この章では、Oracle WebCenter製品のライセンスについて説明します。内容は次のとおりです。
表7-1に、Oracle WebCenterファミリの各製品により提供される機能を説明します。
表7-1 Oracle WebCenter製品ファミリ
製品 | 説明 | 含まれる機能 |
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WebLogic Portal |
トランザクションWebサイトおよびエンタープライズ・ポータル用の完全なJava EEポータル・ソリューション。 |
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Oracle WebCenter Services |
Java EEポータル・フレームワークを含む、各種Web 2.0サービスおよび機能の集合。 |
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Oracle WebCenter Suite |
トランザクションWebサイト、エンタープライズ・ポータル、チーム・コラボレーション・ワークスペースおよびコンポジット・アプリケーションに対するOracleのソリューションをバンドルしたもので、全社的にこれらの機能を実装しようとするお客様に対して完結したソリューションを提供します。 |
すべてのWebCenter Servicesおよび次に示す機能:
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WebCenter Adapter |
エンタープライズ・システムに対する標準化アクセスを提供します。 |
次に対応した、単独でライセンスされるアダプタ:
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このパックは、基礎となるJava EEコンポーネントに加え、Oracle WebLogic Serverで動作しているWebLogic Portal(現在はWebCenter Suiteの一部)環境に対する包括的な管理とモデリング機能を提供します。状況に対応したドリルダウン・モデリング機能を、PortalおよびJava EEの縦断的なスタック全体に加えて、横断的にコンテナを展開できる拡張可能なメトリックと組み合せることで、Management Pack for WebCenter Suiteは、開発、テスト、ステージングおよび本番の各環境でWebLogic Portalベース環境を管理するコストおよび複雑さを大幅に削減します。
Oracle CAMMは、ボトルネック、パフォーマンス傾向およびアプリケーションの全体的な効率をユーザーが速やかに識別できるように、SOA、PortalおよびJava EEアプリケーションをモデリングし、監視します。
Management Pack for WebCenter SuiteのOracle CAMMには、表7-2に示す機能が含まれています。
表7-2 Management Pack for WebCenter SuiteのOracle CAMMの主な機能
機能 | 利点 |
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自動モデリングおよび検出 |
トポロジ、関数/フローおよび構造表示を含めたアプリケーションの複数のビューを表示する管理アプリケーションを自動的にモデリングおよび検出します。 |
Portal、WebサービスおよびJava EEメトリックへの状況に対応した可視性 |
状況に対応したドリルダウン可視性をPortal、WebサービスおよびJava EEメトリックに提供します。管理者は、アプリケーションをすばやく理解および分析し、潜在的なボトルネックやパフォーマンスの傾向を識別したり、容量の変化や全体的なアプリケーション管理に備えることができます。 |
トランザクションのトレース |
Portal、WebサービスおよびJava EEメトリックのトランザクションに対して、アプリケーション・スタックを通じた縦断的なトレース、および複数のコンテナに対する横断的なトレースを行います。 |
任意のレイヤーでのメトリック可視性 |
アプリケーションの任意のレイヤーでグラフや表を使用してメトリックを表示する、カスタマイズされたダッシュボードおよびビューを自動的に生成します。 |
サービス・レベル目標値 |
インディケータおよびアラートについてアーキテクチャ内のどの場所でもサービス・レベル目標値(SLO)を提供します。 |
WebCenter Suiteのライセンスを購入すると、次の使用制限付きライセンスを使用できます。
Secure Enterprise Searchは、コンテンツ・リポジトリに格納された任意のコンテンツの他、WebCenter Suiteアプリケーションまたはポータルの一部として提供される任意のページの検索および索引付けを可能にします。ページにポートレットが含まれる場合、ポートレット内に提供される情報は検索結果の一部としても索引付けできます。ただし、ポートレット・コンテンツを供給するバックエンド・システム内の情報のすべてを検索および索引付けする場合、Secure Enterprise Searchのフルユース・ライセンスが必要になります。
Universal Content Managementは、任意のWebCenter SuiteのWebサイト、アプリケーションまたはポータルの一部として提供されるすべてのコンテンツを格納するために使用できます。これには、異なるレンディションのコンテンツのバージョニングとレンダリングや、サイト、ポータルまたはアプリケーション内の検索結果との統合を目的としたリポジトリ内コンテンツの索引付けなどの基本コンテンツ管理機能が含まれます。また、WebCenter Suiteを介して提供されるコンテンツに対して、Web Content Management(WCM)、Digital Asset Management(DAM)などのUCMコンポーネントのすべての機能を使用できます。WebCenter Suiteのポータル・インタフェース、カスタム・アプリケーション、デスクトップ統合またはUCMユーザー・インタフェース(管理アクティビティを含む)を介して、あらゆる相互作用が実行できます。
BPEL Process Managerは、既存のデプロイ済プロセスの実行と、WebCenter Suiteアプリケーションまたはポータル内で提供されたユーザー入力を必要とするリクエストへの応答に使用が制限されます。ただし、新しいBPELプロセスを定義、デプロイおよび実行するための機能は、すべてのプロセス・エンドポイントがWebCenter Suiteによって提供されたコンポーネントの範囲内に完全に存在している場合に使用できます。コンテンツ・リポジトリに含まれているドキュメントBPELプロセスの変更も、既存のBPELプロセスに統合できます。任意の組合せのバックエンドBPELサーバーからユーザーのワークリスト・アイテムを表示できる事前作成のBPELポートレットおよびタスクフローも含まれています。
注意: Oracle BPEL Process Managerには、HP SOA Systinet RegistryからのUDDIクライアント・ライブラリがバンドルされています。これらのライブラリおよびUDDIクライアント機能は、Oracle Service Registryに接続して通信する目的でのみ、エンド・ユーザーにライセンスされます。 |
Oracle WebLogic Communication Services(OWLCS)およびOracle Communications Presence(OCP)は、開発と評価のためにのみ組み込まれています。Oracle BPEL Process Managerには、HP SOA Systinet RegistryからのUDDIクライアント・ライブラリがバンドルされています。OCPは、各種通信ネットワーク上のユーザーについてリアルタイムでの在席状況の中央リポジトリを提供します。OWLCSおよびOCPは、開発および本番以外のシステムのみに制限されます。
WebLogic Serverは、WebCenter Suiteの前提条件です。ユーザーは、WebLogic Server SAMLサポートを利用して、Single Sign-On for WebCenter Suiteアプリケーションまたはポータル、およびWebCenter Suiteによって提供されたコンポーネントを有効化できます。Oracle Internet Directory(OID)およびOracle Walletは、WebCenter SuiteアプリケーションまたはポータルおよびWebCenter Suiteコンポーネントと併用するために付属しており、次の制約があります。
OIDの使用は、WebCenter Suiteおよび提供されているコンポーネントに固有の資格証明およびポリシーを保存する場合のみに制限されます。
ファイルベースのOracle Walletの使用は、WebCenter Suiteおよび提供されているコンポーネントに固有の資格証明を保存する場合のみに制限されます。
WebCenter ServicesまたはWebCenter Suiteの前提条件としてOracle Internet Application Serverのライセンスを以前に取得したユーザーには、WebCenter ServicesおよびWebCenter Suiteを既存のOracle Internet Application Server Standard EditionまたはEnterprise Editionのライセンスの一部として実行するために、WebLogic Server Basicを使用する権限があります。この権限は、Oracle Internet Application Serverに対して以前に認定されたWebCenter ServicesおよびWebCenter Suiteに含まれる製品のみが対象となります。WebLogic Server Basicを使用して、WebLogic Portal、WebCenter Interaction、WebCenter Collaboration、WebCenter Ensemble、WebCenter Analytics、Oracle WebCenter Console for Microsoft SharePointおよびOracle WebCenter Application Accelerator for .NETを実行することはできません。これらを実行するには、別途WebLogic Serverライセンスが必要です。WebLogic Server Basicについては、付録A「WebLogic Server Basic」を参照してください。
Oracle WebCenter Real-Time Collaborationにより、ユーザーはWeb音声会議、インスタント・メッセージ、プレゼンスおよびチャット・ルームを使用して他のユーザーと接続し共同作業できます。これは、直接的な相互作用および迅速なレスポンスを必要とするユーザー間を接続し、WebCenterで使用できるその他のEnterprise 2.0サービスを補います。
ライセンスの詳細は、次のURLにあるOracle Beehiveライセンス情報のOracle WebCenterのライセンスに関する項を参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/E16671_01/bh.200/e16646/beehivelicensing.htm
Oracle WebCenter Intelligent Collaboration(WebCenter IC)は、組織全体で情報、専門知識およびソーシャル・ネットワークを相互に関連付けることでアクティビティ内のコラボレーションをリアルタイムに監視および編成する、専門知識検索ソフトウェアです。ライセンスの詳細は、次のURLにあるOracle Beehiveライセンス情報のOracle WebCenterのライセンスに関する項を参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/E16671_01/bh.200/e16646/beehivelicensing.htm
Oracle WebCenter Intelligent Collaboration Connectorにより、Oracle WebCenter Intelligent Collaborationでは、Microsoft Exchangeなどのサードパーティ・アプリケーションのユーザー・コンテンツに索引付けできます。オーサリングされたコンテンツから用語が抽出され、Oracle WebCenter Intelligent Collaborationに渡されてユーザーのプライベート・プロファイルに追加されます。これにより、Oracle WebCenter Intelligent Collaborationは、専門知識およびソーシャル・ネットワークに基づいて接続を仲介できます。
ライセンスの詳細は、次のURLにあるOracle Beehiveライセンス情報のOracle WebCenterのライセンスに関する項を参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/E16671_01/bh.200/e16646/beehivelicensing.htm