Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Managementエンタープライズ・デプロイメント・ガイド 11gリリース1(11.1.1) B61378-01 |
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この章では、構成ウィザード、Oracle WebLogic Server管理コンソールおよびOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してドメインを作成する方法について説明します。ドメインを拡張してOracle Fusion Middlewareコンポーネント(Oracle Identity Manager、Oracle Access Managerなど)を追加できます。
注意: 設定プロセスを開始する前にリリース・ノートを熟読してインストールとデプロイメントに関する考慮事項を確認することを強くお薦めします。 |
この章の内容は次のとおりです。
この手順は、他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントを後でインストールするかどうかに関わらず、管理サーバーのフェイルオーバーのために必要であることに注意してください。
管理サーバーを仮想IPアドレス(ADMINVHN.mycompany.com
)と関連付けます。ADMINVHN.mycompany.com
がIDMHOST1
において有効であることを確認します。
Linuxでこの仮想IPアドレスを有効にするには、次のコマンドをroot
として実行します。
/sbin/ifconfig interface:index IPAddress netmask netmask /sbin/arping -q -U -c 3 -I interface IPAddress
ここでインタフェースはeth0、eth1などで、インデックスは0、1、2などです。
次に例を示します。
/sbin/ifconfig eth0:1 100.200.140.206 netmask 255.255.255.0
ネットワークを有効化し、仮想IPアドレスの新しい場所を登録します。
/sbin/arping -q -U -c 3 -I eth0 100.200.140.206
別のノードからこのアドレスをpingして、このアドレスが使用可能であることを検証します。次の例を示します。
/bin/ping 100.200.140.206
構成ウィザードを共通Oracleホーム・ディレクトリから実行し、管理サーバーを含むドメインを作成します。後で、ドメインを拡張し、その他のコンポーネントを含めます。
構成ウィザードの場所にディレクトリを変更します。これは、共通Oracleホーム・ディレクトリ(第4章「ソフトウェアのインストール」で作成される)内にあります。
IDMHOST1> cd ORACLE_BASE/product/fmw/oracle_common/common/bin
Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを起動します。
IDMHOST1> ./config.sh
「ようこそ」画面で「新しいWebLogicドメインの作成」を選択して、「次へ」をクリックします。
「ドメイン・ソースの選択」画面を図6-1に示します。
「ドメイン・ソースの選択」画面で、次の手順を実行します。
「以下の製品をサポートするために、自動的に構成されたドメインを生成する」を選択します。
次の製品を選択します。
基本WebLogicサーバー・ドメイン - 10.3.3.0 [wlserver_10.3](これは自動的に選択されます)
Oracle Enterprise Manager - 11.1.1.0 [oracle_common]
Oracle JRF - 11.1.1.0 [oracle_common](これは自動的に選択されます)
「次へ」をクリックします。
「ドメイン名と場所の指定」画面で、ドメイン名(IDMDomain
)を入力します。
ドメイン・ディレクトリが第2.4項「共有記憶域と推奨ディレクトリ構造」で推奨されているディレクトリおよび共有記憶域のマウント・ポイントと一致していることを確認します。
次を入力します。
ORACLE_BASE/admin/IDMDomain/aserver/
これはドメイン・ディレクトリ用です。
ORACLE_BASE/admin/IDMDomain/aserver/applications
これはアプリケーションのディレクトリ用です。このディレクトリは共有記憶域内にある必要があります。
「次へ」をクリックします。
「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で、ドメインの管理者用に使用するユーザー名(デフォルトはweblogic
)とパスワードを入力します。次に例を示します。
名前: weblogic
ユーザー・パスワード: Weblogicユーザーのパスワード
ユーザー・パスワードの確認: Weblogicユーザーのパスワード
説明: このユーザーはデフォルトの管理者です。
「次へ」をクリックします。
「サーバーの起動モードおよびJDKの構成」画面で、次の手順を実行します。
「WebLogicドメインの起動モード」に「本番モード」を選択します。
「JDKの選択」に「JROCKIT SDK1.6.0_14」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「オプションの構成を選択」画面で、次を選択します。
管理サーバー
管理対象サーバー、クラスタ、およびマシン
「次へ」をクリックします。
「管理サーバーの構成」画面で、次の値を入力します。
名前: AdminServer
Listen address: ADMINVHN.mycompany.com
Listen port: 7001
SSLリスニング・ポート: 該当なし
SSL有効: 選択解除
「次へ」をクリックします。
「管理対象サーバーの構成」画面で、「次へ」をクリックします。
「クラスタの構成」画面で、「次へ」をクリックします。
「マシンの構成」画面で、「Unixマシン」タブ→「追加」をクリックし、次のマシンを追加します。マシン名は有効なホスト名またはリスニング・アドレスである必要はありません。これは、単にノード・マネージャの場所の一意の識別子です。
名前: ADMINHOST
ノード・マネージャ・リスニング・アドレス: localhost
他のフィールドはすべてデフォルト値のままにします。
「次へ」をクリックします。
「サーバーのマシンへの割当」画面で、次のようにサーバーをマシンに割り当てます。
ADMINHOST: AdminServer
「次へ」をクリックします。
「構成のサマリー」画面で、選択が正しいことを確認してから、「作成」をクリックします。
ドメインの作成画面で、「完了」をクリックします。
IDMHOST1
で管理サーバー用boot.properties
ファイルを作成します。boot.properties
ファイルを使用すると、管理者のユーザー名とパスワードを要求せずに管理サーバーを起動できます。
管理サーバーの場合:
次のディレクトリ構造を作成します。
mkdir -p ORACLE_BASE/admin/IDMDomain/aserver/IDMDomain/servers/AdminServer/security
テキスト・エディタで、boot.propertiesというファイルを前の手順で作成された最後のディレクトリに作成し、このファイルにユーザー名とパスワードを入力します。次に例を示します。
username=weblogic
password=password for weblogic user
注意: 第6.5項「ノード・マネージャ資格証明の更新」の説明のとおり、ファイルへのユーザー名とパスワードのエントリは、管理サーバーを起動するまで暗号化されません。セキュリティ上の理由で、ファイルで暗号化されないエントリの数は最小限にしてください。ファイルを編集した後、なるべく早くサーバーを起動してエントリを暗号化します。 |
次の手順を実行して、IDMHOST1
でノード・マネージャを起動します。
ORACLE_BASE
/wlserver_10.3/server/bin
ディレクトリにあるstartNodeManager.sh
スクリプトを実行します。
IDMHOST1
のsetNMProps.sh
スクリプトを実行し、StartScriptEnabled
プロパティをtrue
に設定します。
cd MW_HOME/oracle_common/common/bin
./setNMProps.sh
注意: StartScriptEnabled プロパティを使用して、クラスのロード失敗などの問題を防止する必要があります。 |
ノード・マネージャ・プロセスを強制終了してノード・マネージャを停止します。
ノード・マネージャを起動します。
IDMHOST1> cd ORACLE_BASE/product/fmw/wlserver_10.3/server/bin
IDMHOST1> ./startNodeManager.sh
wlst
を使用し、ノード・マネージャに接続して、管理サーバーを起動します。ただし、ノード・マネージャを使用して管理サーバーを最初に起動するとき、構成ウィザードでノード・マネージャに設定するデフォルトのユーザー名とパスワードを変更する必要があります。したがって、最初に起動では管理サーバーの起動スクリプトを使用する必要があります。次の手順に従って、ノード・マネージャを使用して管理サーバーを起動します。最初の起動操作には手順1-4が必要ですが、2回目以降の起動には手順4のみが必要です。
ドメイン・ディレクトリの起動スクリプトを使用して、管理サーバーを起動します。
IDMHOST1> cd ORACLE_BASE/admin/domain_name/aserver/domain_name/bin HOST1> ./startWebLogic.sh
管理コンソールを使用して、ノード・マネージャ資格証明を更新します。
ブラウザで、http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/console
に移動します。
管理者としてログインします。
「ロックして編集」をクリックします。
「Domain_name」→「セキュリティ」→「一般」をクリックし、下部で「詳細」を拡張します。
ノード・マネージャ用に新しいユーザー名を入力するか、または既存のユーザー名をメモしてノード・マネージャのパスワードを更新します。
変更内容を保存し有効にします。
WLSTを起動し、nmconnect
および前述の手順で設定した資格証明を使用してノード・マネージャに接続します。nmstart
を使用して管理サーバーを起動します。
IDMHOST1> cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
IDMHOST1> ./wlst.sh
wlst
シェルで一度、次のコマンドを実行します。
wls:/offline> nmConnect('Admin_User','Admin_Pasword', 'IDMHOST1','5556', 'IDMDomain','/u01/app/oracle/admin/IDMDomain/aserver/IDMDomain') wls:/nm/domain_name> nmStart('AdminServer')
ここで、Admin_user
とAdmin_Password
は、手順2で入力したノード・マネージャのユーザー名とパスワードです。
注意: Admin_user とAdmin_Password のみを使用して、ノード・マネージャとクライアントとの間における接続を認証します。サーバー管理IDとパスワードとは独立しており、ORACLE_BASE /admin/domain_name/aserver/domain_name/config/nodemanager/nm_password.properties ファイルに格納されます。 |
管理サーバーを再起動しないでください。管理サーバーは、第6.7項「WebLogic管理サーバーの停止と起動」で再起動されます。
この手順は、管理サーバーを使用して様々なノードを認証するための適切な証明書を設定していない場合に必要です(第16章「ノード・マネージャの設定」を参照)。サーバー証明書を構成していないと、様々なWebLogicサーバーを管理するときにエラーが発生します。このエラーを回避するには、第16章「ノード・マネージャの設定」の説明に従って、トポロジを設定して検証する間、ホスト名検証を無効にし、EDGトポロジ構成が完了してからこれを再び有効にします。
次の手順を実行してホスト名検証を無効します。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ロックして編集」をクリックします。
「環境」ノードを「ドメイン構造」ウィンドウで開きます。
「サーバー」をクリックします。「サーバーのサマリー」ページが表示されます。
表の「名前」列で「AdminServer(admin)」を選択します。「AdminServer(admin)」の「設定」ページが表示されます。
「SSL」タブをクリックします。
「詳細」をクリックします。
「ホスト名の検証」を「なし」に設定します。
「保存」をクリックします。
変更内容を保存し有効にします。
第19.1項「Oracle Identity Managementコンポーネントの起動と停止」の説明に従って、管理サーバーを停止します。
WLSTを起動し、nmconnectおよび前の説明で設定した資格証明を使用してノード・マネージャに接続します。nmstart
を使用して管理サーバーを起動します。
IDMHOST1> cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin IDMHOST1> ./wlst.sh
wlst
シェルで一度、次のコマンドを実行します。
wls:/offline> nmConnect('Admin_User','Admin_Pasword', 'IDMHOST1','5556', 'IDMDomain','/u01/app/oracle/admin/IDMDomain/aserver/IDMDomain') wls:/nm/domain_name> nmStart('AdminServer')
ここで、Admin_user
とAdmin_Password
は、第6.5項「ノード・マネージャ資格証明の更新」の手順2で入力したノード・マネージャのユーザー名とパスワードです。
注意: Admin_user とAdmin_Password のみを使用して、ノード・マネージャとクライアントとの間における接続を認証します。サーバー管理IDとパスワードとは独立しており、ORACLE_BASE /admin/domain_name/aserver/domain_name/config/nodemanager/nm_password.properties ファイルに格納されます。 |
次の手順実行して、管理サーバーが正しく構成されていることを確認します。
ブラウザで、http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/console
に移動します。
WebLogic管理者(たとえば、webLogic
)としてログインします。
http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/em
でOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにアクセスできることを確認します。
WebLogic管理者(たとえば、webLogic
)としてOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします。
Oracle HTTP Serverを管理サーバーにルーティングできるようにするには、ご使用のHTTP Server構成で対応するマウント・ポイントを設定する必要があります。
WEBHOST1
とWEBHOST2
上の各Webサーバーで、次のディレクトリにadmin.confというファイルを作成します。
ORACLE_INSTANCE/config/OHS/component/moduleconf
このファイルには次のエントリが含まれます。
NameVirtualHost *:7777 <VirtualHost *:7777> ServerName admin.mycompany.com:80 ServerAdmin you@your.address RewriteEngine On RewriteOptions inherit RewriteRule ^/console/jsp/common/logout.jsp /oamsso/logout.html [PT] RewriteRule ^/em/targetauth/emaslogout.jsp /oamsso/logout.html [PT] # Admin Server and EM <Location /console> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN.mycompany.com WeblogicPort 7001 </Location> <Location /consolehelp> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN.mycompany.com WeblogicPort 7001 </Location> <Location /em> SetHandler weblogic-handler WebLogicHost ADMINVHN.mycompany.com WeblogicPort 7001 </Location> </VirtualHost>
注意: このドキュメントに記載されている値(admin.mycompany:80 、you@youraddress など)は、例です。実際の環境に基づいて値を入力してください。 |
第19.1項「Oracle Identity Managementコンポーネントの起動と停止」の説明に従って、WEBHOST1
とWEBHOST2
の両方でOracle HTTP Serverを再起動します。
WEBHOST1> ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin/opmnctl restartproc ias-component=ohs1 WEBHOST2> ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin/opmnctl restartproc ias-component=ohs2
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlでOracle HTTP Serverを管理および監視できるようにするには、ドメインにOracle HTTP Serverを登録する必要があります。これを実行するには、次のコマンドを使用してWebLogic ServerにOracle HTTP Serverを登録する必要があります。
WEBHOST1> cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin
WEBHOST1> ./opmnctl registerinstance -adminHost ADMINVHN.mycompany.com \
-adminPort 7001 -adminUsername weblogic
また、このコマンドをOHS2
のWEBHOST2
から実行する必要もあります。
Oracle WebLogic Server管理コンソールは、ポート、チャネルおよびセキュリティに対してコンソールを使用して行われる変更を追跡します。コンソールを使用して行われた変更をアクティブ化するとき、コンソールは現在のリスニング・アドレス、ポートおよびプロトコルを検証します。このリスニング・アドレス、ポートおよびプロトコルがまだ有効の場合、コンソールはHTTPリクエストをリダイレクトし、ホストとポートの情報を管理サーバーのリスニング・アドレスとポートに置き換えます。管理コンソールがロード・バランサを使用してアクセスされる場合、管理サーバーのフロントエンドURLを変更し、ユーザーのブラウザが適切なロード・バランサ・アドレスにリダイレクトされるようにする必要があります。この変更を行うには、次の手順を実行します。
Oracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。
「ロックして編集」をクリックします。
「ドメイン構造」ウィンドウで「環境」ノードを開きます。
「サーバー」をクリックして「サーバーのサマリー」ページを開きます。
表の「名前」列で「管理サーバー」を選択します。「AdminServer(admin)」の「設定」ページが表示されます。
「プロトコル」タブをクリックします。
「HTTP」タブをクリックします。
「フロントエンド・ホスト」フィールドをadmin.mycompany.com
(ご使用のロード・バランサ・アドレス)に設定します。
「フロントエンドHTTPポート」を80
に設定します。
変更内容を保存し有効にします。
リダイレクトしないようにするには、管理コンソールの変更の追跡
機能を無効にすることをお薦めします。これを実行するには、管理コンソールにログインし、「プリファレンス」→「共有プリファレンス」をクリックします。「構成変更の追跡」を選択解除し、「保存」をクリックします。
管理コンソールでサーバー・ステータスが「実行中
」としてレポートされていることを確認します。サーバーが「起動しています
」または「再開中です。
」として表示されている場合、サーバー・ステータスが「起動済み
」に変わるのを待ちます。別のステータスがレポートされている場合(「管理
」、「失敗
」など)、サーバー出力ログ・ファイルでエラーを確認します。第19.6項「トラブルシューティング」で考えられる原因を調査します。
次のURLを使用してOracle HTTP Serverで管理コンソールとOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを検証します。
http://admin.mycompany.com/console
http://admin.mycompany.com/em
ロード・バランサを使用してシステム・アクセスを構成する方法の詳細については、第2.2.1項「ロード・バランサ」を参照してください。
注意: 第6.10項「WebLogicサーバーを使用したOracle HTTP Serverの登録」の説明に従って、Oracle HTTP Serverを登録した後、Oracle HTTP Serverは、Enterprise Managerに管理可能ターゲットとして表示されます。これを確認するには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlにログインします。ナビゲーション・ツリーのWeb層アイテムは、Oracle HTTP Serverが登録済であることを示します。 |
この項では、管理サーバーをIDMHOST2
にフェイルオーバーする方法と、これをIDMHOST1
にフェイルバックする方法について説明します。
この項の内容は次のとおりです。
あるノードで障害が発生した場合、管理サーバーを別のノードにフェイルオーバーできます。この項では、管理サーバーをIDMHOST1からIDMHOST2にフェイルオーバーする方法について説明します。
前提は次のとおりです。
管理サーバーがADMINVHN.mycompany.com
をリスニングし、任意の
アドレスをリスニングしないように構成されている。第6.2項「IDMHOST1で構成ウィザードを実行してドメインを作成する方法」の手順10を参照してください。
管理サーバーはIDMHOST1
からIDMHOST2
にフェイルオーバーされ、この2つのノードに次のIPアドレスがある。
IDMHOST1
: 100.200.140.165
IDMHOST2
: 100.200.140.205
ADMINVIP
: 100.200.140.206
これは、管理サーバーが稼働している仮想IPアドレスで、IDMHOST1
とIDMHOST2
で使用可能なinterface:index(eth1:2など)に割り当てられています。
管理サーバーがIDMHOST1
で稼働しているドメイン・ディレクトリは、共有記憶域にあり、IDMHOST2
からもマウントされている。
注意: IDMHOST2 のノード・マネージャは、unpack/nmEnrollがまだIDMHOST2 で実行されていないため、この時点でドメインを制御しませんが、管理サーバーのフェイルオーバーおよび管理サーバー自体の制御のため、ノード・マネージャは完全に機能します。 |
Oracle WebLogic ServerおよびOracle Fusion Middlewareコンポーネントは前の章の説明のとおり、IDMHOST2
にインストールされている。つまり、IDMHOST1
に存在するORACLE_HOME
とMW_HOME
のパスはIDMHOST2
でも使用できます。
次の手順は、管理サーバーを異なるノード(IDMHOST2
)にフェイルオーバーする方法を示します。
第19.1項「Oracle Identity Managementコンポーネントの起動と停止」の説明に従って、管理サーバーを停止します。
IPアドレスを2番目のノードに移行します。
IDMHOST1
で次のコマンドをrootとして実行します(ここでx:yはADMINVHN.mycompany.com
が使用する現在のインタフェースです)。
IDMHOST1 > /sbin/ifconfig x:y down
次に例を示します。
IDMHOST1 > /sbin/ifconfig eth0:1 down
IDMHOST2
で次のコマンドを実行します。
IDMHOST2> /sbin/ifconfig interface:index IP_Address netmask netmask
次に例を示します。
/sbin/ifconfig eth0:1 10.0.0.1 netmask 255.255.255.0
注意: 使用するネットマスクおよびインタフェースがIDMHOST2 の使用可能なネットワーク構成と一致することを確認します。 |
arping
を使用してルーティング表を更新します。次に例を示します。
IDMHOST2> /sbin/arping -b -A -c 3 -I eth0 10.0.0.1
次の手順を実行して、IDMHOST2上でノード・マネージャを起動します。
setNMProps.shスクリプトを実行して、ノード・マネージャを起動する前にStartScriptEnabled
プロパティをtrue
に設定します。
cd MW_HOME/oracle_common/common/bin
./setNMProps.sh
注意: StartScriptEnabled プロパティを使用して、クラスのロード失敗などの問題を防止する必要があります。 |
ノード・マネージャを起動します。
IDMHOST2> cd ORACLE_BASE/product/fmw/wlserver_10.3/server/bin IDMHOST2> ./startNodeManager.sh
IDMHOST2上で管理サーバーを起動します。
IDMHOST2> cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
IDMHOST2> ./wlst.sh
wlst
シェルで一度、次を実行します。
wls:/offline>nmConnect('Admin_User','Admin_Pasword', 'IDMHOST2','5556','domain_name','/u01/app/oracle/admin/domain_name/aserver/domain_name') wls:/nm/domain_name> nmStart('AdminServer')
次のように、IDMHOST2上で管理サーバーにアクセスできることをテストします。
http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/console
でOracle WebLogic Server管理コンソールにアクセスできることを確認します。
http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/em
でOracle Enterprise Managerのコンポーネントにアクセスしてそのステータスを確認できることをチェックします。
第6.12項「Oracle HTTP Serverを使用したアクセスの検証」と同じ手順を実行します。これは、管理サーバーがIDMHOST2
上で実行されているときに管理サーバーにアクセスできることを確認するためです。
この手順では、管理サーバーをフェイルバックできることを確認します。つまり、IDMHOST2
で管理サーバーを停止し、IDMHOST1
でこれを実行します。これを実行するには、次のようにADMINVHN
をIDMHOST1
ノードに戻します。
管理サーバーを実行していないことを確認します。管理サーバーが実行中の場合、WebLogicコンソールから停止するか、またはコマンドstopWeblogic.sh
をDOMAIN_HOME
/bin
から実行します。
IDMHOST2
で次のコマンドを実行します。
IDMHOST2> /sbin/ifconfig x:y down
IDMHOST1
で次のコマンドを実行します。
IDMHOST1> /sbin/ifconfig interface:index 100.200.140.206 netmask 255.255.255.0
注意: 使用するネットマスクおよびインタフェースがIDMHOST1 の使用可能なネットワーク構成と一致することを確認します。 |
arpingを使用してルーティング表を更新します。IDMHOST1
から次のコマンドを実行します。
IDMHOST1> /sbin/arping -b -A -c 3 -I interface 100.200.140.206
IDMHOST1
で管理サーバーを再起動します。
IDMHOST1> cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin IDMHOST1> ./wlst.sh
wlst
シェルで一度、次を実行します。
wls:/offline>nmConnect(Admin_User,'Admin_Pasword, IDMHOST1,'5556', 'IDMDomain','/u01/app/oracle/admin/IDMDomain/aserver/IDMDomain' wls:/nm/domain_name> nmStart('AdminServer')
http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/console
でOracle WebLogic Server管理コンソールにアクセスできることをテストします。
http://ADMINVHN.mycompany.com:7001/em
でOracle Enterprise Managerのコンポーネントにアクセスしてそのステータスを確認できることをチェックします。
ベスト・プラクティスとしては、インストールと各層の構成が正常に完了した後や別の論理ポイントでバックアップを作成することをお薦めします。インストールが正常に行われたことを確認したら、バックアップを作成します。これは、後の手順で問題が発生した場合に即座にリストアするための迅速なバックアップになります。バックアップ先はローカル・ディスクです。エンタープライズ・デプロイメント設定が完了すると、このバックアップは破棄できます。エンタープライズ・デプロイメント設定が完了したら、バックアップとリカバリの通常のデプロイメント固有プロセスを開始できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。
データベース・バックアップの詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・アドバンスト・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
この時点でインストールをバックアップするには、次の手順を実行します。
第5.6項「Web層の構成のバックアップ」の説明に従って、Web層をバックアップします。
データベースをバックアップします。これは全データベースのバックアップで、ホット・バックアップかコールド・バックアップになります。お薦めするツールはOracle Recovery Managerです。コールド・バックアップでは、tar
などのオペレーティング・システムのツールも使用できます。
管理サーバー・ドメイン・ディレクトリをバックアップします。これによってドメイン構成が保存されます。すべての構成ファイルは、ORACLE_BASE
/admin/
domainName
/aserver
ディレクトリの下にあります。
IDMHOST1> tar cvf edgdomainback.tar ORACLE_BASE/admin/domainName/aserver
アプリケーション層の構成をバックアップする方法の詳細は、第19.4項「バックアップとリカバリの実行」を参照してください。