この章では、mod_plsqlの設定および使用方法について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
mod_plsqlを実行する前に、次の前提条件を満たしている必要があります。
mod_plsqlで必要なPL/SQL Web ToolkitパッケージをロードするデータベースのSYSユーザー・パスワードが必要です。
mod_plsqlを接続するデータベースが稼働している必要があります。
Oracle HTTP Server mod_plsqlは、OWAパッケージのバージョン10.1.2.0.9とともに出荷されます。
インストール後に、Oracle HTTP Serve mod_plsqlを製品には含まれていないデータベースで使用する必要がある場合は、owaload.sql
スクリプトを使用して、追加の必須パッケージを手動でインストールする必要があります。
注意: Exportユーティリティを使用して全データベースのエクスポートを実行した場合でも、OWALOAD.SQL スクリプトをSYSで実行して、新規のターゲット・インスタンスにmod_plsqlを再インストールする必要があります。インポート/エクスポート・メカニズムでは、SYS内のオブジェクトはインポートされないため、PL/SQLツールキットをSYSにインストールする必要があります。 |
owaload.sql
ファイルが入っているディレクトリに移動します。このディレクトリはORACLE_HOME\ohs\mod_plsql\owa
です。
SQL*Plusを使用して、SYSユーザーでOracle Databaseにログインします。
select owa_util.get_version from dual;
次の問合せを実行して、現在インストールされているOWAパッケージのバージョンを確認できます。
問合せに成功しても、10.1.2.0.4より前のバージョンが表示される場合は、新しいバージョンのOWAパッケージをインストールすることをお薦めします。
問合せに失敗した場合は、OWAパッケージがインストールされていないか、かなり古いバージョンのOWAパッケージが実行されています。新しいOWAパッケージをインストールするか、新バージョンにアップグレードすることをお薦めします。
注意: 古いOWAパッケージの検出方法については、付録A「よくある質問」の「データベースに重複してインストールされているOWAパッケージを検出してクリーンアップするには、どうすればよいですか。」を参照してください。 |
SQLプロンプトで、次のコマンドを実行します。
@owaload.sql log_file
表1-1に、必須パッケージのインストール時のパラメータを示します。
ログ・ファイルを調べて、エラーがないことを確認します。
注意: owaload スクリプトは、データベース内にあるOWAパッケージの既存のリリースをチェックし、次の場合にのみ新しいバージョンをインストールします。
|
手動で再コンパイルします。
注意: OWAパッケージをインストールすると、依存オブジェクトがすべて無効になることがあります。このパッケージは最初のアクセス時に自動的に再コンパイルされますが、再インストール後に手動で再コンパイルすることをお薦めします。 |
インストール後に、Select owa_util.get_version from dual;
を実行して、OWAパッケージのバージョンをチェックします。表示されたバージョンが10.1.2.0.4以上であることを確認してください。
次へのパブリック・アクセスが付与されたことに注意してください。
OWA_CUSTOM
OWA
HTF
HTP
OWA_COOKIE
OWA_IMAGE
OWA_OPT_LOCK
OWA_PATTERN
OWA_SEC
OWA_TEXT
OWA_UTIL
OWA_CACHE
WPG_DOCLOAD
OWA_MATCH
次のパブリック・シノニムが作成されていることにも注意してください。
OWA_CUSTOM用のOWA_CUSTOM
OWA_CUSTOM用のOWA_GLOBAL
OWA用のOWA
HTF用のHTF
HTP用のHTP
OWA_COOKIE用のOWA_COOKIE
OWA_IMAGE用のOWA_IMAGE
OWA_OPT_LOCK用のOWA_OPT_LOCK
OWA_PATTERN用のOWA_PATTERN
OWA_SEC用のOWA_SEC
OWA_TEXT用のOWA_TEXT
OWA_UTIL用のOWA_UTIL
OWA_CUSTOM用のOWA_INIT
OWA_CACHE用のOWA_CACHE
WPG_DOCLOAD用のWPG_DOCLOAD
OWA_MATCH用のOWA_MATCH
Oracle Portalリポジトリに対してOracle Fusion Middleware中間層を実行するには、以下の手順を実行する必要があります。
Oracle Enterprise Managerを使用して、Oracle PortalリポジトリとOracle Application Server Single Sign-Onリポジトリのために、2つのPortalスタイルのDADを作成します。
各DADの構成を編集し、PlsqlCompatibilityMode
を1
に設定します。DAD構成を編集するには、次の手順に従います。
ORACLE_INSTANCE\config\OHS\ohs1\mod_plsql\dads.conf
ファイルを編集します。
Oracle PortalリポジトリとOracleAS Single Sign-On Serverリポジトリに接続するために使用するDADを探します。
DADに次の行を追加します。
PlsqlCompatibilityMode 1
次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを再起動します。
ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl restartproc type=ohs
注意: 9.0.xとそれ以降のバージョンのOracle Portalリポジトリにアクセスするために使用するDADに対してPlsqlCompatibilityMode を設定すると、ドキュメント名にスペースまたはプラス(+)記号があり、Portalドキュメント表に掲載されているドキュメントをダウンロードすることができなくなります。こうしたドキュメントにアクセスするとエラーが発生し、「HTTP 404 - File not found」が表示されます。 |
警告: バックエンドOracle Portalリポジトリを9.0.x以降のバージョンにアップグレードすると、DADから |
DADからのPlsqlCompatibilityModeフラグの削除
バックエンドOracle Portalリポジトリを9.0.x以降のバージョンにアップグレードした後、DADからPlsqlCompatibilityMode
フラグを削除するには、次の手順を実行します。
ORACLE_INSTANCE\config\OHS\ohs1\mod_plsql\dads.conf
ファイルを編集します。
バージョン9.0.x以降のOracle PortalリポジトリとOracle Application Single Sign-On Serverリポジトリに接続するために使用するDADを探します。
DADの次の行を削除します。
PlsqlCompatibilityMode 1
次のコマンドを実行してOracle HTTP Serverを再起動します。
ORACLE_INSTANCE\bin\opmnctl restartproc type=ohs
Web対応のPL/SQLアプリケーションにアクセスするには、まず、mod_plsql用にPL/SQLデータベース・アクセス記述子(DAD)を構成します。DADは、mod_plsqlがデータベース・サーバーに接続してHTTPリクエストを実行する方法を指定する値のセットです。DADには、接続詳細の他、データベースでの各種操作およびmod_plsql全般にとって重要な構成パラメータが含まれています。mod_plsqlの構成パラメータの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』の「mod_plsql」を参照してください。
mod_plsqlの構成方法は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』の「mod_plsql」を参照してください。
Fusion Middleware Controlを使用して、mod_plsqlを構成および監視することができます。mod_plsql構成にアクセスするには、Oracle HTTP Serverコンポーネントの「サーバーの詳細構成」ページを使用します。 このページからDAD情報とキャッシュ設定を構成することができます。
mod_plsqlを監視および構成するには、次のファイルを使用します。
dads.conf: 既存のデータベース・アクセス記述子(DAD)の状態を表示します。このファイルを使用してDADを編集することもできます。『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』も参照してください。
Oracle Enterprise Manager 11g Fusion Middleware Controlを使用したmod_plsqlの構成
「mod_plsqlサービス」ページを表示する手順
Oracle Enterprise Manager 11g Fusion Middleware Controlにアクセスします。
Fusion Middleware Controlで、Oracle HTTP Serverとmod_plsqlがインストールされているOracle Fusion Middlewareのホームページに移動します。
システム・コンポーネント表の「HTTP_Server」をクリックして、Oracle HTTP Serverのホームページに移動します。
「管理」をクリックし、「詳細構成」をクリックします。
「サーバーの詳細構成」ページが表示されます。「ファイルの選択」オプションからファイルを選択し、「実行」をクリックします。
mod_plsqlは、HTTPを介してPL/SQLアプリケーションを起動することのできるOracle HTTP Serverモジュールです。Oracle HTTP Serverモジュールであるため、mod_plsqlのロギングはOracle HTTP Serverを介して行われます。
ロギングは、構成ファイルhttpd.conf
のLogLevel
パラメータで制御されます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。
mod_plsqlログ・ファイルの内容
mod_plsqlの診断情報の場所は、httpd.conf
ファイルのOracle HTTP Serverパラメータによって決定されます。パラメータの一般的な値は次のとおりです。
"${ORACLE_INSTANCE}/diagnostics/logs/${COMPONENT_TYPE}/${COMPONENT_NAME}/error_log"
Oracle HTTP Serverエラー・ログには、次の2つのタイプのmod_plsqlメッセージが表示されます。
標準のmod_plsqlメッセージ
パフォーマンスのmod_plsqlメッセージ
関連項目: 『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』 |
標準のmod_plsqlメッセージ
Oracle HTTP Serverエラー・ログに示される標準のmod_plsqlメッセージの例は、次のとおりです。
[Thu Jun 30 08:34:20 2005] [warn] mod_plsql: 'PlsqlCacheCleanupSize' is deprecated.
標準のmod_plsqlメッセージの内容は次のとおりです。
日付および時間: Thu June 30 08:34:20 2005
メッセージ・レベル: warn
このメッセージがmod_plsql由来であることを示す記述: mod_plsql
メッセージ・テキスト: 'PlsqlCacheCleanupSize' is deprecated.