Format Builderには以下のユーティリティが含まれており、これらのユーティリティを使用して、COBOLコピーブックやgXMLガイドライン・ファイルをインポートしたり、C構造体定義をMFLメッセージ定義に変換したりできます。
Format Builderには、ガイドラインXML (gXML)ファイルをインポートしてメッセージ定義に変換する機能があります。メッセージ定義は、ユーザーがニーズに合わせて変更およびカスタマイズできます。gXMLは、XMLを使用するビジネス・ドキュメント(発注書、請求書など)の電子商取引ガイドラインの交換を促進するために設計されたオープンな仕様です。このリリースではgXMLバージョン0.71がサポートされています。
gXMLファイルをインポートするには、次の手順を実行します。
ツール→「インポート」→EDI Importerを選択します。EDI Importerダイアログが表示されます。
次の表に従って、フィールドにデータを入力します。
Format Builderには、非XMLドキュメントのXML表現を適切に表すXMLスキーマをインポートする機能があります。この機能により、非XMLドキュメントのフォーマットを指定する作業をすぐに始めることができます。
XMLスキーマをインポートするには、次の手順を実行します。
ツール→「インポート」→XML Schema Importerを選択します。XML Schema Importerダイアログが表示されます。
次の表に従って、フィールドにデータを入力します。
表17-2 XML Schema Importerのオプション
フィールド | 説明 |
---|---|
XMLスキーマ定義 |
インポートするファイルのパスと名前を入力します。 |
参照 |
クリックして、インポートするファイルの場所に移動します。 |
ルート要素 |
この値は変換後のXMLドキュメントのルート要素として使用されます。この名前はXML要素の命名規則に準拠する必要があります。 |
MFLフィールド区切り記号のデフォルト |
区切り記号とは、フィールドの終わりをマークする文字。フィールド・データは区切り記号を含むフィールドが見つかるまで続きます。 |
「OK」ボタン |
定義した設定を使用してXMLスキーマをインポートします。 |
「取消」ボタン |
インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。 |
Format Builderには、COBOLコピーブックをFormat Builderにインポートして、COBOLデータを変換するためのメッセージ定義を作成する機能があります。コピーブックのインポート時には、インポートされるコピーブックとそれに含まれるグループおよびフィールドを説明するためにコメントが使用されます。
COBOLコピーブックをインポートするには、次の手順を実行します。
ツール→「インポート」→COBOL Copybook Importerを選択します。COBOL Copybook Importerダイアログが表示されます。
次の表に従って、フィールドにデータを入力します。
表17-3 COBOL Copybook Importerのオプション
フィールド | 説明 |
---|---|
ファイル名 |
インポートするファイルのパスと名前を入力します。 |
参照 |
クリックして、インポートするファイルの場所に移動します。 |
表17-4 COBOL Copybook Importerのオプション – バイト・オーダー
フィールド | 説明 |
---|---|
ビッグ・エンディアン |
バイト・オーダーをビッグ・エンディアンに設定する場合はこのオプションを選択します。 注意: このオプションは、IBM 370、Motorola、および大半のRISC設計(IBMメインフレームやほとんどのUNIXプラットフォーム)に使用されます。 |
リトル・エンディアン |
バイト・オーダーをリトル・エンディアンに設定する場合はこのオプションを選択します。 注意: このオプションは、Intel、VAXおよびUnisysプロセッサ(Windows、VMS、Digital、UNIXおよびUnisys)に使用されます。 |
表17-5 COBOL Copybook Importerのオプション – 文字セット
フィールド | 説明 |
---|---|
EBCDIC |
文字セットをEBCDICに設定する場合に、このオプションを選択します。 注意: これらの値は、インポート元のホスト・マシンの属性です。 |
US-ASCII |
文字セットをUS-ASCIIに設定する場合に、このオプションを選択します。 注意: これらの値は、インポート元のホスト・マシンの属性です。 |
その他 |
フィールド・データの文字エンコーディング。 |
表17-6 COBOL Copybook Importerのオプション – アクション・ボタン
フィールド | 説明 |
---|---|
OK |
定義した設定を使用してCOBOLコピーブックをインポートします。 |
取消 |
インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。 |
バージョン情報 |
COBOL Copybook Importerのバージョンやサポートされているコピーブック機能などの情報を表示します。 |
インポートしたコピーブックは、他のメッセージ・フォーマット定義と同じように使用できます。コピーブックにエラーやサポートされていないデータ型が含まれている場合は、エラーを通知するメッセージが表示されます。エラーを表示するか、または今後の参考にエラーをログ・ファイルに保存するかを選択できます。
Format Builderには、MFLまたはCコード出力を生成してC構造体定義をMFLメッセージ定義に変換するためのC Struct Importerユーティリティが含まれています。
C Struct Importerを起動するには:
Format Builderのメイン・ウィンドウから、ツール→「インポート」→C Struct Importerを選択します。C Struct Importerダイアログが表示されます。
「C Struct Importer」ダイアログには、デフォルトの出力として「MFL」が指定されており、以下のフィールドが含まれています。
MFLデータを生成するには、次の手順に従います。
入力ファイルフィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。
解析をクリックしてファイルを解析します。
解析が完了すると、入力ファイル内の構造体リストが「Structure」リスト・ボックスに表示されます。
目的の構造体を構造体リスト・ボックスから選択します。
MFLを直接生成するためには、この時点でプロファイルの構成データを入力する必要があります。これらのデータ入力は、ハードウェア・プロファイルを新しく作成するか、または既存のプロファイルを指定して行うことができます。
既存のプロファイルを指定する、または新たにプロファイルを作成するには、以下の手順を実行します。
既存のプロファイルを指定する場合は、ハードウェア・プロファイルの「名前」フィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。プロファイル・パラメータを参照または編集するには、「編集」をクリックしてハードウェア・プロファイル・エディタを開きます。
新しいハードウェア・プロファイルを作成する場合は、「New」をクリックします。デフォルト・パラメータがロードされたハードウェア・プロファイル・エディタが開きます。プロファイル名と説明を指定し、基本データ型とバイト・オーダーを必要に応じて変更します。
「OK」をクリックしてハードウェア・プロファイルの変更を保存し、C Struct Importerダイアログ・ボックスに戻ります。
「OK」をクリックしてMFLを生成します。生成が成功すると、Format Builderに戻り、ナビゲーション・ツリーにMFLオブジェクトが表示されています。生成されたMFLオブジェクトには、解析で使用された入力ファイルの名前が反映されます。
生成プロセスでエラーが検出された場合は、「MFL Generation Errors」ダイアログが表示されます。このダイアログを使用して、エラー・ログを表示するかまたはファイルとして保存することができます。
エラー・ログの表示をクリックしてエラーを表示するか、エラー・ログの保存をクリックして指定した場所にエラー・ログを保存するか、「取消」をクリックしてMFL生成エラー・ダイアログ・ボックスを閉じます。
発生したエラーを確認したら、「C Struct Importer」に戻って前の手順を繰り返すことができます。
Cコードを生成するには、以下の手順に従います。
入力ファイルフィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。
解析をクリックしてファイルを解析します。
解析が完了すると、入力ファイル内の構造体リストが「Structure」リスト・ボックスに表示されます。
目的の構造体を構造体リスト・ボックスから選択します。
Cコード・オプション・ボタンを選択します。
MFL生成MFL Genフィールドまたはデータ生成フィールドにファイル名を入力するか、「参照」をクリックしてファイルを選択します。
「OK」をクリックします。既存ファイルの上書きに関する警告と、コード生成の成功または失敗を通知するメッセージが表示されます。
生成されたソース・コードを対象のプラットフォームにコピーし、ソース・コードをコンパイルして実行します。
注意: 構造体の宣言を含む入力ファイルもコピーする必要があります。コンパイルが完了すると、両方のプログラムで出力ファイル名の引数が取り込まれます。 |
生成されたMFLまたはデータを、Format Builderを実行しているプラットフォームにコピーします。
FML Field Table Class Importerは、WebLogic Tuxedo ConnectorとBusiness Process Management (BPM)機能の統合を促進します。WebLogic Tuxedo ConnectorのFML/XML Translator機能によって、Tuxedoアプリケーション・バッファがXMLとの間で相互に変換されます。
TuxedoをBPM機能と統合するには、WebLogic Tuxedo Connector Translatorとプロセス・エンジンとの間で受け渡しされるXMLを作成する必要があります。必要なXMLを作成するには、FML Field Table Class Importerと、Format TesterのXML生成機能を使用します。
Format Builderを起動する前に、以下の手順を実行します。
FMLバッファと関連付けられているフィールド表を、TuxedoシステムからOracle WebLogic Server/WebLogic Tuxedo Connector環境に移動します。
weblogic/wtc/jatmi/mkfldclass
ユーティリティを使用して、フィールド表を表すJavaソース・コードを構築します。FMLフィールド表の管理は、Oracle WebLogic Serverのドキュメントを参照してください。
ソース・コードをコンパイルします。生成されるクラス・ファイルは、FldTbl
インタフェースを実装するため、fldtbl
クラスと呼ばれます。これらのクラスは、FML Field Table Class Importerダイアログで選択できるJARファイルにパッケージする必要があります。
WLI_HOME\samples\di\fml
ディレクトリには、サンプルとして使用できる複数のfldtbl
クラス・フィールドがあります。これらのサンプルを使用すると、この3つの手順を実行せずにFormat Builderを起動することができます。
注意: ほとんどのユーザーはWebLogic Tuxedo Connectorを構成するときにこの手順を実行するため、これらのクラス・ファイルがすでに存在していることがあります。 |
次の表は、FML Field Table Class Importer用にインストールされたサンプル・ファイルのリストと説明です。すべてのファイルは、WLI_HOME\samples\di\fml
ディレクトリにあります。
表17-9 FMLフィールド表クラスのサンプル・ファイル
フィールド | 説明 |
---|---|
bankflds.class |
FML Field Table Class Importerへの入力として使用される、コンパイル済みのソース・ファイル |
bankflds.java |
|
crdtflds.class |
FML Field Table Class Importerへの入力として使用される、コンパイル済みのソース・ファイル |
crdtflds.java |
|
tBtest1flds32.class |
FML Field Table Class Importerへの入力として使用される、コンパイル済みのソース・ファイル |
tBtest1flds32.java |
|
注意: WebLogic Tuxedo Connectorを使用してJavaクラスを作成する場合、.class ファイルは\ext ディレクトリに置くことができます。こうしておくと、FML Field Table Class Importerダイアログ・ボックスから使用可能なフィールド・リストに自動的にデータを入力できます。 |
FML Field Table Class ImporterでXMLドキュメントを作成するには、次の手順を実行します。
ツール→「インポート」→EDI Importerを選択します。FML Field Table Class Importerダイアログが表示されます。
次の表に従って、フィールドにデータを入力します。
表17-10 FML Field Table Class Importerのオプション
フィールド | 説明 |
---|---|
フィールド表Jarファイル |
「選択」をクリックして、fldtblクラスを含むJARファイルを選択します。JARファイルを選択すると、すべてのfldtblクラスがClassesリストに表示されます。選択したJARファイルにfldtblクラスが含まれない場合、エラー・メッセージが表示され、フィールド表Jarファイル・フィールドと「クラス」フィールドがクリアされます。 「クラス」セクションには、現在選択されているJARファイルのすべてのfldtblクラスのリストが含まれます。1つのFMLバッファに複数のフィールド表のフィールドが含まれる可能性があるため、リストの1つ以上のfldtblクラス名を選択できます。選択したクラスのすべてのフィールドが、使用可能なフィールド・リストに表示されます。 |
表17-11 FML Field Table Class Importerのオプション - FMLフィールド・セレクタ
フィールド | 説明 |
---|---|
使用可能なフィールド |
フィールド・テーブルの名前のリストが表示されます。「Available Fields」リストで必要なフィールドを選択し、「追加」をクリックします。 「Available Fields」リストでは、重複する名前は表示されません。別のフィールド・テーブルに同じ名前のフィールドがあっても、リストには1つしか表示されません。 |
選択されたフィールド |
選択したフィールドのリストが表示されます。 このリストからフィールドを削除するには、フィールドを選択し、「削除」をクリックします。 |
表17-12 FML Field Table Class Importerのオプション - アクション・ボタン
フィールド | 説明 |
---|---|
追加 |
「Available Fields」リストで選択したフィールドを「Selected Fields」リストに移動します。 |
削除 |
「Selected Fields」リストで選択したフィールドを削除して、「Available Fields」リストに戻します。 |
OK |
選択されたフィールド・リストの指定が終了したら、「OK」をクリックします。ダイアログ・ボックスが閉じ、生成されたMFLの名前がFormat Builderのナビゲーション・ツリーに追加されます。選択したフィールドは、選択されたフィールド・リストと同じ順序で表示されます。 |
取消 |
インポートせずにダイアログを閉じてFormat Builderに戻ります。 |
作成されたMFLドキュメントを編集し、Business Process Management (BMP)からWebLogic Tuxedo Connector FML/XML Translatorに渡されるXMLドキュメント内のフィールドの順序と出現数を指定します。
ツール→「テスト」を選択し、Format Testerツールを表示します。
Format Testerのメニュー・バーで「生成」→「XML」を選択し、Format Builder内のMFLドキュメントに準拠するXMLドキュメントを作成します。
XMLドキュメントのフィールドのデータ・コンテンツを必要に応じて編集します。
Format Testerのメニュー・バーで、「ファイル」→XMLの保存を選択し、ファイルの名前と場所を指定してXMLドキュメントを保存します。
XMLインスタンス・エディタを使用すると、作成したXMLをインポートして、Business Process Management機能で使用できます。XMLのインポートについては、BPMのドキュメントを参照してください。