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Oracle® Fusion Middleware Oracle Service Busインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61431-02
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1 Oracle Service Bus 11g リリース1(11.1.1)の理解

この章では、Oracle Service Bus 11g リリース1(11.1.1)およびこのガイドの概要について説明します。内容は次のとおりです。

1.1 Oracle Service Busの概要

Oracle Service Busでは、インテリジェントなメッセージ・ブローカリングとサービスのモニターおよび管理を統合しているため、1つのソフトウェア製品でサービス指向アーキテクチャ(SOA)の実装とデプロイを行うことができます。この統合により、企業のインフラストラクチャにスケーラブルで動的なルーティングとトランスフォーメーション・レイヤーを組み込み、さらにサービス登録、サービス使用状況、およびサービス・レベル合意(SLA)準拠を管理するサービス・ライフサイクル管理機能を追加できます。

Oracle Service Busは、Oracle WebLogic Serverランタイム機能に基づきます。Oracle WebLogic Server固有の機能を利用して、可用性、拡張性、および信頼性に優れた機能を提供します。

Oracle Service Busのインストーラを使用すると、システムに次のサブコンポーネントをインストールできます。

1.2 Oracle Service Busをインストールするための前提条件

Oracle WebLogic Serverインストーラを使用してOracle WebLogic Serverの標準インストールを実行すると、Oracle Service Busに必要な次のコンポーネントがインストールされます。

1.2.1 Oracle WebLogic Server

Oracle WebLogic Serverは、信頼性、高可用性、スケーラビリティおよびパフォーマンスの高いアプリケーション実行環境を保証する、コア・サービスを提供します。

Oracle WebLogic Serverは、システムにインストール可能な以下のサブコンポーネントで構成されています。

  • Server: コアJava Enterprise Edition 2 (Java EE 2)機能とApache Beehiveが組み込まれたOracle WebLogic Serverプログラム・ファイル。

  • Server Examples: Oracle WebLogic ServerとMedRecのサンプル・ドメインとサンプル・アプリケーション。これらのサーバーとサンプル・アプリケーションは、Java EE 2の各種機能の実例です。各サンプル・アプリケーションを構築、構成、実行できるリソースが用意されています。Server Examplesをインストールして使用するには、Serverサブコンポーネントをインストールする必要があります。

Oracle WebLogic Serverも、インストーラの起動に必要なJRockit JDKに付属しています。別のJDKを使用する場合は、このバージョンのOracle Service Busで使用できるJDKをOracle Fusion Middleware 11gR1でのシステム要件とサポートされているプラットフォームに関するドキュメントで確認する必要があります。このドキュメントは、Oracle Fusion Middlewareのサポートされているシステム構成のページから入手できます。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

1.2.2 Oracle Coherence

Oracle Service Busは、ビジネス・サービスの結果キャッシュ機能にOracle Coherenceを使用します。Oracle Coherenceは、Oracle WebLogic Serverの標準インストールでデフォルトでインストールされます。ただし、Oracle WebLogic Serverのカスタム・インストールを実行し、Oracle Coherenceをインストールしない場合、ビジネス・サービスに結果キャッシュは使用できません。結果キャッシュの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Service Bus管理者ガイド』のビジネス・サービスの結果キャッシュによるパフォーマンスの向上に関する項を参照してください。

1.2.3 Oracle Enterprise Pack for Eclipse

Oracle Enterprise Pack for Eclipse (OEPE)は、Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発、デプロイ、デバッグをサポートするために設計された、認可されたEclipseプラグイン・セットです。Eclipseプラグインを使用すると、Oracle WebLogic Server上でのJava SE、Java EE、Webサービス、ORMおよびSpringアプリケーションの開発が容易になります。

Oracle Service Bus IDEを使用するには、OEPEをインストールする必要があります。OEPEを含むWebLogic Serverインストーラをダウンロードする場合、OEPEは、標準タイプのOracle WebLogic Serverインストールの一部としてインストールされます(『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイド』のWebLogic Serverインストーラの説明を参照)。カスタム・タイプのOracle WebLogic Serverインストールを選択する場合は、必ず手動でOEPEを選択してください。

1.3 開発環境でのOracle Service Busのインストールとドメインの作成

図1-1は、開発環境でOracle Service Busをインストールしてドメインを作成するプロセスを示しています。

図1-1 開発環境でのOracle Service Busのインストール・フロー

図1-1の説明が続きます
「図1-1 開発環境でのOracle Service Busのインストール・フロー」の説明


注意:

開発環境では、Derby (Oracle WebLogic Serverインストールに含まれる評価データベース)を使用できます。この場合、Oracle Service Bus用にOracle Web Services Managerの機能が必要なければ、RCUを使用してスキーマを作成してロードする必要はありません。

Oracle WebLogic Serverのインストールにカスタム・インストール・オプションを使用している場合は、評価データベースを選択してください。標準インストール・オプションを使用している場合、評価データベースはデフォルトでインストールされます。

Oracle Service Busのレポート作成表は、サーバーがはじめて起動したときに評価データベースで作成されます。Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用してOracle Service Busドメインを作成している場合は、データベース・タイプ・レポートをDerbyとして構成し、パスワードを適切に設定します。評価データベースはOracle WebLogic Serverが起動している場合のみ起動するため、ウィザードのテスト接続アクションは無視してかまいません。


インストールおよび構成が終わると(レポート作成機能およびOracle Web Services Managerポリシーが使用されていない場合)、トポロジは図1-2のようになります。この図に従って、インストールおよび構成後に、Oracle WebLogic ServerとOracle Service Busのインストールを検証します。

図1-2 開発環境インストールのサンプル・トポロジ

図1-2の説明が続きます
「図1-2 開発環境インストールのサンプル・トポロジ」の説明

Fusion Middlewareのディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念に関する説明を参照してください。

1.4 本番環境でのOracle Service Busのインストールとドメインの作成

図1-3は、本番環境でOracle Service Busをインストールしてドメインを作成するプロセスを示しています。

図1-3 本番環境でのOracle Service Busのインストール・フロー

図1-3の説明が続きます
「図1-3 本番環境でのOracle Service Busのインストール・フロー」の説明

インストールおよび構成が終わると(レポート作成機能およびOracle Web Services Managerポリシーが使用されていない場合)、トポロジは図1-2のようになります。この図に従って、インストールおよび構成後に、Oracle WebLogic ServerとOracle Service Busのインストールを検証します。

図1-4 本番環境インストールのサンプル・トポロジ

図1-4の説明が続きます
「図1-4 本番環境インストールのサンプル・トポロジ」の説明

Fusion Middlewareのディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareインストレーション・プランニング・ガイド』のOracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造と概念に関する説明を参照してください。

1.5 高可用性環境でのOracle Service Busのインストール

このガイドには、高可用性(HA)構成でOracle Service Busをインストールする方法は記載されていません。高可用性構成でOracle Service Busをインストールする場合は、次のドキュメントを参照してください。

1.6 インストール・タイプの理解

インストール作業中、インストールするOracle Service Busコンポーネントを選択する場合に、次のオプションがあります。

1.6.1 標準インストール

標準タイプのインストールを選択すると、Oracle Service Bus 11gインストーラにより、Oracle Service BusとOracle Service Bus統合開発環境(IDE)のバイナリが新しいOracleホーム・ディレクトリにインストールされます。

1.6.2 カスタム・インストール

カスタム・タイプのインストールを選択する場合、次のOracle Service Busコンポーネントを選択してインストールできます。

  • Oracle Service Busサーバー

  • Oracle Service Bus統合開発環境

  • Oracle Service Busサンプル


注意:

Oracle Service Busサーバーは必須コンポーネントです。

Oracle Service Busを64ビット・マシンにインストールする場合は、カスタム・インストール・タイプを選択します。Oracle Service Bus IDEオプションは選択解除する必要があります。


1.7 インストール後のOracle Service Busコンポーネントの状態について

このトピックでは、インストール後のOracle Service Busコンポーネントの状態について説明します。次の内容が含まれます。

1.7.1 デフォルトのSSL構成

デフォルトでは、Oracle Service Bus 11gコンポーネントをインストールしてもSSLは構成されていません。構成ウィザードを使用して、管理サーバーおよび管理対象サーバー用にSSLを構成する必要があります。

管理サーバー用にSSLを構成するには、構成ウィザードを実行し、「管理サーバーの構成」画面で「SSL有効」を選択します(『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』を参照)。

管理対象サーバー用にSSLを構成するには、構成ウィザードを実行し、「管理対象サーバーの構成」画面で「SSL有効」を選択します(『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』を参照)。

1.7.2 管理サーバーのパスワード

管理サーバーのパスワードは、ドメイン作成時に構成されます。セキュリティ上の理由により、インストール後に各種コンポーネントのパスワードを変更し、それぞれ異なる値にする必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』の管理ユーザー・パスワードの変更に関する説明を参照してください。