ここでは、Diameterを使用したアプリケーション開発について説明します。Diameterは、属性値ペア(AVP)の配信を行うピア・ツー・ピア・プロトコルです。Diameterメッセージには、1つのヘッダーと1つまたは複数のAVPが含まれています。各メッセージ内のAVPのコレクションはDiameterアプリケーションの種類によって決まります。また、Diameterプロトコルは、コマンドやAVPを新しく追加することで拡張することもできます。Diameterは、複数のピアがそれぞれの処理能力を相互に比較することを可能にし、それによりセッション処理機能およびアカウンティング機能のルールを定義します。
Oracle WebLogic Server SIP Containerには、RFC 3588(http://www.ietf.org/rfc/rfc3588.txt
)に説明されている中核機能およびアカウンティング機能をサポートする、Diameter基本プロトコルの実装が含まれています。Oracle WebLogic Server SIP Containerは、Diameterの基本機能を使用して、このドキュメントに後述されているSh、Rf、Roなどの複数のDiameterアプリケーションを実装します。
また、Diameter基本プロトコルを使用して、クライアントやサーバー側のDiameterアプリケーションを追加で実装することもできます。Diameter基本APIはサーブレットに似た単純なプログラミング・モデルを提供します。これにより、コンバージド・アプリケーション内でDiameter機能とSIPまたはHTTP機能を組み合せることが可能になります。
第VI部は、次の章で構成されます。