinaryが実行する場合、pasteBinaryを実行する前にORACLE_COMMON_home/binは存在していないため、pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarは同じディレクトリに存在する必要があります。

  • ファイルに実行権限があることを確認してください。


20.4.1 クローニング・スクリプト

次の各トピックで、クローニング・スクリプトの構文について説明します。構文の後の表で、そのオプションについて説明します。


注意:

  • 各クローニング・スクリプトでは、-silent trueオプションを指定していない場合は常に、続行するかどうかを確認するメッセージが表示されます。続行するには、yesと入力します(大/小文字は区別されません)。yes以外の語句を入力すると、スクリプトからエラーが返されます。また、silentモードでは、必要な箇所にパスワードを入力しないと、スクリプトによってエラーが生成されます。

  • 以降の項の表に説明があるように、ほとんどのオプションにはショートカット名があります。

  • オプションの値に空白を入れることはできません。たとえば、Windowsでは、-javaHomeオプションの値として次のような文字列を渡すことはできません。

    C:\\Program Files\jdk
    

20.4.1.1 copyBinaryスクリプト

ソースMiddlewareホームのすべてのOracleホームおよびWebLogic Serverホームを含めて、ソースMiddlewareホームのバイナリ・ファイルをアーカイブ・ファイルにコピーすることによって、ソースMiddlewareホームのアーカイブ・ファイルを作成します。構文は次のとおりです。

copyBinary -javaHome path_of_jdk
           -archiveLoc archive_location 
           -sourceMWHomeLoc MW_HOME   
            [-invPtrLoc Oracle_InventoryLocation]
            [-logDirLoc log_dir_path]
            [-silent {true | false}]
            [-ignoreDiskWarning {true | false}]

次の例は、LinuxでMiddlewareホームのアーカイブを作成する方法を示しています。

copyBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
              -archiveLoc /tmp/mw_clone.jar
              -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1 
              -invPtrLoc /scratch/oracle/oraInst.loc

注意:

copyBinaryスクリプトを実行する前に、Middlewareホームの中のすべてのOracleホームは32ビットまたは64ビットのいずれかであることを確認します。この操作は、32ビットと64ビットのOracleホームが混在する環境をサポートしません。

このコマンドを実行するときに、対応するJavaホームを指定する必要があります。つまり、Oracleホームが64ビットの場合、64ビットのJavaホームを指定する必要があります。Oracleホームが32ビットの場合、32ビットのJavaホームを指定する必要があります。


表20-1は、copyBinaryスクリプトのオプションを説明しています。

表20-1 copyBinaryスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyBinaryスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

アーカイブの場所には既存の場所を指定することはできませんが、その親ディレクトリは存在している必要があり、書込み権限を持っている必要があります。

アーカイブの場所がMiddlewareホーム構造内に存在しないことを確認してください。

必須

-sourceMWHomeLoc

-smw

アーカイブを作成するMiddlewareホームの絶対パス。指定できるのは、1つのMiddlewareホームのみです。

必須

-invPtrLoc

-ipl

UNIXおよびLinuxでは、Oracleインベントリ・ポインタへの絶対パス。このオプションは、インベントリの場所がデフォルトの場所ではない場合に使用します。これによって、操作でインベントリ内に存在するOracleホームを読み取れるようになります。

インベントリの場所への書込み権限が必要です。

(UNIXおよびLinuxでは、デフォルトの場所は/etc/oraInst.locです。)

Windowsでは、このパラメータを指定しても無視されます。

以前のリリースではショートカットは-invLocでしたが、現在は非推奨です。

インベントリがデフォルトの場所にある場合は、オプション。それ以外の場合は、Linuxでは必須。

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション

-silent

該当なし

操作をサイレントで実行するかどうかを指定します。サイレントの場合は、確認のためのプロンプトを表示しません。デフォルトでは、確認のためのプロンプトが表示されます。確認のためのプロンプトを表示しないことを指定するには、このオプションを値trueで指定します。

オプション

-ignoreDiskWarning

-idw

この操作で空き容量が不十分という警告を無視するかどうかを指定します。デフォルトはfalseです。

ターゲットがNFSでマウントされている場合、またはData ONTAPなどの異なるファイル・システムにある場合、このフラグを使用する必要がある場合があります。

オプション


20.4.1.2 pasteBinaryスクリプト

ソースMiddlewareホームのバイナリ・ファイルを貼り付けることによって、クローンをターゲットの宛先に適用します。クローンを同一ホストに適用することも別のホストに適用することもできます。構文は次のとおりです。

pasteBinary -javaHome path_of_jdk
            -archiveLoc archive_location
            -targetMWHomeLoc target_MW_Home_location
            [-executeSysPrereqs {true | false}]
            [-invPtrLoc Oracle_InventoryLocation]
            [-logDirLoc log_dir_path]
            [-silent {true | false}]
            [-ignoreDiskWarning {true | false}]

次の例は、Linux上のディレクトリ/scratch/oracle/MW_Home_cloneにクローンを適用する方法を示しています。

pasteBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
               -archiveLoc  /tmp/mw_clone.jar 
               -targetMWHomeLoc /scratch/oracle/MW_Home_clone 

表20-2は、pasteBinaryスクリプトのオプションを説明しています。

表20-2 pasteBinaryスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

ソースMiddlewareホームが、JDKとOracle JRockitがMiddlewareホームの外部にある状態でインストールされた場合、指定するパスがMiddlewareホームの構成に使用されます。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyBinaryスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

既存の場所である必要があります。

アーカイブの場所がMiddlewareホーム構造内に存在しないことを確認してください。

以前のリリースではこのオプションはarchiveLocationという名前でしたが、この名前は現在は非推奨です。

必須

-targetMWHomeLoc

-tmw

ターゲットのMiddlewareホームの絶対パス。

これによって指定される場所に、Middlewareホームのディレクトリが存在しないことを確認してください。存在している場合、このスクリプトを実行するとエラー・メッセージが発生します。

targetMWHomeLocを別のMiddlewareホーム内に指定することはできません。

以前のリリースではこのオプションはtargetLocationという名前でしたが、この名前は現在は非推奨です。

以前のリリースではショートカットは-tlでしたが、現在は非推奨です。

必須

-executeSysPrereqs

-esp

pasteBinary操作でOracleホームの前提条件を確認するかどうかを指定します。デフォルトでは、前提条件が確認されます。前提条件を確認しないことを指定するには、このオプションを値falseで指定します。

以前のリリースではショートカットは-exsysprereqsでしたが、現在は非推奨です。

オプション

-invPtrLoc

-ipl

UNIXおよびLinuxでは、Oracleインベントリ・ポインタへの絶対パス。このオプションは、インベントリの場所がデフォルトの場所ではない場合に使用します。これによって、操作でインベントリ内に存在するOracleホームを読み取れるようになります。

インベントリの場所への書込み権限が必要です。

(UNIXおよびLinuxでは、デフォルトの場所は/etc/oraInst.locです。)

Windowsでは、このパラメータを指定しても無視されます。

以前のリリースではショートカットは-invLocでしたが、現在は非推奨です。

インベントリがデフォルトの場所にある場合は、オプション。それ以外の場合は、Linuxでは必須。

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション

-silent

該当なし

クローニング操作をサイレントで実行するかどうかを指定します。サイレントの場合は、確認のためのプロンプトを表示しません。デフォルトでは、確認のためのプロンプトが表示されます。確認のためのプロンプトを表示しないことを指定するには、このオプションを値trueで指定します。

オプション

-ignoreDiskWarning

-idw

この操作で空き容量が不十分という警告を無視するかどうかを指定します。デフォルトはfalseです。

ターゲットがNFSでマウントされている場合、またはData ONTAPなどの異なるファイル・システムにある場合、このフラグを使用する必要がある場合があります。

オプション


20.4.1.3 Javaコンポーネント用のcopyConfigスクリプト

Oracle WebLogic Serverドメインの構成のスナップショットが含まれる構成アーカイブを作成します。Oracle WebLogic Serverドメインの元になるコンポーネントは、ファイル・システム、Oracle Metadata Service (MDS)、LDAP、データベースなどの様々なデータストアに構成情報を保持します。

copyConfigスクリプトは、ソース環境のそれぞれのOracle WebLogic Serverドメインで実行する必要があります。構成アーカイブは、それぞれのソース・ドメインに対して作成されます。

スクリプトの実行時は、ドメイン内の管理サーバーとすべての管理対象サーバーが稼働している必要があります。

構文は次のとおりです。

copyConfig  -javaHome path_of_jdk
            -archiveLoc archive_location 
            -sourceDomainLoc domain_location
            -sourceMWHomeLoc Middleware_home_location
            -domainHostName domain_host_name
            -domainPortNum  domain_port_number 
            -domainAdminUserName domain_admin_username
            -domainAdminPassword domain_admin_password_file 
            [-mdsDataImport {true | false}]
            [-logDirLoc log_dir_path]
            [-silent {true | false}]

次の例では、Javaコンポーネントが含まれるドメインの構成をコピーしています。

copyConfig.sh -javaHome /scratch/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
               -archiveLoc /tmp/a.jar
               -sourceDomainLoc /scratch/mw_home1/user_projects/domains/WLS_SOAWC 
               -sourceMWHomeLoc /scratch/work/mw_home1/
               -domainHostName myhost.example.com 
               -domainPortNum 7001
               -domainAdminUserName weblogic 
               -domainAdminPassword /home/oracle/p.txt 
               -silent true

copyConfigスクリプトを実行するときに、管理サーバーと管理対象サーバーが起動している必要があります。

表20-3は、Javaコンポーネント用のcopyConfigスクリプトのオプションを説明しています。

表20-3 Javaコンポーネント用のcopyConfigスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyConfigスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

必須

-sourceDomainLoc

-sdl

Javaコンポーネントが含まれるソース・ドメインの絶対パス。

必須

-sourceMWHomeLoc

-smw

ソースのMiddlewareホームの絶対パス。

必須

-domainHostName

-dhn

ドメインが構成されているホストの名前。

必須

-domainPortNum

-dpn

ドメインの管理サーバーのポート番号。

以前のリリースではこのオプションはdomainPortNoという名前でしたが、この名前は現在は非推奨です。

以前のリリースではショートカットは-domainportでしたが、現在は非推奨です。

必須

-domainAdminUserName

-dau

ドメインの管理ユーザーの名前。

以前のリリースではショートカットは-domainuserでしたが、現在は非推奨です。

必須

-domainAdminPassword

-dap

ターゲット環境のドメインの管理ユーザーのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

以前のリリースではショートカットは-domainpassでしたが、現在は非推奨です。

必須

-mdsDataImport

-mdi

アプリケーションMDSメタデータをターゲットにインポートできるように、アーカイブにエクスポートするかどうかを指定します。デフォルトはtrueです。

アプリケーションMDSメタデータにエクスポートしない場合は、falseを指定します。

このオプションがtrueに設定されると、コンポーネントをターゲットにクローニングするpasteConfigスクリプトは、それ以降アプリケーションMDSメタデータをターゲットにインポートします。

オプション

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション

-silent

該当なし

操作をサイレントで実行するかどうかを指定します。サイレントの場合は、確認のためのプロンプトを表示しません。デフォルトでは、確認のためのプロンプトが表示されます。確認のためのプロンプトを表示しないことを指定するには、このオプションを値trueで指定します。

オプション


20.4.1.4 システム・コンポーネント用のcopyConfigスクリプト

Oracleインスタンスの構成のスナップショットが含まれる構成アーカイブを作成します。Oracle HTTP ServerやOracle Internet DirectoryなどのOracleインスタンスの元になるコンポーネントは、ファイル・システム、Oracle Metadata Service (MDS)、LDAP、データベースなどの様々なデータストアに構成情報を保持します。

copyConfigスクリプトは、ソース環境のそれぞれのOracleインスタンスで実行する必要があります。構成アーカイブは、それぞれのOracleインスタンスに対して作成されます。

構文は次のとおりです。

copyConfig  -javaHome path_of_jdk
            -archiveLoc archive_location 
            -sourceInstanceHomeLoc src_instance_path
            -sourceComponentName src_component_name
            [-logDirLoc log_dir_path]
            [-silent {true | false}]

次の例は、Linuxの/scratch/Oracle/Middleware/im_1にあるOracleインスタンス内のovd1という名前のOracle Virtual Directoryインスタンスのアーカイブを作成する方法を示しています。

copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
               -archiveLoc /tmp/ovd1.jar
               -sourceInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/im_1
               -sourceComponentName ovd1

copyConfigスクリプトを実行するときに、管理サーバーと管理対象サーバーが起動している必要があります。

表20-4は、システム・コンポーネント用のcopyConfigスクリプトのオプションを説明しています。

表20-4 システム・コンポーネント用のcopyConfigスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyConfigスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

以前のリリースではこのオプションはarchiveLocationという名前でしたが、この名前は現在は非推奨です。

必須

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション

-silent

該当なし

操作をサイレントで実行するかどうかを指定します。サイレントの場合は、確認のためのプロンプトを表示しません。デフォルトでは、確認のためのプロンプトが表示されます。確認のためのプロンプトを表示しないことを指定するには、このオプションを値trueで指定します。

オプション

-sourceComponentName

-scn

クローニング対象のコンポーネントの名前。たとえば、Oracle Internet Directoryがコンポーネントoid1という名前である場合、oid1と指定します。

必須

-sourceInstanceHomeLoc

-sih

ソース・コンポーネントのOracleインスタンスの絶対パス。

必須


20.4.1.5 extractMovePlanスクリプト

構成情報をアーカイブから移動計画に抽出します。また、任意の必要な構成計画も抽出します。抽出した移動計画を編集して、ターゲット環境のプロパティを指定します。構文は次のとおりです。

extractMovePlan -javaHome path_of_jdk
                -archiveLoc archive_location
                -planDirLoc move_plan_directory
               [-logDirLoc log_dir_path]

次の例では、アーカイブj2ee.jarから計画を抽出します。

extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                  -archiveLoc /tmp/j2ee.jar
                  -planDirLoc /scratch/Oracle/t2p_plans

extractMovePlanスクリプトでは、移動計画を指定されたディレクトリに抽出します。クローニングするコンポーネントのタイプに応じて、extractMovePlanスクリプトは他の構成計画を抽出する場合もあります。

Oracle SOA SuiteなどのJavaコンポーネントでは、次のファイルを抽出します。

/scratch/Oracle/t2p_plans/moveplan.xml
/scratch/Oracle/t2p_plans/composites
/scratch/Oracle/t2p_plans/composites/configplan1.xml
/scratch/Oracle/t2p_plans/composites/configplan2.xml
/scratch/Oracle/t2p_plans/adapters
/scratch/Oracle/t2p_plans/adapters/deploymentplan1.xml
/scratch/Oracle/t2p_plans/adapters/deploymentplan2.xml

Oracle Internet DirectoryやOracle Virtual Directoryなどのシステム・コンポーネントでは、次のファイルを抽出します。

/scratch/Oracle/t2p_plans/moveplan.xml

表20-5は、extractMovePlanスクリプトのオプションを説明しています。

表20-5 extractMovePlanスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyConfigスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

必須

-planDirLoc

-pdl

移動計画と必要な構成計画の抽出先ディレクトリの絶対パス。

存在していないディレクトリを指定する必要があります。

必須

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション


移動計画のプロパティおよび編集する必要があるプロパティの詳細は、第20.5.4項を参照してください。

20.4.1.6 Javaコンポーネント用のpasteConfigスクリプト

ソース環境からコピーされた構成をターゲット環境に適用します。スクリプトの入力には、copyConfigスクリプトで作成されたOracle WebLogic Serverドメインの構成アーカイブの場所と変更された移動計画が含まれます。pasteConfigスクリプトでは、ターゲット環境のOracle WebLogic Serverドメインの構成情報を再作成します。また、ターゲット環境の移動計画のプロパティ値もマージします。

構文は次のとおりです。

pasteConfig  -javaHome path_of_jdk 
             -archiveLoc archive_location
             -targetDomainLoc trgt_domain_path 
             -targetMWHomeLoc trgt_Middleware_Home_path
             -movePlanLoc move_plan_path 
             -domainAdminPassword domain_admin_password_file 
             [-appDir WLS_application_directory] 
             [-logDirLoc log_dir_path]
             [-silent {true | false}]

次の例は、ドメインのクローンをMiddlewareホームのMW_home1に適用する方法を示しています。

pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
            -archiveLoc /tmp/java_ee_cl.jar
            -targetDomainLoc /scratch/oracle/MW_home1/user/projects/domains/dom_cl
            -targetMWHomeLoc /scratch/oracle/MW_home1 
            -movePlanLoc /scratch/oracle/java_ee/move_plan.xml
            -domainAdminPassword /scratch/pwd_dir/pass.txt 
            -logDirLoc /tmp/log

表20-7は、Javaコンポーネント用のpasteConfigスクリプトのオプションを説明しています。

表20-6 Javaコンポーネント用のpasteConfigスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyConfigスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

必須

-targetDomainLoc

-tdl

ターゲット・ドメインの絶対パス。指定されたMiddlewareホームにドメインの場所を指定することはできません。

ドメイン・ディレクトリは、Middlewareホームのディレクトリ構造の外部に配置できます。

必須

-targetMWHomeLoc

-tmw

ドメインがクローンされるターゲットMiddlewareホームの絶対パス。

必須

-movePlanLoc

-mpl

ソースから抽出する移動計画の絶対パス。

必須

-domainAdminPassword

-dap

ターゲット環境のドメインの管理ユーザーのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

パスワードはドメインの認証プロバイダに基づいています。たとえば、認証プロバイダには組込みLDAPや外部LDAPなどがあります。

以前のリリースではショートカットは-domainpassでしたが、現在は非推奨です。

必須

-appDir

-ad

ターゲットのOracle WebLogic Serverアプリケーション・ディレクトリの絶対パス。

オプション

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション

-silent

該当なし

操作をサイレントで実行するかどうかを指定します。サイレントの場合は、確認のためのプロンプトを表示しません。デフォルトでは、確認のためのプロンプトが表示されます。確認のためのプロンプトを表示しないことを指定するには、このオプションを値trueで指定します。

オプション


20.4.1.7 システム・コンポーネント用のpasteConfigスクリプト

ソース環境からコピーされた構成をターゲット環境に適用します。スクリプトの入力には、copyConfigスクリプトで作成されたOracleインスタンスの構成アーカイブの場所と変更された移動計画が含まれます。pasteConfigスクリプトでは、相互作用を通してターゲット環境のOracleインスタンスの構成情報を再作成します。また、ターゲット環境の移動計画のプロパティ値もマージします。

構文は次のとおりです。

pasteConfig  -javaHome path_of_jdk 
             -archiveLoc archive_location
             -movePlanLoc move_plan_path 
             -targetComponentName trgt_component_name 
             -targetInstanceHomeLoc trgt_Instance_path 
             [-targetInstanceName trgt_Instance_name] 
             [-targetOracleHomeLoc trgt_ORACLE_HOME_path] 
             [-logDirLoc log_dir_path]
             [-silent {true | false}]
             [ <Domain Detail> ]

<Domain Detail> =
         -domainHostName domain_host_name
         -domainPortNum  domain_port_number 
         -domainAdminUserName domain_admin_username
         -domainAdminPassword domain_admin_password_file 

次の例は、Oracleインスタンスim_2にクローンを適用し、クローンOracle Virtual Directoryインスタンスにovd_clという名前を付ける方法を示しています。

pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware/jrockit_160_20_D1.1.0-18
            -archiveLoc /tmp/ovd1.jar
            -movePlanLoc /scratch/oracle/ovd/move_plan.xml
            -targetOracleHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/Oracle_IM2 
            -targetInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/im_2 
            -targetInstanceName im_2 
            -targetComponentName ovd_cl 
            -domainHostName myhost 
            -domainPortNum 7001
            -domainAdminUserName domain_admin_username
            -domainAdminPassword domain_admin_password_file 

表20-7は、システム・コンポーネント用のpasteConfigスクリプトのオプションを説明しています。

表20-7 システム・コンポーネント用のpasteConfigスクリプトのオプション

オプション ショートカット 説明 必須かオプションか

-javaHome

該当なし

JDKの絶対パス。

オペレーティング・システムがSunOS、HP-UX、またはLinuxの64ビットの場合、コマンドラインでスクリプトに-d64オプションを渡します。

実行時のプロパティを設定するために、T2P_JAVA_OPTIONS環境変数で-d64オプションを指定できます。例:

setenv T2P_JAVA_OPTIONS "-d64 -Djava.io.tmpdir=/home/t2p/temp"

必須

-archiveLoc

-al

アーカイブの場所の絶対パス。このオプションは、copyConfigスクリプトを使用して作成するアーカイブ・ファイルの場所の指定に使用します。

以前のリリースではこのオプションはarchiveLocationという名前でしたが、この名前は現在は非推奨です。

必須

-movePlanLoc

-mpl

ソースから抽出する移動計画の絶対パス。

必須

-targetComponentName

-tcn

クローニングするターゲット・コンポーネントの名前。名前はインスタンスで一意にする必要があります。

必須

-targetInstanceHomeLoc

-tih

ターゲットのOracleインスタンスの絶対パス。

Oracleインスタンス・ディレクトリがその場所に存在していない場合、スクリプトによってディレクトリが作成されます。

必須

-targetInstanceName

-tin

ターゲットのOracleインスタンスの名前。

この名前はドメイン内で一意にする必要があります。

targetInstanceHomeLocディレクトリが存在している場合は、オプション。この場合、構成から名前が取得されます。

-targetOracleHomeLoc

-toh

ターゲットのOracleホームの絶対パス。

ターゲットOracleホームが存在し、その中にクローニングするコンポーネントのバイナリが含まれている必要があります。

targetInstanceHomeLocが存在している場合は、オプション。この場合、構成から値が取得されます。

-logDirLoc

-ldl

既存のディレクトリの場所。このディレクトリ内に新しいログ・ファイルが作成されます。デフォルトは、システムの一時ディレクトリです。

オプション

-silent

該当なし

操作をサイレントで実行するかどうかを指定します。サイレントの場合は、確認のためのプロンプトを表示しません。デフォルトでは、確認のためのプロンプトが表示されます。確認のためのプロンプトを表示しないことを指定するには、このオプションを値trueで指定します。

オプション

ドメイン詳細オプション




-domainHostName

-dhn

ドメインが構成されているホストの名前。

コンポーネントをドメインに登録する場合、このオプションを使用します。

以前のリリースではショートカットは-domainhostでしたが、現在は非推奨です。

ドメインにコンポーネントを登録しない場合は、オプション。

-domainPortNum

-dpn

ドメインのポート番号。

コンポーネントをドメインに登録する場合、このオプションを使用します。

ドメインのポート番号は、次のファイル内にadminPortとして記載されています。

ORACLE_INSTANCE/config/OPMN/opmn/instance.properties

例: adminPort=7001

以前のリリースではこのオプションはdomainPortNoという名前でしたが、この名前は現在は非推奨です。

以前のリリースではショートカットは-domainportでしたが、現在は非推奨です。

ドメインにコンポーネントを登録しない場合は、オプション。

-domainAdminUserName

-dau

ドメインの管理ユーザーの名前。

コンポーネントをドメインに登録する場合、このオプションを使用します。

以前のリリースではショートカットは-domainuserでしたが、現在は非推奨です。

ドメインにコンポーネントを登録しない場合は、オプション。

-domainAdminPassword

-dap

ドメインの管理ユーザーのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

コンポーネントをドメインに登録する場合、このオプションを使用します。

以前のリリースではショートカットは-domainpassでしたが、現在は非推奨です。

ドメインにコンポーネントを登録しない場合は、オプション。


20.5 Oracle Fusion Middlewareエンティティのクローニング

クローニングの一般的な手順は、クローニング対象がMiddlewareホームとコンポーネントのいずれであっても同様です。一般的な手順は、第20.3項を参照してください。

次のトピックでは、Oracle Fusion Middlewareエンティティをクローニングする方法およびコンポーネントの移動計画をカスタマイズする方法について説明します。

20.5.1 Middlewareホームのクローニング

1つ以上のOracleホームと1つのOracle WebLogic Serverホームを格納できるMiddlewareホームをクローニングできます(Oracleホームが含まれないMiddlewareホームをクローニングすることもできますが、クローニングするMiddlewareホームのバージョンと互換性のあるクローニングjarファイルおよびクローニング・スクリプトが必要になります)。


注意:

  • このクローニング操作でアーカイブが作成されるOracleホームは、Middlewareホーム内に配置されているもののみです。Middlewareホームの外部に配置されているOracleホームはクローニングされません。

  • 一度に1つのMiddlewareホームのみをクローニングできます。

  • MiddlewareホームにOracle WebLogic Serverが存在しない場合、Oracle WebLogic Serverホームはアーカイブおよびクローニングされませんが、Middlewareホーム内の任意のOracleホームはアーカイブおよびクローニングされます。

  • Windowsの場合は、ソースMiddlewareホームで実行されているOracle WebLogic Serverプロセスがないことを確認してください。

  • UNIXでは、ターゲット・ホストにファイルoraInst.locが含まれていない場合は、このファイルを作成する必要があります(スーパー・ユーザー権限またはルート権限が必要です)。デフォルトでは、クローニング操作でこのファイルが/etcディレクトリ内で検索されます。このファイルを別の場所に作成した場合は、pasteBinaryコマンドに-invPtrLoc パラメータを使用して場所を指定します。

    このファイルには、次の行が含まれている必要があります。

    inventory_loc=oraInventory_location
    inst_group=user_group
    

Middlewareホームをクローニングする手順は次のとおりです。

  1. Windowsの場合は、ソースMiddlewareホームで、管理サーバーおよびMiddlewareホームで実行されている管理対象サーバーをすべて停止します。

  2. ソースMiddlewareホームで、copyBinaryスクリプトを実行します。これによって、WebLogic ServerホームおよびMiddlewareホーム内に含まれるOracleホームがコピーされます。ソースのMiddlewareホーム内にOracleホームがない場合、アーカイブにOracleホームは含まれなくなります。

    たとえば、/scratch/Oracle /Middleware1にあるMiddlewareホームをクローニングするには、次のコマンドを使用します。

    copyBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                  -archiveLoc /tmp/mw_clone.jar
                  -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1 
                  -invPtrLoc /scratch/oracle/oraInst.loc
    
  3. Middlewareホームを別のホストにクローニングする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  4. pasteBinaryスクリプトとcloningclient.jarファイルをターゲット・システムにコピーし、実行権限があることを確認します。ファイルの場所については、第20.4項を参照してください。

    pasteConfigなど他のスクリプトをコピーしないでください。これらのスクリプトは、ステップ5で説明しているように、ファイルの抽出時に生成されます。

  5. クローニング先で、pasteBinaryスクリプトを使用して、アーカイブからファイルを抽出します。

    たとえば、ディレクトリ/scratch/oracle/MW_Home_cloneにクローンを割り当てる場合は、次のコマンドを使用します。

    pasteBinary.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                   -archiveLoc  /tmp/mw_clone.jar 
                   -targetMWHomeLoc  /scratch/oracle/MW_Home_clone 
    

    Middlewareホームが/scratch/oracle/MW_Home_cloneに抽出され、その下にWebLogic Serverホーム、およびソースOracleホーム名と同じ名前ですべてのOracleホームが抽出されます。

20.5.2 Javaコンポーネントのクローニング

Oracle SOA Suiteなど、いくつかのタイプのOracle Fusion Middleware Javaコンポーネントをクローニングできます。それらをクローニングする場合、ソース・ドメインの構成をコピーします。

Javaコンポーネントをクローニングする場合、表20-9の説明に従って、Javaコンポーネントの移動計画のプロパティをカスタマイズします。Oracle ADFを使用している場合、表20-10に示すプロパティを変更します。

Javaコンポーネントをクローニングする手順は次のとおりです。

  1. ソースのMiddlewareホームで、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーが起動されていることを確認します。

  2. ソースMiddlewareホームで、copyConfigスクリプトを実行してドメインをコピーします。

    たとえば、Middlewareホームの/scratch/Oracle/Middleware1のSOA_domain1という名前のOracle SOA Suiteドメインをクローニングするには、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/soa.jar
                  -sourceDomainLoc /scratch/Oracle/Middleware1/user_projects/domains/SOA_domain1
                  -sourceMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1
                  -domainHostName example.com
                  -domainPortNum 8001
                  -domainAdminUserName admin_username
                  -domainAdminPassword /scratch/admin/passwd.txt
                  -logDirLoc /tmp/logs
    
  3. コンポーネントを別のホストにクローニングする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  4. extractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。例:

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/soa.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/soa
    
  5. 移動計画を編集して、ターゲット環境の値を反映するように表20-9に示すプロパティを変更します。また、コンポーネントに応じて、その他のプロパティを変更する必要がある場合があります。たとえば、Oracle SOA Suiteの場合、表20-11のプロパティを変更します。また、第20.5.2.1項の後の説明にあるように、Oracle B2Bチャンネル・プロパティを編集する必要がある場合があります。

  6. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。たとえば、クローンをMiddlewareホームの/scratch/Oracle/Middleware1に適用するには、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                -archiveLoc /tmp/soa.jar
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/soa/moveplan.xml
                -targetDomainLoc /scratch/Oracle/Middleware1/user_projects/domains/SOA_domain1
                -targetMWHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/
                -domainAdminPassword /scratch/pwd_dir/pass.txt 
    

Oracle SOA Suiteのクローニングに関する検討事項は、第20.5.2.1項を参照してください。

20.5.2.1 Oracle SOA Suiteのクローニングに関する検討事項

Oracle SOA Suiteが含まれるドメインを、同一のホストまたは別のホスト上の、同一のMiddlewareホームまたは別のMiddlewareホームにクローニングできます。

Oracle SOA Suiteをクローニングするには、第20.5.2項で説明されている手順を実行します。extractMovePlanスクリプトを実行する場合、表20-9および表20-11の説明に従って、移動計画のプロパティを変更します。

Oracle SOA Suiteドメインは、複数のコンポーネントで構成できます。Oracle SOA Suiteをクローニングする場合、SOAサービス・インフラストラクチャとともに次のコンポーネントもクローニングされます。

  • Oracle BPEL Process Manager

  • Oracle B2B

  • Oracle Business Activity Monitoring

  • Oracle Mediator

  • Oracleアダプタ

  • Oracle Business Rules

  • Oracle Web Services Manager Policy Manager

  • Oracle User Messaging Service

  • Fusion Middleware Control

  • Oracle SOA Suiteドメインにデプロイされた任意のJava EEアプリケーション

  • Oracle SOA Suiteドメインにデプロイされた任意のSOAコンポジット

前述のOracle SOA Suiteコンポーネントのドメイン構成とともに、次のコンポーネントのコンポーネント・メタデータもクローニングされます。

  • Oracle Web Services Manager Policy Manager

  • Oracle Human Workflow

  • Oracle B2B

  • MDSリポジトリでメタデータをホストするコンポジットおよびアプリケーション

Oracle SOA Suiteをクローニングする場合、Javaコンポーネントの移動計画およびOracle SOA Suiteの移動計画のプロパティを編集します。Javaコンポーネントの移動計画のプロパティは、表20-9に説明があります。Oracle SOA Suiteの移動計画のプロパティは、表20-11に説明があります。

表20-9および表20-11に示すプロパティに加えて、Oracle B2BチャンネルのプロパティもB2Bチャンネル・グループに入ります。ただし、B2Bチャンネルは様々な形式をとるので、チャンネルの標準的なプロパティはありません。移動計画を抽出する場合、その移動計画にはソース環境の現在のチャンネルのプロパティが含まれます。プロパティを編集して、ターゲット環境の値を指定します。

次の例は、B2Bチャンネルの移動計画の一部を示しています。

<movableComponent>
    <componentType>B2B</componentType>
    <moveDescriptor>
        <configGroup>
            <type>B2B Channels</type>
            <configProperty id="Channel1">
                <configProperty>
                    <name>file-param-is_binary</name>
                    <value></value>
                    <itemMetadata>
                        <dataType>STRING</dataType>
                        <scope>READ_WRITE</scope>
                    </itemMetadata>
                </configProperty>
                <configProperty>
                    <name>file-param-marker</name>
                    <value></value>
                    <itemMetadata>
                        <dataType>STRING</dataType>
                        <scope>READ_WRITE</scope>
                    </itemMetadata>
                </configProperty>

20.5.3 システム・コンポーネントのクローニング

Oracle HTTP ServerやOracle Virtual Directoryなどのシステム・コンポーネントをクローニングできます。

システム・コンポーネントをクローニングする手順は次のとおりです。

  1. ソースのMiddlewareホームで、管理サーバーおよびすべての管理対象サーバーが起動されていることを確認します。

  2. ソースMiddlewareホームで、copyConfigスクリプトを実行します。

    たとえば、/scratch/Oracle/Middleware1/webtier_1に存在するOracleインスタンスのohs1という名前のOracle HTTP Serverインスタンスをクローニングするには、次のコマンドを使用します。

    copyConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18 
                  -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                  -sourceInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware1/webtier_1
                  -sourceComponentName ohs1
    
  3. コンポーネントを別のホストにクローニングする場合は、そのシステムにアーカイブ・ファイルをコピーします。

  4. extractMovePlanスクリプトを使用して、アーカイブから移動計画を抽出します。例:

    extractMovePlan.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware1/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                     -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                     -planDirLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/ohs
    
  5. 移動計画を編集して、ターゲット環境の値を反映するように特定のコンポーネントのプロパティを変更します。

    • Oracle HTTP Serverについては、表20-12を参照してください。

    • Oracle Internet Directoryについては、表20-13を参照してください。

    • Oracle Virtual Directoryについては、表20-14を参照してください。

    Oracleインスタンス名はドメインで一意である必要があり、コンポーネント名はOracleインスタンスで一意である必要があります。Oracleインスタンスを同一ドメインにクローニングする場合、移動計画で-targetInstanceNameおよび-targetComponentNameプロパティを使用してインスタンスおよびコンポーネントに別の名前を指定します。

  6. ターゲットでは、pasteConfigスクリプトを使用してアーカイブからファイルを抽出します。たとえば、クローンをOracleインスタンスwebtier_2に適用し、クローニングされたOracle HTTP Serverインスタンスにohs_clという名前を付ける場合、次のコマンドを使用します。

    pasteConfig.sh -javaHome /scratch/Oracle/Middleware/jrockit_160_20_D1.1.0-18
                -archiveLoc /tmp/ohs1.jar
                -movePlanLoc /tmp/Oracle/t2p_plans/ohs/moveplan.xml
                -targetOracleHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/Oracle_WebTier 
                -targetInstanceHomeLoc /scratch/Oracle/Middleware/webtier_2 
                -targetInstanceName webtier_2 
                -targetComponentName ohs_cl 
                -domainHostName myhost
                -domainPortNum 7001 
                -domainAdminUserName domain_admin_username
                -domainAdminPassword domain_admin_password_file 
    

次のトピックでは、クローニングできるシステム・コンポーネントのタイプに固有の情報について説明します。

20.5.3.1 Oracle HTTP Serverのクローニング

Oracle HTTP Serverを同一ホストまたは別のホスト上の、同一または別のOracleインスタンス、同一または別のMiddlewareホームにクローニングできます。

クローンをOracle HTTP Serverのバイナリが含まれるOracleホームに適用する必要があります。

Oracle HTTP Serverをクローニングするには、第20.5.3項で説明されている手順を実行します。

WebGateでOracle HTTP Serverが構成されている場合、次の点に注意してください。

  • WebGateInstalldirプロパティとそのパスへの参照は、webgate.confファイルに更新されます。

  • WebGateディレクトリは、次のディレクトリに存在する必要があります。

    Oracle_Instance/config/OHS/ohs_component_name
    

表20-12に示す移動計画のプロパティを変更します。

Oracle HTTP Serverでは、移動計画に多数のconfigGroup要素があります。それぞれのconfigGroup要素は1つのOracle HTTP Server構成ファイルに関連付けられます。そのため、Userなどの特定のプロパティのインスタンスは複数存在する場合があります。

20.5.3.2 Oracle Internet Directoryのクローニング

Oracle Internet Directoryを同一ホストまたは別のホスト上の、同一または別のOracleインスタンス、同一または別のMiddlewareホームにクローニングできます。

アイデンティティ管理のバイナリを含むOracleホームにクローンを適用する必要があります。

Oracle Internet Directoryをクローニングするには、第20.5.3項で説明されている手順を実行します。

表20-13は、Oracle Internet Directory用の移動計画で変更できるプロパティを説明しています。

特定の条件下でOracle Internet Directoryをクローニングすると、次のようなエラーが発生する場合があります。

OID Cloning: Error cleaning replication agreements
OID Cloning: Error deleting replication dn
OID Cloning: Error updating orclreplicaid

このようなエラーが表示された場合は、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを実行します。

    ORACLE_HOME/ldap/bin/remtool -pcleanup
    

    プロンプトが表示されたら、OIDホスト、非SSLポートおよびODSスキーマ・パスワードを入力します。

  2. ルートDNでldapsearchを実行し、orclreplicaid値を検索します。次のコマンドを使用します。

    ORACLE_HOME/bin/ldapsearch -p port -h host 
       -b "" -s base "(objectclass=*)" orclreplicaid
    
  3. ステップ2で取得した値を使用して、ldapdeleteを実行し、Oracle Internet Directoryから次のDNを削除します。

    cn=replication dn, orclreplicaid=<replicaid>, cn=replication configuration
    orclreplicaid=<replicaid>, cn=replication configuration
    

    例:

    ldapdelete -p port -h host "cn=replication dn,
       orclreplicaid=replicaid, cn=replication configuration"
    
  4. ルート・エントリのorclreplicaid値を0に設定します。たとえば、次のように指定します。

    ORACLE_HOME/bin/ldapmodify -p port -h host -f file.ldif
    

    ldifファイルには次の内容が含まれます。

    dn:
    changetype: modify
    replace: orclreplicaid
    orclreplicaid: 0
    
  5. Oracle Internet Directoryを再起動します。

20.5.3.3 Oracle Virtual Directoryのクローニング

Oracle Virtual Directoryを同一ホストまたは別のホスト上の、同一または別のOracleインスタンス、同一または別のMiddlewareホームにクローニングできます。

アイデンティティ管理のバイナリを含むOracleホームにクローンを適用する必要があります。

Oracle Virtual Directoryをクローニングするには、第20.5.3項で説明されている手順を実行します。

表20-14は、Oracle Virtual Directory用の移動計画で変更できるプロパティを説明しています。

20.5.4 コンポーネントのクローニング時の移動計画のカスタマイズ

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントをクローニングする場合、extractMovePlanスクリプトを実行してクローニングするコンポーネントの移動計画を作成します。extractMovePlanスクリプトにより、構成情報がアーカイブから移動計画に抽出されます。また、必要な構成計画も抽出されます。クローンをターゲットに適用する前に、ターゲット環境の値を反映するように移動計画を編集する必要があります。

次に、Javaコンポーネントの移動計画の一部を示します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<movePlan>
    <movableComponent>
        <componentType>J2EEDomain</componentType>
        <moveDescriptor>
            <configProperty>
                <name>Startup Mode</name>
                <value>PRODUCTION</value>
                <itemMetadata>
                    <dataType>STRING</dataType>
                    <scope>READ_WRITE</scope>
                </itemMetadata>
            </configProperty>
            <configGroup>
                <type>SERVER_CONFIG</type>
                <configProperty id="Server1">
                    <configProperty>
                        <name>Server Name</name>
                        <value>AdminServer</value>
                        <itemMetadata>
                            <dataType>STRING</dataType>
                            <scope>READ_ONLY</scope>
                        </itemMetadata>
                    </configProperty>
                    <configProperty>
                        <name>Listen Address</name>
                        <value>example.com</value>
                        <itemMetadata>
                            <dataType>STRING</dataType>
                            <scope>READ_WRITE</scope>
                        </itemMetadata>
                    </configProperty>

READ_WRITEのスコープのプロパティを変更できます。READ_ONLYのスコープのプロパティは変更しないでください。

20.5.4.1 ConfigGroup要素の場所

ほとんどの移動計画には複数のconfigGroup要素が含まれます。特定のconfigGroup要素に関連付けられるプロパティについて、一覧表にconfigGroup要素ごとのプロパティがまとめています。たとえば、表20-9は、Javaコンポーネントの移動計画のプロパティの説明ですが、ここではSERVER_CONFIGやMACHINE_CONFIGなどの複数のconfigGroup要素が示されています。

次の例では、SERVER_CONFIGおよびMACHINE_CONFIG configGroup要素を使用したJavaコンポーネントの移動計画の一部を示しています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?>
<movePlan>
    <movableComponent>
        <componentType>J2EEDomain</componentType>
        <moveDescriptor>
            <StartupMode>PRODUCTION</StartupMode>
            <configGroup>
                <type>SERVER_CONFIG</type>
                <configProperty id="Server1">
                    <configProperty>
                        <name>Server Name</name>
                        <value>AdminServer</value>
                        <itemMetadata>
                            <dataType>STRING</dataType>
                            <scope>READ_ONLY</scope>
                        </itemMetadata>
                    </configProperty>
 .
 .
 .
            </configGroup>
            <configGroup>
                <type>MACHINE_CONFIG</type>
                <configProperty id="Machine1">
                    <configProperty>
                        <name>Machine Name</name>
                        <value>LocalMachine</value>
                        <itemMetadata>
                            <dataType>STRING</dataType>
                            <scope>READ_WRITE</scope>
                        </itemMetadata>
                    </configProperty>
                    <configProperty>
                        <name>Node Manager Listen Address</name>
                        <value>example.com</value>
                        <itemMetadata>
                            <dataType>STRING</dataType>
                            <scope>READ_WRITE</scope>
                        </itemMetadata>
                    </configProperty>
 .
 .
 
            </configGroup>

20.5.4.2 コンポーネントの移動計画

この項の表で、Oracle Fusion Middlewareコンポーネント用にカスタマイズできる移動計画のプロパティについて説明します。

編集するプロパティは、コンポーネントのタイプによって異なります。表20-8に各コンポーネントに応じたプロパティの一覧の場所を示します。

表20-8 コンポーネントの移動計画のプロパティ

コンポーネント プロパティの一覧の場所

Javaコンポーネント

表20-9


Oracle ADF接続

表20-10


Oracle SOA Suite


表20-9および表20-11

Oracle HTTP Server


表20-12


Oracle Internet Directory


表20-13


Oracle Virtual Directory


表20-14



表20-9は、Javaコンポーネント用にカスタマイズできるプロパティを説明しています。

表20-9 Javaコンポーネントの移動計画の共通プロパティ

プロパティ 説明 サンプル値

Startup Mode

Oracle WebLogic Serverドメインの起動モード。

有効な値は、次のとおりです。

  • DEVELOPMENT。アプリケーションの開発時はこのモードを使用します。開発モードでは、ゆるやかなセキュリティ構成が使用され、アプリケーションを自動デプロイすることができます。

  • PRODUCTION。アプリケーションを完成形で実行する場合、このモードを使用します。本番ドメインでは、完全なセキュリティが使用され、クラスタやその他の先進的な機能を使用できます。

デフォルトはPRODUCTIONです。

PRODUCTION

共通のJavaプロパティ

次は、SERVER_CONFIGグループのプロパティです。


Listen Address

WebLogic Serverのリスニング・アドレス。これはホスト名に設定するか、ホスト上のすべてのアドレスでリスニングするようにすべてのローカル・アドレスに設定します。

All Local Addresses

Listen Port

リスニング・ポートの番号。

ポート番号を指定しない場合、または指定したポート番号が使用可能でない場合、エラーが返されます。

8001

Oracle WebLogic Serverクラスタ構成プロパティ

次は、CLUSTER_CONFIGグループのプロパティです。


Messaging Mode

クラスタ・メッセージング・モード。有効な値は、unicastmulticastです。

multicast

Cluster Address

クラスタ・アドレス

localhost

Unicast Channel

ユニキャスト・チャンネルの名前

MyMulticastChannel

Multicast Address

マルチキャスト・アドレス

239.192.0.0

Multicast Port

マルチキャスト・アドレスのポート番号

8899

Frontend Host

クラスタのフロントエンド・ホストの名前またはIPアドレス

example.com

Frontend HTTP Port

クラスタのフロントエンド・ホストのHTTPポート番号

7008

マシン構成プロパティ

次は、MACHINE_CONFIGグループのプロパティです。


Machine Name

マシンの名前

example.com

ノード・マネージャのリスニング・アドレス

ノード・マネージャが稼働するマシンのリスニング・アドレス

examplehost

ノード・マネージャ・リスニング・ポート

ノード・マネージャが稼働するマシンのリスニング・アドレスのポート番号

5556

デプロイ・プラン

次は、DEPLOYMENT_PLAN_CONFIGグループのプロパティです。


Deployment Plan

アプリケーションのデプロイ・プランが抽出される場所。この場所は、移動計画の場所を基準とした場所です。

deployment_plans/helloWorldEar_plan.xml

認証プロバイダ

次は、AUTHENTICATORSグループのプロパティです。


Host Name

LDAPサーバー・ホスト名

example.com

Port

LDAPサーバーのポート番号

3060

Principal

LDAPサーバーのAdminユーザー

cn=orcladmin

Password File

LDAPユーザーのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/p.txt

User Base DN

ユーザー・ベース識別名(DN)

cn=users,dc=us,dc=oracle,dc=com 

User Object Class

ユーザー・オブジェクト・クラス

person

Group Base DN

グループ・ベース識別名(DN)

cn=groups,dc=us,dc=oracle,dc=com 

GUID Attribute

グローバルな一意の識別子

orclguid

データソースの構成

次は、DATASOURCEグループのプロパティです。


Driver Class

データソースのドライバ・クラス。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理 』のJDBCドライバの選択に関する項を参照して、適切なクラスを選択してください。

oracle.jdbc.OracleDriver

Url

データソースのデータベースのURL。これには、ホスト名、データベース・サービス名またはSID、およびデータベース・ポート番号が含まれます。

jdbc:oracle:thin:@orcl.examplecom:1521/orcl.example.com

User

データソースのスキーマ名。

OFM_MDS

Password File

データベース・スキーマのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。データソースの構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_ds.txt

LDAPベース・ポリシーおよび資格証明ストアの構成

次は、OPSS_SECURITYグループのプロパティです。これらは、LDAPのIDを持つconfigProperty内にあります。

ソースがファイルベース・ストアの場合、これらのプロパティの他にLDAPベースおよびデータベースベース・ポリシーおよび資格認証ストア・プロパティも公開されます。移動計画を構成する場合、ファイルベースからLDAPベースまたはデータベースベース・ストアに変更できます。

ソースがLDAPベースの場合、LDAPプロパティのみが公開されます。これを別のタイプに変更することはできませんが、LDAPエンドポイントを変更することはできます。

ソースがデータベース・ベースの場合、データベース・プロパティのみが公開されます。これを別のタイプに変更することはできませんが、データベースベースのエンドポイントを変更することはできます。

LDAPベースまたはデータベースベースのいずれかのタイプのストアのみを使用できます。いずれかを使用するには、移動計画の当該のセクションのコメントを外し、その他の箇所はコメントされるようにします。


Password File

LDAPサーバー管理ユーザーのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。LDAPサーバーの構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_ldap.txt

LDAP User

LDAPサーバー管理ユーザー名

cn=orcladmin

Jps Root

LDAPサーバー・コンテキスト・ルート

cn=jpsRoot

Domain

ドメインの名前

SOA_domain

Server Type

サーバーのタイプ。有効値は、OID (Oracle Internet Directory)またはOVD (Oracle Virtual Directory)です。

OID

LDAP Url

LDAP接続のURL。これには、LDAPストアのホスト名およびポート番号が含まれます。

ldap://example.com:3060

データベースベース・ポリシーおよび資格証明ストアの構成

次は、OPSS_SECURITYグループのプロパティです。これらは、DBのidを持つconfigProperty内にあります。

ソースがデータベースベース・ストアの場合、これらのプロパティは移動計画に公開されます(LDAPベース・ストアは公開されないので、データベースベースからLDAPベース・ストアに移動することはできません)。


Password File

OPSSスキーマ所有者のパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_ldap.txt

DataSource Jndi Name

データソースの名前

opssds

Jps Root

LDAPサーバー・コンテキスト・ルート

cn=jpsRoot

Domain

ドメインの名前

SOA_domain

Driver Class

データソースのドライバ・クラス。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理 』のJDBCドライバの選択に関する項を参照して、適切なクラスを選択してください。

oracle.jdbc.OracleDriver

Url

データソースのデータベースのURL。これには、ホスト名、データベース・ポート番号、およびデータベース・サービス名またはSIDが含まれます。

jdbc:oracle:thin:@hostname.com:1521:orcl

User

データソースのOPSSスキーマ所有者の名前

DEV_OPSS

RDBMSセキュリティ・ストア

次は、RDBMSセキュリティ・ストア・グループのプロパティです。


URL

セキュリティ・ストア接続のデータベースのURL。これには、ホスト名、データベース・ポート番号、およびデータベース・サービス名またはSIDが含まれます。

jdbc:oracle:thin:@hostname.com:1521/orcl.us.oracle.com

Driver Class

RDBMSセキュリティ・ストア接続のドライバ・クラス。『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server JDBCの構成と管理』のJDBCドライバの選択に関する項を参照して、適切なクラスを選択してください。

oracle.jdbc.OracleDriver

User

スキーマ所有者の名前

admin

Password File

セキュリティ・ストア・スキーマ所有者のパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_rbms.txt

リソース・アダプタ構成

次は、ADAPTERグループのプロパティです。


Deployment Plan

ターゲットへのクローニング時に使用されるデプロイ・プランへのパス。絶対パスを指定することも、移動計画の場所に対する相対パスを指定することもできます。

デプロイ・プランは、extractMovePlanスクリプトで抽出されます。

/scratch/adapters/adapters.xml

表20-10は、Oracle ADF接続を使用している場合にカスタマイズできるプロパティを説明しています。

表20-10 Oracle ADF接続の移動計画のプロパティ

プロパティ 説明 サンプル値

Oracle Application Development Framework: アプリケーション



Port

URL接続に使用されるポート番号

7000

URL

接続に使用されるURL

example.com

Oracle Application Development Frameworkビジネス・コンポーネント




ServiceEndpointProvider

ビジネス・コンポーネント・サービス・エンドポイント・プロバイダ

ADFBC

JndiFactoryInitial

JNDI初期ファクトリ・クラス

com.sun.java.jndi.InitialFactory

JndiProviderUrl

JNDIプロバイダのURL

t3://example.com:7101

JndiSecurityPrincipal

JNDIセキュリティ・プリンシパル名

weblogic

FabricAddress

Fabricアドレス文字列

http://example.com

WebServiceConnectionName

Webサービス接続名

test

Oracle Enterprise Scheduler





NotificationServiceURL

Oracle Enterprise Scheduler通知サービスURL

http://localhost:8001

BAM接続プロパティ



WEBTIER_SERVER

Oracle BAM Webサーバー・ホスト

example.com

USER_NAME

BAMユーザー名

user

PASSWORD

BAMユーザー名に対するパスワード

password

WEBTIER_SERVER_PORT

Webサーバーのポート番号

9001

BAM_SERVER_PORT

JNDIポート番号

8001

BAM_WEBTIER_PROTOCOL

ネットワーク・プロトコル。有効値は、HTTPおよびHTTPSです。

HTTP

Oracle Essbase





SET_PROXY_HOST_DESCRIPTION

Oracle Essbaseサーバーのホスト名

example.com

SET_PROXY_PORT_DESCRIPTION

Oracle Essbaseサーバーのリスニング・ポート番号

1423

SET_USERNAME_DESCRIPTION

ユーザー名

user3

SET_PASSWORD_DESCRIPTION

ユーザーのパスワード

password

SET_CLUSTER_DESCRIPTION

Oracle Essbaseサーバーがメンバーとなるクラスタの名前

esbCluster

Oracle WebCenterコンテンツ・リポジトリ




ServerHost

Oracle Content Serverが稼働しているマシンのホスト名

example.com

ServerPort

Content Serverがリスニングしているポート番号

4444

ServerWebUrl

Oracle Content ServerのWebサーバーURL

http://example.com/cms/idcplg

Oracle WebCenter AnnouncementsおよびDiscussions




AdminUser

Discussionsサーバー管理者の名前。このアカウントは、DiscussionsおよびAnnouncementsサービスで使用され、WebCenterユーザーの代表として管理作業を行います。

admin

Url

ディスカッション・フォーラムおよびお知らせをホストしているディスカッション・サーバーのURL

http://example.com:8890/owc_discussions

Oracle WebCenter外部アプリケーション




Url

外部アプリケーションのログインURL

https://example.com/config/login?

Oracle WebCenterインスタント・メッセージおよびプレゼンス




BaseConnectionURL

インスタント・メッセージおよびプレゼンス・サービスをホストしているサーバーのURL

http://example.com:8888

ExternalAppId

プレゼンス・サーバー接続に関連付けられる外部アプリケーションID。これが指定されると、外部アプリケーションの資格証明情報が、Microsoft Live Communications Server、Microsoft Office Communications Server、またはOracle WebLogic Communications Serverに対するユーザーの認証に使用されます。このプロパティは、Microsoft Live Communications ServerおよびMicrosoft Office Communications Server接続には必須です。

extApp

Oracle WebCenterメール・サーバー




ExternalAppId

メール・サーバーに関連付けられる外部アプリケーションID

extApp_Mail

ImapHost

IMAPサーバーのホスト名

example.com

ImapPort

IMAPサーバーのポート番号。

993

ImapSecured

IMAPサーバーへのメール・サーバー接続でSSLを有効にするかどうかを指定します。有効値はtrueとfalseです。デフォルトはfalseです。

true

SmtpHost

SMTP (Simple Mail Transfer Protocol)サービスが稼働しているコンピュータのホスト名

example.com

SmtpPort

SMTPホストのポート番号

587

SmtpSecured

SMTPサーバーが保護されるかどうかを指定します。有効値はtrueとfalseです。デフォルトはfalseです。

true

Oracle WebCenterパーソナル・イベント




ExternalAppId

パーソナル・イベント・サービスを提供する、Microsoft Exchange Serverに関連付けられる外部アプリケーション。これを指定すると、外部アプリケーションの資格証明情報が、Microsoft Exchange Serverに対するユーザーの認証に使用されます。

ExtPEApp

WebServiceURL

イベント・アプリケーションを公開するWebサービスのURL

http://example.com:80/ExchangeWS/PersonalEventsWebService.asmx

Oracle WebCenterプロデューサ




ProxyHost

プロキシ・サーバーのホスト名またはIPアドレス

example.com

ProxyPort

プロキシ・サーバーのポート番号

80

Oracle WebCenter URL接続




Host

Webプロデューサ接続に使用されるプロキシ・サーバーのホスト名

example.com

Port

Webプロデューサ接続に使用されるポート番号

80

URL

Webプロデューサ接続のURL

http:/example.com:port

Oracle WebCenterでのOracle Secure Enterprise Search




SoapURL

Oracle SESが検索リクエストを有効にするために公開するWebサービスURL

http:/example.com:port/search/query/OracleSearch

Oracle WebCenterワークリスト




URL

BPELサーバーへのアクセスに必要なURL。BPELサーバーURLは、WebCenterアプリケーション内で一意である必要があります。

protocol://example:port

Oracle Webサービス




WsdlUrl

WSDLのURL

http://example.com:port/MyWebService1?WSDL

AddressUrl

サービス・エンドポイントURL

http://example.com:port/MyWebService1

ProxyHost

プロキシ・サーバーが稼働するホストの名前

example.com

ProxyPort

プロキシ・サーバーがリスニングしているポート番号

80

表20-11は、Oracle SOA Suite用にカスタマイズできるプロパティを説明しています。

表20-11 Oracle SOA Suiteの移動計画のプロパティ

プロパティ 説明 サンプル値

SOAコンポジットの構成

次は、Compositeグループのプロパティです。


Config Plan Location

ターゲットへのクローニング時にコンポジット・アプリケーションの再デプロイに使用される構成計画の場所。絶対パスを指定することも、移動計画の場所に対する相対パスを指定することもできます。

構成計画は、extractMovePlanスクリプトの実行時に抽出されます。

/scratch/app/config_plan.xml


表20-12は、Oracle HTTP Server用にカスタマイズできるプロパティを説明しています。

表20-12 Oracle HTTP Serverの移動計画のプロパティ

プロパティ 説明 サンプル値

Listen

リスニング・アドレス。これには、ホスト名とポートを含めることも、ポートのみを含めることもできます。

8888 or orcl3.example.com:8888

User

Oracle HTTP Server管理ユーザー

admin_user

Group

ユーザーのグループ

admin_group1

ServerAdmin

管理者の電子メール・アドレス

Webmaster@example.com

ServerName

Oracle HTTP Serverのサーバー名。ホストに登録されたDNS名がない場合、IPアドレスを使用します。

orcl1.example.com

WebLogicHost

Oracle WebLogic Serverがリクエストをリスニングするホストの名前

orcl2.example.com

WebLogicPort

Oracle WebLogic Serverがリクエストのリスニングに使用するポート番号

9002

WebLogicCluster

Oracle WebLogic Serverクラスタが稼働するホストの名前とそのポート番号

orcl3.example.com:9003

VirtualHost

仮想ホストの名前。リストされたポート番号は、リスニング・ディレクティブにもリストされている必要があります。

*.8888

PlsqlDatabasePassword

PLSQLモジュールに固有の、パスワードが含まれるセキュア・ファイルの名前。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/orcl/pass.txt

PlsqlDatabaseConnectString

PLSQLモジュールに固有のデータベースのサービス名

orcl.example.com:1521:orcl1

PlsqlNLSLanguage

PLSQLモジュールに固有のデータベース・アクセス記述子(DAD)のNLS_LANG変数

America_America.UTF8

ORAConnectSN

oradavモジュールに固有の接続先のOracleデータベース

db_host:db_port:db_service_name

ORAUser

ORAConnectSNプロパティで指定されたサービスへの接続時に使用される、oradavモジュールに固有のデータベース・ユーザー(スキーマ)

db6175_PORTAL

ORACRYPTPASSWORD

oradavモジュールに固有の、oradavのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/password.txt

SSLWallet

ウォレットがデフォルトの場所に存在しない場合のSSLウォレットの場所

/scratch/oracle/mw_home/ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs1/keystores/mywallets

DocumentRoot

Webサイトのメイン・コンテンツを格納するディレクトリ。

/scratch/oracle/mw_home/ORACLE_INSTANCE/config/ohs/ohs1/htdocs

Alias

別名がデフォルトの場所に存在しない場合の別名の場所。二重引用符内の値を変更してください。

/icons/"/scratch/orcl/icons/"

ScriptAlias

スクリプトの別名がデフォルトの場所に存在しない場合のその場所。二重引用符内の値を変更してください。

/cgi-bin/"/scratch/oraclcgi-bin/"

WebGateInstalldir

webgate.confファイルで指定されたWebGateインストール・ディレクトリの場所

/scratch/oracle/mw_home/Oracle_OAMWebGate1/webgate/ohs

表20-13は、Oracle Internet Directory用の移動計画で変更できるプロパティを説明しています。

表20-13 Oracle Internet Directoryの移動計画のプロパティ

プロパティ 説明 サンプル値

OID Non SSL Port

Oracle Internet Directoryの非SSLポート。

ポート番号を指定しない場合、または指定したポート番号が使用可能でない場合、使用可能なポートが使用されます。

3060

OID SSL Port

Oracle Internet DirectoryのSSLポート。

ポート番号を指定しない場合、または指定したポート番号が使用可能でない場合、使用可能なポートが使用されます。

3131

Namespace

Oracle Internet Directoryネームスペース

dc=us,dc=oracle,dc=com

OID Admin Password

Oracle Internet Directory管理者のパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_oid.txt

ODS Schema Password

ODSスキーマ(Oracle Internet Directoryのメタデータが含まれるスキーマ)のパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_ods.txt

ODSSM Schema Password

(データベースからOracle Internet Directoryのサーバー管理情報へのアクセスに使用される) ODSSMスキーマのパスワードが含まれるセキュア・ファイルの絶対パス。構成を変更しない場合でも、パスワード・ファイルを用意する必要があります。

/scratch/oracle/pass_odssm.txt

DB Host Name

データベースが実行されているホストの名前。tnsnames.oraファイルに記載されています。

example.com

DB Port

データベース・リスナーのポート番号。tnsnames.oraファイルに記載されています。

1521

DB Service Name

データベースのサービス名。tnsnames.oraファイルに記載されています。

orcl.example.com


表20-14は、Oracle Virtual Directory用の移動計画で変更できるプロパティを説明しています。

表20-14 Oracle Virtual Directoryの移動計画のプロパティ

プロパティ 説明 サンプル値

OVD Non SSL Port

Oracle Virtual DirectoryのLDAP非SSLポート番号。

ポート番号を指定しない場合、または指定したポート番号が使用可能でない場合、次の使用可能なポートが使用されます。

6501

OVD SSL Port

Oracle Virtual DirectoryのLDAP SSLポート番号。

ポート番号を指定しない場合、または指定したポート番号が使用可能でない場合、次の使用可能なポートが使用されます。

7501

OVD Admin Port

Oracle Virtual Directoryの管理ポート番号。

ポート番号を指定しない場合、または指定したポート番号が使用可能でない場合、次の使用可能なポートが使用されます。

8899

OVD Http Port

Oracle Virtual DirectoryのHTTPリスナー・ポート番号。

8080


20.6 クローニング・エラーからのリカバリ

pasteBinaryまたはpasteConfigスクリプトを実行して移動計画に不正な情報を入力すると、スクリプトはエラーを返します。場合によっては、貼付け操作が部分的に実行されていることもあります。リカバリするには、エラーを返したスクリプトに応じて、次の処理を実行します。

20.7 クローニングに関する検討事項と制限事項

クローニングについては、これ以外にも次の点に注意してください。