この章では、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントのアップグレード時またはパッチ・セット適用時における、カスタム(またはクライアント)アプリケーションとの相互運用性に関する考慮事項について説明します。内容は次のとおりです。
第4.2項「Oracle WebLogic Serverとカスタム・アプリケーションおよびクライアント・アプリケーションとの相互運用性」
第4.3項「Oracle SOA Suiteとカスタム・アプリケーションおよびクライアント・アプリケーションとの相互運用性」
Oracle Application Server 10gからOracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする場合、または既存のOracle Fusion Middleware 11g環境にパッチを適用する場合、次の定義に該当するカスタム・アプリケーションへの影響を考慮する必要があります。
JDeveloperを使用して作成されたアプリケーション
その他のIDEを使用して作成されたアプリケーションで、Oracle Fusion MiddlewareのPublic Java APIのいずれかを使用しているもの
具体的に、この項の内容は次のような場合に該当します。
カスタム・アプリケーションを作成して、Oracle Application Server 10gまたはOracle Fusion Middleware 11gにデプロイしている場合
Oracle Application Server 10gまたはOracle Fusion Middleware 11gにデプロイされているアプリケーションと相互作用するクライアント・アプリケーションを作成した、または保守する場合
Oracleは、 Fusion Middlewareの現行バージョンとそのバージョンに適用するパッチ・セット更新との互換性をバイナリレベルおよびソースレベルでサポートしようとしています。パブリック・インタフェースで非互換性の問題が生じる場合については、次のサイトにある関連するAPIリファレンス・ガイドに記載されています。http://download.oracle.com/docs/cd/E14571_01/ref.htm
これらのパッチ・セットおよびアップグレードを導入しているビジネス・アプリケーションは、必ず通常のリリース・プロセスでテストを行い、リグレッションがないようにすることをお薦めします。
通常、Oracle WebLogicパッチ・セットの適用では、カスタム・アプリケーションまたはクライアント・アプリケーションに追加の変更を加える必要はありません。ただし、アップグレード時には、いくつかの変更を加える必要があります。
WebLogic Serverの互換性の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverアップグレード・ガイド』のWebLogic Server 10.3.1と以前のリリースとの互換性に関する項を参照してください。
この項では、アップグレードしたOracle SOA Suite 10gアプリケーションとそれに依存するクライアント・アプリケーションとの相互運用性について説明します。
Oracle SOA Suiteアプリケーションを11gにアップグレードする場合、クライアント・アプリケーションを確認し、そのクライアントに変更を加えてからアップグレードされたOracle SOA Suiteアプリケーションと相互運用できるようにする必要があります。
場合によっては、クライアントとOracle SOA Suite 11gが連携できるようになるには、パッチが必要になることもあります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite、WebCenterおよびADFアップグレード・ガイド』のOracle SOA Suiteクライアント・アプリケーションのアップグレードに関する項を参照してください。