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Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド
11g リリース1 (11.1.1.5.0)
B56238-04
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55 外部データ・ソースの作成

この章では、外部データ・ソース(EDS)の作成および管理に必要な情報について説明します。

項目は次のとおりです。

55.1 外部データ・ソースの概要

外部データ・ソース(EDS)とは、外部データベースへの接続のことです。通常、EDSには、変更されることが少ないデータまたは大きすぎてOracle BAMアクティブ・データ・キャッシュ(ADC)に収まらないデータが格納されます。

Oracle BAMのEDS定義は、外部データへのポインタとして機能します。たとえば、顧客管理システム内の顧客コードに基づいて顧客名を参照する場合があります。顧客名とコードのマッピングは非常に静的であるため、その外部データをOracle BAMに取り込む必要はありません。

EDS定義は、ICommandを使用してエクスポートおよびインポートできますが、コンテンツは、ICommandやOracle BAMアーキテクトを使用してインポートしたり、編集することはできません。

パスワードの入力は、クリアテキストで行います。DSN(データ・ソース名)を使用することはできません。

既存のEDSを表示する手順は、次のとおりです。

図55-1 Oracle BAMアーキテクトの機能リスト

図55-1の説明が続きます
「図55-1 Oracle BAMアーキテクトの機能リスト」の説明

55.2 外部データ・ソースの作成

Oracle BAM外部データ・ソースは、Oracle BAMアーキテクトを使用して、作成、編集および削除します。

55.2.1 外部データ・ソースの作成方法

EDSを定義する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。

  2. 「作成」をクリックします。

  3. EDSの名前および説明を入力します。


    注意:

    Oracle BAMオブジェクト名(データ・オブジェクト名、レポート名、エンタープライズ・メッセージ・ソース名など)に一重引用符または二重引用符が含まれていると、実行時エラーが発生します。

    Oracle BAMオブジェクト名には、一重引用符または二重引用符を含めないでください。


  4. 「ドライバ」に、たとえばOracle用のoracle.jdbc.driver.OracleDriverを入力します。

  5. 「ログイン」および「パスワード」フィールドに、データベース・ユーザーの資格証明を入力します。

  6. 「接続文字列/URL」を入力します。次に例を示します。

    jdbc:oracle:thin:@db_host_name:db_port:db_instance
    

55.2.2 Oracle Data Integrator外部データ・ソースに関する注意事項

Oracle BAMとOracle Data Integratorの統合ファイルをインストールすると、Oracle BAMアーキテクトでは、ODI_MasterとODI_Workの2つのEDS定義が作成されます。これらのEDS定義はOracle BAMアーキテクトから削除できません。また、その構成はOracle Data Integratorのホストを更新する場合を除いて変更しないでください。

55.2.3 外部データ・ソースの編集方法

EDSを編集する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。

  2. 編集するEDSを選択します。

    EDSのプロパティが表示されます。

  3. 「編集」を選択します。

  4. 変更を行い、「保存」をクリックします。

55.2.4 外部データ・ソースの削除方法


注意:

Oracle BAMアーキテクトに表示されているEDSのODI_MasterとODI_Workは削除しないでください。これらのEDS定義は、Oracle BAMとOracle Data Integrator間の統合で使用されます。

EDSを削除する手順は、次のとおりです。

  1. Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。

  2. 削除するEDSを選択します。

    データ・ソースのプロパティが表示されます。

  3. 「削除」を選択します。

  4. 「OK」をクリックして、データ・ソースを削除することを確認します。

    データ・ソースが削除されます。

55.3 外部データ・ソースの例

この例では、SCOTTユーザー・アカウントと、OracleデータベースのEMP表を使用します。この例を進める前に、アカウントのロックを解除する必要がある場合があります。

ステップ1: EDSの作成

  1. Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「外部データ・ソース」を選択します。

  2. 「作成」をクリックします。

  3. 「外部データ・ソース名」フィールドにmyDataSourceと入力します。

  4. 「説明」フィールドにMy Example External Data Sourceと入力します。

  5. 「ドライバ」フィールドにMicrosoft ODBC for Oracleと入力します。

  6. 「ログイン」フィールドにscottと入力し、「パスワード」フィールドにtigerと入力します。

    このサンプル・アカウントは、Oracleデータベースのインストールに付属しています。このサンプル・アカウントがない場合は、新しいアカウントを作成して、このサンプルで使用できます。

  7. 「接続文字列/URL」server=net_service_nameと入力します。

    このエントリは、tnsnames.oraファイルで定義されたネット・サービス名である必要があります。

  8. 「保存」をクリックします。

  9. 「続行」をクリックします。

    EDS情報が画面に表示されます。

ステップ2: EDSを使用したデータ・オブジェクトの作成

  1. Oracle BAMアーキテクトの機能リストから「データ・オブジェクト」を選択します。

  2. 「データ・オブジェクトの作成」をクリックします。

  3. 「新規データ・オブジェクトの名前」フィールドにEmployeesと入力します。

  4. 「新規データ・オブジェクトの場所」フィールドのスラッシュ(/)はそのままにします。

    データ・オブジェクトが、最上位レベルの「データ・オブジェクト」フォルダに表示されます。

  5. 「ヒント・テキスト」フィールドは空白のままにします。

  6. 「説明」フィールドにOracle Database Sample EMP Tableと入力します。

  7. 「外部データ・ソース」チェック・ボックスを選択します。

  8. 「外部データ・ソース」リストからmyDataSourceを選択します。

  9. 「外部表名」フィールドにempと入力します。

  10. 次のフィールドをデータ・オブジェクトに追加します。

    表55-1 Employeesデータ・オブジェクトのフィールド

    フィールド 外部フィールド名 フィールド・タイプ

    ename

    ename

    文字列

    empno

    empno

    整数

    job

    job

    文字列

    mgr

    mgr

    整数

    hiredate

    hiredate

    日時

    sal

    sal

    小数

    comm

    comm

    小数

    deptno

    deptno

    整数


    表で指定されていないフィールドの属性は、デフォルト設定のままにします。

  11. 「データ・オブジェクトの作成」をクリックします。

  12. 「続行」をクリックします。

  13. 「コンテンツ」をクリックして、データ・オブジェクトのコンテンツを表示します。

    Employeesデータ・オブジェクトのデータは、OracleデータベースのサンプルEMP表と一致しているはずです。

55.4 ユースケース: Oracle Business Intelligence Enterprise Editionに対するEDSの作成

次の手順で、Oracle BAMアーキテクトでEDS定義を構成し、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionで使用します。

  1. bijdbc.jarファイルを取得し、Oracle WebLogic Serverのクラスパスに追加します。

    次のWEBLOGIC_CLASSPATHにJARを追加します。

    WLS_HOME/wlserver 10.3/common/bin/commEnv.cmd
    
  2. Oracle BAMアーキテクトで次の詳細を使用して、EDSを作成します。

    ドライバ: oracle.bi.jdbc.AnaJdbcDriver

    ログイン: Oracle Business Intelligenceサーバーに対するユーザー名

    パスワード: Oracle Business Intelligenceサーバーに対するパスワード

    接続文字列/URL: jdbc:oraclebi://host_name:port_number/catalog=catalog_name;

    例: jdbc:oraclebi://bihost:9703/catalog=Paint;

    EDS構成の例は、「ステップ1: EDSの作成」を参照してください。

  3. EDSに基づいてデータ・オブジェクトを作成します。例については、「ステップ2: EDSを使用したデータ・オブジェクトの作成」を参照してください。