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Oracle Fusion Middlewareライセンス情報
11g リリース1(11.1.1)
B55933-09
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2 WebLogic Suiteオプション

この章では、SOA製品のライセンスについて説明します。内容は次のとおりです。

2.1 BPEL Process Manager Option

BPEL Process Managerは、WebLogic Suiteのオプションとしてライセンスを購入できます。

詳細は、第1.8項「BPEL Process Manager」を参照してください。

2.2 Oracle Service Bus

Oracle Service Bus(OSB - 旧称: BEA AquaLogic Service Bus)は、実績のある軽量SOA統合プラットフォームで、SOA Suite for Oracle Middleware製品ファミリの主要コンポーネントです。OSBは、Webサービスのみでなく、Javaおよび.Net、メッセージング・サービスおよびレガシー・エンドポイントなどの異種サービス間の相互作用を接続、仲介および管理できるように設計されています。

OSBは、単一製品内でエンタープライズ・サービス・バス(ESB)と運用サービス管理の統合機能を提供し、効率的でシームレスなユーザー・エクスペリエンスを実現する他に類のない製品です。柔軟なデプロイメント・オプションおよびOracle SOA Governance Suiteとの自動統合により、Oracle Service Busは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)の部門規模から企業規模に至る実装に伴うデプロイ、管理およびガバナンス上の課題を処理できるように設計されています。

Oracle Service Busは、WebLogic Suiteのオプションとしてライセンスされ、SOA Suite for Oracle Middlewareにも含まれています。

Oracle Service Busは、Oracle Service Busでのポリシー強制のためのOracle Web Services Managerの制限付き使用を含んでいます。 オーサリングおよび管理ツールの使用は、基本Oracle Service Busコンソール・スクリーンとともに提供される機能に限定されます。新規ポリシーは、コマンドラインおよびスクリプト・ツールでのみ作成できます。新規ポリシーは、コマンドラインおよびスクリプト・ツールでのみ作成できます。それ以外のいかなる使用も、SOA Suite for Oracle Middlewareのフル・ライセンスが必要です。

2.3 SOA Suite for Oracle Middleware

SOA Suite for Oracle Middlewareは、部門レベルから企業規模まで、様々なシステムのデプロイメントを構築、デプロイおよび管理するための統合されたベストインクラスの製品スイートです。この100%標準ベースのホットプラッガブルなインフラストラクチャは、既存のIT投資と相互運用できます。グリッド・コンピューティング・インフラストラクチャ上で、Oracleの幅広い接続オプション並びによく知られた高スケーラビリティと組み合された、業界最高のService BusとBPELで編成されるエンジンを活用することにより、多くのOracleユーザーが大規模でミッション・クリティカルなSOAシステムのデプロイに成功しています。

このSOA Suiteバージョンは、WebLogic Serverを実行するユーザー向けです。Fusion Middleware 11gでは、SOA Suite for Oracle Middlewareにより、SCA(サービス・コンポジット・アーキテクチャ)に基づくOracleのSOAサービス・プラットフォームを使用した、デザインタイムとランタイムの高度な統合が提供されます。

このスイートには、次のものが含まれます:

SOA Suite for Oracle Middlewareは、WebLogic Suiteのオプションとしてライセンスされます。


注意:

SOA Suite for Oracle Middlewareには、HP SOA Systinet RegistryからのUDDIクライアント・ライブラリがバンドルされています。これらのライブラリおよびUDDIクライアント機能は、Oracle Service Registryに接続して通信する目的でのみ、エンド・ユーザーにライセンスされます。

2.4 Unified Business Process Management Suite

Oracle Unified Business Process Management Suiteは、ビジネス・プロセスのモデリング、統合、実行、管理および監視を、急激な変化をサポートする完全なライフ・サイクルを伴うソフトウェア・スイートです。ビジネス・プロセスの作成、実行および最適化を可能にし、ビジネスとITのたぐいまれなコラボレーションを実現します。その結果、ビジネス・プロセスが自動化および最適化され、効率性と即応性が向上し、コストが削減されます。Oracle Unified Business Process Management Suiteは既存のIT投資を活用するものであり、特にライン・オブ・ビジネスのユーザー向けにチューニングされています。Oracle Unified Business Process Management Suiteを使用することで生産性と可視性が向上し、市場ニーズに対するかつてないほどの即応力が組織にもたらされます。

Oracle Unified Business Process Management Suiteには、次のコンポーネントが含まれます:

BPM Suiteには含まれていませんが、Oracle Unified Business Process Managementプラットフォームの重要な構成要素として、Oracle Business Process Analysis Suite(Oracle BPA Suite)があります。Oracle BPA Suiteは、ビジネス・アナリストを対象としたモデリングおよび分析用のツールです。シックス・シグマのような厳密なプロセス手法や、最終的にはBPMNモデルに分解される価値連鎖図などの階層的プロセス・モデリングがサポートされています。これらのBPMNモデルは、シームレスなラウンド・トリップ設計を行うために、BPELエディタ(完全な双方向同期化機能を含む)と共有されます。BPA Suiteは、分析、シミュレーションおよびレポート作成の機能も豊富です。

2.5 Oracle Internet Application ServerでのSOA SuiteおよびBPEL PMのライセンス

Oracle Internet Application Server Enterprise EditionでBPEL Process Manager OptionおよびSOA Suite for Oracle Middlewareのライセンスを以前に取得したユーザーには、既存のOracle Internet Application Server Enterprise Editionライセンスの一部としてこれらの製品をWebLogic Serverで実行するために、WebLogic Server Basicを使用する権限があります。この権限は、Oracle Internet Application Serverで以前に実行していた製品のみを対象としており、WebLogic Server BasicでOracle Service Busを実行する権限は含まれていません。WebLogic Server Basicの定義は、付録A「WebLogic Server Basic」にあります。

2.6 WebLogic Coherence Grid Edition Option

Oracle Coherence Grid Editionは、WebLogic Suiteのオプションとしてライセンスを購入できます。詳細は、第1.6.2項「Oracle Coherence Grid Edition」を参照してください。

2.7 Application Server Enterprise Management

次のOracle Enterprise Manager製品は、WebLogic Suiteオプションとともに使用するためにライセンスを購入できます:

2.7.1 SOA Management Pack Enterprise Edition

Oracle Enterprise Manager SOA Management Pack Enterprise Editionは、WebLogic Suiteのオプションとしてライセンスされます。このパックは、SOAベース環境の包括的な管理およびモデリング機能を提供します。SOAランタイム・ガバナンス、ビジネスとITの連携、モデル駆動型メトリックおよびSOAインフラストラクチャ管理を、Oracleの機能豊富で包括的なシステム管理ソリューションと組み合せることで、Enterprise Manager Grid ControlがSOAベース環境を管理するコストと複雑さを大幅に削減します。

このパックは、次のGrid Control SOAターゲットをサポートしています。

  • Business Process Execution Language(BPEL)

  • Oracle Service Bus(OSB)

このパックは、次のComposite Application Monitor and Modeler(CAMM)ターゲットもサポートしています:

  • Business Process Execution Language(BPEL)

  • Oracle Enterprise Service Bus(OESB)

  • WebLogic Integration(WLI)

  • WebLogic Portal(WLP)

次の項では、Grid ControlとCAMMの両方のターゲット・タイプについてSOA Plusのライセンス情報について説明します。

2.7.1.1 Grid Control SOAターゲットのライセンス

パックのこの部分では、SOAベース環境の包括的な管理およびモデリング機能を提供します。SOAランタイム・ガバナンス、ビジネスとITの連携、モデル駆動型メトリックおよびSOAインフラストラクチャ管理を、Oracleの機能豊富で包括的なシステム管理ソリューションと組み合せることで、Enterprise Manager Grid ControlがSOAベース環境を管理するコストと複雑さを大幅に削減します。

SOA Management Pack Enterprise EditionのGrid Controlターゲットには、表2-1に示す機能が含まれています。

表2-1 SOA Management Pack Enterprise Editionの主な機能

機能 利点

集中管理コンソール

SOA環境を管理する管理者に、企業全体の統合されたブラウザベースの表示を提供します。 その結果、管理者は、中央からすべてのコンポーネントを監視および管理できます。

検出およびサービス・モデリング

次のものを検出します。

  • Oracle BPEL Process Manager(BPEL Process Manager)サーバーおよび従属パートナ・リンクにデプロイされたOracle BPELプロセス。

  • Oracle Service Busベースのビジネスおよびプロキシ・サービス。

  • サービス・モデリングでは、SOAインフラストラクチャに対する自動化されたシステム・モデリング機能をデフォルトで提供します。

ランタイム・ガバナンス

過去の傾向把握、トラブルシューティングおよび根本原因分析の目的で、パートナ・リンク(またはWebサービス)およびビジネス/プロキシ・サービスの可用性とパフォーマンスを測定して記録するためのSOAPテストを定義します。また、プロセス・インスタンスのエラー・ホスピタルに対して、インスタンス詳細へのドリルダウンを提供します。

インフラストラクチャ管理

SOAインフラストラクチャ・コンポーネントの可用性とパフォーマンスを監視します。ターゲット(BPEL Process Manager、Oracle Service Busなど)の現在および過去の可用性が、トラブルシューティングおよび根本原因分析のために記録されます。

構成管理

BPEL Process Managerのサーバー/ドメイン/プロセスおよびOracle Service Busの構成情報を収集します。パラメータをリフレッシュ、保存または別のターゲットと比較できます。同じターゲットの異なるバージョンを比較することもできます。

デプロイメントの自動化

次のデプロイメントを自動化します。

  • 1つ以上のBPEL Process ManagerターゲットへのBPELスーツケースのデプロイメント。

  • あるドメインから別のドメインへのOracle Service Busリソースのデプロイメント。

アダプタ・メトリック

様々なアダプタのスループットおよびエラーのメトリックをグラフィカルな形式で提供します。

ビジネスとITの連携

ITとビジネスの管理ツールを統合システムに集約できます。BAMとEMの統合により、ビジネスKPIとシステム・メトリックが1つのシステムに一体化され、相関関係や傾向を把握できるようになります。

サービス・レベルの管理

サービス・テストまたは統合トランザクションを使用してエンド・ユーザーの視点からサービスを監視したり、サービスとその基礎となるITコンポーネント間の関連をモデリングしたり、達成したサービス・レベルをレポートできます。

コンポジット・アプリケーションの監視とモデリング

開発、品質保証(QA)、ステージングおよび本番の各環境でモデル駆動型のトップダウン・アプローチを利用して、SOAソリューションを管理できます。ビジネス・アプリケーションの所有者および運用スタッフは、BPELワークフローを自動的に検出し、詳細なモデリングを介して基礎となるWebサービス、Enterprise Service Buses(ESB)およびバックエンドJava 2 Platform、Enterprise Edition(J2EE)リソースに相互に関連付け、コンポーネント・レベルでパフォーマンス・メトリックに直接ドリルダウンできます。

履歴分析とレポート

収集したメトリックや構成データを中央リポジトリに格納することで、管理者は、様々な履歴ビューを介してメトリックを分析でき、戦略的な傾向分析やレポート作成が容易になります。


2.7.1.2 Composite Application Monitor and Modeler(Oracle CAMM)ターゲットのライセンス

Oracle CAMMは、ボトルネック、パフォーマンス傾向およびアプリケーションの全体的な効率をユーザーが速やかに識別できるように、SOA、PortalおよびJ2EEアプリケーションをモデリングし、監視します。

SOA Management Pack Enterprise Edition CAMMターゲットには、表2-2に示す機能が含まれています。

表2-2 SOA Management Pack Enterprise Edition CAMMターゲットの主な機能

機能 利点

自動モデリングおよび検出

トポロジ、関数/フローおよび構造表示を含めたアプリケーションの複数のビューを表示する管理アプリケーションを自動的にモデリングおよび検出します。

SOAおよびJ2EEメトリックへの状況に対応した可視性

状況に対応した可視性をSOAおよびJ2EEメトリックに提供します。 管理者は、アプリケーションをすばやく理解および分析し、潜在的なボトルネックやパフォーマンスの傾向を識別したり、容量の変化や全体的なアプリケーション管理に備えることができます。

トランザクションのトレース

SOAおよびJ2EEメトリックのトランザクションをアプリケーション・スタックを介して縦方向に、複数のコンテナ内を横方向にトレースします。

レイヤーでのメトリック可視性

アプリケーションの任意のレイヤーでグラフや表を使用してメトリックを表示するカスタマイズされたダッシュボードおよびビューを自動的に生成します。

サービス・レベル目標値

インディケータおよびアラートについてアーキテクチャ内のどの場所でもサービス・レベル目標値(SLO)を提供します。



注意:

SOA Management Pack Enterprise Editionでは、ライセンスはJ2EE、SOA、ESBおよびOSBコンポーネントに限定されます。 PortalまたはPageflowコンポーネントはライセンスの対象外です。

2.7.1.3 インストールおよびライセンス・リンク

次のインストール要件に注意してください。

  • SOA Management Pack Enterprise Editionは、Oracle Enterprise Manager Grid Controlをインストールする場合に使用可能です。

  • Oracle Composite Application Monitor and Managerは、個別のインストーラとして使用可能です。

SOA Management Pack Enterprise EditionおよびOracle Composite Application Monitor and Managerに関するライセンスの詳細は、『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』のOracle Middleware Enterprise Managementに関する項を参照してください。

2.7.2 WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition

このパックは、Oracle Fusion Middlewareのプロビジョニングとパッチの自動化、構成管理およびアプリケーション・パフォーマンス管理のために、完全かつ費用対効果に優れた使用しやすいソリューションを提供します。WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionは、Oracle Fusion Middlewareソフトウェアの構成や、その基礎となるオペレーティング・システムやハードウェアのインストール、パッチ適用、管理など、多大な時間を要し、エラーが発生しやすいプロセスを自動化します。このパックは、ボトルネック、パフォーマンス傾向およびアプリケーションの全体的な効率をユーザーが速やかに識別できるように、Java EEおよびWebサービス・アプリケーションをモデリングし、監視します。

次の各項では、これらの製品すべてのライセンス情報について説明します。


注意:

Oracle Enterprise Manager 11g Fusion Middleware ControlおよびOracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlのすべての機能は、Oracle Fusion Middlewareの各エディションに含まれています。WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionを必要とするのは、Fusion Middleware ControlおよびApplication Server Control以外のリンクおよび領域です。

2.7.2.1 WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionでのプロビジョニングとパッチの自動化

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionでのプロビジョニングとパッチの自動化機能は、Oracle Fusion Middlewareのソフトウェア、アプリケーションおよびパッチのデプロイメントを自動化します。この機能により、簡単で拡張性の高い重要な意味を持つデータ・センター操作が提供され、その結果、操作性のリスクと所有コストが抑制されます。このパックでは、オペレーティング・システムやOracle Fusion Middlewareソフトウェアのイメージのベアメタル・プロビジョニング機能、既存のOracle Fusion Middlewareインストールのクローニング機能、およびオペレーティング・システムやOracle Fusion Middlewareのパッチ適用機能を提供します。

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionには、表2-3に示す機能が含まれています。これらの機能は、Oracle WebLogic Serverターゲット・タイプに対してではなく、Oracle Application Serverターゲット・タイプに適用されます。

表2-3 プロビジョニングおよびパッチ自動化の主な機能

機能 利点

パッチ適用

  • 製品のパッチや顧客環境の広範囲にわたってOracle Application Serverのエンド・ツー・エンドのパッチ適用を提供します。

  • Linux、SolarisおよびWindowsホストの自動パッチ適用およびUnbreakable Linux Network(ULN)との統合を提供します。

  • 適用する必要がある重大なパッチに関するアラートをクリティカル・パッチ・アドバイザ経由で受信し、クリティカル・パッチ機能を介してパッチのダウンロードおよびデプロイメントを自動化します。

プロビジョニング

  • リファレンス・ソフトウェア・イメージのライブラリを作成および保守します。

  • オペレーティング・システムおよびOracle Fusion Middlewareソフトウェアをベアメタル・サーバーにデプロイします。

  • Oracle Fusion Middlewareソフトウェアのプロビジョン標準または「ゴールド」イメージを作成します。

  • プロビジョニングおよびデプロイメントに関するデフォルトおよびカスタムのレポートを利用します。

クローニング

  • Oracle Application ServerおよびSOAアプリケーションのクローンを作成します。

  • Oracle Application Server DCM管理対象クラスタおよびOracle Application Serverクラスタを拡張します。

セキュリティ管理

  • システム・セキュリティおよび操作セキュリティ標準の順守を確保します。

  • エンタープライズ・セキュリティ・アドバイザなどのセキュリティ・ポリシーの通知を受信します。


2.7.2.2 WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionの構成管理機能

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionの構成管理機能は、ソフトウェアおよびハードウェアの構成およびデプロイメントの管理プロセスを自動化します。WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionは、全システムにわたる検索および比較、構成の監視、ポリシー管理およびコンプライアンス・サポート、セキュリティ構成のスコアリングおよびダッシュボード、包括的なレポート作成などの機能を提供します。

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionで使用可能な構成管理機能は、Grid Controlのライセンスされたリンクを介して、そしてConfiguration Change ConsoleとApplication Configuration Consoleをインストールすることによってアクセスできます。これら3つのコンポーネントはいずれも、WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionによって提供される構成管理機能を含んでいます。

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionには、表2-4に示す機能が含まれています。特に明記されていないかぎり、これらの機能は、インストールした基礎となるホスト・ターゲット・タイプのみでなく、 Oracle WebLogic ServerとOracle Application Serverの両方のターゲット・タイプに適用されます。

表2-4 WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionの構成管理の主な機能

機能 利点

ミドルウェアおよびホストの構成管理

ハードウェアおよびソフトウェアの構成データの収集、検索、比較、これまでの変更の追跡および分析レポートの作成を提供します。

パッチ適用

適用する必要がある重大なパッチを知らせるクリティカル・パッチ・アドバイザが含まれています。

注意: この機能はOracle WebLogic Serverには適用されません。

ポリシーおよびセキュリティの管理

  • デプロイメント、システム・セキュリティおよび操作標準の順守の一貫性を確保します。

  • エンタープライズ・セキュリティ・アドバイザなどのポリシー違反通知を受信します。

  • デフォルトのポリシーを利用するか、ユーザー固有の活用のベスト・プラクティス、業界の要件または法規制の順守要件を満たすようにユーザー定義のポリシーを生成します。

ポリシー・グループ

  • セキュリティ構成ルールに対してターゲットを評価または判断できるように、体系化されたルールの集合を提供します。

  • 活用プロセスおよびベスト・プラクティス・ニーズに特別に対応するために、ユーザー独自のポリシー・グループを作成します。デフォルトのライブラリから選択するか、ユーザー定義ポリシーを選択して、特定のニーズを満たすようにポリシーをグループ化します。この機能により、ポリシー・グループを作成、編集および削除できます。

この機能は、「コンプライアンス」タブの「ポリシー・グループ」サブタブからアクセスできます。

デプロイメント/インストール(パッチ・レベルを含む)

Configuration Managementパックを使用して、検出、ハードウェアおよびソフトウェア構成すべてのアセット追跡、構成の変更追跡、および関連の保守を実行することで得られる情報を把握します。

注意: この機能はOracle WebLogic Serverには適用されません。

クライアント・システム・アナライザ

システム管理者が、エンド・ユーザー・システムから構成情報とデータを収集して分析できます。事前にインストールされているアプリケーションを使用して、個別のWebサーバーを設定せずにエンド・ユーザーの構成情報を収集できます。管理エージェントは、エンド・ユーザーの構成情報を収集して分析し、管理リポジトリにアップロードします。

セキュリティ一覧

単一のビューから、企業全体でコンプライアンスを監視し、セキュリティ基準に標準化します。コンプライアンス・スコアを表示し、一定期間の傾向を追跡して、コンプライアンスの向上または逸脱を把握します。個々のターゲットにドリルダウンして、ポリシー違反と閉ループ型の修正を把握します。

注意: この機能はWebLogic Serverには適用されません。

リアルタイム構成変更の検出

リアルタイム構成変更の検出と、コンプライアンス・フレームワーク(Sarbanes-Oxley(SOX)、Information Technology Infrastructure Library(ITIL)、Payment Card Industry(PCI)などのデータ・セキュリティ標準)の自動化を提供します。

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionは、デフォルトのポリシーとユーザー定義のポリシーおよびそのコントロールを含む集中化されたConfiguration Change Consoleを使用して、このニーズを解決します。

アプリケーション構成管理

ミッション・クリティカルなアプリケーションの基礎となるアプリケーション・インフラストラクチャを管理するための包括的なソリューションを提供します。Application Configuration Consoleにより、自動化された卓越した手法がアプリケーション・インフラストラクチャ管理に提供されます。 ITインフラストラクチャ整備担当者は次の機能を使用できます。

  • ITアセットの構成設定の現状を取得する機能。

  • これらのITアセットの変化を監視する機能。

  • 開発からテスト、本番までのアプリケーション・ライフサイクルを通して新しい環境を設定するとともに、構成変更をプロビジョニングするプロセスを自動化する機能。


2.7.2.3 WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionのアプリケーション・パフォーマンス管理

WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionの一部として、Composite Application Monitor and Modeler(CAMM)は、Oracle WebLogic Serverで動作するPure Java EEおよびWebサービス環境に対する包括的な管理とモデリング機能を提供します。状況に対応したドリルダウン・モデリング機能を、Java EEの縦方向スタック全体に加えて横方向にコンテナを展開できる拡張可能なメトリックと組み合せることで、WebLogic Server Management Pack Enterprise Editionは、開発、テスト、ステージングおよび本番の各環境でJava EEベース環境を管理するコストと複雑さを大幅に削減します。

Oracle CAMMは、ボトルネック、パフォーマンス傾向およびアプリケーションの全体的な効率をユーザーが速やかに識別できるように、SOA、PortalおよびJava EEアプリケーションをモデリングし、監視します。

WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition内のOracle CAMMには、表2-5に示す機能が含まれています。

表2-5 WebLogic Server Management Pack Enterprise Edition内のOracle CAMMの主な機能

機能 利点

自動モデリングおよび検出

トポロジ、関数/フローおよび構造表示を含めたアプリケーションの複数のビューを表示する管理アプリケーションを自動的にモデリングおよび検出します。

Java EEおよびWebサービス・メトリックへの状況に対応した可視性

状況に対応した可視性をJava EEおよびWebサービス・メトリックに提供します。 管理者は、アプリケーションをすばやく理解および分析し、潜在的なボトルネックやパフォーマンスの傾向を識別したり、容量の変化や全体的なアプリケーション管理に備えることができます。

トランザクションのトレース

Java EEメトリックのトランザクションをアプリケーション・スタックを介して縦方向に、複数のコンテナ内を横方向にトレースします。

レイヤーでのメトリック可視性

アプリケーションの任意のレイヤーでグラフや表を使用してメトリックを表示するカスタマイズされたダッシュボードおよびビューを自動的に生成します。

サービス・レベル目標値

インディケータおよびアラートについてアーキテクチャ内のどの場所でもサービス・レベル目標値(SLO)を提供します。


2.7.2.4 インストールおよびライセンス・リンク

このパックで使用可能な機能は、次のように複数の製品にわたっています。

  • プロビジョニングおよびパッチの自動化機能は、Oracle Enterprise Manager Grid Controlで使用できます。

  • 構成管理機能は、次の製品で使用できます。

    • Oracle Enterprise Manager Grid Control

    • Oracle Enterprise Manager Configuration Change Console

    • Oracle Enterprise Manager Application Configuration Console

  • アプリケーション・パフォーマンス管理機能は、Oracle Composite Application Monitor and Modeler(Oracle CAMM)で使用できます。

このパックの機能一式をすべて使用できるようにするには、前述のリストに示した各製品をインストールする必要があります。

WebLogic Server Management Pack Enterprise EditionおよびOracle CAMMに関するライセンスの詳細は、『Oracle Enterprise Managerライセンス情報』のOracle Middleware Enterprise Managementに関する項を参照してください。

2.8 Exalogic Elastic Cloud Software

Oracle Exalogic Elastic Cloud Softwareは、Oracle WebLogic Suite内の製品のパフォーマンスおよび信頼性を向上させる、ライセンスで限定された機能のセットです。Exalogic Elastic Cloudにおけるこれらの最適化の使用方法は、Exalogic Elastic Cloud Enterpriseデプロイメント・ガイドのOracle WebLogic Server 11g リリース1(10.3.4)におけるExalogic固有の拡張機能の有効化に関する項を参照してください。

次の各項では、Oracle Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたOracle WebLogic Server構成オプションについて説明します。

2.8.1 Exalogic Elastic Cloud Softwareにおける入出力およびワーク・マネージャの最適化

Exalogic Elastic Cloud Softwareを構成することで、WebLogic Serverの入出力およびワーク・マネージャを最適化できます。表2-6では、MBean属性およびWebLogic Serverの起動オプションについてリストおよび説明しており、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたこれらのオプションでWebLogic Serverを構成します。

表2-6 WebLogic Serverで有効なExalogic Elastic Cloud Software構成

MBean属性脚注1  WebLogic Serverの起動オプション脚注2  説明
KernelMBean.ScatteredReadsEnabled=true
-Dweblogic.ScatteredReadsEnabled=true

ネットワークの高スループットにより環境内のI/O時の効率を高めます

KernelMBean.GatheredWritesEnabled=true
-Dweblogic.GatheredWritesEnabled=true

ネットワークの高スループットにより環境内のI/O時の効率を高めます

KernelMBean.AddWorkManagerThreadsByCpuCount
–Dweblogic.AddWorkManagerThreadsByCpuCount=true

Exalogicプロセッサ・アーキテクチャ・スレッド機能により自動チューニング・スレッド・プールを調整して、その効率を高めます


脚注1 これらのMBeanの詳細は、Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスを参照してください。

脚注2 これらの起動オプションの詳細は、 『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverコマンド・リファレンス』のweblogic.Serverコマンドライン・リファレンスに関する項を参照してください。

2.8.2 Exalogic Elastic Cloud SoftwareにおけるJDBCおよびデータ・ソースの最適化

Exalogic Elastic Cloud Softwareを構成することで、WebLogic ServerにおけるJDBC接続を最適化し、Oracle Database Real Application Cluster接続を強化できます。表2-7では、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたOracle JDBC機能をリストし、説明しています。第2.9.4項「Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル」で説明しているように、プロトコル部分がSDPに設定(PROTOCOL=SDP)されたJDBC接続文字列を使用したWebLogic Serverデータ・ソースは、Exalogic Elastic Cloud Softwareに限定されていることに注意してください。

表2-7 Exalogic Elastic Cloud Software Oracle JDBCオプション

オプション 説明
oracle.jdbc.enableJavaNetFastPath

Oracle JDBC Driverによりデータ・コピーおよび断片化を減らすことを可能にします


表2-8では、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定された、WebLogic Server内のGridLinkデータ・ソースとして文書化されたOracle WebLogic Serverデータ・ソースのXML構成要素をリストおよび説明しています。

表2-8 Exalogic Elastic Cloud Software WebLogic Serverデータ・ソース・オプション

データ・ソース機能 説明
<fan-enabled>

WebLogic Serverの高速アプリケーション通知(FAN)イベント認識を可能にします

<ons-node-list>

Oracle Notification Service(ONS)ノードのリストを識別します

<ons-wallet-file>

ONS用のSSLキーを定義するファイルを識別します


WebLogic ServerにおけるActive GridLink for RACの構成の詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』のGridLinkデータ・ソースの使用に関する項を参照してください。

2.8.3 Exalogic Elastic Cloud Softwareにおけるクラスタ状態のレプリケーションの最適化

Exalogic Elastic Cloud Softwareを構成することで、WebLogic Serverの状態のレプリケーションを最適化できます。具体的には、状態のレプリケーションの一方向RMIおよびマルチチャネル・レプリケーションは、Exalogic Elastic Cloud Softwareに限定されています。

こうしたクラスタ状態のレプリケーションの最適化を構成する方法は、Exalogic Enterpriseデプロイメント・ガイドのクラスタレベル・セッション・レプリケーション拡張機能の有効化に関する項を参照してください。

表2-9では、Exalogic Elastic Cloudに限定された、WebLogic Serverクラスタ状態のレプリケーションMBeanをリストおよび説明しています。

表2-9 Exalogic Elastic Cloud Softwareの状態レプリケーション用MBean

MBean 説明
ServerMBean.setReplicationPorts(String ports)

WebLogic Serverクラスタ内の1つのサーバーに複数のレプリケーション・チャネルを構成することを可能にします。

ClusterMBean.setOneWayRmiForReplicationEnabled(boolean enable)

状態のレプリケーションの方向を一方向のみに設定することを可能にします。

ClusterMBean.setSessionLazyDeserializationEnabled(boolean enable)

セッションのレプリケーションの効率を高めます。


2.8.4 Exalogic Elastic Cloud Softwareのソケット・ダイレクト・プロトコル

Exalogic Elastic Cloudを構成することで、WebLogicネットワーク・チャネルおよびJDBC接続の高パフォーマンス・プロトコルとしてソケット・ダイレクト・プロトコル(SDP)を利用できます。

SDPプロトコルを含む((PROTOCOL=SDP)など)JDBC接続文字列を使用したWebLogic Serverデータ・ソースは、Exalogic Elastic Cloud Softwareに限定されています。SDPベースのWebLogic Serverデータ・ソースの構成方法は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの構成と管理』のGridLinkデータ・ソースのソケット・ダイレクト・プロトコルの有効化に関する項を参照してください。

表2-10では、Exalogic Elastic Cloud Softwareライセンスに限定されたOracle WebLogic Server SDP機能をリストおよび説明しています。

表2-10 Exalogic Elastic Cloud Software WebLogic MBean構成オプション

MBean属性 説明
NetworkAccessPointMBean.SDPEnabled

ネットワーク・チャネルでソケット・ダイレクト・プロトコルをサポートするかどうかを指定します


NetworkAccessPointMBean.SDPEnabled属性の詳細は、Oracle WebLogic Server MBeanリファレンスを参照してください。