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Oracle® Fusion Middlewareリリース・ノート
11g リリース1(11.1.1) for Linux x86
B55924-04
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7 IBM WebSphere上のOracle Fusion Middleware

この章では、IBM WebSphereでサポートされているOracle Fusion Middleware製品をインストールおよび構成する際に発生する可能性がある問題について説明します。次のトピックが含まれています。


注意:

この章では、IBM WebSphereで任意のOracle Fusion Middleware製品をインストール、構成または管理する際に発生する可能性がある問題について説明します。

使用中の製品固有の問題については、この文書内で、その製品固有のリリース・ノートの章を参照してください。


7.1 一般的な問題と対処方法

この項では、一般的な問題および回避方法について説明します。次のトピックが含まれています。

7.1.1 IBM WebSphereサーバーで直接バインディング・クライアントAPIを使用した起動エラー

IBM WebSphereサーバーにデプロイされているSOAサービス呼び出すために直接バインディング・クライアントAPIを使用する場合、次の例外が表示されます。

Invocation Error with Direct Binding Client APIs on IBM WebSphere
Server

When using the direct binding client APIs to invoke a SOA service
deployed on IBM WebSphere Server, you receive the following exception.
java.lang.ClassCastException: Unable to load class:
oracle.integration.platform.blocks.direct._Invoker_Stub
        at
com.ibm.rmi.javax.rmi.PortableRemoteObject.narrow(PortableRemoteObject.
java:37
2)
        at
javax.rmi.PortableRemoteObject.narrow(PortableRemoteObject.java:137)
        at
oracle.soa.api.JNDIDirectConnectionFactory.createConnection
(JNDIDirectConnectionFactory.java:157)
        at InvokeCompositeNew.main(InvokeCompositeNew.java:76)

回避方法として、createEJBStubs.shスクリプトを実行し、正しいIBM WebSphereサーバー・スタブを生成する必要があります。

$WAS_HOME/bin/createEJBStubs.sh
oracle.integration.platform.blocks.direct.Invoker -verbose -cp
$GEN_CLASSPATH

$GEN_CLASSPATHの値には、次のJARファイルが含まれる必要があります。

  • fabric-common.jar

  • spring.jar

  • commonj.sdo_2.1.0.jar

  • soa-infra-mgmt.jar

  • oracle-soa-client-api.jar

  • fabric-ejb.jar

7.1.2 唯一のイベント・サブスクリプションがサポートされない

ビジネス・イベントは、イベント配信ネットワーク(EDN)に公開されます。EDNは、唯一のサブスクライバに対するイベントの配信をサポートしています。この場合、イベントはサブスクライバ独自のグローバル(つまり、JTA)トランザクションに送信されます。しかし、IBM WebSphereサーバーとともにEDNを使用する場合、唯一のサブスクリプションはサポートされません。

回避方法として、「メディエータの作成」ダイアログでイベント・サブスクリプションの唯一の整合性レベルを「保証付き」に変更します。


注意:

この変更により、整合性レベルが下がります。したがって、グローバル・トランザクションがないため、システム障害によって、イベントが複数回配信される可能性があります。サブスクライバがイベントの処理に失敗した場合、イベントは再送されません。

7.1.3 IBM WebSphere管理コンソールでデプロイされているタスク・フォームの起動が失敗する

IBM WebSphere管理コンソールでデプロイされているタスク・フォーム・アプリケーションを起動しようとすると、失敗します。次のようなエラー・メッセージが表示されます。

Was2Form failed to start. Check the logs for server dmgr on node
DefaultCellManager01 for details.
ErrorAn error occurred while starting Was2Form. Check the logs for server
dmgr on node DefaultCellManager01 for more information.

これを解決するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle JDeveloperで、プロジェクト・レベルではなくアプリケーション・レベルでタスクフローをデプロイします。これにより、EARファイルが生成されます。

  2. IBM WebSphere管理コンソールからタスクフローをアンデプロイします。マスター構成に直接保存し、すべてのノードに変更を同期させます。

  3. IBM WebSphere管理コンソールを介してステップ1で生成したEARファイルをデプロイします。

    1. 「Websphere Enterprise Applications」「Install」「Pick EAR from Locale file system」と進みます。

    2. 「Next」をクリックします(デフォルト・オプションを使用します)。

    3. デプロイ・ページ「Map modules to servers」のステップ2で、すべてのモジュールを選択し、SOAサーバー(soa_server1など)のみを強調表示し、「Apply」をクリックします。

    4. ステップ3「Map virtual hosts for Web modules」で、WARファイルを選択します。

    5. 最後に、マスター構成に直接再保存します。

  4. EARファイルを選択して起動します。

7.1.4 管理コンソールでOracle BPMワークリストが未定義として表示される

IBM WebSphereでOracle SOA Suiteクラスタまたは単一のサーバー環境を構成する場合、Oracle BPMワークリストにアクセスすると、Oracle BPMワークリストが未定義であることを示すエラーが表示されます。IBM WebSphere管理コンソールにログインし、「Applications」「WebSphere enterprise applications」「worklistapp」「Shared library references」を選択すると、2行(worklistappおよびworklist-was.war)が表示されるべき部分で、1行(worklistapp)のみが表示されます。次の手順を実行する必要があります。

  • Oracle BPMワークリスト(IBM WebSphere管理コンソールではworklistappと呼ばれます)をアンインストールします。

  • Oracle BPMワークリストを再インストールします。

Oracle BPMワークリストをアンインストールする手順は、次のとおりです。

  1. IBM WebSphere管理コンソールにログインします。

  2. 左側のパネルから、「Applications」「Application Type」「WebSphere enterprise applications」を選択します。

  3. 「Enterprise Applications」リストからworklistappのチェック・ボックスを選択します。

  4. 「Stop」ボタンをクリックし、worklistappを停止します。

  5. worklistappを再選択します。

  6. 「Uninstall」ボタンをクリックし、「OK」をクリックします。

  7. 「Save」および「Review」オプションから「Review」を選択します。

  8. 「Synchronize changes with nodes」を選択し、「Save」をクリックします。

  9. 構成同期が完了するまで待ち、「OK」をクリックします。

  10. 「Enterprise Applications」からworklistappが削除(アンインストール)されていることを確認します。

Oracle BPMワークリストを再インストールする手順は、次のとおりです。

  1. まだ移動していない場合は、「Applications」「Application Type」「WebSphere enterprise applications」にナビゲートします。

  2. 「Install」をクリックします。

  3. 「Remote file system」オプションを選択します。

    1. 「Browse」「DefaultCellDepMgrNode」をクリックします。

    2. ルート・ディレクトリ(/)をクリックし、ORACLE_HOMEに移動します。

    3. soa/applicationsにナビゲートします。

    4. worklist-was.earを選択し、「OK」をクリックします。

  4. デフォルトの「Fast Path」を選択し、「Next」をクリックします。

  5. インストール・オプションを選択します。

    1. 名前「Oracle BPM Worklist」「worklistapp」に変更し、「Next」をクリックします。

  6. モジュールをサーバーにマップします。

    1. 2つのモジュール(jarおよびand war)のチェック・ボックスを選択します。

    2. 「Clusters and servers」リストから、「server=soa_server1」か、Oracle SOA Suiteがインストールされているサーバーまたはクラスタを選択します。

    3. 「Apply」をクリックします。

    4. サーバー列で2つのモジュールのサーバー値(soa_server1など)が正しいことを確認します。

    5. 「次へ」をクリックします。

  7. Webモジュールの仮想ホストをマップします。

    1. 1つのWebモジュールを選択します。

    2. 「次へ」をクリックします。

  8. 「Summary」画面で、情報を確認し、「Finish」をクリックします。

    出力が画面に表示され、ローカル変更を保存または確認するよう求められます。

  9. 「Review」を選択します。

  10. ワークスペースの変更を保存します。

    1. 「Synchronize changes with Nodes」をクリックします。

    2. 「Total changed documents」「29」であることを確認します(この値でない場合、エラーが発生する可能性があります)。

    3. 「保存」をクリックします。

  11. 構成同期が完了するまで待ち、「OK」をクリックします。

    これで、worklistappはインストールされ、起動が可能になります。

  12. 「Enterprise Applications」リスト内に「worklistapp」が存在することを確認します。

  13. 「worklistapp」を選択し、「Start」をクリックします。

  14. 「Application Status」が「up」であることを確認します。

  15. 次のURLにアクセスし、Oracle BPMワークリストがアクセス可能であるかどうかテストします。

    http://host:port/integration/worklistapp
    

7.1.5 「ダッシュボード」タブで完了したSOAコンポジットのインスタンスが実行中と表示される可能性がある

インスタンスが実際には完了していても、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlのSOAコンポジット・アプリケーションの「ダッシュボード」タブで、このインスタンスの状態が実行中と表示される可能性があります。このシナリオでは、「フローのトレース」ページで実際のインスタンスの状態を検証してください。

7.1.6 Oracle SOA Suiteでの双方向SSL構成がサポートされていない

IBM WebSphereで双方向SSL構成がサポートされていません。したがって、SSLで構成されるOracle Web Service Manager(OWSM)の双方向セキュリティ・ポリシーがサポートされません。ただし、一方向SSLはサポートされています(たとえば、別のSOAサービスを呼び出すSSL構成のSOAサービスを作成できます)。

7.1.7 「オプションを指定してリカバリ」ダイアログを使用した複数のフォルト・リカバリが失敗する

SOAコンポジット・アプリケーションの「フォルトと拒否メッセージ」タブの「オプションを指定してリカバリ」をクリックし、「オプションを指定してリカバリ」ダイアログの「すべてリカバリ」を選択してすべてのフォルトをリカバリしようとすると、フォルトはリカバリされず、保留中と表示されます。この問題は、「オプションを指定してリカバリ」ダイアログでのみ発生します。個別インスタンスのリカバリやリカバリ対象の複数インスタンスの選択は正常に機能します。

7.1.8 IBM WebSphere Application Server - NDをインストールするためにサーバーを再起動する必要がある

Oracle SOA Suiteとともに使用するためにIBM WebSphere Application Server - Network Deployment(ND)をインストールする場合、JCAアダプタ・バインデイング・コンポーネントをアクティブするには、サーバーを再起動する必要があります。そうしない場合、JNDIはアクティブにならず、次のエラー・メッセージが表示されます。

Non Recoverable System Fault :
BINDING.JCA-12563 Exception occured when binding was invoked. Exception
occured during invocation of JCA binding: "JCA Binding execute of Reference
operation 'Write' failed due to: JCA Binding Component connection issue. JCA
Binding Component is unable to create an outbound JCA (CCI) connection.
File_MEDComposite:WriteMed [ Write_ptt::Write(body) ] : The JCA Binding
Component was unable to establish an outbound JCA CCI connection due to the
following issue: BINDING.JCA-12510 JCA Resource Adapter location error. 
. . .
. . .

7.1.9 非同期BPELプロセスのテスト・エミュレーションが失敗する

IBM WebSphere上のSOAコンポジット・アプリケーション内の非同期BPELプロセスを含むテスト・エミュレーションを作成できません。テスト実行時に、CannotInstantiateObjectException例外エラーが発生します。

7.1.10 AQアダプタに対してSETMANAGEDCONNECTION()を実行するとILLEGALSTATEEXCEPTIONで失敗する

WebsphereプラットフォームでOracle AQテクノロジ・アダプタ・ケースを実行すると、次のエラーが発生する可能性があります。

javax.resource.spi.ResourceAllocationException: setManagedConnection: illegal state exception. State = STATE_ACTIVE_FREE MCW = 28392839

この例外のフォローアップとして、IBM PMR # 69026,756が作成されています。

7.1.11 IBM WebSphereにデプロイされているOracle Fusion Middlewareアプリケーションにアクセスすると無効なPolicySetエラーが発生する

IBM WebSphereでOracle Fusion Middlewareを使用してアプリケーションをデプロイすると、次のランタイム・エラーが発生する可能性があります。

oracle.fabric.common.PolicyEnforcementException: PolicySet Invalid:
WSM-06102 PolicyReference The policy reference URI
oracle/wss_username_token_service_policy is not valid

この問題を回避するには、次の手順を実行します。

  1. 次の場所にあるpolicy-accessor-config.xmlファイルを開きます。

    WAS_HOME/profiles/Dmgr01/config/cells/DefaultCell/fmwconfig/
    
  2. ポリシー・アクセッサ・プロパティを検索し、次のプロパティを非コメント化し、次のように、各プロパティの値を設定します。

    <property name="active.protocol">
        remote
    </property>
    <property name="java.naming.provider.url">
        corbaloc:iiop:hostname:rmi.port
    </property>
    

    この例では、ポリシー・マネージャが実行されているホストおよびRMIポートを表すようにhostnameおよびrmi.portを置き換えます。

再起動は不要です。デフォルトでは、policy-accessor-config.xmlの新しいバージョンが10分ごとにロードされます。ただし、変更を即時適用する場合は、サーバーを再起動します。

7.1.12 IBM WebSphereでFusion Middleware ControlからOracle内部アプリケーションを停止または起動できない

IBM WebSphereでOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを実行する場合、ターゲット・ナビゲーション・ペインの「内部アプリケーション」フォルダの下に表示されるOracle内部アプリケーションを停止または起動しようとすると、エラーが発生する可能性があります。

ここにリストしたアプリケーションはOracle内部アプリケーションです。これらのアプリケーションは、Fusion Middleware Controlから起動または停止しないようにする必要があります。これらのアプリケーションを起動または停止する必要がある場合、内部アプリケーションをホストする管理対象サーバーを起動または停止してください。

7.2 構成に関する問題と対処方法

この項では、構成に関する問題およびその回避方法について説明します。次のトピックが含まれています。

7.2.1 IBM WebSphereでSOAクラスタのCoherenceを構成する

IBM WebSphereでSOAクラスタを構成する場合、ホスト名および他の必須クラスタ・プロパティを使用してOracle Coherenceを構成する必要があります。

Oracle WebLogic Server環境の場合、Oracle Coherenceの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のコンポジットをデプロイするためのOracle Coherenceの構成に関する項を参照してください。

IBM WebSphereでSOAクラスタを構成する場合、IBM WebSphereに固有の次の手順を使用して同様のタスク・セットを実行します。

  1. IBM WebSphere管理コンソールにログインします。

  2. 「Java Virtual Machine Custom Properties」ページにナビゲートします。

    「Servers」「soa_server_name」「Java and Process Management」→「Process Definition」→「Java Virtual Machine」→「Custom Properties」を選択します。

  3. 次のプロパティを追加します。

    • マルチキャスト・クラスタの場合:

      tangosol.coherence.clusteraddress
      tangosol.coherence.clusterport
      
    • ユニキャスト・クラスタの場合:

      tangosol.coherence.wka1 (= host1)
      tangosol.coherence.wka2 (= host2)
      tangosol.coherence.localhost = (host?)
      tangosol.coherence.wka1.port
      tangosol.coherence.wka2.port
      tangosol.coherence.localport