Oracle® Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Editionインテグレーターズ・ガイド 11g リリース1(11.1.1) B63033-01 |
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この章では、Oracle BI EEをOracle Siebel CRMに埋め込む方法について説明します。この章の内容は次のとおりです。
「Siebel CRMにナビゲート」アクションをビルドして使用するには、Oracle Siebel CRMアプリケーションにOracle Business Intelligenceを埋め込み、必要となるアクション・フレームワークの構成を実行しておく必要があります。「Siebel CRMにナビゲート」アクション・タイプを使用できるようにアクション・フレームワークを構成する方法の詳細は、「アクション・フレームワークの構成」を参照してください。
たとえば、Oracle Siebel Web Extension(SWE)とOracle Business Intelligenceプレゼンテーション・サービスをそれぞれ別のWebサーバー上で実行する場合は、なんらかのネットワーク処理または負荷分散メカニズムを使用して、2台のマシンに対する単一の論理ドメイン(または仮想IPアドレス)を作成する必要があります。これを実現する方法の1つは、サポートされるHTTPサーバー(Oracle HTTP Serverなど)をインストールすることです。次に、Siebel CRM アプリケーション(SWE)およびOracle Business Intelligenceへのエントリ・ポイントに対し、HTTPサーバーを構成します。これはリバース・プロキシが構成されることを意味し、クライアント・ブラウザからは、Oracle Siebel CRMとOracle Business Intelligenceの両方が同一マシン上で処理されているように見えます。
HTTPサーバーのプロキシ設定が完了したら、Oracle Siebel CRMの管理設定を更新して、HTTPサーバーをNQHOSTおよびNQHOSTHOME変数にマップする必要があります。最後に、Oracle BI EE analyticsディレクトリへの正しいフォーマットによる参照が、各URLに含まれていることを確認する必要があります。
ここでは、Oracle HTTP Serverのプロキシ設定を構成して、リバース・プロキシを設定する手順について説明します。これにより、クライアント・ブラウザからは、Oracle BI EEとOracle Siebel CRMアプリケーションが同一マシン上で実行されているように見えます。HTTPサーバーはクライアント・ブラウザからのリクエストを、適切なマシンにルーティングします。HTTPサーバーは、Oracle Siebel CRMサーバーと同じポート上で実行される必要があることに注意してください。
この手順ではOracle HTTP Serverが使用されていることを想定していますが、サポートされる任意のHTTPサーバーを使用して、Oracle BI EEをOracle Siebel CRMに埋め込むことができます。
本番環境で作業している場合は、基礎となるビジネス・インテリジェンス・オブジェクトにユーザーが直接アクセスできないように、HTTPサーバーにセキュリティ・ポリシーを追加することをお薦めします。
Oracle HTTP Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Web Tierクイック・インストレーション・ガイド』を参照してください。Oracle HTTP Serverの構成と保護の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。
Oracle HTTP Serverのプロキシ設定を構成するには:
Oracle HTTP Serverのmod_wl_ohs.confファイルを開きます。
次のプロキシ・リクエスト情報を構成ファイル内に挿入します。詳細は、次の例を参照してください。
ProxyRequest Off <Proxy*> Order deny,allow Allow from all </Proxy*>
Location/Oracle's Siebel CRM subdirectory ProxyPass http://location of Oracle's Siebel CRM server/ Oracle's Siebel CRM subdirectory ProxyPassReverse http://location of Oracle's Siebel CRM server/ Oracle's Siebel CRM subdirectory /Location Location/Oracle BI EE subdirectory ProxyPass http://location of Oracle BI EE server/ Oracle BI EE subdirectory ProxyPassReverse http://location of Oracle BI EE server/ Oracle BI EE subdirectory /Location
構成ファイルを保存して閉じます。
Oracle HTTP Serverから完全修飾名を使用してOracle Siebel CRMにログインし、構成をテストします。
例
次のプロキシ構成例を参考にしてください。
ProxyRequests Off <Proxy *> Order deny,allow Allow from all </Proxy> <Location /sales_enu> ProxyPass http://myserver.oracle.com/sales_enu ProxyPassReverse http://myserver.oracle.com/sales_enu </Location> <Location /analytics> ProxyPass http://myserver:9704/analytics ProxyPassReverse http://myserver:9704/analytics </Location>
ここでは、Siebelアプリケーションの設定を更新し、HTTPサーバーをNQHOSTおよびNQHOSTHOME変数にマップする手順について説明します。
管理設定の処理方法の詳細は、Siebel製品のドキュメントを参照してください。
Siebelアプリケーションを構成するには:
Siebelアプリケーションの管理→統合タブにナビゲートします。
ホスト管理フレームにナビゲートします。
仮想名列から、NQHOSTおよびNQHOSTNAMEを特定します。
「名前」列の名前を、Oracle BIプレゼンテーション・サービスを提供しているHTTPサーバーのホスト名に更新します。これは、Oracle HTTP Serverのmod_wl_ohs.confファイルで指定したロケーション名です。この場所の詳細は、「Oracle HTTP Serverの構成」を参照してください。
HTTPサーバーが80以外のポートで実行されている場合は、ポート番号を指定する必要があります。
この手順を使用して、Oracle Siebel CRM内の各シンボリックURLに、Oracle BI EE /analyticsディレクトリへの適切にフォーマットされた参照が含まれていることを確認します。
Siebel URLを変更するには:
Siebelアプリケーションの管理→統合タブにナビゲートします。
シンボリックURLの管理フレームにナビゲートします。
クエリーをクリックし、URL列から「*Analytics*」を検索します。この検索基準に一致するURLのリストが返されます。
/Analytics(先頭が大文字のA)を含むすべてのビジネス・インテリジェンス・オブジェクトURLを、/analytics(先頭が小文字のa)に変更します。