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Oracle® Application Testing Suiteリリース・ノート
バージョン9.20
B62631-01
 

 

Oracle® Application Testing Suite

リリース・ノート

バージョン9.20

B62631-01(原本部品番号:E17387-03)

2010年11月

このドキュメントには、Oracle Application Testing Suiteバージョン9.20で更新された情報が含まれています。このドキュメントの情報は、マニュアルよりも優先されます。このドキュメントで概説する問題の多くは、今後のリリースで修正される予定です。ご質問や問題点などございましたら、弊社サポート・グループhttp://www.oracle.com/support/index.htmlまでお問合せください。

目次

このドキュメントに含まれる内容は、次のとおりです。

このリリースの新機能および更新内容

このバージョンでは、後述する新機能とともに、既存の機能に対する保守改良がなされています。

Oracle Application Testing Suite9.20 - 新機能および更新内容

  • Oracleデータベース・テスト・アクセラレータ・オプション - ATSを使用した直接的なデータベースのテストをサポートします。ユーザーは、OpenScriptを使用して、直接データベース/SQLをテストする総合的な自動化テスト・スクリプトを作成でき、そのスクリプトをOracle Load Testingでの負荷テストに使用することも可能です。また、ユーザーはReal Application Testingのデータベース・リプレイでキャプチャされたデータベース・トランザクションをインポートしてテスト・スクリプトを作成したり、カスタムSQLスクリプトをインポートして利用することもできます。

  • Adobe Flex/AMF負荷テスト・サポート - AMFおよびHTTPプロトコルを利用した、Flex/Flashアプリケーションの自動負荷テストをサポートします。AMF3/AMF0は、Flex/Flashアプリケーションによってサーバー通信に使用されるHTTP上のバイナリ・プロトコルで、ATSでは、HTTPによるFlexアプリケーションの負荷テストに加えて、これもサポートされるようになりました。

  • Adobe Flex機能テスト・サポート - Flexアプリケーションの自動機能テストをサポートします。FlexはGUIのリッチ・コンポーネントを利用しており、ATSはFlexアプリケーションのコンポーネントの自動化および検証をネイティブに識別できるようになりました。ATSはAdobe Test Automation APIと統合されており、ATSでFlexアクションを取得/再生するには、Adobe Test Automation APIをFlexアプリケーションと一緒にコンパイルする必要があります。ATSは、Flex 3 SDKを使用して作成されたAdobe FlexアプリケーションおよびFlex MXコントロールを利用するアプリケーションの自動機能テストをサポートします。Flex 4 SDKを使用して構築されたAdobe FlexアプリケーションおよびFlex Sparkコントロールを利用するアプリケーションは、現時点ではサポートされていません。

  • Oracle Forms 11g サポート - OpenScriptは、Oracle Forms 11gアプリケーションを自動化機能テストと負荷テスト・スクリプトの両方でサポートするようになりました。ATSはOracle E-Business Suite Formsアプリケーションに加え、Webブラウザ上で動作するカスタムFormsアプリケーションのテストもサポートします。

  • Oracle E-Business Suite 11i & R12テスト・スターター・キットおよびサンプル・スクリプト - EBS R12(12.1.1、12.1.2)および11i(11.5.10.2)向けに新規追加および更新されたテスト・スターター・キットです。EBSアプリケーション・テストに対する機能テスト・スクリプトや負荷テスト・スクリプトのサンプルを提供します。

  • 負荷テスト・スクリプトの機能向上 - Web負荷テスト・スクリプト記録の内容をよりコンパクト、直感的にし、手動によるセッション・データ相関を抑えるための新キャプチャ・モードです。

  • データバンク機能向上 - スクリプト入力をパラメータ化するための新しいオプションで、データバンク ファイルからランダム・レコードを選択する機能とOpenScript データバンク ユーザー インタフェースを通してデータベース クエリーからレコードを選択する機能を含みます。

  • Oracle Load Testing同期ポイント - OpenScript負荷テスト・スクリプト内で仮想ユーザーの同期ポイントを設定できます。この機能により、負荷テスト実行中にスクリプト中の特定のポイントでOracle Load Testing仮想ユーザーを同期化することができます。

  • Oracle Load Testingレポート機能向上 - よりインタラクティブになった新しいFlexベースの負荷テスト・グラフに、リアルタイムおよび負荷テスト実行後の結果を表示できます。

  • Oracle Load Testing利用状況確認 - Oracle Load Testing利用状況を追跡、検査するための新しいインタフェースです。

  • Oracle Load Testing - Enterprise Managerデータベース診断インテグレーション - Oracle Load Testingユーザーが負荷テスト実行中にデータベース性能診断にアクセスして、データベース性能のボトルネックを特定できるようにします。

  • Oracle Test Managerレポート機能向上 - よりインタラクティブになった新しいチャートおよびグラフに、Oracle Test Managerレポートを表示できます。カスタム・レポートの作成において、テスト実行のカスタム・フィールドを含めることができます。

  • Oracle Test Manager TMapプロジェクト・テンプレート - CapGemini SogetiのTMapテスト方法論をベースとしたOracle Test Managerプロジェクトを作成するための新しいテンプレートです。カスタム・フィールド、レポート、関連データが含まれます。

Oracle Application Testing Suite 9.20 - その他の注意

  • Oracle Weblogic Serverサポート - Oracle Application Testing Suiteでは、Oracle Weblogic ServerをOracle Load TestingおよびOracle Test Managerのアプリケーション・サーバーとして動作保証しています。Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerのユーザーには、これらの製品で使用するためのOracle Weblogic Serverの制限された使用ライセンスが無償で提供されます。Oracle Weblogic Serverは、ATSとともに自動的にインストールされて構成され、以前のバージョンで使用されていたJBoss Serverと置き換えられます。

  • Oracle Database 11g Enterprise Editionサポート - Oracle Application Testing Suiteでは、Oracle Database 11g Enterprise EditionをOracle Load TestingおよびOracle Test Managerのデータベース・リポジトリとして動作保証しています。Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerのユーザーには、これらの製品で使用するためのOracle Database 11g Enterprise Editionの制限された使用ライセンスが無償で提供されます。またOracle Application Testing Suiteでは、Oracle Database 10gもサポートされています。デモ目的でOracle 10g Express Edition(XE)データベースをATSとともに自動的にインストールして構成し、以前のバージョンで使用されていたMicrosoft Accessと置き換えることができます。

  • Oracle Functional Testingの従来のスクリプト・プラットフォーム - 従来のOracle Functional Testing、Visual Basicベースのスクリプト・プラットフォームおよび関連するコンポーネント(Job Schedulerなど)は、バージョン9.2以降のATSインストーラには含まれていません。この製品をまだ必要とするお客様は、Oracleのライフタイム・サポート・ポリシーが適用されるATS 9.1またはそれ以前のバージョンをご使用ください。

  • HTTPSサイトのテスト - HTTPSサイトをテストする場合、Oracle Functional Testingのプロキシ・レコーダー機能は、信頼できるWebサイトに対するスクリプトの記録にのみ使用してください。

システム要件

Oracle Application Testing Suiteのシステム要件は次のとおりです。

Oracle Functional Testing/OpenScript

Oracle Functional TestingのOpenScriptスクリプト・プラットフォームのシステム要件は、次のとおりです。

  • オペレーティング・システム(32ビットおよび64ビット・バージョン): Windows XP、Windows Vista、Windows 2003、Windows 7、Windows 2008

  • メモリ: 1GB以上

  • システム: x86、32ビットまたは64ビット・プロセッサ、2.6GHz以上

  • ディスク容量: 4GB以上

  • ブラウザ: Internet Explorer 6.x、7.x、8.xおよびFirefox 3.5/3.6

Oracle Load Testing

Oracle Load Testingのシステム要件は次のとおりです。

  • オペレーティング・システム(32ビットおよび64ビット・バージョン): Windows XP、Windows Vista、Windows 2003、Windows 7、Windows 2008

  • メモリ: 2GB以上

  • システム: x86、32ビットまたは64ビット・プロセッサ、2.6GHz以上

  • 空きディスク容量: 10GB以上(システム・ドライブに3GB以上)

  • ブラウザ: Internet Explorer7.x、8.xおよびFirefox 3.5/3.6

  • Database: Oracle Database 10gまたは11g

  • Application Server: Oracle WebLogic 11g(10.3.3.0)

  • Oracle Load Testing Agentは、上記の32ビットおよび64ビットのWindowsオペレーティング・システムに加えて、Linux 32ビットおよび64ビットでもサポートされています。


    注意:

    これらは最低要件であり、実際にOracle Load Testingサーバーに必要な要件は、負荷テストの規模および設定によって異なります。1,000を超える仮想ユーザーを使った大規模な負荷テストを実行する場合は、さらにメモリを追加した高速のサーバー・クラス・マシンにOracle Load Testingをインストールすることを推奨します。


    注意:

    実際の負荷テストにおいては、Oracle Load Testing サーバーとエージェントを別のシステムで実行することを推奨します。 on Oracle Technology Network or contact your Oracle representative.Oracle Load Testingエージェント システムで必要なメモリ量は、各エージェントで実行を割り当てられた仮想ユーザーの数に応じて増加する場合があります。詳細は、Oracle Technology NetworkのQA/Testing Technology Centerを参照するか、Oracle代理店にお問い合わせください。

Oracle Test Manager

Oracle Test Managerのシステム要件は次のとおりです。

  • オペレーティング・システム(32ビットおよび64ビット・バージョン): Windows XP、Windows Vista、Windows 2003、Windows 7、Windows 2008

  • メモリ: 2GB以上

  • システム: x86、32ビットまたは64ビット・プロセッサ、2.6GHz以上

  • 空きディスク容量: 10GB以上(システム・ドライブに3GB以上)

  • ブラウザ: Internet Explorer7.x、8.xおよびFirefox 3.5/3.6

  • Database: Oracle Database 10gまたは11g

  • Application Server: Oracle WebLogic 11g(10.3.3.0)


    注意:

    これらは最低要件であり、実際にOracle Test Managerに必要な要件は、保管されるテスト・アセットの量およびアプリケーションに同時接続するユーザー数によって異なります。保管されるテスト・ケース、要件または不具合の数が多い場合や、10ユーザーを超えるチーム用にOracle Test Managerを導入する場合は、さらにメモリを追加した高速のサーバー・クラス・マシンにOracle Test Managerをインストールすることを推奨します。

その他の注意事項

次に、システム要件に関するその他の注意事項を示します。

  • ATSインストーラは、Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerでの使用のために、Oracle 10g Express Edition(XE)データベースを自動的にインストールして構成することができます。これはデモ目的には有効ですが、実際の運用ではOracle 11g Enterprise Editionデータベースに切り換えることを強く推奨します。Oracle 11g Standard EditionおよびOracle 10g EEまたはSEもサポートされています。

  • システム・メモリ要件は、他の実行中のプロセスがシステム上で使用しているメモリを除いた状態での利用可能なメモリです。

  • 同一システム上にインストールした場合、Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerは同一サーバー上で動作することでシステムリソースを共有します。Oracle Functional TestとOpenScriptについては独立したアプリケーションのため、個別にCPUおよびメモリの要件が適用されます。

  • ATS製品は、64ビット・オペレーティング・システムにインストールされた場合、32ビット互換モードで実行します。

  • 従来のOracle Functional Testing、VBベースのスクリプト・プラットフォームおよび関連するコンポーネント(Job Schedulerなど)は、バージョン9.2以降のATSインストーラには含まれていません。この製品をまだ必要とするお客様は、Oracleのライフタイム・サポート・ポリシーが適用されるATS 9.1またはそれ以前のバージョンを使用する必要があります。

Oracle Application Testing Suiteのインストール

この項では、Oracle Application Testing Suiteのインストール手順について説明します。


注意:

OpenScript製品がインストールされているマシンは、テストで安全に使用できるようにする必要があります。このようなマシンでは、操作の記録や再生を可能にするためにブラウザのセキュリティ機能が無効になっています。そのため、このブラウザでは安全なブラウジングは行えません。

アプリケーションのインストール

Oracle Application Testing Suiteは、次の2とおりの方法でインストールできます。

Oracle Webサイトから: http://www.oracle.com/technology/software/products/app-testing/index.html

  1. WebサイトからOracle Application Testing Suite(oats-バージョン.zip)を選択してダウンロードし、ハードディスクの一時ディレクトリに保存します。

    • oats-バージョン.zip: Oracle Application Testing Suiteおよび製品ドキュメントのPDFファイル(前提条件は含まない)。

    • oats-upgrade-バージョン.zip: Oracle Application Testing SuiteおよびWeblogicサーバー。このファイルはOracle Application Testing Suiteバージョン9.10からのアップグレードに使用できます。

    • oats-docs-バージョン.zip: Oracle Application Testing SuiteのドキュメントPDFファイル。

    • oats-linux-agent-x86-バージョン.zip: 32ビット・マシン用のLinux Agentのみのインストール。

    • oats-linux-agent-x86_64-バージョン.zip: 64ビット・マシン用のLinux Agentのみのインストール。

    • oats-plus-prereqs-バージョン.zip: 完全インストールおよびすべての前提条件(Oracle Application Testing Suite、製品ドキュメントPDFファイル、WebLogic Server 11gR1(10.3.3)開発者版、Oracle Database Express Edition 10.3.2.4、Oracle Instant Client 11.1.0.7.0、.NET Framework 2.0、Eclipse 3.4.1、Sun JRE 1.6.0_07、Oracle JRockit 4.0.0.1.6.0.R28)

  2. ダウンロードしたファイルを解凍し、Oracle Application Testing Suiteのsetup.batファイルを実行します。

  3. セットアップの指示に従ってOracle Application Testing Suiteをインストールします。

    インストール中に、マスター・パスワードの入力を求められます。このパスワードは忘れないでください。インストール中に指定したマスター・パスワードを使用して、次のすべてのユーザー・パスワードが設定されます。

    • Oracle Test Manager TMのデフォルトおよび管理者ユーザー

    • Oracle Lad Testingのデフォルトおよび管理者ユーザー

    • Oracle Load Testingエージェントでコントローラ認証に使用されるJMSAdminユーザー

    • Weblogic Serverのoatsユーザー。これはWeblogicのスーパーユーザーです。

    • Weblogic Serverでのエージェントとコントローラ間のJMS通信のためのoats-agentユーザー。これはWeblogicのスーパーユーザーではありません

    • データベース・ユーザーoats、olt、otm

    • データベース・ユーザー(XEのデフォルト)systemまたはsys

インストールの手動設定

上記のoats-plus-prereqs-バージョン.zipのOracle Application Testing Suite setup.batによるインストール手順では、アプリケーション、データベース、およびWebサーバーがインストールされます。インストール実行中に何もせずに後でOracle Application Testing Suiteを設定する(上級ユーザー向け)オプションを選択した場合、データベース・スキーマを手動で作成する必要があります。

データベース・スキーマを手動で作成する手順:

  1. コマンド・ウィンドウを開き、次のコマンドを使用してDBConfigユーティリティを実行します。

    <installdir>\jdk\jre\bin\javaw.exe -Djava.library.path=<installdir>\install\lib -jar DBConfiguration.jar 
    
  2. 「スキーマ設定」を選択し、ツールバーの「新規」をクリックします。

  3. 「新規スキーマとテーブルを作成」を選択し、データベース・パラメータを入力して「保存」をクリックします。OATSスキーマのユーザー名(つまり、スキーマが作成されるユーザー表)を書き留めておきます。

  4. 「Oracle Load Testing」を選択し、ツールバーの「新規」をクリックします。

  5. 「新規スキーマとテーブルを作成」を選択し、データベース・パラメータを入力して「保存」をクリックします。OLTスキーマのユーザー名(つまり、スキーマが作成されるユーザー表)を書き留めておきます。

  6. <installdir>\bin\config_ds_offline.pyを編集します。行:

    cmo.setValue('oats')
    

    を変更して、値セットが手順3で書き留めたユーザーと同じになるようにします。

  7. コマンド・ウィンドウを開き、環境変数を次のように設定します。

    OATS_HOME: インストール・フォルダ

    OATS_PASS: インストール中に入力したマスター・パスワード

    OATS_DBPASS: 手順2で書き留めたOATSスキーマ・ユーザーのパスワード

    OATS_DBURL: 次の形式のデータベースURL

    jdbc:oracle:thin:@//<hostname>:<port>/<servicename> 
    
  8. <installdir>\bin\install.batを実行します。これにより、前のOATSドメインがある場合はそれが削除され、OATSドメインが再作成されます。

  9. 手順7で作成された環境変数OATS_PASS、OATS_DBPASSなどを削除します。

Oracle Load Testingリモート・エージェントのインストール

Oracle Load Testingにより、仮想ユーザーを分散させてリモート・エージェント・マシンから実行することができます。Oracle Load Testingサーバーは、Oracle Load Testingエージェント・システムに接続して、そのマシン上で仮想ユーザーを起動して実行します。Oracle Application Testing Suiteリモート・エージェントは、Oracle Application Testing Suiteインストールのコンポーネントで、仮想ユーザーをこれらのエージェント・システムに分散できるようにします。この機能を使用できるようにするには、Oracle Application Testing Suiteの完全インストールをインストールするか、エージェント・マシンにリモート・エージェントのインストール・コンポーネントのみをインストールします。

リモート・エージェントのインストール

リモート・エージェントをインストールする手順:

  1. Oracle Application Testing Suiteエージェントの.zipファイルをダウンロードWebサイトからダウンロードします。

  2. ダウンロードしたファイルを解凍し、実行可能なinstall.shを実行します。

  3. コンポーネントとインストール・ディレクトリの選択画面まで、セットアップ手順に従います。

  4. Oracle Application Testing Suiteの完全インストールを選択するか、リモート・エージェントチェックボックスのみを選択して他のチェックボックスはすべて選択解除し、リモート・エージェント・ソフトウェアのみをインストールします。

  5. コントローラ・ワークステーションからエージェント・ワークステーションへのネットワーク・アクセスを検証し、次の項の説明に従って、エージェント・ワークステーションを構成します。

リモート・エージェント・サービスのログインの構成

Oracle Load Testingエージェント・サービスのユーザー・ログインを指定するには、エージェント・マシンで「サービス」コントロール・パネルを開き、Oracle Load Testingエージェント・サービスのログイン資格証明を変更します。デフォルトでは、Oracle Load Testingエージェント・サービスは、ローカル・システム・アカウントを使用して実行されます。

エージェント・システムへのネットワーク・アクセスの検証

Oracle Load Testingサーバーとエージェント・ソフトウェアを個々のシステムにインストールしたら、Oracle Load Testingサーバー・システムと各リモート・エージェント・システムの間のネットワーク・アクセスを検証する必要があります。この項では、Oracle Load Testingサーバー・システムが各リモート・エージェント・システムと正常に通信できることを確認するための基本的なヒントと技術を提供します。

  • Oracle Load Testingエージェント・ソフトウェアがエージェント・システムにロードされており、それがOracle Load Testingサーバー・システムにロードされているOracle Application Testing Suiteソフトウェアと同じバージョンであることを確認します。エージェントとして使用する予定のシステムがエージェントとして機能するためには、Oracle Load Testingエージェント・ソフトウェアか、完全なOracle Application Testing Suiteがインストールされている必要があります。

  • Oracle Load Testingサーバー・システムから、すべてのエージェント・システムに正常にPingを発信できることを確認します。システムのPingに使用するマシン名は、Oracle Load Testingサーバーでエージェント・システムに指定する名前と同じです。エージェント・システムのIPアドレスを使用することもできます。エージェント・システムに正常にPingを発信できない場合は、ネットワーク管理者に問い合せて問題を解決してください。Oracle Load Testingサーバー・システムからエージェント・システムにPingを発信できない場合は、サーバーからエージェントを実行できません。

  • 同じユーザーが、Oracle Load Testingサーバー・システムと、エージェント・システムすべての両方にログインしていることを確認します。エージェント・システムのすべてをOracle Load Testingサーバー・システムで制御するには、そのすべてにログインしている必要があります。エージェント・システムに別のユーザーとしてログインすることもできますが、その場合にはサーバー・システムにログインしているユーザーと同じ管理権限を持っていることが前提です。

  • Windowsエクスプローラを使用して、サーバー・システムから各エージェント・システム上のドライブをマッピングしてみます。ネットワークの設定状況によっては、サーバー・システムがエージェント・システム上のプロセスをスタートアップすることが許可されていない可能性があります。これを回避する最も簡単な方法は、エージェント・システムにドライブをマップし、Windowsで認証することです。

  • Oracle Load Testingサーバーで、シナリオ・プロファイルリストにVisual Scriptを追加します。Visual Scriptを実行するエージェント・システムのマシン名またはIPアドレスを「システム マネージャ」に入力し、Oracle Load Testingの「シナリオの設定」タブの「システム」フィールドでそのマシンを選択します。

ベータ版または旧リリースのOracle Application Testing Suite上へのインストール

9.20ベータ版またはEarly Access版のOracle Application Testing Suiteがインストールされている場合は、このバージョンをインストールする前に、旧リリースのOracle Application Testing Suiteをアンインストールする必要があります。

旧バージョンのOracle Application Testing Suiteにインストールする場合は、このバージョンをインストールする前に、次のバックアップ・コピーを作成することをお薦めします。

  • インストール・ディレクトリ(installdir\workspace!ディレクトリまたはinstalldir\directorynameディレクトリ)のリポジトリまたはフォルダ内のOpenScriptスクリプト

  • インストール・ディレクトリ(installdir\workspaceディレクトリ)のリポジトリ内のスクリプト・ファイル。旧バージョンのOracle Application Testing Suiteで作成されたスクリプトは、変更を行わなくても9.20で使用できます。

  • Oracle Load Testingレポート・データベース

  • Oracle Test Managerデータベース

旧バージョンのOpenScriptでインストールまたはアップグレードする場合は、アップグレードする前に開いているスクリプトを旧バージョンで閉じておく必要があります。

下位互換性とスクリプトのアップグレード

この項では、OpenScriptスクリプトの下位互換性とアップグレードについて説明します。

下位互換性について

旧バージョンのOpenScriptで作成されたスクリプトは、コマンドライン、Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerから変更を行わなくても、常に新しいバージョンの製品で実行されます。

旧バージョンのOpenScriptスクリプトは、最初にアップグレードを行わないと、新バージョンのOpenScriptユーザー・インタフェースで開けないか、再生できない場合があります。後述の「新規リリースへのスクリプトのアップグレード」を参照してください。スクリプト・アセット(スクリプト・プロパティ内)の導入によって、9.1より前のバージョンのスクリプトをOpenScriptユーザー・インタフェースで編集する場合は、現在のバージョンに移行することが必要になりました。

以前公開されたスクリプトAPI関数は最新のリリースでサポートされています。公開されたAPIには非推奨とマーク付けされているものもありますが、下位互換性を維持するため、新規のリリースでも同じように動作します。

新規リリースへのスクリプトのアップグレード

OpenScriptユーザー・インタフェースでスクリプトを開くには、そのスクリプトを最新リリースにアップグレードすることが必要です。スクリプトをOpenScriptユーザー・インタフェースで開かなければ、そのスクリプトを新バージョンにアップグレードする必要はありません。旧バージョンのOpenScriptスクリプトは、コマンドライン、Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerから変更を行わなくても実行できます。


注意:

バージョン9.20以上のスクリプトは、前のバージョンのOpenScript、Oracle Load TestingおよびOracle Test Managerでは再生できません。9.20より前のバージョンのスクリプトを保持する場合は、そのスクリプトを9.20以上のバージョンで開いて保存するにバックアップ・コピーを作成する必要があります。OpenScriptでは、9.20より前のバージョンのスクリプトがOpenScriptバージョン9.20以上で開かれて保存されると、そのスクリプトが自動的に移行されます。

旧バージョンのスクリプトのOpenScriptでのオープン

旧バージョンのスクリプトをOpenScriptユーザー・インタフェースで開くと常に、スクリプトを現在のバージョンにアップグレードするように自動的に表示されます。旧バージョンのスクリプトを開く際は、スクリプトを開かないことも選択可能で、これを選択するとスクリプトはアップグレードされません。

スクリプトのアップグレードが求められたとき、そのスクリプトが子スクリプトまたは関数ライブラリに依存している場合は、子スクリプトまたは関数ライブラリも新バージョンにアップグレードするオプションが表示されます。

スクリプトが新バージョンにアップグレードされると、そのスクリプトを旧バージョンのOracle Application Testing Suite(OpenScript、Oracle Load TestingまたはOracle Test Manager)でオープンまたは実行することはできなくなります。

旧バージョンのスクリプトのOpenScriptでの移行

スクリプトをOpenScriptで個々に開かずにアップグレードする場合は、「ツール」メニューの「スクリプト移行」アップグレード・オプションを使用できます。「スクリプト移行」ツールでは、現在のバージョンに移行するスクリプトを選択すると、移行する必要のある子スクリプトも検出することができます。

バージョン9.1から、Oracle Load Testingで実行するスクリプトでは、リポジトリまたはスクリプト・アセットに対して絶対バスを指定できなくなっていますが、最新バージョンのOracle Load Testingでは、9.1よりも前のスクリプトで絶対パスを使用していても、スクリプトを変更せずにそのままの状態で問題なく実行できます。OpenScriptユーザー・インタフェースまたはスクリプト移行ツールを使用して9.1よりも前のスクリプトを最新バージョンにアップグレードした場合は、絶対パスを相対パスに変更しないかぎり、Oracle Load Testingでスクリプトを再生できません。スクリプト移行ツールを使用しても、絶対パスは相対パスにもリポジトリ・パスにも変更されません。スクリプトの絶対パスは、手動で変更する必要があります。

新しいリポジトリへの旧版のスクリプトのコピー

9.1よりも前のリリースで作成したスクリプトの場合は、repositoryLocation/workspace!/scriptという、従来どおりの固定的なリポジトリ/ワークスペースのフォルダ構造を維持する必要があります。たとえば、リポジトリ内に複数のサブフォルダを追加したり、末尾に感嘆符(!)が付いていないサブフォルダを作成したりして、9.1よりも前のスクリプトが存在するリポジトリ・フォルダの構造を変更すると、9.1よりも前のスクリプトが正常に再生されないことがあります。

バージョンが混在するスクリプトの実行

親スクリプトが子スクリプトまたは関数ライブラリを呼び出す場合に、バージョンが混在するジョブ・スクリプトを実行することはお薦めできません。これは、9.1以前の子スクリプトまたは関数ライブラリを実行する、9.2xの親スクリプトが存在するときなどに発生します。この構成はテスト済でサポートもされていますが、バージョンが混在するスクリプトの組合せは、予期しない結果やどのスクリプトが最新バージョンなのかという混乱を招く場合があります。さらに、バージョンが混在するジョブ・スクリプトは、次のような新機能を利用できない可能性があります。

  • 子スクリプトを視覚的に検査して親スクリプトに追加する機能があります。9.1よりも前の子スクリプトが最新バージョンにアップグレードされていない場合、OpenScriptではユーザー・インタフェース・オプションに使用可能な関数が表示されません。

  • バージョン9.1以降にアップグレードされたスクリプトでは、子スクリプトの全データバンクを親スクリプトのデータバンクとして追加することが不要になりました。9.1よりも前の子スクリプトが最新バージョンにアップグレードされていない場合、以前と同様に、子スクリプトのデータバンクを親スクリプトのデータバンクとして保持する必要があります。

アップグレードの詳細

OpenScriptスクリプトを旧バージョンから現在のバージョンにアップグレードする場合、次の変更が適用されます。

  • モジュール・プロパティ・ファイルは、バージョン番号が新しいモジュールを反映するように更新されます。

  • META-INF/MANIFEST.MFファイルは、新バージョンの製品で必要な新しいバンドルを反映するように更新される場合があります。

  • アップグレードされるスクリプトが9.1以前のリリースで作成されたものである場合、script.xmlファイルと同じデータを含む新しいassets.xmlファイルが作成されます。元のscript.xmlファイルは使用されなくなりますが、トラブルシューティングのためにスクリプト・フォルダに残ります。

  • versions.txtファイルは、script.propertiesファイルに置き換えられます。

  • スクリプト.JWGファイルは、新しいファイルで更新されます。

  • script.javaファイルは、変更されません。

データベース移行

データベース移行ユーティリティを使用して、MS Access、SQL ServerおよびOracleデータベースからOracleデータベースにデータを移行できるようになりました。データベース移行ユーティリティに関するドキュメントは、<installDir>/bin/DataMigration/helpから入手できます。

Oracle Application Testing Suiteのチュートリアルとドキュメント

Oracle Application Testing Suiteには、Adobe Acrobatの.PDF形式の製品ドキュメントと各アプリケーションおよびユーティリティのオンライン・ヘルプが含まれています。ドキュメントには電子版のスタート・ガイド、OpenScriptユーザーズ・ガイド、Oracle Load Testingユーザーズ・ガイドおよびOracle Test Managerユーザーズ・ガイドがあります。PDFファイルは<installDir>/docsディレクトリにインストールされます。

ドキュメントを開くには、Adobe® Acrobat® Reader v4以降が必要です。readerはAdobe webサイトhttp://get.adobe.com/reader/からダウンロードできます。

Oracle Application Testing Suiteのすべてのコンポーネントには、広範囲のオンライン・ヘルプが含まれています。オンライン・ヘルプには各製品の「ヘルプ」メニュー・オプションを使用してアクセスできます。

既知の問題点、制限事項および回避策

この項では、Oracle Application Testing Suiteのコンポーネントにおける既知の問題と回避策を示します。

Oracle Application Testing Suite

Oracle Application Testing Suiteの既知の問題と回避策を次に示します。

  • 問題: Oracle Application Testing Suiteアプリケーション・サービスが起動せず、ログ・ファイル<installdir>\oats\servers\AdminServer\logs\AdminServer.logに次のエラーが含まれています。

    weblogic.store.PersistentStoreException: [Store:280073]The file store "WLS_DIAGNOSTICS" could not be opened because it contained a file with the invalid version 1. A file of version 2 was expected. 
    

    回避策: <installdir>\oats\servers\AdminServer\data\store \diagnostics\にある.DATファイルを削除して、サーバーを再起動します。

    この現象は、Oracle Application Testing Suiteアプリケーション・サービスを起動し、サービスの再起動コマンド・ウィンドウが消えた後もサービスが起動モードのままである場合に発生することがあります。この状態は、Weblogic(WLS)サービスが突然停止した場合(マシンの再起動またはプロセスが何らかの理由で停止した場合)に起こることがあります。

  • 問題: Oracle Application Testing Suiteのインストール後にOracle Universal Installer(OUI)がハングアップすることがあります。この状況が発生した場合は、インストール・ログ(通常はC:\Program Files\Oracle\inventory\logs\installActions-xxxx.log)にDATSが正常にインストールされましたのエントリがあるかチェックすることで正常にインストールされたかどうかを検証できます。

    回避策: Windowsのタスク マネージャの「プロセス」タブを使用して実行中のすべてのcmd.exeプロセスを終了させ、必要に応じて、タスク マネージャでOUIアプリケーション・プロセスを終了させます。

  • 問題: インストール後に、Oracle Load Testing、Oracle Test Manager、Oracle Administratorなどにログインできません。

    回避策: インストール中に、パスワードを必要とする各種OATS製品で使用されるデフォルト・パスワードの入力を求められます。このパスワードがこれらのアプリケーションにログインするために必要になるため、覚えておくか書き留めておくことが重要です(ユーザー名は通常defaultまたはadministrator)。パスワードを思い出せない場合は、インストーラを再実行してデフォルト・パスワードを新たに作成する必要があります。パスワードの変更と新しいユーザー・アカウントの追加は、インストール後に管理者が行うことができます。

Oracle Load Testing

次に、Oracle Load Testingの既知の問題と回避策を示します。

  • 問題: Windows認証またはその他のユーザー権限に関連する問題により、Oracle Load Testingでアプリケーションのスクリプトを正常に再生できない場合、これはOracle Load Testingエージェント・サービスのログイン認証が原因であることがあります。すべての仮想ユーザーを指定されたエージェント・システムで実行するOracle Load Testingエージェント・サービスは、デフォルトでローカル・システム・アカウントで実行するようにインストールされます。このため、特定のアプリケーションでこのアカウントへのアクセスがブロックされる場合、問題が発生することがあります。

    回避策: これに対処するには、「サービス」コントロール・パネルでOracle Load Testingエージェント・サービスを開き、適切なアプリケーション権限を持つ特定のユーザーによって実行されるようにログインを変更します。

  • SNMPデータ・ソースを使用している場合、ユーザーが指定した新しいSNMP MIBはデフォルトでOracle Load Testingサーバーにアップロードされ、サーバー上で稼動しているローカルのOracle Load Testingデータ・コレクタからのみアクセスできます。リモートのOracle Load Testingデータ・コレクタではこれらのMIBにアクセスできないため、ユーザーは手動でMIBをコピーする必要があります。

  • 問題: JMXデータ・ソースを使用するために、サーバー固有のクラス・ファイルをデータ・コレクタ・マシンの<installdir>\DataCollector\classesディレクトリに手動でコピーする必要があることがあります。これらのクラス・ファイルはJ2EEアプリケーションをサポートする各サーバーに必要です。jarファイルは、J2EEアプリケーション・サーバーと同じバージョンにする必要があります。クラス・ファイルはアプリケーション・サーバーのインストールから取得する必要があります。必要なjarファイルのリストは、<installdir>\DataCollector\propertiesに置かれているOracle Load Testingのagents.propertiesファイルに含まれています。

    回避策: WebLogic 10.3.3でJMXディスカバリを行う場合は、次の手順を実行します。

    1. <installdir>\lib\wlfullclient.jarを<installdir>\DataCollector\classes\weblogicにコピーします。

    2. Oracle Load Testingにログインします。

    3. 「ServerStats」メニューから「メトリック」を選択し、「新規」を選択します。

    4. JMXデータ・ソースを選択し、「カウンタのディスカバリ」をクリックします。

    5. ローカル・システムを選択し、「編集」をクリックします。

    6. Oracle WebLogic 9.1をサーバー(ポート8088)、ユーザー名oats、パスワード(Oracle Application Testing Suite製品のインストール時に指定したパスワード)として選択します。

    7. 「OK」をクリックします。

    8. 「OK」をクリックすると、ディスカバリ・プロセスが開始されます。しばらくすると、MBeanの完全なリストがサーバーに表示されます。

    ServerStats JMXディスカバリは、カウンタ情報をキャッシュします。そのため、エラー・メッセージがキャッシュされることもあります。たとえば、ディスカバリを試みる前に正しいjarファイルをデータ・コレクタのクラス・ディレクトリにコピーできなかった場合、結果としてエラーになります。jarファイルをコピーした後でディスカバリを試みる場合、キャッシュが原因でディスカバリが動作しないことがあります。推奨する回避策として、Oracle Load Testingサーバーを再起動してディスカバリを再試行します。

  • 問題: Oracle Load Testing(またはOracle Test Manager)を起動したときに、ブラウザにエラー「Unable to connect」または「Can't establish a connection to the server at localhost:8088」が表示されます。

    回避策: このエラーは、OATSアプリケーション・サービスが稼動していないことを示しています。OATSサーバーをインストールしたサーバー・マシンでOATSアプリケーション・サービスを起動(または再起動)してください。また、Oracle Databaseサービスが実行していることも確認してください(Oracle XEデータベースを使用している場合、これはOracleServiceXEとOracleXETNSListenerです)。

  • 問題: OLT(またはOTM)を起動したときに、ブラウザにエラー「Error 404--Not Found」が表示されます。

    回避策: このエラーは、OATSアプリケーション・サービスがOracle Databaseに接続できないことを示します。Oracle Databaseサービスが実行していることを確認し、必要であれば起動または再起動してください(Oracle XEデータベースを使用している場合、これはOracleServiceXEとOracleXETNSListenerです)。

  • リモートのServerStatsデータ・コレクタでは、すべてのATSがリモートのデータ・コレクタ・マシン(Weblogic ServerおよびOracle Database)にインストールされている必要があります。

Oracle Test Manager

次に、Oracle Test Managerの既知の問題と回避策を示します。

  • 「ツリー ビュー」の「要件」、「テスト」および「不具合」アイコンは自動的に割り当てられており、現時点では管理者が設定することはできません。

  • Oracle Test Managerの「データベース設定」ダイアログで新しいデータベースを設定後、そのデータベースがOracle Test Managerログイン・ページの「データベース」ドロップダウン・リストに表示されるようにするには、Oracle Application Testing Suiteアプリケーション・サービスを再起動する必要があります。

  • 問題: Oracle Test ManagerでのOpenScriptスクリプトの実行

    回避策: Oracle Test Managerから次のタイプのOpenScriptスクリプトを実行するには、後述の追加手順が必要になります。

    • Siebel機能

    • Oracle Forms機能

    • キー入力やマウス・クリックなど、システムの入力イベントに依存するWeb機能スクリプト

    これらのスクリプトは、常にログインしているWindowsユーザー・アカウントの対話型デスクトップ機能を使用して実行する必要があります。

    1. SiebelおよびOracle Formsの場合は、必要なすべてのActiveXコントロールおよびプラグインがログイン・ユーザーのブラウザにインストールされていることを確認するために、ログインしているユーザーのアカウントで、SiebelおよびOracle Formsのサイトを一度は表示していることが必要です。

    2. スクリプトを実行するOracle Test Managerのエージェント・マシンで、Oracle Application Testing Suiteエージェントサービスを停止し、手動で開始するように構成します。

    3. Oracle Test Managerのエージェント・マシンで、スクリプトを実行するWindowsユーザー・アカウントとしてログインします。コマンド・プロンプトから次のすべてを1つのコマンドとして実行します。.confファイルは.exeの引数です。

      C:\OracleATS\agentmanager\bin\AgentManagerService.exe -c C:\OracleATS\agentmanager\bin\AgentManagerService.conf
      

      ここでC:\OracleATSは、OATSのインストール・フォルダです。

    4. ユーザー・アカウントは、スクリプトが実行されている間、常にシステムにログインしている必要があります。

  • 問題: Oracle Load Testing(またはOracle Test Manager)を起動したときに、ブラウザにエラー「Unable to connect」または「Can't establish a connection to the server at localhost:8088」が表示されます。

    回避策: このエラーは、OATSアプリケーション・サービスが稼動していないことを示しています。OATSサーバーをインストールしたサーバー・マシンでOATSアプリケーション・サービスを起動(または再起動)してください。また、Oracle Databaseサービスが実行していることも確認してください(Oracle XEデータベースを使用している場合、これはOracleServiceXEとOracleXETNSListenerです)。

  • 問題: Oracle Load Testing(またはOracle Test Manager)を起動したときに、ブラウザにエラー「Error 404--Not Found」が表示されます。

    回避策: このエラーは、OATSアプリケーション・サービスがOracle Databaseに接続できないことを示します。Oracle Databaseサービスが実行していることを確認し、必要であれば起動または再起動してください(Oracle XEデータベースを使用している場合、これはOracleServiceXEとOracleXETNSListenerです)。

Oracle Database 10g Express Edition

次に、Oracle Database 10g Express Editionの既知の問題と回避策を示します。

  • 問題: Oracle Database 10g Express Editionサービスが完全に起動しなことがあります。

    回避策: Oracle Load TestingまたはOracle Test Managerの起動時にエラー「404 Not Found」が返される場合は、次の方法でOracleデータベース・サービスとOracle Application testingサービスを再起動してください。

    1. 「コントロール パネル」から「管理ツール」を開きます。

    2. 「サービス」を開きます。

    3. Oracle Application Testing Suiteアプリケーション・サービスを選択し、「サービスの停止」をクリックします。

    4. OracleServiceXEサービスを選択し、「サービスの再起動」をクリックします。

    5. OracleServiceXEサービスの「状態」が「開始」に変わるまで待ちます。

    6. Oracle Application Testing Suiteアプリケーション・サービスを選択し、「サービスの開始」をクリックします。

    7. Oracle Application Testing Suiteアプリケーション・サービスの「状態」が「開始」に変わるまで待ちます。

    8. Oracle Load TestingまたはOracle Test Managerを再起動します。

Oracle Functional Testing - OpenScript

次に、Oracle OpenScriptの既知の問題と回避策を示します。

  • 問題: Adobe FlexコントロールがAdobe Flexの機能テスト中に記録しません。


    注意:

    オートメーション・ライブラリ/swcファイルはFlex機能テストにのみ必要です。これはプロトコル・レベルで記録するAdobe Flex(AMF)負荷テストには適用されません。

    回避策: Flexアプリケーションは、コンパイル時かランタイム時のどちらかにAdobe Flexオートメーション・ライブラリを含める必要があります。少なくともAdobe <flex builder>\sdks\3.5.0\frameworks\libsフォルダ(3.5.0はAdobe sdkのバージョン)のautomation.swcautomation_agent.swcが必要です。また、チャート、AdvancedDataGrid、OLAPDataGridをサポートするにはautomation_dmv.swcが必要です。Flexオートメーション・ライブラリに含める必要があるタスクの詳細は、『Adobe Flex データ視覚化開発ガイド』の「テスト用アプリケーションの作成」の項を参照してください。

    テスト用アプリケーションの作成

    http://livedocs.adobe.com/flex/3/html/help.html?content=functest_components2_15.html#178953

    Adobe Flexデータ視覚化開発ガイド

    http://livedocs.adobe.com/flex/3/html/help.html?content=functest_components2_15.html#178953

    Flexアプリケーションの再コンパイル時には、Oracle OpenScript openscript_agent.swcファイルを含める必要があります。Flexアプリケーションは、<installdir>\OpenScript\plugins\oracle.oats.scripting.modules.flexFT_バージョン\flexagent\openscript_agent.swcまたはそれに相当する場所に置かれているOpenScript Flexエージェントとリンクする必要があります。

  • 問題: Firefoxの自動プロキシ設定(詳細設定「OpenScript」「記録」「HTTP モジュール」)でブラウザ・プロキシが正しく設定されない場合があります。

    回避策: Firefoxから記録するには、ブラウザ・プロキシ設定を手動で設定する必要があります(デフォルト: ホスト=localhost、ポート=7777)。

  • 問題: 特定のシステムでOpenScriptヘルプの起動(「ヘルプ」「ヘルプ目次」)がうまくいかない場合があります。

    回避策: この問題はヘルプを外部のブラウザ・ウィンドウで開くように設定することで解決できます。

    1. 「テスター パースペクティブ」から、「ビュー」「OpenScript 詳細設定」を選択します。

    2. 左上のフィルター・テキスト・フィールドの横にある「クリア」アイコンをクリックします。「ヘルプ」ツリー・ノードをクリックし、ヘルプ設定の外部のブラウザを使用ボックスにチェックを入れます。

    3. 「OKをクリックしてOpenScriptヘルプを再起動します。

  • 問題: 機能テスト・スクリプトの記録時に、エラーブラウザに接続できませんが返されます。

    回避策: 「記録」ボタンをクリックしたときに、要求される時間内にブラウザを起動できませんでした。マシンがビジーであったか、ATS OpenScriptブラウザのIEまたはFirefox用のアドオンが正しくインストールされていなかったことが原因である可能性があります。「OpenScript 詳細設定」の「一般」…「ブラウザ」セクションで、ブラウザの「起動タイムアウト」設定の値を大きくしてみてください。これで解決しない場合は、OpenScriptヘルプのOpenScript診断ツールを実行します。この診断ツールはブラウザ・アドオンのインストールの問題の修正を試み、発生した失敗をレポートします。

  • 問題: 機能テスト・スクリプトの記録時に、記録後にスクリプトに追加されたアクションが表示されません。

    回避策: ブラウザのアドオンは、記録中にイベントの取得とOpenScriptへのイベントの送信を行いません。OpenScriptヘルプのOpenScript診断ツールを実行してください。診断ツールはブラウザ・アドオンのインストールの問題の修正を試み、発生した失敗をレポートします。また、IEからFirefoxへの切り換えを試してみて、効果があるか確認することもできます。

  • 問題: Web負荷テスト・スクリプトを記録する場合に、記録後にスクリプトに追加されたナビゲーションが表示されません。

    回避策: Web負荷テスト・スクリプトを記録する場合、OpenScriptはOpenScriptとターゲット・アプリケーション間でHTTPプロキシ・サーバーを使用します。ブラウザがプロキシ経由でWebにアクセスしている場合、そのプロキシをOpenScriptのHTTP記録の詳細設定から連鎖させる必要があります。OpenScriptは、ブラウザのプロキシ設定を使用してプロキシを自動的に連鎖しようとします。HTTPナビゲーションの記録にまだ問題がある場合は、ネットワーク・インタフェースとプロキシ設定のHTTP記録の詳細設定を確認してください。

    また、同じマシン上でOpenScriptとして実行しているローカルのWebアプリケーションに対して負荷テスト・スクリプトを記録している場合は(Weblogic Medical Recordsなど)、httpリクエストでサーバー名としてlocalhostは使用できません。そのため、ブラウザで起動URLを、http://localhost:7011/medrec/index.actionではなく、http://systemname:7011/medrec/index.actionとして指定してください。これはIEがlocalhostアドレスにはプロキシをバイパスしていないために必要になる処理で、Firefoxで記録する場合には問題は発生しません。

  • 問題: Oracle EBS/Forms機能テストまたは負荷テスト・スクリプトを記録する場合に、Oracle Formsアプリケーションのロード時にブラウザがハングアップして続行できません。

    回避策: スクリプトの記録に使用するブラウザに、Oracle Formsアプリケーションを実行するために必要な適切なJVMバージョンがダウンロードおよびインストールされていない場合があります。Oracle EBS/Forms機能テストまたは負荷テスト・スクリプトの記録を開始する前に、一度ブラウザ単体で(つまり記録しないで)EBS/Formsトランザクションを一通り実行して、適切なJVMがダウンロードされてインストールされており、Formsアプリケーションが適切に実行されていることを確認してください。それからスクリプトの記録を再試行します。

  • 問題: Siebel機能テストまたは負荷テスト・スクリプトを記録する場合に、Siebel High Interactivityアプリケーションのロード時にブラウザがハングアップして続行できません。

    回避策: スクリプトの記録に使用しているブラウザに、Siebel HIアプリケーションの実行に必要なSiebel High Interactivity Framework Active-Xコンポーネントがインストールされていないことがあります。Siebel機能テストまたは負荷テスト・スクリプトの記録を開始する前に、一度ブラウザ単体で(つまり記録しないで)Siebelトランザクションを一通り実行して、適切なコンポーネントがダウンロードされてインストールされており、Siebel HIアプリケーションが適切に実行されていることを確認してください。それからスクリプトの記録を再試行します。

  • 問題: Siebel機能テスト・スクリプトを記録する場合に、スクリプトに記録されたSiebel High Interactivityコンポーネント・アクションが表示されません。

    回避策: Siebel機能テスト・スクリプトをOpenScriptに記録するためには、記録する前にSiebel ServerでSiebel Test AutomationのComponent Automation Services(CAS)を有効にする必要があります。Siebel 7.7、7.8および8.xバージョンのSiebel Test Automationを有効にする方法については、ドキュメントを確認してください。これはSiebel負荷テスト・スクリプトでは必要ありません。

Firefoxを使用したWeb機能テスト記録のトラブルシューティング

次の項では、Firefoxを使用したWeb機能テスト記録のトラブルシューティング手法について説明します。

  • Firefoxブラウザを使用する場合、OpenScriptが作成したFirefoxプロファイル内のアドオンを無効にするか、ここにアドオンをインストールしないようにする必要があります。

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Oracle Application Testing Suiteリリース・ノート バージョン9.20

B62631-01

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