6.2. Sun Ray クライアントを使用したデスクトップアクセス

6.2.1. Oracle VDI Sun Ray キオスクセッションについて
6.2.2. バンドル版の Sun Ray キオスクセッションの変更方法
6.2.3. Sun Ray 管理 GUI へのアクセス方法
6.2.4. ユーザーパスワードの変更方法
6.2.5. クライアント認証を無効にする方法
6.2.6. Sun Ray クライアントでデスクトップ画面のロックを有効にする方法
6.2.7. Sun Ray クライアントのユーザーアクセスシナリオ
6.2.8. マルチモニター機能

Oracle VDI のインストールと構成には、特に Oracle VDI と一緒に使用するように構成された Sun Ray Software のバンドル版リリースのインストールが含まれています (Oracle VDI ソフトウェアについてを参照)。このセクションでは、Sun Ray クライアントから Oracle VDI デスクトップにアクセスするために必要な情報について説明しています。

管理者はこのデフォルトの構成を変更できます。デフォルト構成の詳細については、付録B Oracle VDI にバンドルされているソフトウェアのデフォルトを参照してください。Sun Ray Software および Sun Ray クライアントについては、Sun Ray の製品ドキュメントページ (http://www.oracle.com/technetwork/documentation/sun-ray-193669.html) を参照してください。

6.2.1. Oracle VDI Sun Ray キオスクセッションについて

Sun Ray Software は、標準の Oracle Solaris または Linux プラットフォームのデスクトップセッションに Sun Ray クライアントからアクセスできるようにするために設計されています。Sun Ray キオスクモードを使用することでほかの種類のセッションへのアクセスも制御できます。Oracle VDI には、Oracle Virtual Desktop Infrastructure という事前定義されたキオスクセッションが付属しています。このキオスクセッションでは、Sun Ray Windows コネクタ (uttsc) を使用して、仮想マシンへのリモートデスクトッププロトコル (RDP) 接続を確立します。

通常、Oracle VDI Sun Ray キオスクセッションは、ユーザーがスマートカードを Sun Ray クライアントに挿入すると開始します。ユーザーは、ログインダイアログにユーザー名とパスワード (任意で Windows ドメイン) を入力します。ログインダイアログには常に完全修飾ドメイン名 (FQDN) を入力します。ただし、キオスクセッションが uttsc を開始するときに FQDN と NetBIOS 名のどちらを使用するのかを、プールごとに制御できます。FQDN (デフォルト) と NetBIOS 名を切り替えるには、Oracle VDI の管理 GUI で、「プール設定」 > 「ログイン」の順に選択して「ログイン」パネルを開き、完全修飾ドメイン名のチェックボックスを使用します。

認証に成功すると、システムは Oracle VDI サービスにアクセスし、対象のユーザーに割り当てられているデスクトップを判定します。複数のデスクトップが使用可能な場合は、デスクトップセレクタ画面が表示され、デスクトップを選択するようにユーザーに求め、その後 Sun Ray Windows コネクタが起動し、ユーザーのデスクトップを実行している仮想マシンに接続します。仮想マシンがまだ実行されていない場合は、仮想マシンが起動するまで待機画面 (図6.4「待機画面」を参照) が表示されます。

キオスクセッションはスマートカードアクセスと非スマートカードアクセスのどちらに対しても有効なので、ユーザーはスマートカードを使用してログインする必要はありませんが、デフォルトでは、すべてのユーザーはデスクトップにアクセスする際、Oracle VDI から認証を受ける必要があります。Oracle VDI サービスは、ユーザー証明書を確認するためにユーザーディレクトリにアクセスします。認証が成功すると、選択したデスクトップへの接続が確立します。その後、この資格は Windows ゲストオペレーティングシステムに渡すことができるため、ユーザーはそのデスクトップに自動的にログインできます。

クライアント認証を無効にした場合 (「クライアント認証を無効にする方法」を参照)、ユーザーはスマートカードを挿入するか、ログインダイアログでユーザー名を入力することで、デスクトップにアクセスできます。デスクトップは、スマートカードトークンまたはユーザー名を使用して割り当てられるので、ユーザーはパスワードを入力する必要がありません。このような状況では、ほかの認証メカニズムが省略されるため、認証を必要とするようにデスクトップオペレーティングシステムを構成することをお勧めします。

ログインおよびデスクトップセレクタダイアログを無効にすることもできます。デスクトップセレクタを無効にすると、ユーザーは常にデフォルトのデスクトップに接続され、Oracle VDI から認証を受ける必要がありません。ただし、ユーザーはデスクトップにアクセスする前にユーザー名またはパスワードを入力できなくなるので、これらのダイアログを無効にするには、クライアント認証も無効にする必要があります。この場合、ユーザーはスマートカードを挿入する必要があり、このスマートカードによって適切なプールまたはデスクトップの割り当てがユーザーに送信されます。この調整はユーザーにとって便利かもしれませんが、セキュリティーを考慮する必要のあるサイトや管理者にはお勧めできません。

管理者は、セッションパラメータを使用して、キオスクセッションの表示と動作を構成できます。パラメータには 2 つの種類があります:

  • デスクトップセレクタオプション: ログインおよびデスクトップセレクタダイアログに影響を与えます。

  • Sun Ray Windows コネクタオプション: RDP 接続の品質に影響を与えます。

これらのオプションについてはこの後に説明します。「バンドル版の Sun Ray キオスクセッションの変更方法」では、オプションを構成および適用する方法について説明しています。

デスクトップセレクタオプション

次の表に、使用可能なデスクトップセレクタオプションを示します。

引数

説明

-n

ログインおよびデスクトップセレクタダイアログを無効にします。

-d <domain>

「ドメイン」フィールドのデフォルトドメインを設定します。

-l <domain1>,<domain2>,...

指定したドメインを「ドメイン」ドロップダウンリストに追加します。

例: -l north.example.com,south.example.com

-t secs

ユーザーがログインしたあとに適用されるタイムアウト (秒) を指定します。

デフォルトは、3 分です。

-j path

ログインおよびデスクトップセレクタダイアログを表示するために使用する Java Runtime Environment (JRE) へのパス。

例: -j /usr/java6

-a

「ユーザー名」フィールドを有効にします。

通常、「ユーザー名」フィールドは読み取り専用です。このオプションを使用することで、ユーザーは別のユーザー名でログイン可能になります。

-h

「ユーザー名」フィールドを非表示にします。

-o

「ドメイン」フィールドを非表示にします。

-w

「パスワード」フィールドを表示します。

-r <res1>,<res2>,...

「画面解像度」メニュー (「詳細オプション」の下) に解像度のリストを追加します。

例: -r 1920x1200,2560x1600

-v <log level>

詳細な記録を有効にします。

ログレベルは、FINESTINFOWARNINGSEVERE、および ALL です。

-N

NumLock キーを無効にし、ナビゲーション (方向) キーをアクティブにします。

デフォルトでは、NumLock キーは有効で、ナビゲーション (方向) キーはアクティブになっていません。

前のリリースの Oracle VDI では、これらのオプションで長形式 (-n ではなく、--no-desktop-selector) をサポートしていました。長形式オプションは非推奨になりましたので、使用しないでください。

ログインおよびデスクトップセレクタダイアログを -n オプションを指定して無効にすると、ユーザーはデスクトップにアクセスする前にユーザー名またはパスワードを入力できません。このオプションを使用する場合は、クライアント認証も無効にする必要があります (「クライアント認証を無効にする方法」を参照)。デフォルトデスクトップにアクセスするために、ユーザーはスマートカードを挿入する必要があります。

-v オプションを指定して詳細な記録を有効にすると、ログメッセージが標準エラー (stderr) に追加されます。ログメッセージは、次の場所から参照できます:

  • Oracle Solaris プラットフォーム: /var/dt/Xerrors

  • Oracle Linux プラットフォーム: /var/opt/SUNWkio/home/utku<XX>/.xsession-errors

デフォルトでは、Oracle VDI ログインおよびデスクトップセレクタダイアログは、Oracle VDI に付属している JRE を使用します。ただし、「-j」オプションを使用して別の JRE を指定できます。最善のロケールサポートと Java Swing に対する最新の改善を利用できるようにするため、Java 6 を使用してください。

デスクトップセレクタの構成

デフォルトでは、デスクトップとの接続を切ると、Oracle VDI ログインダイアログに戻ります。この動作を変更してデスクトップセレクタダイアログに戻るようにするには、root ユーザーで次のコマンドを実行します。

# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p client.logout.always=Disabled

この設定を変更すると、ユーザーは、画面上部の Sun Ray Windows コネクタツールバーの「X」ボタンか、Windows の「スタート」メニューの「切断」ボタンを使用した場合にのみデスクトップセレクタダイアログに戻れます。ユーザーが別の方法で接続を切ると、ログアウトします。

デフォルトでは、デスクトップセレクタダイアログには、ユーザーがデスクトップをリブートできる「リセット」ボタンが付いています。「リセット」ボタンをすべてのユーザーから隠すには、root ユーザーで次のコマンドを実行します。

# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p client.desktop.reset=Disabled

この設定を変更すると、ユーザーに複数のデスクトップが割り当てられている場合にのみデスクトップセレクタダイアログが表示されます。ユーザーに 1 つのデスクトップしか割り当てられていない場合は、デスクトップセレクタダイアログは表示されません。

ユーザーがセッションから切断したあとにデフォルトとして表示されるサーバーを制御するための追加設定については、「client.autoredirect プロパティーを使用してクライアントリダイレクションを管理するには、どのようにしますか」を参照してください。ログインおよびデスクトップセレクタ画面がグローバル Oracle VDI Center から受ける影響については、「Oracle VDI のログインおよびデスクトップセレクタダイアログ」を参照してください。

uttsc オプション

uttsc コマンド (man -M /opt/SUNWuttsc/man uttsc) のマニュアルページには、サポートされるオプションの完全なリストがあります。

6.2.2. バンドル版の Sun Ray キオスクセッションの変更方法

  1. Sun Ray 管理 GUI にログインします。

    「Sun Ray 管理 GUI へのアクセス方法」を参照してください。

  2. 「詳細」タブに移動します。

  3. 「キオスクモード」リンクをクリックします。

    「キオスクモード」ページが表示されます。

  4. 「編集」ボタンをクリックします。

    「キオスクモードの編集」ページが表示されます。

  5. 「引数」フィールドに、必要なキオスクセッション引数を入力します。

    キオスクセッション引数の構文は、次のとおりです:

    Desktop Selector options -- uttsc options
    

    Oracle VDI の使用可能なキオスクオプションについては、「Oracle VDI Sun Ray キオスクセッションについて」を参照してください。

    例:

    -d vdatest -j /usr/java6 -- -E wallpaper -E theming
  6. 「了解」をクリックします。

  7. (省略可能) Sun Ray サービスのコールドリスタートを実行します。

    新しい設定は、新しいキオスクセッションでのみ有効です。設定を既存のセッションに適用するには、Sun Ray サービスのコールドリスタートを実行する必要があります。これにより、すべての既存のセッションが終了し、必要に応じて新しいキオスクセッションが作成されます。

    1. 「サーバー」タブに移動します。

    2. Oracle VDI 環境内のすべてのサーバーを選択します。

    3. 「コールドリスタート」をクリックします。

      この操作が完了するまでには数分かかる場合があります。

6.2.3. Sun Ray 管理 GUI へのアクセス方法

Sun Ray 管理 GUI は、各 Oracle VDI ホストで構成およびアクセスできます。これにより、キオスクセッションパラメータなどの Sun Ray の構成設定を簡単に変更できます。

手順

  1. https://<server-name>:1660 に移動します。

    http:// URL を入力すると、https:// URL にリダイレクトされます。

    ブラウザにセキュリティー警告が表示されて、セキュリティー証明書を受け入れるように求められます。

  2. セキュリティー証明書を受け入れます。

    ログイン画面が表示されます。

  3. スーパーユーザー (root) として、対応するパスワードを使用してログインします。

注記

Oracle VDI では、通常 Sun Ray Software のインストールの一部として構成されるデフォルトの admin ユーザーアカウントは使用しません。

6.2.4. ユーザーパスワードの変更方法

Oracle VDI は、次のディレクトリサーバーでのパスワード変更をサポートします。

  • Active Directory (Windows Server 2003 および 2008)

  • Oracle Directory Server Enterprise Edition

クライアント認証が無効になっていない場合、Sun Ray クライアントのユーザーはデスクトップログイン/セレクタダイアログで、ユーザーディレクトリ内にある自分のパスワードを更新できます (「クライアント認証を無効にする方法」を参照)。

ユーザーディレクトリを Oracle VDI に統合するために選択された認証の種類 (「ユーザーディレクトリの統合について」を参照) は、次のようにパスワード変更機能に影響します:

注記

Active Directory のデフォルトでの制限により、LDAP 単純認証からパスワードを更新することはできません。

6.2.4.1. パスワードの期限が終了している場合

Kerberos 認証 (「Kerberos 認証の設定方法」を参照) または公開鍵認証 (「公開鍵認証の設定方法」を参照) を使用する Active Directory サーバーの場合:

  1. ユーザーがログインダイアログに、ログイン資格を入力します。

  2. ユーザーパスワードの有効期限が終了していることがシステムによって検出されてパスワード変更ダイアログが表示され、ユーザーはここに古いパスワードと新しいパスワードを入力します (新しいパスワードは 2 回入力する必要があります)。

  3. パスワードの更新に成功すると、ユーザーは新しいパスワードで認証され、通常の認証が成功したあとに表示される画面と同じ画面が表示されます。

LDAP タイプの認証 (「ユーザーディレクトリの統合について」を参照) を使用している場合:

  1. ユーザーがログインダイアログに、ログイン資格を入力します。

  2. ユーザーパスワードの有効期限が終了していることがシステムによって検出され、エラーメッセージが表示されます。

  3. ユーザーがふたたびログインできるようになるには、顧客が規定した代替プロセスを使用してパスワードを更新する必要があります。

6.2.4.2. パスワードの期限がまだ終了していない場合

ディレクトリサーバーでユーザーによるパスワード変更が可能であり、そのユーザーに複数のデスクトップが割り当てられていれば、この機能はユーザーディレクトリのすべての認証の種類 (「ユーザーディレクトリの統合について」を参照) で提供されます。

  1. デスクトップセレクタダイアログの下部に「詳細オプション」メニューが表示され、そこに「パスワードを変更」エントリが含まれています。

  2. ユーザーは「パスワードを変更」を選択して、パスワード変更ダイアログを開き、そこに古いパスワードと新しいパスワードを入力します (新しいパスワードは 2 回入力する必要があります)。

  3. この時点でユーザーはパスワードの変更をキャンセルでき、その場合はパスワードは変更されず、デスクトップセレクタ画面が表示されます。

  4. ユーザーがパスワードを変更することを確認すると、ディレクトリサーバーでパスワードが更新され、デスクトップセレクタ画面に確認メッセージが表示されます。

6.2.4.3. トラブルシューティング

パスワードの更新は、次の原因で失敗する場合があります:

  • ユーザーが古いパスワードを正しく入力していない。

  • 新しいパスワードがディレクトリサーバーのパスワードポリシーに準拠していない (古いパスワードを再度使用している、またはパスワードの複雑さに関するルールに準じていないなど)。

  • Active Directory サーバー上で、Kerberos 構成でパスワードの変更が許可されていない。Kerberos 認証の設定に関するヘルプについては、「Kerberos 認証の設定方法」を参照してください。

  • 認証の種類でパスワードの変更が許可されない。「ユーザーパスワードの変更方法」に記載されている制限の説明を参照してください。

問題が発生した場合は、ログファイルを確認してください。詳細については、「Oracle VDI ログファイルを確認する方法」を参照してください。

6.2.5. クライアント認証を無効にする方法

すべてのユーザーは、デスクトップへのアクセスを得るために、認証資格を提示する必要があります。通常、資格はユーザー名、パスワード、およびオプションで Windows ドメインによって構成されます。Oracle VDI サービスは、資格を確認するためにユーザーディレクトリにアクセスします。認証が成功した場合のみ、デスクトップへの接続が確立します。ユーザー資格はデスクトップのオペレーティングシステムに転送され、ユーザーが再認証しなくても済むように自動ログインが設定されます。

自動ログイン機能は、RDP または VRDP プロトコルのいずれかを使用する Windows デスクトップで機能します。Windows 以外のデスクトップでは自動ログインは機能しません。

Oracle VDI サービスレベルでの認証は無効にすることができますが、その場合は、ユーザーがデスクトップのオペレーティングシステムで認証するための、独自のログイン画面を表示するようにデスクトップを構成することをお勧めします。ユーザーはログイン画面を不便に感じるかもしれませんが、これによってユーザーのデータに対する最小限の保護が提供されるのです。Oracle VDI サービスレベルでの認証の省略によって、Oracle VDI サービスではサポートされないより高度な認証手法も利用できるようになります。

手順

デフォルトでは認証が有効になっています。Oracle VDI サービスによる認証を有効または無効にするには、vda コマンドを使用できます。

現在の認証ポリシーを確認するには:

# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-getprops -p clientauthentication

認証を有効 (デフォルト) にするには:

# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p clientauthentication=Enabled

認証を無効にするには:

# /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p clientauthentication=Disabled

6.2.6. Sun Ray クライアントでデスクトップ画面のロックを有効にする方法

ホットデスキング機能では、スマートカードの挿入時に、割り当てられたデスクトップにアクセスするために認証する必要があります。デスクトップセッションにログインしたあとは、スマートカードを取り出して再挿入することで、ログインし直すことなく別の Sun Ray クライアントに移動できます。これが、ホットデスキングの利点の 1 つです。

ただし、一部のグループはこのシナリオにセキュリティー上の問題を心配する場合があります。たとえば、スマートカードを紛失した場合、そのスマートカードが別の人によって使用され、パスワードなしでデスクトップセッションにアクセスされる可能性があります。

デスクトップ画面のロックを有効にすると、デスクトップセッションにログイン中であっても、スマートカードを挿入するたびにパスワードを入力しなければならなくなります。ログイン画面のドメインフィールドおよびユーザーフィールドはすでに入力されています。

デフォルトで、デスクトップ画面のロックは無効になっています。

  • 現在のデスクトップ画面のロックポリシーを確認するには:

    # /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-getprops -p clientscreenlock
  • デスクトップ画面のロックを有効にするには:

    # /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p clientscreenlock=Enabled
  • デスクトップ画面のロックを無効 (デフォルト) にするには:

    # /opt/SUNWvda/sbin/vda settings-setprops -p clientscreenlock=Disabled

6.2.7. Sun Ray クライアントのユーザーアクセスシナリオ

このセクションでは、ユーザーが Sun Ray クライアント (Sun Ray ハードウェアまたは Oracle Virtual Desktop Client) からデスクトップにアクセスするための方法の例を説明します。

Sun Ray キオスクセッションの構成によっては、ユーザーは、デスクトップにアクセスする前にログインする必要があります。複数のデスクトップが割り当てられているユーザーは、アクセスするデスクトップを選択できる場合もあります。詳細については、「Oracle VDI Sun Ray キオスクセッションについて」を参照してください。

ログインダイアログの表示内容は、ほかの要因 (複数の Oracle VDI Center の構成など) による影響を受ける場合もあります。

例 1

この例では、ユーザーは Oracle VDI にログインしてから、アクセスするデスクトップを選択します。

  1. ユーザーは Oracle VDI にログインします。

    ユーザーは、Oracle VDI ホストに接続されている Sun Ray クライアントにスマートカードを挿入します。ユーザーのスマートカード上のトークンは、プールまたは直接デスクトップに割り当てられています。

    ログインダイアログが表示されます。

    図6.1 Oracle VDI ログインダイアログ

    Oracle VDI ログインダイアログのスクリーンショット。

    ユーザーは、ユーザー名とパスワード (任意で Windows ドメイン) を入力する必要があります。

  2. ユーザーはデスクトップまたはプールを選択します。

    認証に成功すると、システムはユーザーに割り当てられたデスクトップまたはプールを判別します。ユーザーに複数のデスクトップが割り当てられている場合は、デスクトップセレクタダイアログが表示されます。割り当てられているデスクトップが 1 つだけの場合は、ダイアログは表示されません。

    図6.2 Oracle VDI デスクトップセレクタダイアログ

    Oracle VDI デスクトップセレクタ画面のスクリーンショット。

  3. ユーザーはデスクトップで操作します。

    ユーザーがデスクトップを選択すると、Sun Ray Windows コネクタが起動してデスクトップが表示されます。

    図6.3 Windows デスクトップ

    Oracle VDI を通じて表示される Windows デスクトップのスクリーンショット。

    マウスを画面の最上部に移動してリモートデスクトップのプルダウンメニューの「X」をクリックすることで、ユーザーはいつでもデスクトップから切断できます。現在のデスクトップセッションから切断されると、デスクトップセレクタダイアログまたはログインダイアログが表示されます。

    Windows RDP を通じて接続しているデスクトップでは、Windows の「スタート」メニューにある「切断」ボタンを使用することもできます。VirtualBox RDP (VRDP) を通じて接続しているデスクトップでは、このボタンは表示されません。

例 2

この例では、ユーザーは Oracle VDI にログインする必要はなく、デフォルトのデスクトップのみにアクセスします。

  1. ユーザーはデスクトップを起動します。

    ユーザーは、Oracle VDI ホストに接続されている Sun Ray クライアントにスマートカードを挿入します。ユーザーのスマートカードトークンは、プールまたは直接デスクトップに割り当てられています。

    Oracle VDI はユーザーに割り当てられたデフォルトのデスクトップを判別します。この例では、デスクトップはまだ実行されていないため、デスクトップが起動するまで待機画面が表示されます。

    図6.4 待機画面

    待機画面のスクリーンショット。

  2. ユーザーはデスクトップにログインします。

    この例では、ゲストオペレーティングシステムの構成にユーザー名とパスワードが必要であるため、標準の Windows ログイン画面が表示されます。(Windows ドメインの入力が必要な場合もありますが、次の図にはその事例は示していません。)

    図6.5 Windows ログイン画面

    Windows ログイン画面のスクリーンショット。

  3. ユーザーはデスクトップで操作します。

    図6.6 Oracle VDI Windows デスクトップ

    Oracle VDI を通じて表示される Windows デスクトップのスクリーンショット。

    認証に成功すると、デスクトップが表示されます。動作は標準の Windows PC の場合と同じです。

6.2.8. マルチモニター機能

Sun Ray Software では、1 つの Sun Ray セッションを複数のモニターに表示したり、複数の Sun Ray セッションをそれぞれ個別のモニターに表示したりすることができます (『Sun Ray Software 5.3 管理ガイド』の「複数のモニター」を参照)。Oracle VDI では、この機能が拡張され、Windows XP または Windows 7 の仮想デスクトップの表示にも適用されています。

6.2.8.1. マルチデスクトップの選択

ユーザーの Sun Ray クライアントに 2 台のモニターが接続されており、ユーザーに複数の仮想デスクトップが割り当てられている場合、ユーザーはデスクトップセレクタを使用して複数のデスクトップを選択して接続できます。

図6.7 複数のモニターを使用した複数のデスクトップへの接続

2 台のモニターを使用する Sun Ray クライアントおよび各モニターに表示されている別々のデスクトップのイメージ。

デスクトップは、デスクトップセレクタにリストされた順序で表示されるため、最初にリストされたデスクトップが最初のモニターに表示されます。 デスクトップの表示順序を変更するには、ユーザーは、Sun Ray Windows コネクタセッションをログアウトするか閉じて、デスクトップセレクタに戻る必要があります。その後、以前に表示したデスクトップには、モニターアイコンのマークが付きます。モニターアイコンのマークが付いたデスクトップの 1 つを選択すると、各デスクトップの順序を変更できる矢印が表示されます。デスクトップの順序を変更した場合、ユーザーは表示するデスクトップを再選択して、「接続」をクリックできます。

6.2.8.2. マルチモニター

マルチモニター機能により、1 つの Oracle VDI デスクトップセッションに複数のモニターを構成できます。この機能は、VRDP または MS-RDP を使用している Windows XP と Windows 7 ゲストでサポートされます。VRDP の場合、この機能は最大 8 台のモニターに制限されています。

注記

Windows 7 のすべてのエディションにマルチモニターのサポートが含まれているわけではありません。詳細については、「リモート デスクトップ接続: よく寄せられる質問」を参照してください。

図6.8 1 つの Sun Ray クライアントに接続した複数のモニターによる Windows 仮想デスクトップの表示

2 台のモニターを使用する Sun Ray クライアントおよび両方のモニターにまたがって表示されるように拡張された Windows デスクトップのイメージ。

6.2.8.3. マルチモニターのホットデスク

ホットデスクを使用することでユーザーは、1 つの Sun Ray クライアントから別のクライアントに移動したときに、自分のセッションにアクセスできるようになります (『Sun Ray Software 5.3 管理ガイド』の「ホットデスク」を参照)。ただし、Sun Ray クライアントの中には 1 台のモニターしかサポートしていないものや、1 台または 2 台をサポートできるものもあるため (「Sun Ray マルチヘッドグループと Xinerama」を参照)、 必要な表示特性を取得または保持するために、ユーザーによる一部の設定の変更が必要な場合があります。

たとえば、ある Sun Ray クライアントから別のクライアントに移動すると、存在しないモニター上で一部のウィンドウが開いたままの状態になる可能性があります。その場合、ユーザーは、「コントロール パネル」に移動し、「画面のプロパティ」アプリケーションを起動し、使用可能なモニターの数を変更する必要があります。これにより、表示されないモニターにあるすべてのウィンドウが、存在するモニターに移動し、ユーザーはすべてのウィンドウをふたたび見ることができるようになります。

6.2.8.4. Sun Ray マルチヘッドグループと Xinerama

複数の Sun Ray クライアントをマルチヘッドグループとして構成することで、多数のモニターを作成し、複数のモニターに 1 つのデスクトップを表示したり、複数のデスクトップを別々のモニターに表示したりすることができます。Sun Ray 2FS および Sun Ray 3 Plus クライアントでは、それぞれ 2 台のモニターをサポートできます。

マルチヘッドグループと VRDP の場合、Oracle VDI はモニター接続ごとに Sun Ray Windows コネクタのインスタンスを実行します。この構成では、Xinerama X Window System 拡張を無効にしてください。

マルチヘッドグループと MS-RDP の場合、Oracle VDI は VDI セッションごとに Sun Ray Windows コネクタのインスタンスを実行します。この構成では、Xinerama X Window System 拡張を有効にしてください。

Xinerama の使用方法の詳細については、『Sun Ray Software 5.3 管理ガイド』の「Xinerama を有効または無効にする方法」を参照してください。

注記

この文脈におけるヘッドという用語は、モニターではなく、Sun Ray クライアントを指しています。

図6.9 複数のデスクトップをサポートするマルチヘッドグループ

1 つのマルチヘッドグループで 6 台のモニターを使用する 3 つの Sun Ray クライアントおよびグループをまたがって表示されている別々のデスクトップのイメージ。

図6.10 1 つのデスクトップをサポートするマルチヘッドグループ

1 つのマルチヘッドグループに構成され 6 台のモニターを使用する 3 つの Sun Ray クライアントおよびグループをまたがって表示されている 1 つの Windows 仮想デスクトップのイメージ。

6.2.8.5. 複数のモニターのサポートを有効にする方法

  1. テンプレートを編集し、デスクトップを複数のモニターに拡張するよう画面のプロパティーを構成します。

    Sysprep を使用している場合は、クローニング時にモニター構成が削除されるため、このステップは実行しないでください。FastPrep を使用する場合は、モニター構成は保持されます。

    1. テンプレートで、「スタート」メニューに移動し、「コントロールパネル」を選択します。

    2. デスクトップのカスタマイズ」 → 「個人設定」 → 「画面の設定」の順に移動します。

    3. モニタの識別」を選択し、モニターの位置を決めます。

  2. プール内のデスクトップで必要なモニター数を構成します。

    1. Oracle VDI Manager で、「プール」に移動し、プールを選択します。

    2. 設定」タブに移動します。

    3. Sun Ray クライアントセクションの「モニター」リストで、必要なモニター数を選択します。

      仮想マシンは、モニターごとに 1 つのグラフィックカードで構成されます。

  3. プール内の実行しているすべてのデスクトップを再起動します。

    仮想マシン内のグラフィックカードの変更が検出されるように、実行しているすべてのデスクトップを再起動する必要があります。再起動しないと、デスクトップに接続する際に接続障害が発生する可能性があります。既存のデスクトップの電源を切ると、次に電源を入れたときにグラフィックカードの変更が検出されます。

    1. デスクトップ」タブに移動します。

    2. プール内の実行しているすべてのデスクトップを選択します。

      マシンの状態が電源オフのデスクトップを除くすべてのデスクトップを選択します。

    3. 「再起動」をクリックします。

    既存のデスクトップの画面のプロパティーを、デスクトップを複数のモニターに拡張するよう個別に構成する必要があります。