ページ・ポートレットがモバイル・デバイスに正しく表示されません。
モバイル・ポータルに対するページ・ポートレットの値はある程度制限されます。モバイル・デバイスでのページ・ポートレットの動作が直感的でない場合、モバイル・ポートレットの作成時にページ・ポートレットの使用を避けることが最善です。
サービス・エラー・メッセージを受け取ります。
Oracle Portalへのログイン時にメッセージを受け取った場合は、前の項を参照してください。それ以外の場合にこのエラーが発生した場合は、OracleAS Wirelessサーバーの動作を調査する必要があります。
最初に、サービスがサーバーで実行できるかどうかを判断します。たとえば、OracleAS Wirelessのサンプルをモバイル・デバイスまたはシミュレータから実行できるかを確認します。実行できない場合、一般的にインストールに構成の問題があると考えられます。
OracleAS Wirelessのサンプルが実行できる場合は、OracleAS Wirelessサーバーのsys_panama.log
エラー・ログの内容を確認します。このログ・ファイルはORACLE_HOME/wireless/logs
または/var/tmp
にあります。ログ・ファイルには、問題が発生したサービス(この場合はOracle Portal)のレスポンスの情報が記録され、サービスがエラー・ステータスを戻しているか、無効なOracleAS Wireless XMLを戻しているかが示されます。この情報をOracle HTTP Serverプロセスのaccess_log
の情報と関連付けて、失敗したリクエストを探します(たとえば、サーブレット・リクエストまたはmod_plsqlリクエスト)。この調査で明らかになった内容によっては、Oracleサポート・サービスに連絡する必要があります。
エラー・メッセージ「Oracle Portal がリクエストを処理する際に一時的なエラーが発生しました。(id=<nnnnn>)」を受け取ります。
このエラー・メッセージは、Parallel Page Engine(PPE)によって生成されます。PPEは十分にモバイルに対応しており、エラー時には、タイプtext/vnd.oracle.mobilexml
のエラー・ドキュメントを生成します。PPEは、データベースからページ・メタデータをフェッチしようとするときに、最もエラーが発生しやすくなります。通常、メタデータにはエラーの処理方法をPPEに示す情報が含まれます。ただし、PPEによるメタデータへのリクエストに対するデータベースのレスポンスが、有効なメタデータ・ドキュメントでない場合、または明らかなエラー・ドキュメントである場合、ユーザーに対してPPE自身がエラー・ドキュメントを生成する必要があります。
標準デスクトップ・ブラウザ用のエラー・ドキュメントを生成するとき、PPEは、データベースへのメタデータ・コールで生成されたエラー・ドキュメントをそのまま使用して、エンド・ユーザーに渡します。デスクトップ・ブラウザは、多数のコンテンツ・タイプを処理できます。処理できないコンテンツ・タイプについては、通常、ディスクに保存するためのドキュメントを要求します。ただし、モバイル・ユーザーの場合これが適切ではない場合があり、できないこともあります。このため、モバイル・リクエスト用のエラー・ドキュメントはOracleAS Wireless XMLであることが必要です。
このように、PPEがモバイル・リクエストを処理しているときに、データベースがメタデータではなくエラー・ドキュメントを生成し、それが有効なOracleAS Wireless XMLでない場合、PPEは次の動作を行います。
ドキュメントをWLS_PORTAL-diagnostic.log
(MW_HOME\user_projects\domains\<DomainName>\servers\WLS_PORTAL\logs
)に書き込みます。
エラーに一意のID番号を割り当てます。
「Oracle Portal がリクエストを処理する際に一時的なエラーが発生しました。(id=<nnnnn>)」という標準エラー・テンプレートをユーザーに渡します。
ユーザーがそのようなレスポンスを報告した場合は、ポートレット・エラー・ログ・ファイルで文字列「log errorID = <nnnnn>」(<nnnnn>はエンド・ユーザーに報告されたのと同じ番号)を検索します。この情報を使用して、Oracle Portalの標準トラブルシューティング分析に従います。この方法がうまくいかない場合は、モバイル・デバイスまたはシミュレータと標準デスクトップ・ブラウザからアクセスした際のポータルの動作について、Oracleサポート・サービスに問い合せてください。
モバイル・ページで_debug URLパラメータを使用するにはどうすればよいですか。
_debug
URLパラメータをページURLの最後に付けると、表示されるコンテンツに、ページの構築に関するタイミングの情報を補足することができます。たとえば、「最近使用したオブジェクト」を含むページのURLの最後に_debug
URLを付けると、次の情報がページに追加されます。
Information for Portlet 6,255 Portlet Timing: 624 msecs (wait=0) Timing Status: XSLT Timing: null msecs Caching information of portlet: Portlet Cache status: Web Cache:- MISS,NEW [M], File System Cache:- MISS,NEW From Cache: Web Cache:- Cache Expires: 86400 secs, Age in Cache: 0 secs, File System Cache:= None From Portlet: Cache Key: 2002:04:22:329370|1|5, Cache
ページへのモバイル・ブラウザ・アクセスのためにこの処理を実行することは、標準デスクトップ・ブラウザ・アクセスのように単純ではありません。主な理由は次の2点です。
モバイル・デバイスがポータルにアクセスするために使用するURLは、Oracle PortalではなくOracleAS Wirelessサービスを参照しているため、モバイル・ブラウザで_debug=1
をURLに付けるだけでは機能しません。
この情報を生成するメカニズム(データベースではなくPPEの動作)のため、モバイル・ページ内にその他の情報を追加できません。追加すると、生成されるページが無効なOracleAS Wireless XMLになるためです。
したがって、モバイル・ページで_debug
パラメータを使用するには、次のようにする必要があります。
OracleAS Wirelessサーバーで、デフォルトのOracle Portalサービスについて登録されているポータルのホーム・プロシージャ(http://host.domain:port/pls/portal/PORTAL.home
)ではなく、ページを直接参照する新しいサービス(http://host.domain:port/portal/page/MyPageGroup/MyPage?_debug=1
)を作成します。
モバイル・デバイスで、Oracle Portalサービスではなく、この新しいサービスをリクエストします。
これらの操作について記録されるパフォーマンス情報のポートレット・ログを確認します。
これらの操作の出力は、サーブレット・ログに記録され、次のような形式になります。
4/23/02 5:38 AM portal: [perf] Information for Portlet 33,31071. Portlet Timing: 234 msecs (wait=0) Timing Status: XSLT Timing: null msecs Caching information of portlet: Portlet Cache status: <I>Web Cache:-</I> MISS,NON-CACHEABLE [N], <I>File System Cache:-</I> MISS,NEW From Cache: <I>Web Cache:-</I> -, <I>File System Cache:-</I> None From Portlet: Cache Key: NORMAL, Cache Level: USER 4/23/02 5:38 AM portal: [perf] Information for Page 33%2C31060%2C33_31062 Elapsed Time: 2470 msecs Page meta-time 7 msecs (wait = 994) Page meta Cache Status: <I>Web Cache:-</I> MISS,NON-CACHEABLE [N], Cache Expires: null secs, Age in Cache: null secs , <I>File System Cache:-</I> MISS,NEW Login meta-time 1227 msecs (wait = 1) Login meta Cache Status: <I>Web Cache:-</I> MISS,NON-CACHEABLE [N], Cache Expires: null secs, Age in Cache: null secs
Oracleサポート・サービスに問い合せる場合、どのような情報を用意する必要がありますか。
モバイルに関する問題についてOracleサポート・サービスに問い合せる際に、行うべき操作と用意しておく情報を次のチェックリストに示します。
エラーの症状(たとえば、エラー・メッセージ、レスポンスの欠落、空白画面)。
エラーが発生した状況。
ユーザーがログインしていたかどうか。
すべての認証済ユーザーに同じ問題が発生しているか。
パブリック・ユーザーにも同じ問題が発生しているか。
問題が発生したのはいつか。次のいずれか。
ログイン時。ログインのどの時点かを特定する。ユーザーがログイン・リンクを使用したか、他の方法を使用したか。
ページの表示中。ページ構造を示す。ポートレットでタイトルのパーソナライズが許可されているか。標準デスクトップ・ブラウザを使用してページをプレビューできるか(つまり、通信ネットワークにOracleAS Wirelessがなくてもプレビューできるか)。
個々のポートレットの表示中。
問題が発生しているのがすべてのモバイル・ページか、1ページまたは一部のページか。
Oracle PortalおよびOracleAS WirelessのアクセスがWebCache対応か。
可能であれば、OracleAS Wirelessデバッグ・ツールでPortalサービスを実行する(これには特定のOracleAS Wirelessアクセスが必要)。
次のいずれかのログに問題が記録されているか。
Oracle HTTP Serverログ: ORACLE_INSTANCE/diagnostics/logs/OHS/ohs1/access_log
PPE Serverログ: MW_HOME/user_projects/domains/<DomainName>/servers/WLS_PORTAL/logs/WLS_PORTAL-diagnostic.log