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Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス) Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
パート II システム、ファイル、およびデバイスのセキュリティー
特殊なファイルアクセス権 (setuid、 setgid、 スティッキービット)
実行可能ファイルを原因とするセキュリティーへの悪影響を防止する
13. Oracle Solaris の暗号化フレームワーク (概要)
14. Oracle Solaris の暗号化フレームワーク (手順)
19. Oracle Solaris Secure Shell の使用 (手順)
次の作業マップは、リスクのある実行ファイルをシステム内に見つける作業や、プログラムが実行可能スタックを不正利用しないように防ぐ作業などの操作を説明した箇所を示しています。
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管理者はシステムを監視し、プログラム上で承認を得ることなく setuid アクセス権および setgid アクセス権が使用されていないかをチェックする必要があります。setuid アクセス権と setgid アクセス権を使用すると、通常のユーザーでもスーパーユーザー権限を取得できてしまいます。疑わしい実行可能ファイルによって、所有権が root または bin ではなく、通常のユーザーに与えられることがあります。
Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。
# find directory -user root -perm -4000 -exec ls -ldb {} \; >/tmp/filename
指定したディレクトリから始めて、マウントされているすべてのパスを検査します。ディレクトリとしてルート (/)、 sys、 bin、 または mail を指定できます。
root が所有するファイルを表示します。
アクセス権が 4000 に設定されているファイルだけを表示します。
find コマンドの出力を ls -ldb 形式で表示します。
find コマンドの結果が書き込まれるファイルです。
# more /tmp/filename
setuid アクセス権の詳細については、「setuid アクセス権」を参照してください。
例 6-12 setuid アクセス権が設定されているファイルを検索する
次の例の出力は、rar というグループのユーザーが /usr/bin/sh のコピーを作成し、そのアクセス権を root への setuid に設定したことを示しています。この結果、/usr/rar/bin/sh プログラムは root アクセス権で実行されます。
この出力は、/var/tmp/chkprm ディレクトリを /export/sysreports/ckprm ディレクトリに移動することによって、今後の参照用に保存されています。
# find / -user root -perm -4000 -exec ls -ldb {} \; > /var/tmp/ckprm # cat /var/tmp/ckprm -r-sr-xr-x 1 root bin 38836 Aug 10 16:16 /usr/bin/at -r-sr-xr-x 1 root bin 19812 Aug 10 16:16 /usr/bin/crontab ---s--x--x 1 root sys 46040 Aug 10 15:18 /usr/bin/ct -r-sr-xr-x 1 root sys 12092 Aug 11 01:29 /usr/lib/mv_dir -r-sr-sr-x 1 root bin 33208 Aug 10 15:55 /usr/lib/lpadmin -r-sr-sr-x 1 root bin 38696 Aug 10 15:55 /usr/lib/lpsched ---s--x--- 1 root rar 45376 Aug 18 15:11 /usr/rar/bin/sh -r-sr-xr-x 1 root bin 12524 Aug 11 01:27 /usr/bin/df -rwsr-xr-x 1 root sys 21780 Aug 11 01:27 /usr/bin/newgrp -r-sr-sr-x 1 root sys 23000 Aug 11 01:27 /usr/bin/passwd -r-sr-xr-x 1 root sys 23824 Aug 11 01:27 /usr/bin/su # mv /var/tmp/ckprm /export/sysreports/ckprm
実行可能スタックのセキュリティーリスクについては、「実行可能ファイルを原因とするセキュリティーへの悪影響を防止する」を参照してください。
Primary Administrator 役割には、Primary Administrator プロファイルが含まれます。役割を作成してユーザーに役割を割り当てるには、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 2 章「Solaris 管理コンソールの操作 (手順)」を参照してください。
set noexec_user_stack=1
# init 6
例 6-13 実行可能スタックメッセージのログ記録を無効にする
この例では、実行可能スタックメッセージのログ記録が無効にされ、続いてシステムの再起動が行われます。
# cat /etc/system set noexec_user_stack=1 set noexec_user_stack_log=0 # init 6