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Oracle® Real User Experience Insightインストレーション・ガイド
リリース11.1 for Linux x86-64
B63040-01
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A 汎用データベース・インスタンスの設定

この付録では、Oracle Linux 5.xまたはRedHat Enterprise Linux 5.x以外のプラットフォーム上で実行しているRUEIレポータで使用するOracleデータベース・インスタンスの設定方法を説明します。RUEIはOracleデータベースのバージョン11gR1および11gR2をサポートしています。

この付録では、詳細な手順の説明ではなく、汎用データベース・インスタンスで必要な手順を説明しています。したがって、Oracleデータベースの実践的な知識が必要です。

プラットフォームのサポート

リモート・データベースのデプロイメント用に各種のプラットフォームがサポートされていますが、比較的少数ユーザーによる大量クエリー用に設計された高性能なシングル・スレッド・プラットフォームを使用すれば、最適なデプロイメント・ソリューションを実現できます。

概要

完了後、次のパラメータと設定を新しいOracleデータベース・インスタンス用に指定する必要があります。

次の各項では、これらの要件ごとに詳細を説明します。

データベース・インスタンスの作成

次の説明では、Oracleデータベース・インスタンスをコマンド行で作成することを想定しています。ただし、適切なユーティリティを使用して、必要なパラメータを指定できます。次の内容と一致している必要があります。

dbca -silent -createDatabase -gdbName RUEI_DB_INST -sid RUEI_DB_INST \
-characterSet AL32UTF8 -templateName Data_Warehouse.dbc -databaseType DATA_WAREHOUSING \
-redoLogFileSize 500 -initParams recyclebin=off -initParams audit_trail=none

圧縮テーブルスペースの使用

パフォーマンス上の理由から、圧縮テーブルスペースを使用することを強くお薦めします。次のコマンド行の指示を使用して、USERSテーブルスペースでの圧縮を有効にできます。

alter tablespace USERS default compress;

必要なデータベース・サイズは200GB(以上)です。必要なディスク領域は、指定されたレポータ・データ保存ポリシーによって異なります(構成一般、次に詳細設定、そしてレポータ・データ保存ポリシーを選択)。

ほとんどのRUEIデプロイメントでは、USERSテーブルスペースに複数のデータファイルが必要になります。デフォルトのデータファイル場所が使用されますが、データファイルに別な場所を指定できる点に注意してください。次のコマンドを使用して、追加のデータファイルを追加します。

alter tablespace USERS add datafile 'user02.dbf' size 5M autoextend on;

つ以下のテーブルスペースの作成

USERSテーブルスペース以外に、RUEIレポータ・システムには3つの追加テーブルスペースを作成する必要があります。

これら3つのテーブルスペースの名前は固定されており、変更できない点に注意してください。必要なテーブルスペースは次のコマンドを使用して作成できます。

create tablespace UXCONF datafile 'uxconf01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress;
create tablespace UXSTAT datafile 'uxstat01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress;
create tablespace UXTEMP datafile 'uxtemp01.dbf' size 5M reuse autoextend on default compress;

DRCP接続プール

パフォーマンス上の理由から、データベースへのすべての接続に共有プールを使用することを強くお薦めします。次の例はデータベースの共有プールの起動方法を示しています。

exec dbms_connection_pool.start_pool;
exec dbms_connection_pool.configure_pool(inactivity_timeout=>3600, max_think_time=>3600);

Oracleデータベースのスケジュール変更

デフォルトでは、Oracleデータベースの保守タスクは22:00に実行するように設定されています。これはデータベース全体のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことがあります。したがって、監視する環境内でのトラフィック量によっては、トラフィック/ロード量の少ない時間帯(たとえば03:00)に、この種の保守タスクのスケジュールを変更する必要があるかもしれません。予定された保守タスクのスケジュール変更方法については、次の場所にある『Oracle Database管理者ガイド』をを参照してください。

http://download.oracle.com/docs/cd/B28359_01/server.111/b28310/memory003.htm#ADMIN11200

RUEIデータベース・ユーザーの作成

この項では、RUEIデータベース・ユーザーの作成と割り当てる必要がある権限について説明します。RUEIデータベース・ユーザーは、RUEI_DB_USERの設定(/etc/ruei.confファイル内)で指定され、最小限の権限が与えられます。ただし、dbms_crypto権限は、コレクタが使用しているSSLプライベート・キーの暗号化に必要な点に注意してください。さらに、RUEIは通常無人の7x24環境で稼動するので、PASSWORD_LIFE_TIME権限を無限に設定しておく必要があります。次の例は、RUEIデータベース・ユーザーを最小限の権限で作成できる様子を示したものです。

create user RUEI_DB_USER
         identified by PASSWORD
         default tablespace USERS
         temporary tablespace TEMP
         profile DEFAULT
         quota 200G on USERS;

alter user RUEI_DB_USER
         quota unlimited on UXCONF
         quota unlimited on UXSTAT
         quota unlimited on UXTEMP;

alter profile DEFAULT
         limit PASSWORD_LIFE_TIME unlimited;

grant    create session,
         create sequence,
         create table,
         create trigger
         to RUEI_DB_USER;

grant execute on dbms_crypto to RUEI_DB_USER;

接続データの設定

Oracleデータベースを定義したら、接続データの設定が必要です。これには、RUEIホーム・ディレクトリ(RUEI_DATA)内に、sqlnet.oraおよびtnsnames.oraという2つのファイルが必要です。

次の例は、sqlnet.oraファイルの内容を示しています。

NAMES.DIRECTORY_PATH = (TNSNAMES)
SQLNET.WALLET_OVERRIDE = TRUE
WALLET_LOCATION = (SOURCE=(METHOD=FILE)(METHOD_DATA=(DIRECTORY=/var/opt/ruei)))
DIAG_SIGHANDLER_ENABLED = FALSE

DIRECTORY設定が、/etc/ruei.confファイルで指定されたRUEIデータ・ファイル(RUEI_DATA)を示していることを確認してください。

次の例は、tnsnames.oraファイルの内容を示しています。

uxinsight=(DESCRIPTION=
  (ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=localhost.localdomain)(PORT=1521)))
  (CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=ruei)(SERVER=POOLED)))

上記の例では、uxinsight/etc/ruei.confファイルで指定されたデータベースの別名(RUEI_DB_TNSNAME)です。HOST設定がご使用のデータベースを示していることを確認してください。ホスト名を指定する場合は、/etc/hostsの設定でも指定されていることを確認してください。ただしIPアドレスも指定できます。

Oracleウォレットの設定

RUEIの処理部分では、Oracleデータベースへの非対話式のアクセスが必要です。このために、Oracle autologinウォレットを使用してパスワードを安全に保存します。

次のコマンドを使用して、データベース・システム上にOracleウォレットを作成します。

mkstore -wrl /dev/shm -create

ウォレット・パスワードの入力を求められます。

(空の)ウォレットを作成したら、次のコマンドを使用して、RUEI_DB_TNSNAMEおよびRUEI_DB_USERの資格証明をOracleウォレットに追加する必要があります。

mkstore -wrl /dev/shm -createCredential RUEI_DB_TNSNAME RUEI_DB_USER

ewallet.p12およびcwallet.ssoという2つのウォレットをレポータ・システム上のRUEI_DATAディレクトリに移動する必要があります。両方のファイルがRUEI_USERとRUEI_GROUPの所有権を持っている必要があります。ewallet.p12はRUEI_USERだけに読取り可能で、cwallet.ssoはRUEI_USERとRUEI_GROUPの両方で読取り可能な必要があります。Linuxでは、次のコマンドを発行することでこれが可能です。

chown RUEI_USER:RUEI_GROUP *wallet*
chmod 600 ewallet.p12
chmod 640 cwallet.sso

Oracleデータベース・インスタンスが正しく設定されると、パスワードを入力しなくてもデータベースに入れるようになるはずです。レポータ・システム上のRUEI_USERは、次のようにデータベース・インスタンスにアクセスできます。

sqlplus /@RUEI_DB_TNSNAME

この手順が失敗する場合は、この付録に記載した情報を慎重に確認してからRUEIのデプロイメントに進んでください。