この付録では、Oracle Fusion Middlewareのリリース番号の確認方法について説明します。
この付録の項目は次のとおりです。
Oracleで使用されるリリース・レベルの命名体系を理解するには、図G-1に示したOracle Fusion Middlewareのリリース番号の例を確認してください。
図G-1の各数字のラベルの意味は次のとおりです。
Oracleプラットフォームのバージョン番号
これは最も一般的な識別子です。これは、Oracleデータベース・サーバーやOracle Fusion Middlewareなどのアプリケーションの主要な新規版(バージョン)を表すものであり、そのリリースに重要な新機能が含まれることを表します。
データベース・メンテナンス・リリース番号
この数字は、メンテナンス・リリース・レベルを表します。新機能がいくつか含まれている場合もあります。
Oracle Fusion Middlewareのリリース番号
この数字は、Oracle Fusion Middlewareのリリース・レベルを表します。
コンポーネント固有のリリース番号
この数字によって、コンポーネント固有のリリース・レベルが識別されます。コンポーネントが異なると、ここに表示される数値も異なることがあります。これは、コンポーネントのパッチ・セットや仮リリースなどに基づきます。
プラットフォーム固有のリリース番号
この数字は、プラットフォーム固有のリリースを表します。
次の各項で、Oracle Fusion Middlewareのリリース番号の取得方法を説明します。
すべてのOracle Fusion Middlewareインストールにはリリース番号があります。この番号は、パッチ・セット・リリースの適用時やインストールのアップグレード時に更新されます。
Oracle Fusion Middlewareインストールのリリース番号を確認するには、Oracle Universal Installerで次の操作を行います。
Oracle Universal Installerを起動します。
(UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller.sh (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin\setup.exe
「インストールされた製品」をクリックして、「インベントリ」ページを表示します。
「インベントリ」ページで、「Oracleホーム」を開きます。ホスト上のすべてのインストールのエントリが表示されます。
目的のインストールの「Oracleホーム」エントリを展開します。
元のインストールのリリース番号が付いたエントリと、これまでに適用されたすべてのパッチ・セットのエントリが表示されます。
Oracle Fusion Middlewareのすべてのコンポーネントにはリリース番号があり、コンポーネントの多くはリリース番号を持つサービスを備えています。これらの番号は、パッチ・セット・リリースの適用時またはインストールのアップグレード時に更新される可能性があります。
コンポーネントとそのサービスのリリース番号は、次の方法で確認できます。
ファイル・システムの使用
UNIXでは、次のコマンドを実行すると、コンポーネント・リリース番号を確認できます。
cd ORACLE_HOME/inventory
ls -d Components*/*/*
Oracle Universal Installerの使用
Oracle Universal Installerを使用してOracle Fusion Middlewareをインストールした場合、コンポーネント・リリース番号を表示するには次の操作を行います。
Oracle Universal Installerを起動します。
(UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller.sh (Windows) ORACLE_HOME\oui\bin\setup.exe
「インストールされた製品」をクリックして、「インベントリ」ページを表示します。
「インベントリ」ページで、「Oracleホーム」を開きます。ホスト上のすべてのインストールのエントリが表示されます。
目的のインストールの「Oracleホーム」エントリを展開します。
元のインストールのリリース番号が付いたエントリと、これまでに適用されたすべてのパッチ・セットのエントリが表示されます。
最初のエントリを開いて、インストール時のコンポーネント・リリース番号を確認します。以降のパッチ・セットのエントリがある場合は、そのエントリを展開して、パッチ・セットごとに更新されたコンポーネント・リリース番号を確認します。
Oracle Internet Directoryにはサーバー・リリース番号があり、それはバイナリのバージョンです。また、スキーマおよびコンテキストのバージョンもあります。これらの番号はすべて、3桁目までOracle Fusion Middlewareインストールのリリース番号に対応しています。これらの番号は、パッチ・セット・リリースの適用時またはインストールのアップグレード時に更新される可能性があります。
Oracle Internet Directoryのサーバー・リリース番号の確認
Oracle Internet Directoryのサーバー・リリース番号は、バイナリのバージョンです。Oracle Internet Directoryのサーバー・リリース番号は、次の方法で確認できます。
ORACLE_HOME環境変数が設定されていることを確認します。
次のコマンドを実行します。
(UNIX) ORACLE_HOME/bin/oidldapd -version (Windows) ORACLE_HOME\bin\oidldapd -version
Oracle Internet Directoryのスキーマおよびコンテキストのバージョンの確認
Oracle Internet Directoryのスキーマおよびコンテキストのバージョンは、次のファイルで確認できます。
(UNIX) ORACLE_HOME/ldap/schema/versions.txt (Windows) ORACLE_HOME\ldap\schema\versions.txt
このファイルのコンテンツは最新の状態に保たれていますが、確認のためにOracle Internet Directoryからスキーマおよびコンテキストのリリースを問い合せることもできます。
スキーマのバージョンを表示する手順は次のとおりです。
ORACLE_HOME環境変数が設定されていることを確認します。
次のコマンドを実行します。
ldapsearch -h oid_host -p oid_port -D "cn=orcladmin" -q -b "cn=base,cn=oracleschemaversion" -s base "objectclass=*" orclproductversion
-qオプションを使用しているため、パスワードの入力が求められます。
出力結果は次のような形式になります。
cn=BASE,cn=OracleSchemaVersion orclproductversion=90500
コンテキストのバージョンを表示する手順は次のとおりです。
メタデータ・リポジトリは、リリース番号を持つOracle Databaseデータベースです。この番号は、パッチ・セット・リリースの適用時やデータベースのアップグレード時に更新されます。
メタデータ・リポジトリのリリース番号は、SQL*Plusを使用して次のように確認できます(どんなユーザーとしてデータベースに接続していても、これらのコマンドは発行できます)。
SQL> COL PRODUCT FORMAT A40 SQL> COL VERSION FORMAT A15 SQL> COL STATUS FORMAT A15 SQL> SELECT * FROM PRODUCT_COMPONENT_VERSION; PRODUCT VERSION STATUS ---------------------------------- -------------- ---------------- NLSRTL 11.2.0.1.0 Production Oracle Database 11g Enterprise Edition 11.2.0.1.0 Production PL/SQL 11.2.0.1.0 Production TNS for Linux: 11.2.0.1.0 Production