この章では、Oracle Data Integratorでエクスポートおよびインポート操作を管理する方法について説明します。また、インポートおよびエクスポートの概念についても説明します。
この章では、次の項目について説明します。
この項では、Oracle Data Integratorでのエクスポートおよびインポート操作の基本概念について説明します。エクスポートおよびインポート操作を実行するには、この項で説明する概念を明確に理解する必要があります。
エクスポートおよびインポート操作を実行する前に、Oracle Data Integratorにおける内部識別子(ID)の概念を詳細に理解することが重要です。
複数の作業リポジトリ間でオブジェクトの一意性を保証するために、ODIでは特殊なメカニズムを使用して、オブジェクト(テクノロジ、データ・サーバー、モデル、プロジェクト、統合インタフェース、KMなど)に対して一意のIDを生成します。Oracle Data Integratorでは、すべてのオブジェクトが内部IDによって識別されます。内部IDは各オブジェクトの「バージョン」タブに表示されます。
ODIのマスター・リポジトリと作業リポジトリは、それぞれ一意の内部IDによって識別されます。この3桁のリポジトリIDは、ODIインストールのすべての作業リポジトリ間で一意である必要があり、オブジェクトの内部IDを計算するのに使用されます。
オブジェクトの内部IDは、自動的に増分された数値にリポジトリIDの値を加えて計算されます(<UniqueNumber><RepositoryID>
)。
リポジトリIDが3桁より短い場合、欠落している桁には「0」が補足されます。たとえば、リポジトリのIDが5
の場合、このリポジトリ内のオブジェクトの内部IDは1005
、2005
、3005
、1234567005
などが可能です。同じリポジトリ内で作成されたすべてのオブジェクトのIDは、最後の3桁が同じ(この例では005
)になることに注意してください。
この内部IDは、リポジトリのオブジェクト・タイプに対して一意であり、そのオブジェクト・タイプのリポジトリ間でも一意です。これは、内部IDにリポジトリ固有のIDが含まれているためです。このメカニズムによって、次のことが可能になります。
リポジトリ間のエクスポートやインポートを実行したときに、IDの競合を回避できます。
各オブジェクトの内部IDを調べると、そのオブジェクトの作成元を判別できます。内部IDの最後の3桁は常に、そのオブジェクトが作成されたリポジトリを参照します。
エクスポート/インポートの重要なルールとガイドライン
オブジェクトIDの構造により、次のガイドラインに従ってください。
各作業リポジトリには、異なる内部IDが常に必要です。同じIDの作業リポジトリには、同じオブジェクトが含まれるとみなされます。
内部IDが同一の2つのマスター/作業リポジトリの間でエクスポート/インポート操作を実行すると、インポート時にオブジェクトが上書きされる危険性があります。同じIDの2つのリポジトリ内のオブジェクトは同じとみなされます。
Oracle Data Integratorでは、すべてのオブジェクトが、オブジェクト間の依存関係とともにリレーショナル・データベース・スキーマ(リポジトリ)に格納されます。これらのオブジェクトが格納されたリポジトリ表では、IDを使用した参照として依存関係が維持されます。ターゲット・データストアを統合インタフェースにドラッグ・アンド・ドロップすると、そのデータストアのIDへの参照のみがインタフェース・オブジェクトに格納されます。このインタフェースをエクスポートして、別の作業リポジトリにシノニム・モードでインポートする場合は、インポート先の作業リポジトリに同じIDのデータストアがすでに存在している必要があります。存在しない場合は、インポートによって欠落参照が作成されます。欠落参照を解決するには、インポートしたオブジェクトを直接変更するか、欠落しているオブジェクトをインポートします。
ソリューションを使用すると、一連の依存オブジェクトを自動的にエクスポートおよびインポートできます。エクスポート/インポートの実行時に依存関係を自動的に維持する方法として、ソリューションおよびバージョニングを使用することをお薦めします。第17章「バージョン管理の使用」を参照してください。
このため、このデータストアを保持するモデルまたはサブモデルは、統合インタフェースをインポートする前に、シノニム・モードでエクスポートおよびインポートする必要があります。
作業リポジトリのオブジェクトとマスター・リポジトリのオブジェクト間にも依存関係があります。作業リポジトリ内での依存関係はIDベースです。これに対して、作業のオブジェクトとマスターのオブジェクト間の依存関係は、IDではなくコードに基づいています。これは、マスター・リポジトリのオブジェクトのコード(たとえば、マスターのOracleテクノロジのコードはORACLE)のみが作業リポジトリで参照されることを意味します。
適切な順序でオブジェクトをインポートすることが重要です。依存関係はソリューションを使用して保持することもできます。表18-1では、統合インタフェースをシノニム・モードでインポートするときの統合インタフェースと他のオブジェクトの依存関係を示します。
表18-1 作業リポジトリおよびマスター・リポジトリでの統合インタフェースの依存関係
シノニム・モードでインポートする際の作業オブジェクトの他のオブジェクトへの依存関係 | マスター・リポジトリのオブジェクトへの依存関係 |
---|---|
|
|
Oracle Data Integratorでは、いくつかのモードを使用して、オブジェクト、トポロジまたはリポジトリをインポートできます。
この項の内容を慎重に検討して、使用するインポート・モードを決定してください。
この項では、インポートおよびエクスポート操作のヒントを説明します。
リポジトリID
一般的なルールとして、IDの競合を回避するために、常に各リポジトリに対して異なる内部IDを使用してください。
インポート・レポート
インポート操作が完了するたびにインポート・レポートが表示されます。このレポートを慎重に調べて、インポート・プロセスで発生したエラーを確認することをお薦めします。
インポート・レポートには次の詳細が表示されます。
インポート・モード
インポートしたオブジェクト: インポートしたオブジェクトごとに、オブジェクト・タイプ、元のオブジェクト名、インポートで使用したオブジェクト名、元のID、およびインポート後に再計算された新しいIDが表示されます。
削除したオブジェクト: 削除したオブジェクトごとに、オブジェクト・タイプ、オブジェクト名、および元のIDが表示されます。
作成した欠落参照: インポート後に検出された欠落参照のリストが表示されます。
修正した欠落参照: インポート中に修正した欠落参照のリストが表示されます。
インポート・レポートは、.xml
ファイルまたは.html
ファイルとして保存できます。インポート・レポートを保存するには、「保存」をクリックします。
欠落参照
欠落参照を回避するために、ソリューションを使用して依存関係を管理してください。詳細は、17.4項「ソリューションの使用」を参照してください。
インポート・モード
インポート・モードは慎重に選択してください。詳細は、18.1.3「インポート・モード」を参照してください。
Oracle Data Integratorオブジェクトのエクスポートおよびインポートは、異なるリポジトリ間でのオブジェクトの転送を意味します。
Oracle Data Integratorオブジェクトをエクスポートするときは、XMLエクスポート・ファイルが作成されます。18.1.2項「オブジェクト間の関係」で説明するように、ODIオブジェクトには依存関係があります。この依存関係はXMLエクスポート・ファイルにエクスポートされます。
このXMLファイルの内容は、使用するエクスポート方法によって異なります。
どちらを選択するかは目的によって決まります。部分的なエクスポートが必要な場合は、子コンポーネントを伴わないエクスポートを使用します。
複数のODIオブジェクトのエクスポート機能は、オブジェクトの同じセットを定期的にエクスポートする場合に便利です。
エクスポートを実行した後は、要件に適したインポート計画を選択することが非常に重要です。
子コンポーネントを伴うオブジェクトのエクスポート
これは、オブジェクトをエクスポートする際の最も一般的なオプションです。このオプションでは、現在のオブジェクトとともにそのすべてのサブコンポーネントもエクスポートできます。
オブジェクトを子コンポーネントとともにエクスポートすると、すべてのコンテナ依存オブジェクト(直接の親/子関係があるオブジェクト)もエクスポートされます。参照先オブジェクトはエクスポートされません。
たとえば、プロジェクトとその子コンポーネントをエクスポートする場合、エクスポートには、プロジェクト定義とともに、そのプロジェクトに含まれるすべてのオブジェクト(フォルダ、インタフェース、プロシージャ、パッケージ、ナレッジ・モジュール、変数、順序、関数など)が含まれます。ただし、18.1.2項「オブジェクト間の関係」ですでに説明したように、データストアや列など、プロジェクトの外部にある参照先の依存オブジェクトはエクスポートに含まれません。エクスポートされるのは、このようなオブジェクトの数値ID参照のみです。
子コンポーネントを伴わないオブジェクトのエクスポート
このオプションは、インポート・プロセスの制御が必要な特殊な状況の場合に便利です。このオプションでは、オブジェクトの最上位レベルの定義のみがエクスポートされ、そのサブオブジェクトはエクスポートされません。
たとえば、子を伴わずにモデルをエクスポートした場合、このモデルを新規リポジトリにインポートすると、インポートにはモデル定義のみが含まれ、基礎となるサブモデルやデータストアは含まれません。
部分的なエクスポート/インポート
数千のインタフェースを含む大規模なプロジェクトから、一部のインタフェースのみを別の作業リポジトリにエクスポートする場合は、プロジェクト全体をエクスポートしてからインポートするか、または、次に説明するように部分的なエクスポート/インポートを手動で実行できます。
プロジェクトのサブ項目で参照されるすべてのモデルをエクスポートし、シノニム・モードで新規リポジトリにインポートしてモデルのIDを保持します。
子を伴わずにプロジェクトをエクスポートし、シノニム・モードでインポートします。これにより、新規リポジトリに空のプロジェクトが作成されます(IDはソースと同じ)。
任意の第1レベルのフォルダを子を伴わずにエクスポートし、シノニム・モードでインポートします。空のフォルダが新規リポジトリに作成されます。
エクスポートするすべてのオブジェクトで参照されるマーカー、ナレッジ・モジュール、変数、順序などをすべてエクスポートし、シノニム・モードでインポートします。ナレッジ・モジュールをシノニム・モードでインポートする際の特別な注意については、シノニム・モードまたは複製によるインポートおよびオブジェクトIDへの影響に関する項を参照してください。
最後に、目的のインタフェースをエクスポートし、シノニム・モードで新規リポジトリにインポートします。
1つのOracle Data Integratorオブジェクトをエクスポートすることは、1つの単独のODIオブジェクトをあるリポジトリから別のリポジトリに転送することを意味します。
Oracle Data Integratorからオブジェクトをエクスポートするには:
適切なOracle Data Integratorナビゲータで、エクスポートするオブジェクトを選択します。
オブジェクトを右クリックし、「エクスポート」を選択します。
このメニュー項目が表示されない場合、このタイプのオブジェクトにエクスポート機能はありません。
「エクスポート」ダイアログで、表18-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを設定します。
表18-2 オブジェクトのエクスポート・パラメータ
プロパティ | 説明 |
---|---|
エクスポート・ディレクトリ |
エクスポート・ファイルが作成されるディレクトリ。 |
エクスポート名 |
エクスポートに付けられる名前。 |
子コンポーネント・エクスポート |
このオプションを選択すると、エクスポートするオブジェクトにリンクしているオブジェクトもエクスポートされます。これらのオブジェクトは、ツリー表示では、エクスポートしたオブジェクトの下に表示されます。このオプションは選択されたままにしておくことをお薦めします。詳細は、子コンポーネントを伴うオブジェクトのエクスポートを参照してください。 |
既存のファイルを警告なしで置換します |
このオプションを選択すると、既存のファイルはエクスポートのファイルによって上書きされます。エクスポート・ファイルと同じ名前のファイルがすでに存在している場合、そのファイルはエクスポート・ファイルによって上書きされます。 |
拡張オプション |
この一連のオプションを使用すると、XML出力ファイル形式をパラメータ化できます。デフォルト値のままにしておくことをお薦めします。 |
XMLバージョン |
エクスポート・ファイルに指定するXMLバージョン。XMLファイル・ヘッダーのパラメータxml versionの値です。
|
キャラクタ・セット |
エクスポート・ファイルに指定するエンコーディング。XMLファイル・ヘッダーのパラメータencodingの値です。
|
Javaキャラクタ・セット |
ファイル生成に使用されるJavaキャラクタ・セット。 |
少なくとも「エクスポート名」は指定する必要があります。
「OK」をクリックします。
オブジェクトがXMLファイルとして指定した場所にエクスポートされます。
「複数エクスポート」メニュー項目を使用すると、1つ以上のオブジェクトを一度にエクスポートできます。これにより、複数のODIオブジェクトを単一のzipファイルまたはディレクトリにエクスポートしたり、オブジェクトの既存のリストを再利用してエクスポートすることができます。
このような作業を行うためのより強力なメカニズムは、ソリューションの使用です。詳細は、17.4項「ソリューションの使用」を参照してください。
複数のオブジェクトを一度にエクスポートするには:
デザイナ、トポロジ、セキュリティまたはオペレータ・ナビゲータのツールバー・メニューから「複数エクスポート」を選択します。
「複数オブジェクトをエクスポート」ダイアログで、表18-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを指定します。
オブジェクトは、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、.xmlファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルとして保存」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
エクスポートするオブジェクトのリストを次のように指定します。
Oracle Data Integratorのナビゲータから複数のオブジェクトをエクスポート・リストにドラッグ・アンド・ドロップします。異なるナビゲータから複数のオブジェクトを一度にエクスポートできることに注意してください。
「オブジェクトのリストをロード」をクリックして、以前に保存したオブジェクトのリストをロードします。これは、オブジェクトの同じリストを定期的にエクスポートする場合に便利です。
オブジェクトの現在のリストを保存するには、「エクスポート・リストを保存」をクリックしてファイル名を指定します。ファイルがすでに存在している場合は、警告なしに上書きされます。
複数のオブジェクトを一度にインポートするには、ソリューションを使用する必要があります。詳細は、17.4項「ソリューションの使用」を参照してください。
インポートおよびエクスポートによって、オブジェクト(インタフェース、ナレッジ・モジュール、モデルなど)をあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。
ODIオブジェクトのインポート
Oracle Data Integratorのオブジェクトをインポートするには:
ナビゲータで、オブジェクトのインポート先となるオブジェクトまたはオブジェクト・ノードを選択します。
オブジェクトを右クリックし、「インポート」を選択して、インポートするオブジェクトのタイプを選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、18.1.3項「インポート・モード」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
XML形式のファイルが作業リポジトリにインポートされ、インポートしたオブジェクトがOracle Data Integratorのナビゲータに表示されます。
オブジェクトのインポート先となる親またはノードは、使用するインポート・モードによって異なります。「複製」モードを使用すると、オブジェクトは、インポート・オプションが選択された場所にインポートされます。シノニム・モードでのインポートの場合、オブジェクトは、インポート・ファイルでオブジェクトの親IDによって指定された親の下にインポートされます。
KMのインポート
Oracle Data Integratorにナレッジ・モジュールをインポートするには:
デザイナ・ナビゲータで、KMをインポートするプロジェクトを選択します。
プロジェクトを右クリックし、「インポート」→「ナレッジ・モジュールのインポート」の順に選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
「インポート・モード」を「複製」に設定します。詳細は、18.1.3項「インポート・モード」を参照してください。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
インポートするナレッジ・モジュール・ファイル(1つまたは複数)をリストから選択します。
「OK」をクリックします。
ナレッジ・モジュールが作業リポジトリにインポートされ、プロジェクトの「ナレッジ・モジュール」ノードの下に表示されます。
置換モードでのKMのインポート
通常、ナレッジ・モジュールは、「複製」モードで新規プロジェクトにインポートされます。
プロジェクトのKMを別のKMに置換し、すべてのインタフェースでその新規KMを自動的に使用するには、「置換のインポート」モードを使用する必要があります。置換モードでナレッジ・モジュールをインポートするには:
置換するナレッジ・モジュール・ファイルを選択します。
ナレッジ・モジュールを右クリックし、「置換のインポート」を選択します。
「オブジェクトの置換」ダイアログで、ナレッジ・モジュール・エクスポート・ファイルを指定します。
「OK」をクリックします。
現在のナレッジ・モジュールが新規ナレッジ・モジュールで置換されます。
警告: Oracle Data Integratorでナレッジ・モジュールを別のナレッジ・モジュールで置換すると、古いモジュールのオプションと一致するオプション名を使用して新規モジュールのオプションが設定されます。新規オプションは、デフォルト値に設定されます。 インタフェースでこれらの新規オプションの値を確認するとともに、新規KMを使用してインタフェースの設計と実行も確認することをお薦めします。 詳細は、18.1.3項「インポート・モード」で置換のインポート・モードの説明を参照してください。 |
リポジトリ・レベルでは、マスター・リポジトリや作業リポジトリをエクスポートおよびインポートできます。
マスター・リポジトリのエクスポート/インポート手順を実行すると、リポジトリ全体(トポロジ・ドメインおよびセキュリティ・ドメインを含む)をあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。
この操作は、エクスポートしたオブジェクトを既存のリポジトリにインポートする際、または新規マスター・リポジトリを作成する際に、トポロジ・ナビゲータで実行できます。
トポロジ・ナビゲータでのマスター・リポジトリのエクスポート
マスター・リポジトリのエクスポート時にエクスポートされるオブジェクトは、オブジェクト、メソッド、プロファイル、ユーザー、言語、バージョン(オプションが選択されている場合)、ソリューション(オプションが選択されている場合)、オープン・ツール、パスワード・ポリシー、エンティティ、リンク、フィールド、ルックアップ、テクノロジ、データ型、データ型の変換、論理エージェント、コンテキストおよび子オブジェクトです。
マスター・リポジトリをエクスポートするには:
トポロジ・ナビゲータのツールバー・メニューから、「エクスポート」→「マスター・リポジトリ」の順に選択します。
「エクスポート」ダイアログで、表18-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを設定します。
マスター・リポジトリおよびそのトポロジとセキュリティ設定は、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、または.xmlファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルにエクスポート」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
リポジトリに格納されているオブジェクトのすべての格納済バージョンをエクスポートする場合は、「バージョンのエクスポート」を選択します。エクスポートするリポジトリのサイズを削減し、無関係なプロジェクト作業の転送を回避するには、このオプションの選択を解除できます。
リポジトリに格納されているすべての格納済ソリューションをエクスポートする場合は、「ソリューションのエクスポート」を選択します。同じ理由により、このオプションの選択を解除することもできます。
「OK」をクリックします。
指定したエクスポート・ディレクトリにエクスポート・ファイルが作成されます。
マスター・リポジトリのインポート
エクスポートされたマスター・リポジトリのオブジェクトを既存のマスター・リポジトリにインポートするには:
トポロジ・ナビゲータのツールバー・メニューから、「インポート」→「マスター・リポジトリ」の順に選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、18.1.3項「インポート・モード」を参照してください。
ファイルをフォルダからインポートするか、ZIPファイルからインポートするかを選択します。
ファイル・インポート・フォルダまたはzipファイルを入力します。
「OK」をクリックします。
これで、インポートしたオブジェクトがマスター・リポジトリに格納されます。
以前のマスター・エクスポートを使用した新規マスター・リポジトリの作成
別のマスター・リポジトリのエクスポートを使用して新規マスター・リポジトリを作成するには:
「ファイル」→「新規」を選択して新規ギャラリを開きます。
新規ギャラリの「カテゴリ」ツリーで、「ODI」を選択します。
項目リストから、「マスター・リポジトリ・インポート・ウィザード」を選択します。
「OK」をクリックします。
マスター・リポジトリ・インポート・ウィザードが表示されます。
「データベース接続」で、次のようにパラメータを指定します。
ログイン: マスター・リポジトリに対して作成した表の所有者のユーザーID/ログイン。
JDBCドライバ: リポジトリをホストするテクノロジへのアクセスに使用するドライバ。
JDBC URL: リポジトリをホストするデータ・サーバーの完全なパス。
「JDBCドライバ」パラメータと「URL」パラメータは同期化され、デフォルト値はテクノロジによって異なります。
ユーザー: 表の所有者のユーザーID/ログイン。
パスワード: このユーザーのパスワード。
「リポジトリ構成」で、次のようにパラメータを指定します。
ID: デフォルトの0とは異なる新規マスター・リポジトリの特定のID。このIDは、リポジトリ間のインポートおよびエクスポートに影響を与えます。
警告: すべてのマスター・リポジトリには、異なる識別子が必要です。選択する識別子が既存のリポジトリの識別子と異なることを確認してください。 |
ZIPファイルを使用: 圧縮されたエクスポート・ファイルを使用する場合は、「ZIPファイルを使用」ボックスを選択し、「ZIPファイルのエクスポート」フィールドでマスター・リポジトリのエクスポートを含むファイルを選択します。
エクスポート・パス: 圧縮されていないエクスポートを使用する場合は、「エクスポート・パス」フィールドでエクスポートを含むディレクトリを選択します。
テクノロジ: リポジトリの基礎となるテクノロジをリストから選択します。
「テスト接続」をクリックして、マスター・リポジトリへの接続をテストします。
「情報」ダイアログが開き、接続が確立されたかどうかが表示されます。
「次へ」をクリックします。
パスワード記憶域の詳細を指定します。
エクスポートに定義された構成を使用する場合は、「エクスポートに指定されたパスワード記憶域構成の使用」を選択します。
エクスポートに定義された構成を使用しない場合は、「新規パスワード記憶域構成の使用」を選択し、次のオプションを選択します。
パスワードをOracle Data Integratorリポジトリに格納する場合は、「内部パスワード記憶域」を選択します。
JPS資格証明ストア・フレームワーク(CSF)を使用してデータ・サーバーおよびコンテキスト・パスワードを格納する場合は、「外部パスワード記憶域」を選択します。資格証明ストアにアクセスするには、表22-2の説明に従って「MBeanサーバー・パラメータ」を指定します。
パスワード記憶域の詳細は、22.3.1項「外部パスワード記憶域の設定」を参照してください。
マスター・リポジトリ・インポート・ウィザードで「終了」をクリックして、入力内容を確認します。
新規リポジトリが作成され、エクスポートしたコンポーネントがこのマスター・リポジトリにインポートされます。
トポロジまたはセキュリティをエクスポートしてからインポートすると、あるマスター・リポジトリから別のマスター・リポジトリにドメインを転送できます。
トポロジおよびセキュリティ設定のエクスポート
次のドメインをエクスポートできます。
トポロジ: トポロジ全体(論理アーキテクチャと物理アーキテクチャ。ローカル・リポジトリ、データ・サーバー、ホスト、エージェント、一般アクション、テクノロジ、データ型、論理スキーマおよびコンテキストを含みます)。
論理トポロジ: テクノロジ(接続、データ型または言語情報)、論理エージェント、論理スキーマ、アクションおよびアクション・グループ。
セキュリティ: オブジェクト、メソッド、ユーザー、プロファイル、権限、パスワード・ポリシーおよびホスト。
実行環境: テクノロジ、データ・サーバー、コンテキスト、一般アクション、ロード・バランス・エージェント、物理スキーマおよびエージェント。
トポロジ/セキュリティをエクスポートするには:
トポロジ・ナビゲータまたはセキュリティ・ナビゲータのツールバー・メニューから「エクスポート」を選択し、次のいずれかのオプションを選択します。
トポロジ
論理トポロジ
セキュリティ設定
実行環境
「エクスポート」ダイアログで、表18-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを指定します。
トポロジおよびセキュリティ設定は、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、または.xmlファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルにエクスポート」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したエクスポート・ディレクトリにエクスポート・ファイルが作成されます。
トポロジのインポート
トポロジ・エクスポートをインポートするには:
トポロジ・ナビゲータのツールバー・メニューから「インポート」を選択し、次のいずれかのオプションを選択します。
トポロジ
論理トポロジ
実行環境
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、18.1.3項「インポート・モード」を参照してください。
トポロジ・エクスポートをフォルダからインポートするか、Zipファイルからインポートするかを選択します。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したファイルがマスター・リポジトリにインポートされます。
セキュリティ設定のインポート
セキュリティ・エクスポートをインポートするには:
セキュリティ・ナビゲータのツールバー・メニューから、「インポート」→「セキュリティ設定」の順に選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、18.1.3項「インポート・モード」を参照してください。
セキュリティ・エクスポートをフォルダからインポートするか、Zipファイルからインポートするかを選択します。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したファイルがマスター・リポジトリにインポートされます。
作業リポジトリをインポートまたはエクスポートすると、すべての作業リポジトリのオブジェクトをあるリポジトリから別のリポジトリに転送できます。
作業リポジトリのエクスポート
作業リポジトリをエクスポートするには:
デザイナ・ナビゲータのツールバー・メニューから、「エクスポート」→「作業リポジトリ」の順に選択します。
「エクスポート」ダイアログで、表18-2の説明に従ってエクスポート・パラメータを設定します。
作業リポジトリおよびそのモデルとプロジェクトは、.xml
ファイルとしてディレクトリに直接エクスポートされるか、または.xmlファイルを含むzipファイルとしてエクスポートされます。zipファイルを生成する場合は、「ZIPファイルにエクスポート」を選択し、「ZIPファイル名」フィールドにzipファイルの名前を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したエクスポート・ディレクトリにエクスポート・ファイルが作成されます。
作業リポジトリのインポート
作業リポジトリをインポートするには:
デザイナ・ナビゲータのツールバー・メニューから、「インポート」→「作業リポジトリ」の順に選択します。
「インポート」ダイアログで、次の手順を実行します。
インポート・モードを選択します。詳細は、18.1.3項「インポート・モード」を参照してください。
作業リポジトリをフォルダからインポートするか、Zipファイルからインポートするかを選択します。
「ファイル・インポート・ディレクトリ」を入力します。
「OK」をクリックします。
指定したファイルが作業リポジトリにインポートされます。
この機能を使用すると、任意のディレクトリに技術環境の詳細を含むカンマ区切り(.csv
)ファイルを生成できます。この情報は、サポート用として役立ちます。
このファイルの形式はカスタマイズできます。
技術環境ファイルを生成するには:
トポロジ・ナビゲータのツールバー・メニューから、「エクスポート」→「技術環境」の順に選択します。
「技術環境」ダイアログで、表18-3の説明に従ってエクスポート・パラメータを指定します。
表18-3 技術環境のエクスポート・パラメータ
プロパティ | 説明 |
---|---|
エクスポート・ディレクトリ |
エクスポート・ファイルが作成されるディレクトリ。 |
ファイル名 |
|
拡張オプション |
この一連のオプションを使用すると、XML出力ファイル形式をパラメータ化できます。デフォルト値のままにしておくことをお薦めします。 |
キャラクタ・セット |
エクスポート・ファイルに指定するエンコーディング。XMLファイル・ヘッダーのパラメータencodingの値です。
|
フィールド・コード |
生成される各レコードの最初のフィールドには、行に存在する情報の種類を識別するためのコードが含まれます。これらのコードは、必要に応じてカスタマイズできます。
|
レコード・セパレータ、フィールド・セパレータ |
これらのセパレータは、ファイル内のレコード(行)、および1レコード内のフィールドを区切る文字を定義します。 |
「OK」をクリックします。