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Oracle Solaris 10 8/11 ご使用にあたって Oracle Solaris 10 8/11 Information Library (日本語) |
Oracle Solaris 10 8/11 へのアップグレード
Live Upgrade および Oracle Solaris ゾーン
ZFS ファイルシステムのゾーンルートでの Live Upgrade の使用
ラベル付きゾーンが構成された Trusted Extensions システムのアップグレード
SPARC および x86 互換マシン上のミニルートへのパッチの適用
Oracle Solaris 10 リリースの Oracle Solaris Data Encryption Supplement
Oracle Solaris 10 8/11 リリース用の GNOME ディスプレイマネージャーパッチをインストールするときに必要な追加手順
x86: elx または pcelx NIC を備えたシステムでネットワーク構成が失敗する
/var ファイルシステムのデフォルトサイズが不十分な可能性がある
x86: BIOS バージョン GG.06.13 の Hewlett-Packard Vectra XU シリーズのシステムをアップグレードできない
SPARC: 古いファームウェアでは、ブート用 Flash PROM をアップグレードする必要がある
Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアは Solaris 管理コンソール 1.0、1.0.1、および 1.0.2 ソフトウェアと互換性がない
x86: BIOS デバイスのユーティリティーに障害が発生すると、インストールまたはアップグレードが成功しない (6362108)
非帯域ゾーンがインストールされている場合に、Oracle Solaris フラッシュアーカイブを作成できない (6246943)
x86: Sun Java Workstation 2100Z では、Oracle Solaris 10 DVD からのブート時にパニックが発生することがある (6214356)
x86: 一部の Sun Fire システムで、シリアルコンソールが動作しない (6208412)
x86: x86 fdisk ブートパーティションがすでに存在しているシステムでは、Oracle Solaris GUI インストールが失敗する場合がある (6186606)
SAN に接続されたマシンで Jumpstart のインストールが失敗する (7072761)
zvol へのスワップ時に ZFS ルートシステムがハングアップすることがある (6898318)
Oracle Solaris ZFS フラッシュアーカイブのインストール (6889459)
Oracle Solaris Live Upgrade を使用した代替ブート環境での ZFS フラッシュアーカイブのインストールに関する制限事項 (7055343)
x86: Solaris 10 10/08 より前のリリースで Oracle Solaris フラッシュアーカイブのインストールが失敗する (6735181)
一部のアジア語ロケールを JumpStart インストールに使用できない (6681454)
PRODRM には Trusted Extensions の prodreg エントリの削除に関する問題がある (6616592)
アップグレードの詳細なパッチ解析のパネルはスクロールできない (6597686)
Oracle Solaris OS のインストール後、Linux パーティションが GRUB メニューに表示されない (6508647)
x86: インストール時の無効な /sbin/dhcpinfo エラー (6332044)
x86: JumpStart インストールのあと、システムのブートが失敗する (6205478)
SPARC: すべてのタイプの M シリーズマシンでわずかなパフォーマンスの低下が発生する可能性がある (7058265)
SUNWzoneu パッケージを持たないシステムでlucreate コマンドが失敗する (7061870)
アップグレード後に iscsi/initiator サービスが保守状態で終了する可能性がある (6976602)
Oracle Solaris 10 8/11 への Live Upgrade の実行後に Trusted Extensions のゾーンがブートしない (7041057)
Trusted Extensions が有効で、ラベル付きゾーンが実行状態にない場合に lucreate と lumake が失敗する (7055968)
ゾーンを持つ DSR のアップグレードに関する注意事項 (6616788)
Trusted Extensions のアップグレードに関する注意事項 (6616585)
アップグレード後にシステムが ypbind と通信できなくなる (6488549)
インストールされているがブートされていないゾーンを含むシステムでアップグレードが失敗する
Solaris 9 9/04 OS からアップグレードしたあとのデバイス ID の不一致
Live Upgrade を使用して以前のリリースからアップグレードするとき、古いアンインストーラが削除されない (6198380)
ここでは、Oracle Solaris 10 OS のインストールまたは Oracle Solaris 10 OS へのアップグレードを行う前に知っておく必要がある重要な問題点について説明します。このような問題点による影響で、インストールやアップグレードが正常に完了しない場合があります。ここで説明する問題点が使用しているシステムに該当する場合は、インストールやアップグレードを行う前に、推奨される回避方法を実行する必要があります。
2011 年 8 月 18 日現在でリリースされている EMC PowerPath バージョンでは、以下のカーネルパッチと互換性がありません。
144500-19
144501-19
これらのカーネルパッチは、Oracle Solaris 10 8/11 イメージにすでに適用されています。
これらの問題点に対して EMC が修正を提供するまで、2011 年 8 月 18 日あるいはそれ以前にリリースされた EMC PowerPath のバージョンを Oracle Solaris 8/11 が稼働しているシステムにインストールするべきではありません。また、Oracle Solaris 10 の以前のバージョンが稼働しているシステム上で、2011 年 8 月 18 日あるいはそれ以前にリリースされた EMC PowerPath のバージョンがインストールされている場合は、パッチ (144500-19 および 144501-19) を適用するべきではありません。
EMC はこの問題点に対する修正を作業中であり、https://powerlink.emc.com で ETA emc275344 が公開されています。
Solaris 10 8/07 リリース以降では、Oracle Solaris ゾーンに Live Upgrade を使用できます。詳細は、My Oracle Support の InfoDoc 1004881.1 を参照してください。
Live Upgrade が正しく動作するためには、使用する OS バージョンに特定のパッチリビジョンのセットをインストールする必要があります。My Oracle Support を調べて最新の更新済みパッチリストを持っていることを確認してください。Oracle Solaris 10 8/11 リリースには、Live Upgrade に関する次の制限事項があります。
Live Upgrade を使用して、現在の Solaris 8 OS を Oracle Solaris 10 8/11 リリースにアップグレードするには、次の情報に注意してください。
SPARC: Live Upgrade を使用した Solaris 8 リリースから Oracle Solaris 10 8/11 リリースへのアップグレードがサポートされています。Live Upgrade のステップごとの使用手順については、My Oracle Support を参照してください。
x86: Live Upgrade を使用した Solaris 8 リリースから Oracle Solaris 10 8/11 リリースへのアップグレードはサポートされていません。代わりに、標準のアップグレード手順を使用するか、Solaris 8 OS から Solaris 9 OS または Oracle Solaris 10 OS への Live Upgrade を使用してください。その次に、Solaris 9 リリースまたは Oracle Solaris 10 リリースから Oracle Solaris 10 8/11 リリースへの Live Upgrade を使用できます。
注 - Solaris 8 から Solaris 10 5/08、Solaris 10 10/08、Solaris 10 5/09、および Solaris 10 10/09 の各リリースへの Live Upgrade の使用はサポートされています。My Oracle Support の Infodoc 1019995.1 を参照してください。
Live Upgrade を使用して、現在の Solaris 9 OS を Solaris 10 10/09 リリースにアップグレードするには、次のパッチを適用します。
SPARC: 137477-01 またはそれ以降
x86: 137478-01 またはそれ以降
Oracle Solaris Live Upgrade を使用して、現在の Oracle Solaris 10 OS を Oracle Solaris 10 8/11 リリースにアップグレードするには、次のパッチを適用してください。
SPARC: 137321-01 またはそれ以降
x86: 137322-01 またはそれ以降
これらのパッチには、新しい p7zip 機能が備わっています。Oracle Solaris 10 8/11 へのアップグレードをサポートするには、&; Live Upgrade に p7zip 機能が必要です。
Oracle Solaris 10 8/11 リリースには、ZFS ルートファイルシステムをインストールし、Oracle Solaris ZFS 上にゾーンルートを構成する機能が備わっています。通常、ゾーンルートは必要に応じて ZFS 上に作成および構成することができます。ZFS とゾーンの構成で Oracle Solaris Live Upgrade を使用する場合は、次の情報を確認してください。
Oracle Solaris 10 8/11 リリースでサポートされているゾーン構成で Oracle Solaris Live Upgrade を使用するには、まず標準のアップグレードプログラムを使用してシステムを Oracle Solaris 10 8/11 リリースにアップグレードしなければなりません。
その後、Live Upgrade を使用して、ゾーンルートを持つ UFS ルートファイルシステムを ZFS ルートファイルシステムに移行するか、ZFS ルートファイルシステムとゾーンルートにアップグレードやパッチを適用することができます。
サポートされていないゾーン構成を、以前の Oracle Solaris 10 リリースから直接 Oracle Solaris 10 8/11 リリースに移行することはできません。
Oracle Solaris 10 8/11 リリースでアップグレードまたはパッチ適用されるサポート対象のゾーン構成の詳細は、『Oracle Solaris ZFS Administration Guide』の「Migrating to a ZFS Root File System or Updating a ZFS Root File System (Live Upgrade)」を参照してください。
これらの構成の設定手順の詳細は、『Oracle Solaris ZFS 管理ガイド』の「ZFS をサポートするための Oracle Solaris インストールと Live Upgrade の要件」を参照してください。
ZFS ルートファイルシステムへの移行を開始する場合、または ZFS ルートファイルシステムが含まれているシステムでゾーンを設定する場合は、この章に記載された情報をよく確認してから行なってください。推奨手順に正確に従って ZFS ルートファイルシステムが含まれているシステムにゾーンを設定して、そのシステムで確実に Live Upgrade を使用できるようにしてください。
Trusted Extensions 機能が構成された Oracle Solaris システムでは、非大域ゾーンが使用されます。これらのシステムのアップグレードの処理は、ゾーンを使用する Oracle Solaris システムのアップグレード方法と同じであり、注意事項も同じです。
ZFS ゾーン– 現在のところ、ZFS ゾーンが構成されている Oracle Solaris システムはアップグレードできません。ZFSゾーンが構成されている Trusted Extensions システムの場合は、代替手段としてゾーンを再作成します。次の手順を実行してください。
tar -T コマンドを使用してすべてのデータをバックアップします。
ゾーンを削除します。
システムをアップグレードし、すべてのゾーンを再構成します。
すべてのデータを復元します。
NFSv4 ドメイン– システムのアップグレード後に、各ラベル付きゾーンを起動すると、NFSv4 ドメインの入力を求めるプロンプトが表示されます。このプロンプトが表示されないようにするには、アップグレードを行う前に、各ラベル付きゾーンの /etc/default/nfs ファイルに正しい NFSMAPID_DOMAIN 値を追加します。詳細は、CR 5110062 を参照してください。
ネームサービス– インストール中にシステムでネームサービスを使用するように構成した場合、それがアップグレード中に使用されるネームサービスと異なっているときは、ブート後に大域ゾーンで正しいネームサービスを使用することができます。
たとえば、システムのインストール中にネームサービスとして NIS を使用するように指定した場合、あとでシステムを LDAP クライアントに変換したときは、luactivate ブートを使用して、大域ゾーンで使用するネームサービスを NIS に戻すことができます (CR 6569 07)。
回避方法としては、/var/svc/profile ディレクトリの name_service.xml シンボリックリンクを調整して、現在使用されているネームサービスに対応する正しい xml ファイルを指すようにします。たとえば、インストール中にネームサービスとして NIS を指定した場合、name_service.xml は ns_nis.xml へのシンボリックリンクになります。そのあとでシステムが LDAP クライアントに変換された場合、Live Upgrade 中に使用されたネームサービスが LDAP であれば、次のコマンドを実行します。
# ln -fs ns_ldap.xml name_service.xml
このコマンドは、Live Upgrade を開始する前または lucreate コマンドを実行する前に発行するようにしてください。ただし、lucreate の前にこのコマンドを実行しなかった場合は、luactivate コマンドを実行したあとで次の手順を実行します。
lumount を使用して新しいブート環境をマウントします。
# lumount BE-name
ブート環境の /var/svc/profile ディレクトリに移動します。
# cd /.alt.BE-name/var/svc/profile
name_service.xml リンクを適切に設定します。例:
# ln -fs ns_ldap.xml name_service.xml
luumount を使用してブート環境をマウントします。
# luumount BE-name
注 - これらの手順を実行せずにシステムをブートした場合は、ネームサービスに関連する適切なサービス管理機構 (SMF) クライアントサービスを手動で起動する必要があります。
SPARC および x86 マシン上のミニルートにパッチを適用する場合に、C ターゲット指定子を指定して -patchadd を使用する手順が変更されています。変更後の手順では、ミニルートを展開し、パッチを適用してから、ミニルートを再度パッケージ化する必要があります。
詳細な手順については、次の章を参照してください。
『Oracle Solaris 10 8/11 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 5 章「DVD メディアを使用したネットワークインストール (作業)」
『Oracle Solaris 10 8/11 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 6 章「CD メディアを使用したネットワークインストール (作業)」
『Oracle Solaris 10 8/11 インストールガイド (ネットワークインストール)』の第 7 章「ミニルートイメージへのパッチの適用 (作業)」
Solaris 10 8/07 リリース以降、Oracle Solaris 10 OS には Oracle Solaris Data Encryption Supplement パッケージがデフォルトで含まれています。これらのパッケージをダウンロードしてインストールする必要はなくなりました。
CR 6277164 および CR 6214222 で報告されている問題を解決するため、次のパッチを適用します。
SPARC: パッチ ID 119366-05
x86: パッチ ID 119367-05
次の節では、それら報告済みの問題を完全に解決するために必要な追加手順について説明します。詳細は、これらのパッチのパッチ README の Special Install Instructions セクションをお読みください。
elx または pcelx ネットワークインタフェースカード (NIC) を備えたシステムでは、インストールが失敗します。NIC の構成中に、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
WARNING: elx: transmit or jabber underrun: d0<UNDER, INTR, CPLT>
詳細は、elxl(7D) または pcelx(7D) のマニュアルページを参照してください。
回避方法: elx または pcelx NIC を使用していないシステムにネットワーク構成をインストールして実行してください。
/var ファイルシステムが別のスライスに置かれている場合は、/var ファイルシステムのデフォルトのサイズが不十分なことがあります。その場合、/var ファイルシステムのスライスサイズを手動で大きくする必要があります。
注 - /var ファイルシステムが別のスライスやパーティションに置かれていない場合、この問題は発生しません。
回避方法: GUI インストールプログラムまたはテキストインストーラのどちらかで、次のいずれかの回避方法を選択してください。
Oracle Solaris GUI インストールプログラムを使用している場合は、次の手順を実行します。
インストールを開始します。
「インストール形式の選択」から「カスタムインストール」を選択します。
Oracle Solaris インストールプログラムでは、いくつかの画面が表示され、インストールするソフトウェアの地域対応、製品、およびディスク配置をカスタマイズできます。
「ファイルシステムの配置」から「変更」を選択します。
ディスク配置画面が表示されます。
特定のスライスの「ファイルシステム」列に /var と入力し、「適用」をクリックします。
インストールプログラムによって /var ファイルシステムのデフォルトのサイズが提示されます。
/var ファイルシステムの「サイズ」列のエントリをディスク容量サイズの 2 倍に設定します。
たとえば、インストールプログラムで 40M バイトの容量が割り当てられている場合は、「サイズ」の値を 80 に変更します。
インストールを完了します。
テキストインストーラを使用している場合は、次の手順を実行します。
インストールを開始します。
「インストール形式の選択」から「カスタムインストール」を選択します。
いくつかの画面が表示され、インストールするソフトウェアの地域対応、製品、およびディスク配置をカスタマイズできます。
「ファイルシステムの配置」から「自動配置」を選択します。
ディスク配置画面が表示されます。
特定のスライスの「ファイルシステム」列に /var と入力します。
インストールプログラムによって /var ファイルシステムのデフォルトのサイズが提示されます。
/var ファイルシステムのサイズをカスタマイズするには、F4_Customize キーを押します。
/var ファイルシステムの「サイズ」列のエントリをディスク容量サイズの 2 倍に設定します。
たとえば、インストールプログラムで 40M バイトのディスク容量が割り当てられている場合は、「サイズ」の値を 80 に変更します。
インストールを完了します。
JumpStart プログラムを使用している場合は、filesys プロファイルキーワードを使用して /var ファイルシステムのサイズを設定します。次の例では、スライス 5 の /var ファイルシステムのサイズを 256M バイトに設定しています。
filesys c0t0d0s5 256 /var
Oracle Solaris 10 ソフトウェアには、大きなパーティションをインストールできる機能が含まれています。システム BIOS は Logical Block Addressing (LBA) をサポートしている必要があります。BIOS バージョン GG.06.13 は LBA アクセスをサポートしていません。Oracle Solaris ブートプログラムはこの競合を 処理できません。この問題はほかの HP Vectra システムにも影響します。
このアップグレードを実行すると、HP システムはブートしなくなります。下線のカーソルが点滅する暗い画面が表示されるだけです。
回避方法: 最新の BIOS バージョン GG.06.13 の HP Vectra XU シリーズシステムを Oracle Solaris 10 リリースにアップグレードしないでください。このバージョンでは、これらのシステムはサポートされていません。
ブートフロッピーディスクまたはブート CD を使用すれば、ブートにハードディスクコードを使用しないので、システムをブートすることができます。その後、ブート可能デバイスとして、ネットワークまたは CD-ROM ドライブではなくハードディスクを選択してください。
SPARC ベースのシステムでは、Oracle Solaris 10 OS は 64 ビットモードでのみ動作します。一部の Sun-4u システムでは、OS を 64 ビットモードで実行するために、Flash PROM 内の OpenBoot ファームウェアを高いレベルにアップグレードする必要があります。Oracle の次のシステムでは、Flash PROM の更新が必要となる場合があります。
Ultra 2
Ultra 450 および Sun Enterprise 450
Sun Enterprise 3000、4000、5000、および 6000 の各システム
次の表に、UltraSPARC システムと、64 ビットの Oracle Solaris 10 OS を実行するために必要な最小限のファームウェアバージョンを示します。システムタイプは、uname -i コマンドを実行して確認できます。実行中のファームウェアバージョンは、prtconf -V コマンドを実行して確認できます。
表 2-2 UltraSPARC システム上で 64 ビット Oracle Solaris ソフトウェアを実行するために必要なファームウェアバージョン
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この表に記載されていないシステムでは、Flash PROM を更新する必要はありません。Flash PROM の更新を実行する方法については、http://download.oracle.com/docs/cd/E19455-01/ で『Solaris 8 Sun ハードウェアマニュアル』のいずれかの版を参照してください。
注 - SPARC システムと x86 ベースのシステムの両方でファームウェアをアップグレードすると、パフォーマンスが著しく向上する可能性があります。ファームウェア更新を適用するには、対応するファームウェアの README ファイルに記載の指示に従ってください。My Oracle Support でパッチ関連の情報も参照してください。
Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアは、旧バージョンの Solaris 管理コンソール 1.0、1.0.1、1.0.2 ソフトウェアと互換性がありません。Solaris 管理コンソール 1.0、1.0.1、1.0.2 のいずれかのソフトウェアがインストールされた状態で Oracle Solaris 10 リリースおよびその互換バージョンにアップグレードする場合は、Solaris 管理コンソールソフトウェアをアンインストールする必要があります。システムに SEAS 2.0、SEAS 3.0、Solaris 8 Admin Pack のいずれかがすでにインストールされていると、Solaris 管理コンソールソフトウェアが存在している可能性があります。
回避方法: 次のいずれかを選択してください。
アップグレードする前に /usr/bin/prodreg コマンドを実行して、Solaris 管理コンソールソフトウェアのフルアンインストールを行います。
Oracle Solaris 10 リリースへのアップグレード前に Solaris 管理コンソールソフトウェア 1.0、1.0.1、1.0.2 をアンインストールしていなかった場合は、Solaris 管理コンソールソフトウェア 1.0、1.0.1、1.0.2 のすべてのパッケージを削除する必要があります。パッケージの削除には prodreg コマンドではなく、pkgrm コマンドを使用します。次の手順の手順 3 に示すパッケージ削除の順序に従ってください。
スーパーユーザーになります。
次のコマンドを入力します。
# pkginfo | grep “Solaris Management Console“
前述の出力結果で、パッケージの説明文の先頭に「Solaris Management Console 2.1」という文字列がない場合、そのパッケージ名は Solaris 管理コンソール 1.0 ソフトウェアのパッケージです。
pkgrm を使用して、Solaris 管理コンソール 1.0 ソフトウェアパッケージのすべてのインスタンスを次に示す順序で削除します。
注 - 説明文に「Solaris Management Console 2.1」という文字列が含まれているパッケージは削除しないでください。たとえば、SUNWmc.2 は Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアのパッケージです。
pkginfo の出力に、複数のバージョンの Solaris 管理コンソール 1.0 ソフトウェアパッケージが含まれている場合は、pkgrm を使用して、すべてのバージョンを削除してください。このとき、パッケージ名の末尾に番号が付いていないものを先に削除します。その後、末尾に番号が付いているものを削除してください。たとえば、pkginfo の出力に SUNWmcman と SUNWmcman.2 が含まれている場合、最初に SUNWmcman パッケージを削除して、次に SUNWmcman.2 パッケージを削除します。prodreg は使用しないでください。
# pkgrm SUNWmcman # pkgrm SUNWmcapp # pkgrm SUNWmcsvr # pkgrm SUNWmcsvu # pkgrm SUNWmc # pkgrm SUNWmcc # pkgrm SUNWmcsws
端末ウィンドウで次のコマンドを実行します。
# rm -rf /var/sadm/pkg/SUNWmcapp
これで Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアが正しく機能するようになります。将来 Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアの保守を行う場合や、Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアが正しく機能しない場合は、Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアをいったん削除します。次の手順で再インストールしてください。
pkgrm を使用して、Oracle Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアパッケージのすべてのインスタンスを下に示す順序で削除します。
注 - SUNWmc と SUNWmc.2 のように、ある Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアパッケージに対して複数のインスタンスがシステム上に存在する場合は、最初に SUNWmc を削除して、次に SUNWmc.2 を削除してください。prodreg は使用しないでください。
# pkgrm SUNWpmgr # pkgrm SUNWrmui # pkgrm SUNWlvmg # pkgrm SUNWlvma # pkgrm SUNWlvmr # pkgrm SUNWdclnt # pkgrm SUNWmga # pkgrm SUNWmgapp # pkgrm SUNWmcdev # pkgrm SUNWmcex # pkgrm SUNWwbmc # pkgrm SUNWmc # pkgrm SUNWmcc # pkgrm SUNWmccom
Solaris 10 SOFTWARE - 4 CD を CD-ROM ドライブに挿入します。
端末ウィンドウで次のコマンドを入力します。
# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_10/Product # pkgadd -d . SUNWmccom SUNWmcc SUNWmc SUNWwbmc SUNWmcex SUNWmcdev \ SUNWmgapp SUNWmga SUNWdclnt SUNWlvmr SUNWlvma SUNWlvmg SUNWpmgr \ SUNWrmui
これによって、すべての旧バージョンの Solaris 管理コンソールソフトウェアが削除され、新しくインストールされた Solaris 管理コンソール 2.1 ソフトウェアが正しく機能するようになります。
特定の状況において、BIOS デバイスのユーティリティー (/sbin/biosdev) に障害が発生し、インストールまたはアップグレードが正常に行われないことがあります。このエラーは、次のいずれかの状況で発生する可能性があります。
パッチ ID 117435-02 が適用されましたが、システムがリブートされませんでした。
システムに、同一の fdisk パーティションを持つ複数の同一ディスクが含まれています。
次のエラーメッセージが表示されます。
biosdev: Could not match any!!
回避方法: パッチ ID 117435-02 を適用したあとは、必ずシステムをリブートしてください。インストールまたはアップグレードに使用される同一のディスクが、異なる fdisk パーティションレイアウトで構成されていることを確認してください。
次の例で使用するシステムには、同じ fdisk パーティションレイアウトで構成される 2 つのディスクが含まれています。これらのレイアウトを変更するには、次の手順を実行します。
スーパーユーザーになります。
ディスク管理ユーティリティーを起動します。
# format
システム上で使用できるディスクのリストが表示されます。
fdisk パーティションを変更するディスクを選択するために、ディスクの番号を入力します。
「Format」オプションのリストから、「fdisk」を選択します。
ディスクのパーティション情報と fdisk オプションのリストが表示されます。
ディスクのレイアウトを変更するために、次のいずれかの方法を選択します。
別のアクティブパーティションを指定する場合は、2 を押します。
別のディスクパーティションを追加する場合は、1 を押します。
未使用のパーティションを削除する場合は、3 を押します。
変更を保存して fdisk メニューを終了するには、5 を押します。
ディスク管理ユーティリティーを終了するには、「Format」オプションから「Quit」を選択します。
システムを再起動します。
システムをリブートしたあとに、エラーメッセージが表示されなくなったことを確認します。スーパーユーザーとして、次のコマンドを入力します。
# /sbin/biosdev
それでもエラーメッセージが生成される場合は、前記の手順を繰り返します。ただし、手順 5 では別のオプションを選択してください。
同一の fdisk パーティションレイアウトを持つ同一のディスクがほかにもシステムに含まれている場合は、それらのディスクに対して手順 1 - 9 を繰り返します。そうでない場合は、Oracle Solaris のインストールまたはアップグレードを続行します。
現在の Oracle Solaris リリースからは、非大域ゾーンがすでにインストールされていると、Oracle Solaris フラッシュアーカイブをシステムに適切に作成できません。Oracle Solaris フラッシュ機能は、現在のところ、Oracle Solaris ゾーン (Oracle Solaris コンテナとも呼ばれる) との互換性がありません。
flar create コマンドを使用して、次の環境に Oracle Solaris フラッシュアーカイブを作成しないでください。
非大域ゾーン内
非大域ゾーンがシステムにインストールされている場合の大域ゾーン内
いずれかの環境に Oracle Solaris フラッシュアーカイブを作成すると、配置したアーカイブが適切にインストールされないことがあります。
回避方法: インストールされているゾーンがすべて停止している場合は、それらのゾーンを含むシステムの Oracle Solaris フラッシュアーカイブを作成できる可能性があります。詳細は、http://opensolaris.org/os/community/zones/faq/flar_zones/ を参照してください。
Sun Java Workstation 2100Z の DVD コンボドライブのファームウェアが原因で、システムパニックが発生することがあります。このパニックは、ワークステーションを Oracle Solaris 10 Operating System DVD からブートするときに発生します。カーネル起動画面が表示されたあと、次のメッセージがごく短時間に表示されます。
panic[cpu0]/thread=fec1be20: mod_hold_stub: Couldn't load stub module sched/TS_DTBL fec25cb0 genunix:mod_hold_stub+139 (fec04088, 63, fea11) fec25cc4 unix:stubs_common_code+9 (1, 8, fec026e4) fec25ce4 unix:disp_add+3d (fec026dc) fec25d00 genunix:mod_installsched+a4 (fef01530, fef01518) fec25d20 genunix:mod_install+2f (fef01518, fec25d3c,) fec25d2c TS:_init+d (0, d6d89c88, fec25d) fec25d3c genunix:modinstall+d9 (d6d89c88) fec25d50 genunix:mod_hold_installed_mod+2e (d6d77640, 1, fec25d) fec25d7c genunix:modload+ac (fec026c4, fec26c4) fec25d98 genunix:scheduler_load+3d (fec026c4, fec026dc) fec25db4 genunix:getcid+50 (fec026c4, fec28514) fec25dcc unix:dispinit+df (fec25ddc, fe814ba9) fec25dd4 unix:startup_modules+d5 (fec25dec, fe8cac37) fec25ddc unix:startup+19 (fe800000, 166130, 7) fec25dec genunix:main+16 ()
その後、システムが自動的にリセットされます。
次のいずれかを選択してください。
回避方法 1: BIOS の構成設定の一部を変更します。この一時的な回避方法によって、Oracle Solaris 10 のインストールを完了できます。ただし、この回避方法では、DVD の読み取りパフォーマンスが低下することがあります。次の手順を実行します。
システムのブート中に、プロンプトで F2 キーを押します。
画面には、次のような接続タイプのオプションが表示されます。
Primary Master [ ] Primary Slave [ ] Secondary Master [CD-ROM] Secondary Slave [ ]
DVD ドライブの接続タイプを選択するために、CD-ROM の接続タイプを選択します。
注 - システムに光学式ドライブが複数ある場合など、画面に複数の接続タイプが表示されることがあります。そのような場合は、システムのケースを開き、DVD ドライブの接続点を調べる必要があります。必ず DVD ドライブに適した接続タイプを選択してください。
適切な CD-ROM 接続タイプを選択したら、Enter キーを押します。
次に表示される画面では、Type:[Auto] が自動的に選択されています。
スペースバーを 2 回押して選択を Type:[CD-ROM] に変更します。
矢印キーを使用して「Transfer Mode」を選択します。
Enter キーを押して、「Transfer Mode」のほかのオプションを一覧表示します。
矢印キーを使用して「Standard」を選択し、Enter キーを押して確定します。
F10 キーを押して、構成の変更を保存し、BIOS セットアップを終了します。
システムが再起動します。
回避方法 2: DVD コンボドライブのファームウェアをバージョン R1.12 に更新します。この回避方法を実行するには、Microsoft Windows が稼働しているシステムに DVD コンボドライブを接続する必要があります。次の手順を実行します。
DVD コンボドライブを Sun Java Workstation 2100Z から取り外します。
ドライブを正しく取り外す手順については、ワークステーションのユーザーガイドを参照してください。
Microsoft Windows の稼働するシステムにドライブを接続し、必要に応じてドライブのマスターとスレーブのジャンパ設定を変更します。
AOpen のダウンロードセンター (http://download.aopen.com.tw/default.aspx) を参照します。
次の情報を使用して、使用している DVD ドライブのファームウェアを検索します。
Product: Combo drives
Model: COM5232/AAH
Categories: Firmware
ファームウェアバージョン R1.12 をダウンロードし、インストールします。
ドライブをワークステーションに再び取り付けます。必要に応じて、マスターおよびスレーブのジャンパ設定を元に戻します。
注 - Aopen のダウンロードサイトには、これよりも新しいバージョンのファームウェアが用意されている可能性もあります。テストでは、パニックの問題はバージョン R1.12 で解決されることが確認されています。R1.12 より新しいファームウェアリビジョンでもこの問題が解決されるかどうかは確認できていません。
次に示す Oracle の Sun Fire システムは、デフォルトではシリアルコンソール (ttya) が動作しません。
Sun Fire V20z
Sun Fire V40z
Sun Fire V60x
Sun Fire V65x
シリアルコンソールを使用するには、システムの BIOS を手動で構成する必要があります。
回避方法: この回避方法を実行するには、システムに Sun キーボードとディスプレイモニターが必要です。次の手順を実行します。
システムをブートします。
システムのブート中に、プロンプトで F2 キーを押して Phoenix BIOS にアクセスします。
「Peripherals」で、通信ポートを「disabled」から「enabled」に変更します。
構成を保存し、システムをブートします。
eeprom コマンドを使用して、入力デバイスと出力デバイスを ttya に変更します。
注 - これらのシステムでは、システムのブート中に Stop キーと N キーを同時に押しても、低レベルのファームウェアをデフォルトの設定にリセットすることはできません。
x86 fdisk ブートパーティションがすでに存在しているシステムでは、Oracle Solaris GUI インストールが失敗する場合があります。既存の x86 ブートパーティションが Oracle Solaris テキストインストーラで作成された場合に、この失敗が発生します。次のエラーメッセージが表示されます。
Default layout will not work on this system. Error: Error: ERROR: Could not create explicit fdisk partition on c0t0d0, requested cylinders 14581 - 14597 in use by fdisk partition 1 Error: Error: ERROR: System installation failed Pfinstall failed. Exit stat= java.lang.UNIXProcess@a89ce3 2 artition on c0t0d0, requested cylinders 14581 - 14597 in use by fdisk partition 1 ERROR: System installation failed
次のいずれかを選択してください。
回避方法 1: インストールプログラムで、インストールの種類を選択するよう求めるプロンプトが表示されたら、「3 Solaris Interactive Text (Desktop Session)」を選択します。
回避方法 2: Oracle Solaris GUI インストールを使用している場合は、次の手順を実行します。
インストールを開始します。
インストールの種類を選択するよう求めるプロンプトが表示されます。
「カスタムインストール」を選択します。
カスタムインストールのパネルでは、インストールするロケール、ソフトウェア、およびディスクに関する情報を入力するよう求められます。
画面に表示されるプロンプトに、システムに応じて適切に回答します。
Fdisk の選択画面で、x86boot パーティションが含まれているディスクを選択します。
プルダウンメニューで x86boot パーティションを「UNUSED」に変更して、このパーティションを削除します。
x86boot パーティションを「UNUSED」から元の「x86boot」に変更して、このパーティションを追加します。
インストールを続行します。