Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Process Managementモデリングおよび実装ガイド 11g リリース1(11.1.1.4.0) B61409-02 |
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この章では、Oracle BPMでビジネス・プロセスを作成および使用する方法について説明します。ここではビジネス・プロセスの全般的な概要を示し、プロセス・エディタ・ウィンドウについて説明します。また、プロセスを作成および使用する手順についても説明します。
この章の内容は次のとおりです。
この項では、Oracle BPM Studioでのビジネス・プロセスの作成および使用に関する情報を示します。
ビジネス・プロセスは一般に、実行後に明確な出力を生成する一連のタスクとして定義できます。
ビジネス・プロセスは、Oracle BPM Suiteで作成されたプロセスベースのビジネス・アプリケーションのコア・コンポーネントです。ビジネス・アプリケーションのすべてのリソースを含む上位レベルのラッパーがプロジェクトであり、アプリケーションの動作はプロジェクト内のプロセスによって決定されます。
このフローは様々なBPMNフロー・オブジェクトによって決定されます。
ビジネス・プロセスは一般にプロセス・アナリストによって作成されます。プロセス・アナリストは、対処が必要なビジネス要件を特定して、対応するプロセス・フローを定義します。
Oracle BPMでは、プロセスで実行する必要がある作業に応じて異なるタイプのBPMNプロセスを作成できます。表5-1は、Oracle BPMでサポートされている様々なタイプのプロセスを示しています。
表5-1 プロセス・タイプ
プロセス・タイプ | 説明 |
---|---|
同期サービス |
同期サービスは、他のプロセスまたはサービスから同期的に起動できるプロセスです。同期サービスでは、コール側プロセスは、起動されたプロセスが完了するまで待ってから続行します。 |
非同期サービス |
非同期サービスは、他のプロセスまたはサービスから非同期的に起動できるプロセスです。非同期サービスでは、コール側プロセスは、起動されたプロセスが完了するまで待たずに続行します。 |
手動プロセス |
手動プロセスは、ユーザー相互作用を必要とするプロセスです。手動プロセスは開始イベントおよび終了イベントなしで開始および終了します。 |
再使用可能なプロセス |
コール・アクティビティから起動できるプロセス。再使用可能なプロセスは、コール・アクティビティからのみ起動できます。 |
ビジネス・プロセスはOracle BPMプロジェクト内に作成されます。1つ以上のプロセスをプロジェクトに追加できます。
新しいビジネス・プロセスを作成するには
プロジェクトを開きます。
BPMプロジェクト・ナビゲータで、プロジェクトの・ノードを展開します。
「プロセス」を右クリックし、「新規」、「プロセス」の順に選択します。
作成するプロセスのタイプを選択し、「次へ」をクリックします。
プロセスのタイプの詳細は、5.1.1.1項「プロセスのタイプ」を参照してください。
名前とオプションの説明を入力します。
「OK」をクリックします。
プロセス・エディタで新規プロセスが開きます。
新規ビジネス・プロセスは、デフォルト・シーケンス・フローで接続されている開始および終了イベントを使用して作成されます。開始および終了イベントのタイプは、作成したプロセスのタイプに応じて異なります。
Oracle BPMプロジェクトを開いた後、このプロジェクトに含まれる任意のプロセスを開くことができます。プロセスはプロセス・エディタ・ウィンドウで開きます。
ビジネス・プロセスを開くには
プロジェクトを開きます。
プロジェクト・ナビゲータで、プロジェクト・ノードを展開します。
「プロセス」を展開します。
開くプロセスをダブルクリックします。
プロセスは、プロセス・エディタ・ウィンドウで開きます。プロセス・エディタでのプロセスの処理の詳細は、5.2項「プロセス・エディタの概要」を参照してください。
プロジェクトからプロセスを削除できます。ただし、削除するプロセスへの参照がプロジェクト内の他の部分に残っていないことを確認する必要があります。
ビジネス・プロセスをプロジェクトから削除するには:
プロジェクトを開きます。
プロジェクト・ナビゲータで「プロセス」を展開します。
削除するプロセスを右クリックし、「削除」を選択します。
図5-1は、プロセス・エディタの例を示しています。
フロー・オブジェクト・ツールバー
フロー・オブジェクト・ツールバーを使用すると、一般的なBPMフロー・オブジェクトに簡単にアクセスできます。使用可能なフロー・オブジェクトは次のとおりです。
一般的なアクティビティ
ユーザー・タスク
排他ゲートウェイ
包含ゲートウェイ
Noneキャッチ・イベント
Noneスロー・イベント
サブプロセス
シーケンス・フロー
BPMNフロー・オブジェクトの詳細は、第6章「Oracle BPMを使用したビジネス・プロセスのモデリング」を参照してください。
コンポジット・エディタを開く
このツールバー・アイテムを使用すると、SOAコンポジット・エディタが開きます。
レイアウト
このツールバー・アイテムを使用すると、自動レイアウト・ユーティリティを使用および構成できます。
警告を表示
このツールバー・アイテムを使用すると、「ログ」ウィンドウに表示されているメッセージの重大度を判断できます。次の重大度レベルが用意されています。
これは、プロジェクト・プリファレンスでも構成できます。詳細は、第4章「プロジェクト・プリファレンスを編集する方法」を参照してください。
なし: 「ログ」ウィンドウ内にエラーや警告は表示されません。
エラーを表示: エラー・メッセージのみが「ログ」ウィンドウ内に表示されます。
警告を表示: 警告メッセージとエラー・メッセージの両方が「ログ」ウィンドウ内に表示されます。
ズーム
このツールバー・アイテムを使用すると、プロセスをズーム・インおよびズーム・アウトできます。
次の各項では、プロセスにフロー・オブジェクトを追加するためのタスクを示し、プロセス・エディタ内でフロー・オブジェクトを使用する方法について説明します。
BPMNフロー・オブジェクトの詳細は、第6章「Oracle BPMを使用したビジネス・プロセスのモデリング」を参照してください。
プロセス・エディタ・ツールバーには、一般的なBPMNフロー・オブジェクトへのショートカットが含まれます。
プロセス・エディタ・ツールバーからフロー・オブジェクトを追加するには:
フロー・オブジェクトを追加するプロセスを開きます。
ツールバーのアイコンをクリックし、フロー・オブジェクトを追加するプロセス内のポイントにカーソルを置きます。
再びクリックして、フロー・オブジェクトを追加します。
必要に応じてフロー・オブジェクトのプロパティを編集し、「OK」をクリックします。
特定のフロー・オブジェクト・プロパティの詳細は、各フロー・オブジェクトのオンライン・ヘルプを参照してください。
BPMNフロー・オブジェクトはコンポーネント・パレットから追加できます。
コンポーネント・パレットからフロー・オブジェクトを追加するには:
フロー・オブジェクトを追加するプロセスを開きます。
「ビュー」メニューから「コンポーネント・パレット」を選択します。
コンポーネント・パレットで、追加するフロー・オブジェクトをクリックします。
プロセス・エディタで、フロー・オブジェクトを追加するプロセス内のポイントにカーソルを置きます。
クリックして、フロー・オブジェクトを追加します。
必要に応じてフロー・オブジェクトのプロパティを編集し、「OK」をクリックします。
ドキュメント・エディタには、ツールバーと、プロセスやプロセス内のフロー・オブジェクトのドキュメントを入力できるエディタ・ペインが含まれています。
Oracle BPMでは、異なる2つのタイプのドキュメントを作成できます。
図5-2は、ドキュメント・エディタを示しています。
ドキュメント・エディタには、ツールバーおよびテキスト・エディタ・ウィンドウが含まれています。ツールバーでは、作成するドキュメントのタイプを選択できます。また、製品に追加の言語を定義した場合は、言語を選択できます。
ドキュメント・エディタ・ツールバーの詳細は、オンライン・ヘルプを参照してください。
ドキュメント・エディタを使用して、ドキュメントをプロセスに追加できます。
ドキュメント: これは、Oracle BPM WorkSpaceアプリケーションでプロセス参加者に表示されるドキュメントです。
ユース・ケース・ドキュメント: これは、ビジネス・プロセスの更新時にプロセス・アナリストおよびプロセス開発者に表示されるドキュメントです。
プロセス内のフロー要素にドキュメントを追加するには
ドキュメントを追加するプロセスを開きます。
「ビュー」メニューから「ドキュメント」を選択します。
ドキュメント化するプロセス内のフロー・オブジェクトを選択します。
ドロップダウン・リストから、追加するドキュメントのタイプを選択します。
ドキュメントを入力します。
「ファイル」メニューから「保存」を選択して、変更を保存します。