Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B62263-01 |
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この付録では、Oracle Data Integratorリポジトリの作成および管理方法について説明します。Oracle Data Integratorで使用されるリポジトリの概要を示します。
この付録は次の項で構成されています:
Oracle Data Integratorのリポジトリには、次の2つのタイプがあります:
マスター・リポジトリ: 企業のITリソースのトポロジ、セキュリティ、およびプロジェクトやデータ・モデルのバージョン管理に関する情報を保持するデータ構造。このリポジトリは、異なるOracle Data Integratorモジュールからクライアント/サーバー・モードでアクセス可能なリレーショナル・データベースに格納されます。通常、必要なマスター・リポジトリは1つのみです。ただし、次のいずれかの場合は、複数のマスター・リポジトリの作成が必要になる可能性があります:
高速ネットワークでリンクされていない複数のサイトにわたってプロジェクトを構築する場合(例: オフサイト開発)。
インタフェースの運用環境(開発、テスト、本番)を、マスター・リポジトリを格納するデータベースも含めて明確に区別する必要がある場合。これらの環境が複数のサイトに存在する場合に該当する可能性があります。
作業リポジトリ: データ・モデル、プロジェクトおよびその使用に関する情報を保持するデータ構造。このリポジトリは、異なるOracle Data Integratorモジュールからクライアント/サーバー・モードでアクセス可能なリレーショナル・データベースに格納されます。必要に応じて、複数のマスター・リポジトリに対して複数の作業リポジトリを指定できます。ただし、バージョン管理上の目的のため、1つの作業リポジトリは1つのマスター・リポジトリにのみリンクできます。
通常、リポジトリを作成するには、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用します。RCUによって、記憶領域の管理とリポジトリの作成が自動的に実行されます。ただし、リポジトリを手動で作成する必要がある場合は、手動によるリポジトリの作成と構成が可能です。
リポジトリの作成と構成に必要な手順については、次の各項で詳細に説明します:
注意: 作業リポジトリのサイズ削減を目的とする実行ログのパージと、データベース上のリポジトリのバックアップをメンテナンス作業として定期的に実行することをお薦めします。 |
リポジトリ管理用の拡張アクションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「リポジトリ管理用の拡張アクション」を参照してください。
Oracle Data Integratorのリポジトリは、Oracle Fusion Middleware 11gでサポートされているデータベース・エンジンにインストールできます。サポートされているデータベースのバージョンと各データベース要件の最新リストは、次を参照してください:
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_certification.html
リポジトリを格納するデータベースごとに、記憶領域を作成する必要があります。
注意: リポジトリはアプリケーション・データの保存場所とは異なる領域に格納することをお薦めします(たとえば、Oracleデータベースの異なるスキーマに格納するか、SybaseやMicrosoft SQL Serverなどの異なるデータベースに格納します)。 |
マスター・リポジトリは、作業リポジトリの1つとして同じスキーマに格納できます。スキーマは1つのマスター・リポジトリしか持つことができず、同じスキーマに異なる2つの作業リポジトリを作成することはできません。
次の表に、リポジトリの作成手順の例をガイドとして示します:
テクノロジ | 手順 |
---|---|
Oracle | マスター・リポジトリをホストするスキーマと、作業リポジトリをホストするスキーマを作成します。
これらのスキーマは、各スキーマに対して次のSQLコマンドを実行することで作成されます。 SQL> create user MY_SCHEMA identified by MY_PASS default tablespace MY_TBS temporary tablespace MY_TEMP; SQL> grant connect, resource to MY_SCHEMA; 説明:
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Microsoft SQL ServerまたはSybase ASE | マスター・リポジトリをホストするデータベースdb_odim と、作業リポジトリをホストするデータベースdb_odiw を作成します。これらのデータベースをデフォルトで保持する2つのログインodim およびodiw を作成します。
Enterprise Managerを使用して、2つのデータベース db_odimとdb_odiwを作成します。 クエリー・アナライザまたはI-SQLを使用して、次のコマンドを実行します。 CREATE LOGIN mylogin WITH PASSWORD = 'mypass', DEFAULT_DATABASE = defaultbase, DEFAULT_LANGUAGE = us_english; USE defaultbase; CREATE USER dbo FOR LOGIN mylogin; GO 説明: mylogin: mypass: これらのログインのパスワードに対応します。 defaultbase: それぞれ |
DB2/400 | マスター・リポジトリをホストするライブラリodimと、作業リポジトリをホストするライブラリodiwを作成します。これらのライブラリをデフォルトで保持する2つのユーザーodimおよびodiwを作成します。
注意: 各ライブラリは、SQLコレクションの形式で作成する必要があります。 |
マスター・リポジトリを作成する作業は、空のリポジトリ構造を作成し、そのリポジトリ構造にメタデータ(テクノロジの定義や組込みのセキュリティ・プロファイル)をシードする作業です。
マスター・リポジトリを作成するには:
「ファイル」→「新規」を選択して新規ギャラリを開きます。
新規ギャラリの「カテゴリ」ツリーで、「ODI」を選択します。
「項目」リストから「マスター・リポジトリ作成ウィザード」を選択します。
「OK」をクリックします。
マスター・リポジトリ作成ウィザードが開きます。
「データベース接続」で、次のようにパラメータを指定します。
テクノロジ: リストから、マスター・リポジトリをホストするテクノロジを選択します。デフォルトは「Oracle」です。
JDBCドライバ: リポジトリをホストするテクノロジへのアクセスに使用するドライバ。
JDBC URL: データベースへのJDBC接続の確立に使用するURL。
「JDBCドライバ」パラメータと「URL」パラメータは同期化され、デフォルト値はテクノロジによって異なります。
ユーザー: 表の所有者のユーザーIDまたはログイン(例: odim
)。
パスワード: このユーザーのパスワード。
「リポジトリ構成」で、次のようにパラメータを指定します。
ID: デフォルトの0とは異なる新規リポジトリに固有のID。
注意: このIDは、リポジトリ間のインポートおよびエクスポートに影響するため、固有で他のマスター・リポジトリに使用されていないものにすることをお薦めします。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のエクスポート/インポートに関する項を参照してください。 |
「テスト接続」をクリックして、マスター・リポジトリへの接続をテストします。
「情報」ダイアログが開き、接続が確立されたかどうかが通知されます。接続に失敗した場合は、マスター・リポジトリへの接続を修正してから次の手順に進んでください。
「次へ」をクリックします。
次のいずれかの操作を行います。
ODIの内部セキュリティ・システムを使用してユーザーを管理する場合は、「ODI認証の使用」を選択し、次のスーパーバイザ・ログイン情報を入力します。
プロパティ | 説明 |
---|---|
スーパーバイザ・ユーザー | ODIスーパーバイザのユーザー名。 |
スーパーバイザ・パスワード | このユーザーのパスワード |
パスワードの確認 | このユーザーのパスワード |
Oracle Internet Directoryなどの外部エンタープライズ・アイデンティティ・ストアを使用してユーザー認証を管理する場合は、「外部認証の使用」を選択し、次のスーパーバイザ・ログイン情報を入力します。
プロパティ | 説明 |
---|---|
スーパーバイザ・ユーザー | ODIスーパーバイザのユーザー名 |
スーパーバイザ・パスワード | このユーザーのパスワード |
注意: 外部認証オプションを使用する場合は、ODI Studioを外部認証に対応するように構成する必要があります。ODI Studioの詳細および起動については、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「外部認証の設定」を参照してください。 |
「次へ」をクリックします。
パスワード記憶域の詳細を指定します。
Oracle Data Integratorのマスター・リポジトリにパスワードを保存する場合は、「内部パスワード記憶域」を選択します。
JPS資格証明ストア・フレームワーク(CSF)を使用してデータ・サーバーおよびコンテキスト・パスワードをリモートの資格証明ストアに保存する場合は、「外部パスワード記憶域」を選択します。資格証明ストアにアクセスするために「MBeanサーバー・パラメータ」を指定します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「Oracle Data Integratorでのセキュリティの管理」を参照してください。
マスター・リポジトリ作成ウィザードで「終了」をクリックして、入力内容を確認します。
マスター・リポジトリの作成が開始されます。表示されるメッセージとログで進行状況を確認できます。作成されたマスター・リポジトリをテストするには、G.4項「マスター・リポジトリへの接続」を参照してください。
マスター・リポジトリに接続するには:
「ファイル」→「新規」を選択して新規ギャラリを開きます。
新規ギャラリの「カテゴリ」ツリーで、「ODI」を選択します。
「項目」リストから「新規ODIリポジトリ・ログインの作成」を選択します。
「OK」をクリックします。
「リポジトリ接続情報」ダイアログが表示されます。
Oracle Data Integrator接続の詳細を次のように指定します:
ログイン名: 一般的な別名(例: Repository
)。
この別名を使用してマスター・リポジトリに接続し、G.5項に記載するように、作業リポジトリを作成します。
ユーザー: マスター・リポジトリの作成時に定義したODIスーパーバイザ・ユーザー名、またはマスター・リポジトリの作成後にセキュリティ・ナビゲータで定義したODIユーザー名。
パスワード: マスター・リポジトリの作成時に定義したODIスーパーバイザ・パスワード、またはマスター・リポジトリの作成後にセキュリティ・ナビゲータで定義したODIユーザー・パスワード。
データベース接続(マスター・リポジトリ)の詳細を次のように指定します:
ユーザー: ODIマスター・リポジトリを保持するスキーマ(データベース、ライブラリ)のデータベース・ユーザーIDまたはログイン。
パスワード: このユーザーのパスワード。
ドライバ・リスト: 作成したマスター・リポジトリをサポートするDBMSへの接続に必要なドライバをドロップダウン・リストから選択します。
ドライバ名: ドライバの完全な名前。
JDBC URL: リポジトリをホストするデータベースへのJDBC接続の確立に使用するURL。
「JDBCドライバ」パラメータと「URL」パラメータは同期化され、デフォルト値はテクノロジによって異なります。
「マスター・リポジトリのみ」を選択します。
「テスト」をクリックして、接続が有効であることを確認します。
「OK」をクリックして、入力内容を検証します。
必要に応じて、複数のマスター・リポジトリに対して複数の作業リポジトリを指定できます。ただし、バージョン管理上の目的のため、1つの作業リポジトリは1つのマスター・リポジトリにのみリンクできます。
作業リポジトリの作成を開始するには:
トポロジ・ナビゲータで、「リポジトリ」パネルに移動します。
「作業リポジトリ」ノードを右クリックして「新規作業リポジトリ」を選択します。
作業リポジトリの作成ウィザードが開きます。
Oracle Data Integrator作業リポジトリ接続の詳細を次のように指定します。
テクノロジ: 作業リポジトリをホストするサーバーのテクノロジを選択します。デフォルトは「Oracle」です。
JDBCドライバ: リポジトリをホストするテクノロジへのアクセスに使用するドライバ。
JDBC URL: 作業リポジトリをホストするデータ・サーバーの完全なパス。
「JDBCドライバ」パラメータと「URL」パラメータは同期化され、デフォルト値はテクノロジによって異なります。
ユーザー: 作業リポジトリに対して作成およびホストする表の所有者のユーザーIDまたはログイン。
パスワード: このユーザーのパスワード。
「テスト接続」をクリックして、接続が有効であることを確認します。
「次へ」をクリックします。
ステップ3で指定した接続に対する作業リポジトリがすでに存在しているかどうかが検証されます。
この接続に対する既存の作業リポジトリが検出された場合は、次の段階として、その作業リポジトリをマスター・リポジトリに連結します。手順の詳細は、<『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の作業リポジトリのアタッチと削除<に関する項を参照してください。
この接続に対する作業リポジトリが検出されなかった場合は、新規の作業リポジトリが作成されます。新規作業リポジトリの作成を続行し、次のステップにある作業リポジトリの詳細を指定してください。
Oracle Data Integrator作業リポジトリのプロパティを指定します:
ID: デフォルトの0とは異なる新規リポジトリに固有のID。
注意: このIDは、リポジトリ間のインポートおよびエクスポートに影響するため、固有で他のマスター・リポジトリに使用されていないものにすることをお薦めします。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のエクスポート/インポートに関する項を参照してください。 |
名前: 作業リポジトリに一意の名前を指定します(例: DEVWORKREP1)。
パスワード: 作業リポジトリのパスワードを入力します。
タイプ: 作業リポジトリのタイプを選択します。
開発: このタイプのリポジトリでは、データ・モデルやプロジェクトなど(インタフェース、プロシージャなども含む)の設計時オブジェクトを管理できます。開発リポジトリには、ランタイム・オブジェクト(シナリオおよびセッション)も含まれます。このタイプのリポジトリは開発環境に適しています。
実行: このタイプのリポジトリには、ランタイム・オブジェクト(シナリオ、スケジュールおよびセッション)のみが含まれます。オペレータ・ナビゲータで、データ統合ジョブを起動および監視できます。このタイプのリポジトリには設計時アーティファクトが保持されないため、デザイナ・ナビゲータでこのリポジトリを使用することはできません。実行リポジトリは本番環境に適しています。
「終了」をクリックします。
「作業リポジトリ・ログインの作成」ダイアログが開きます。作業リポジトリのログインを作成する場合は、「はい」をクリックします。新しいダイアログが開き、ログイン名を入力するように求められます。作業リポジトリのログインを作成しない場合は、「いいえ」をクリックします。
ツールバーにある「保存」をクリックします。
詳細は、G.6項「作業リポジトリへの接続」を参照してください。
既存の作業リポジトリに接続してデザイナ・ナビゲータを起動するには:
「ファイル」→「新規」を選択して新規ギャラリを開きます。
新規ギャラリの「カテゴリ」ツリーで、「ODI」を選択します。
「項目」リストから「新規ODIリポジトリ・ログインの作成」を選択します。
「OK」をクリックします。
「リポジトリ接続情報」ダイアログが開きます。
Oracle Data Integrator接続の詳細を次のように指定します:
ログイン名: 一般的な別名(例: Repository)。
ユーザー: マスター・リポジトリの作成時に定義したODIスーパーバイザ・ユーザー名、またはマスター・リポジトリの作成後にセキュリティ・ナビゲータで定義したODIユーザー名。
パスワード: マスター・リポジトリの作成時に定義したODIスーパーバイザ・パスワード、またはマスター・リポジトリの作成後にセキュリティ・ナビゲータで定義したODIユーザー・パスワード。
データベース接続(マスター・リポジトリ)の詳細を次のように指定します:
ユーザー: ODIマスター・リポジトリを保持するスキーマ(データベース、ライブラリ)のデータベース・ユーザーIDまたはログイン。
パスワード: このユーザーのパスワード。
ドライバ・リスト: 作成したマスター・リポジトリをサポートするDBMSへの接続に必要なドライバをドロップダウン・リストから選択します。
ドライバ名: ドライバの完全な名前。
URL: リポジトリをホストするデータベースへのJDBC接続の確立に使用するURL。
「テスト接続」をクリックして、接続が有効であることを確認します。
「作業リポジトリ」を選択し、作業リポジトリの詳細を次のように指定します。
作業リポジトリ名: 前のステップで作業リポジトリに指定した名前(例ではWorkRep1)。このフィールドの右側にあるボタンをクリックすると、マスター・リポジトリで使用可能な作業リポジトリのリストを表示できます。
「OK」をクリックして、入力内容を検証します。