この章では、Oracle Exadata Database Machineの検出後の構成および確認について説明します。
Enterprise Manager Cloud Control 12cを介してOracle Exadata Database Machineが検出されたら、次のターゲットで検出後の構成を完了する必要があります。
注意: セルのSNMP通知、インフィニバンド・スイッチ、ILOM、Ciscoスイッチ、PDUおよびKVMをEnterprise Managerから削除する場合、これらのターゲットを手動で削除する必要があります。Exadataプラグインのリリース12.1.0.3.0以降、Exadata Database MachineターゲットがEnterprise Manager Cloud Controlを通じて削除される場合、セルおよびインフィニバンド・スイッチからSNMP通知を削除するオプションがあります。 |
注意: Exadata環境を監視する方法のビデオの表示:
|
KVMからのトラップが監視エージェント・ホストのUDPポート162に送信されます。Enterprise ManagerエージェントがKVMからトラップを受信するには、snmptrapd
デーモンがポート162を使用してトラップを受信し、そのトラップをエージェントreceiveletのリスニング・ポートに転送できるように、Enterprise Managerエージェントが実行されているホストでSNMPトラップ転送を設定する必要があります。
KVMターゲットの監視に使用されていなかった計算ノードに監視が移った場合に備えて、すべての計算ノードでこのステップを実行しておくことをお薦めします。
root
ユーザーとして、次のコマンドを実行する必要があります。
<AGENT_INST>/sysman/config/emd.properties
ファイル内のEMD_URL
プロパティからポート値を取得します。これは、receiveletがUDPを介してトラップをリスニングするポートです(この例ではポート値は3872です)。
receiveletがこのポートでUDPを介してリスニングしていることを確認します。次のコマンド出力にエントリが表示されるはずです。
# netstat -an | grep 3872 | grep udp
SNMPトラップ・デーモンを停止するには、次のコマンドを実行します。
# service snmptrapd stop
通常、service
コマンドは/sbin
ディレクトリ内にあります。
次のエントリを/etc/snmp/snmptrapd.conf
構成ファイルに追加します。
authcommunity log,execute,net <community string> forward default udp:localhost:3872
注意: /etc/snmp/snmptrapd.conf ファイルが存在しない場合は作成し、前述の行を追加します。 |
/etc/hosts.allow
ファイルを編集して次の行を追加します。
snmptrapd : ALL
次のコマンドを実行します。
# chkconfig snmptrapd on
SNMPトラップ・デーモンを開始するには、次のコマンドを実行します。
# service snmptrapd start
root
ユーザーとして、次のコマンドを実行する必要があります。
<AGENT_INST>/sysman/config/emd.properties
ファイル内のEMD_URL
プロパティからポート値を取得します。これは、receiveletがUDPを介してトラップをリスニングするポートです(この例ではポート値は3872です)。
receiveletがこのポートでUDPを介してリスニングしていることを確認します。次のコマンド出力にエントリが表示されるはずです。
# netstat -an | grep 3872 | grep udp
SNMPトラップ・デーモンを停止するには、次のコマンドを実行します。
# svcadm disable snmptrapd
次のメッセージが表示されることがあります。その場合は、無視してください。
svcadm: Pattern 'snmptrapd' doesn't match any instances
通常、svcadm
コマンドは/usr/sbin
ディレクトリ内にあります。
次のエントリを/etc/net-snmp/snmp/snmptrapd.conf
構成ファイルに追加します。
authcommunity log,execute,net <community string> forward default udp:localhost:3872
注意: /etc/net-snmp/snmp/snmptrapd.conf ファイルが存在しない場合は作成し、前述の行を追加します。 |
次のコンテンツを含む/tmp/snmptrapd.xml
ファイルを作成します。
<?xml version="1.0"?> <!DOCTYPE service_bundle SYSTEM "/usr/share/lib/xml/dtd/service_bundle.dtd.1"> <service_bundle type='manifest' name='snmptrapd'> <service name='application/management/snmptrapd' type='service' version='1'> <create_default_instance enabled='true' /> <single_instance /> <dependency name='network' grouping='require_all' restart_on='none' type='service'> <service_fmri value='svc:/milestone/network:default' /> </dependency> <exec_method type='method' name='start' exec="/usr/sbin/snmptrapd -Lsd -p /var/run/snmptrapd.pid" timeout_seconds ="60"/> <exec_method type='method' name='stop' exec=':kill' timeout_seconds='60'/> <stability value='Evolving' /> <template> <common_name> <loctext xml:lang='C'>net-snmp SNMP trap daemon</loctext> </common_name> </template> </service> </service_bundle>
手順5で作成した/tmp/snmptrapd.xml
ファイルを検証します。
# svccfg validate /tmp/snmptrapd.xml
/tmp/snmptrapd.xml
ファイルをインポートします。
# svccfg import snmptrapd.xml
snmptrapd
デーモンが実行されていることを確認します。
# svcs snmptrapd
次の例のように出力されます。
STATE STIME FMRI online 16:20:00 svc:/application/management/snmptrapd:default
必要に応じて、次のコマンドを使用してsnmptrapd
デーモンを起動できます。
# svcadm enable snmptrapd
Exadataストレージ・セルのSNMP構成は、cellcli
コマンドを使用して実行します。また、計算ノードからdcli
を使用してバッチで実行できます。
注意:
|
ALTER CELLコマンドの使用
ALTER CELL
コマンドの使用時には、既存のすべてのサブスクライバを新しく追加するサブスクライバとあわせて指定する必要があります。同様に、notificationPolicy
属性やnotificationMethod
属性を変更することもできます。
ALTER CELL
コマンドの使用時には、host=
属性とcommunity=
属性の値は引用符で囲みますが、type=
は引用符で囲みません。
DCLIユーティリティを使用してSNMPアラートを設定する場合、句読点を含むコマンドはローカル・シェルで解釈されるため、二重引用符で囲む必要があります。コマンドに次の文字が含まれる場合は、外側に引用符とエスケープ・キャラクタが必要です。
バックスラッシュ(\)は、リモート・シェルによる解釈なしでCellCLIユーティリティに文字を渡すことのできるエスケープ文字です。
次のcellcli
コマンドを使用して、現在のSNMP構成を確認します。
SNMPの現在のサブスクライバをリストするには、次のコマンドを実行します。
# cellcli -e list cell attributes snmpSubscriber
正しく構成されていれば、セル・ターゲットのプライマリ・エージェントおよびバックアップ・エージェントが一覧表示されます。次に例を示します。
# cellcli -e list cell attributes snmpSubscriber ((host=[hostname.mycompany.com],port=3872,community=public), (host=[hostname2.mycompany.com],port=3872,community=public))
現在構成されている通知メソッドをリストするには、次のコマンドを実行します。
# cellcli -e list cell attributes notificationMethod
有効な値は、snmp、mailおよびsnmp,mailです。正しく構成されていれば、snmp
かsnmp,mail
のいずれかが返されます。次に例を示します。
# cellcli -e list cell attributes notificationMethod snmp,mail
SNMPに現在構成されている通知ポリシーをリストするには、次のコマンドを実行します。
# cellcli -e list cell attributes notificationPolicy
有効な値は、Critical、WarningおよびClearのいずれか一部または全部です。正しく構成されていれば、Critical
、Warning
、Clear
が返されます。次に例を示します。
# cellcli -e list cell attributes notificationPolicy Critical,Warning,Clear
cellcli
を使用したSNMP値の構成snmpSubscriber
、notificationMethod
およびnotificationPolicy
の値を設定するには、次の手順を実行します。
snmpSubscriber
の値を設定します。
# cellcli -e "alter cell snmpSubscriber=((host='[host name]',port=[port}),(host='[host name]',port=[port]))"
[host name]
と[port]
の値は、セル・ターゲットを監視するエージェントです。
注意: snmpSubsriber の既存の設定を上書きしないように十分に注意してください。既存のサブスクライバが存在する場合は、エージェント・サブスクリプションを追加します。たとえば、cellcli -e list cell attributes snmpSubscriber コマンドにより次の出力が返されたとします。
# cellcli -e list cell attributes snmpSubscriber ((host=ilm-asr1.example.com,port=162,community=public,type=asr)) この場合は、エージェント・サブスクリプションを追加する必要があります。 # cellcli -e "alter cell snmpSubscriber=((host='ilm-asr1.example.com',port=162, community=public,type=asr),(host='[host name]',port=[port]),(host='[host name]',port=[port]))" 次に例を示します。 ALTER CELL snmpSubscriber=((host=ilm-asr1.example.com,port=162,community=public,type=asr),(host=host1.example.com,port=11852,community=public),(host=host2.example.com,port=1838)) |
notificationMethod
の値を設定します。
# cellcli -e "alter cell notificationMethod='snmp,mail'"
notificationPolicy
の値を設定します。
# cellcli -e "alter cell notificationPolicy='Critical,Warning,Clear'"
dcli
を使用したSNMP値の構成(オプション)dcli
を使用してSNMP構成コマンドを実行すると、すべてのストレージ・セルに対して構成をバッチ実行できます。
snmpSubscriber
の値を設定します。
$ dcli -g cell_group -l root "cellcli -e \"alter cell snmpSubscriber=((host='[host name]',port=[port]),(host='[host name]',port=[port]))\""
[host name]
と[port]
の値は、セル・ターゲットを監視するエージェントです。
notificationMethod
の値を設定します。
$ dcli -g cell_group -l root "cellcli -e \"alter cell notificationMethod='snmp,mail'\""
notificationPolicy
の値を設定します。
$ dcli -g cell_group -l root "cellcli -e \"alter cell notificationPolicy='Critical,Warning,Clear'\""
新しい端末を開き、SSH接続が正常に確立されたかを検証します。
$ ssh -l cellmonitor <cell_ipaddress> cellcli -e 'list cell detail'
パスワードを要求されなければ、接続が確立されているとみなすことができます。
接続を継続するかどうかを確認するよう求められた場合、「はい」を指定します。
サブスクリプションを削除するには、ALTER CELL
コマンドを再度使用し、snmpsubscriber
リストから削除するホスト名を除外します。
注意: SNMP receiveletは、すべての監視されたターゲットを単一アドレスおよびポート上でリスニングします。ポートは、EMD_URL で使用されるTCPポートと同じ番号のUDPポートです。
デフォルトでは、SNMP receiveletはすべてのアドレスでリスニングします。 インストールによってはエージェントが別のネットワーク上のOMSや管理対象ターゲットと通信する必要があるため、このパラメータは |
インフィニバンド・スイッチのEnterprise Manager監視のためのSNMP構成は、Enterprise Managerのガイドされた検出プロセスの一部として自動的に実行されます。ただし、SNMP構成が正常に完了したかどうかは確認することをお薦めします。
注意:
|
インフィニバンド・スイッチのSNMPを(必要に応じて)構成し、その構成を確認するには、次の手順を実行します。
URL https://<ib_switch_hostname>
を使用して、rootとしてインフィニバンド・スイッチILOM Webインタフェースにログインします。
注意: 選択したブラウザのすべてのフィールド/値がコンソールに表示されない場合は、Internet Explorerを使用してみてください。 |
「構成」→システム管理アクセス→「SNMP」をクリックします。
次の値が設定されていることを確認します。
State=Enabled Port=161 Protocols=v1,v2c,v3
変更が必要な場合は、必ず「保存」をクリックします。
「構成」、システム管理アクセス、「SNMP」、コミュニティリンクの順にクリックします。ページで、SNMPコミュニティ表までスクロールします。SNMPコミュニティ表で、「追加」をクリックします。
新規ウィンドウが開きます。
コミュニティ名を「コミュニティ名」フィールドに入力します。「権限」ドロップ・ダウン・リストから権限を選択します。「保存」をクリックします。
コミュニティが作成され、ウィンドウが閉じます。
「アラート管理」をクリックします。
まだリストされていなければ、インフィニバンド・スイッチ・ターゲットを監視するエージェントごとに、空のアラート(宛先サマリーが0.0.0.0, snmp v1, community 'public'
であるアラート)を選択し、「編集」をクリックします。次の値を入力します。
Level = Minor Type = SNMP Trap Address = [agent compute node hostname] Destination Port = [agent port] SNMP Version = v1 Community Name = public
「保存」をクリックします。
Enterprise Manager監視のためのインフィニバンド・スイッチのSNMP構成を確認します。
snmpget -v 1 -c <community_string> <hostname_of_IB_switch> 1.3.6.1.4.1.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5
次に例を示します。
$ snmpget -v 1 -c public my_IB_switch.my_company.com 1.3.6.1.4.1.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5 SNMPv2-SMI::enterprises.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5 = INTEGER: 1
注意: 前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合、インフィニバンド・スイッチにSNMPは構成されていません。 |
注意: サブスクリプションを削除するには、前述の手順1から5(手順3は不要)を実行します。手順5で、エージェントの計算ノードのホスト名を0.0.0.0に、ポートを0に設定します。 |
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、インフィニバンド・スイッチ・ターゲットのSNMPを設定できます。
(個々のスイッチではなく) IBネットワーク・ターゲットにナビゲートし、「管理」を選択します。
「IBスイッチ」ターゲット・タイプを選択し、IBスイッチ・ターゲットの1つを選択します。
「SNMPサブスクリプションの設定」コマンドを選択し、「エージェントURL」リストから、インフィニバンド・スイッチ・ターゲットを監視する管理エージェントURLを選択します。「次へ」をクリックします。
インフィニバンド・スイッチの資格証明を入力します。「次へ」をクリックします。
入力した詳細を確認します。追加の変更がなければ、「発行」をクリックします。
インフィニバンド・スイッチ・ターゲットの監視エージェントとバックアップ監視エージェントの両方に対して、手順1から5を実行します。
注意: これらの手順は、Exadata Database Machineにのみ適用され、Oracle SuperClusterに適用されません(「Oracle SuperCluster用のSNMPの構成」を参照)。 |
計算ノードのILOMターゲットは、SNMPトラップとして受信された個々の計算ノードに対する多数のディスク障害アラートを表示する役割を持ちます。Enterprise Managerがこれらのトラップを受信できるようにするには、/opt/oracle.cellos/compmon/exadata_mon_hw_asr.pl
スクリプトを実行して、計算ノードILOMターゲットを監視するように構成されたエージェント(プライマリ・エージェントとバックアップ・エージェントの両方)に対してSNMPサブスクリプションを構成する必要があります。この手順は、Exadataプラグイン・リリース12.1.0.2.0以上に適用できます。
-set_snmp_subscribers
を使用し、rootユーザーとしてexadata_mon_hw_asr.pl
スクリプトを実行して、SNMPサブスクライバを追加します。次に例を示します。
# /opt/oracle.cellos/compmon/exadata_mon_hw_asr.pl -set_snmp_subscribers "(host=hostname1.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444),(host=hostname2.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=12.345.67.890)" Try to add ASR destination Host - hostname1.mycompany.com IP - 11.222.33.44 Port - 3872 Community - public From IP - 22.333.44.555 Try to add ASR destination Host - hostname2.com IP - 11.111.11.111 Port - 3872 Community - public From IP - 22.333.44.555
このスクリプトは、各計算ノードで実行する必要があります。
host
の値は、計算ノードに関連付けられた計算ノードILOMターゲットを監視するように構成されたエージェントのホスト名である必要があります。
fromip
の値は、計算ノードILOMターゲットと関連付けられている計算ノードのIPアドレスである必要があります。
たとえば、計算ノード・ターゲットedbm01db01
からedbm01db08
までを持つX2-2マシンと、関連付けられた計算ノードILOMターゲットedbm01db01-c
からedbm01db08-c
がある場合、各計算ノードで1回ずつスクリプトを実行する必要があります。したがって、スクリプトは合計で8回実行することになります。
計算ノードedbm01db01
では、host
とport
の値は、計算ノードILOMターゲットedbm01db01-c
を監視するエージェントのホスト名およびポートとなります。また、fromip
の値は計算ノード自体(edbm01db01
)のIPアドレスとなります。
計算ノードedbm01db02
では、host
とport
の値は、計算ノードILOMターゲットedbm01db02-c
を監視するエージェントのホスト名およびポートとなります。また、fromipの値は計算ノード自体(edbm01db02)のIPアドレスとなります。以降も同様です。
この例では、ターゲットの管理エージェントの手動選択が便利であることがよくわかります。最初の2つの計算ノードが常に監視エージェントとバックアップ監視エージェントであれば、-set_snmp_subscribers
パラメータに必要な値を判断できます。host
とport
の値は、すべての計算ノードで同じになります。
重要な注意: exadata_mon_hw_asr.pl スクリプトは、既存のSNMPサブスクリプションを上書きします。SNMPサブスクライバの設定時には、現在のサブスクライバが新しいサブスクライバ・リストに含まれていることを確認してください。
次に例を示します。 # /opt/oracle.cellos/compmon/exadata_mon_hw_asr.pl -get_snmp_subscribers -type=asr 現在のリストが次のような内容であるとします。 (host=hostname1.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444), (host=hostname2.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444) この場合、次のコマンドを使用して新しいサブスクリプションを追加できます。 # /opt/oracle.cellos/compmon/exadata_mon_hw_asr.pl -set_snmp_subscribers "(host=asrhostname1.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444), (host=asrhostname2.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444), (host=hostname1.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444), (host=hostname2.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=11.222.33.444)" |
新しいサブスクライバを追加した後、-get_snmp_subscribers
パラメータを使用してコマンドexadata_mon_hw_asr.pl
スクリプトを実行して、SNMPサブスクライバのリストを取得し、新しいSNMPサブスクリプションが正常に追加されたことを確認します。次に例を示します。
# /opt/oracle.cellos/compmon/exadata_mon_hw_asr.pl -get_snmp_subscribers -type=asr (host=asrhostname1.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226), (host=asrhostname2.mycompany.com,port=162,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226), (host=hostname1.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226), (host=hostname2.mycompany.com,port=3872,community=public,type=asr,fromip=10.10.10.226)
管理サーバーを実行している計算ノードでは、exadata_mon_hw_asr.pl
スクリプトのコールがストレージ・セルのcellCLI
コマンドと類似しているdbmCLI
コマンドで置き換えられます。
Oracle Exadata Database Machine X5-2は、計算ノードで管理サーバーを実行します。
snmpSubscriber
の値を設定します。クラスタのすべてのエージェントで各計算ノードを構成します。この例は、2つのモニタリング・エージェントの更新を示しています。
# dbmcli -e "ALTER DBSERVER snmpSubscriber=((host='[agent1_hostname]',port=[agent1_port],community='[public]',type=asr),(host='[agent2_hostname]',port=[agent2_port],community='[public]',type=asr))"
[host name]
は、計算ノード・ターゲットをモニタリングするEnterprise Managerエージェントにマップされます。
notificationMethod
の値を設定します。
# dbmcli -e "ALTER DBSERVER notificationMethod="mail,snmp", notificationPolicy="critical,warning,clear", smtpFrom="admin", smtpFromAddr=[sender email address], smtpPort=[port], smtpServer=[smtp server], smtpToAddr=[recipient email address], smtpUseSSL=TRUE
次を実行して、更新を確認します。
# dbmcli -e "LIST DBSERVER attributes snmpSubscriber"
仮想化されたExadataの場合、これらのコマンドはDom0
で実行する必要があります。
URL http://{ilom_hostname}
およびルート資格証明を使用してブラウザを介してアクセスできるOracle SuperCluster ILOM Webインタフェースにログインします。
「構成」、アラート管理の順に選択します。
各エージェントの行を追加します。
空のスロットを選択して、「編集」をクリックします。
次の情報を指定します。
レベル: マイナー
タイプ: SNMPトラップ
アドレス: エージェントのIPアドレス
接続先ポート: 自動選択の選択を解除して、エージェント・ポートを手動で指定します
SNMPバージョン: v1
コミュニティ名: {選択したコミュニティ名}
「保存」をクリックします。
Oracle ILOM Serverターゲットに対してアラートが正常に発行およびクリアされることを確認するには、次の手順を実行します。
管理者としてEnterprise Manager Cloud Controlコンソールにログインします。
「ターゲット」をクリックし、「Exadata」を選択します。「ターゲット・ナビゲーション」ペインを使用して、Oracle ILOM Serverターゲットの1つを選択します。
ILOMターゲット・ページが表示され、そのターゲットの現在のステータスと、ターゲットに対して発生したインシデントが示されます。
確認するILOM Serverから、手動でアラートを発生させます。クラスタ内の最初のデータベース・サーバーで、root
として次のコマンドを実行します。
Exadata X5-2サーバーでは、次のようにします。
# ipmitool -I lanplus -H sclczdb01-c -U <oemuser> -P <password> -L OPERATOR event PS0/VINOK deassert
その他のExadataサーバーでは、次のようにします。
# ipmitool -I lan -H sclczdb01-c -U <oemuser> -P <password> -L OPERATOR event PS0/VINOK deassert
出力は次のようになります。
Finding sensor PS0/VINOK... ok 0 | Pre-Init Time-stamp | Power Supply #0x65 | State Deasserted
前述のコマンドを実行した後、数分待ってからILOMターゲット・ページをリフレッシュします。「インシデント」セクションにインシデントが表示されます。
手順3で発生させたアラートをクリアします。クラスタ内の最初のデータベース・サーバーで、root
として次のコマンドを実行します。
Exadata X5-2サーバーでは、次のようにします。
# ipmitool -I lanplus -H sclczdb01-c -U <oemuser> -P <password> -L OPERATOR event PS0/VINOK assert
その他のExadataサーバーでは、次のようにします。
# ipmitool -I lan -H sclczdb01-c -U <oemuser> -P <password> -L OPERATOR event PS0/VINOK assert
出力は次のようになります。
Finding sensor PS0/VINOK... ok 0 | Pre-Init Time-stamp | Power Supply #0x65 | State Asserted
前述のコマンドを実行した後、数分待ってからILOMターゲット・ページをリフレッシュします。手順3で発生させたインシデントが、「インシデント」セクションでクリア済として表示されます。
注意: 手順3のアラートはテスト目的のみで発生させたものであり、実際の障害状態を反映してはいないため、忘れずにこのアラートをクリアしてください。 |
Oracle Database Machineで構成されている他のILOMサービス・プロセッサについて、同じ手順を繰り返します。
Ciscoイーサネット・スイッチを監視するエージェントがスイッチをポーリングしてスイッチからSNMPアラートを受信できるように、Ciscoイーサネット・スイッチを構成する必要があります。このためには、次の手順を実行します(例のスイッチ名dm01sw-ip
を、構成するCiscoイーサネット・スイッチ・ターゲットの名前で置き換えます)。
Ciscoスイッチにログインし、構成モードを開始します。
# ssh cisco-switch-host -l <admin user> User Access Verification Password: dm01sw-ip> enable Password: dm01sw-ip# configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. dm01sw-ip(config)#
Ciscoスイッチ・ターゲットを監視するエージェントがスイッチをポーリングできるように、アクセスを有効にします。
このコマンドの[EMagentIPaddr]
は、Enterprise Managerエージェントが実行されているサーバーのIPアドレスです。指定するSNMPコミュニティは、Ciscoスイッチ・ターゲットを構成する際に指定した値と一致している必要があります。
dm01sw-ip(config)# access-list 1 permit [EMagentIPaddr] dm01sw-ip(config)# snmp-server community <community_string> ro 1
監視エージェントを、SNMPトラップが配信される場所として設定します。指定するSNMPコミュニティは、Enterprise Manager Ciscoスイッチ管理プラグインの設定時に指定した値と一致している必要があります。
dm01sw-ip(config)# snmp-server host <EMagentIPaddr> version 1 <community string> udp-port [EMagentRecvltListenPort]
[EMagentRecvltListenPort]
は、emagent
またはSnmpRecvletListenNIC
プロパティ値(有効になっている場合)のEMD_URL
ポートです。
環境モニターSNMPトラップのみを送信するように、Ciscoスイッチを構成します。
dm01sw-ip(config)# snmp-server enable traps envmon
設定を確認し、構成を保存します。
dm01sw-ip(config)# end dm01sw-ip# show running-config dm01sw-ip# copy running-config startup-config
snmpwalk
コマンドライン・ユーティリティまたは同等のツールを実行して、Ciscoスイッチ構成を確認します。
次のコマンドを実行して、Ciscoスイッチからデータをフェッチして表示します。
$ snmpget –v 1 –c <community_string> <hostname_of_cisco_switch> 1.3.6.1.4.1.9.2.1.56.0 $ snmpget –v 2c –c <community_string> <hostname_of_cisco_switch> 1.3.6.1.4.1.9.2.1.56.0
注意: 前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合、Ciscoスイッチは正しく構成されていません。 |
Enterprise ManagerでPDUターゲットのメトリック・データが収集され、イベントが発生するように、PDUターゲットを監視するエージェントからのSNMP問合せを受け入れるようにPDUを構成する必要があります。また、PDUで様々なフェーズ値に対する適切なしきい値を設定する必要があります。
注意: PDUターゲットを監視する計算ノード・エージェントで、「計算ノードでのSNMPトラップ転送の設定」の説明に従ってSNMP転送先の設定が必要です。SNMP転送先が設定されていない場合、エージェントはPDUデバイスからのトラップを受信しません。 |
この項では、PDUを初めて構成することを想定しています。SNMPを有効にし、トラップのセクションに値を入力しておく必要があります。たとえば、別の監視エージェントIPアドレスにSNMPアクセスを許可する場合などは、トラップ・ホストの設定セクションのみを変更します。
ブラウザを使用して、http://<pdu-name>
にあるPDUネットワーク・インタフェースにログインします(例: http://edbm01-pdu1.example.com
)
ネット構成をクリックし、再度ログインします。
フレームのSNMPセクションに達するまで、下へスクロールします。
注意: PDUのネットワーク・インタフェースは、ウィンドウ内のフレームです。このページで下へスクロールするためには、PDUフレームのスクロール・バーと、PDUへのアクセスに使用したブラウザの外部スクロール・バーが表示されている必要があります。 |
PDUでSNMPが有効になっていない場合は、SNMP有効化チェック・ボックスを選択し、「発行」をクリックします。
フレームのNMSリージョンまでスクロールします。
NMSの下の行1に、次の情報を入力します。
IP: 最初の監視エージェントのIPアドレスを入力します
コミュニティ: "public"と入力します
「発行」をクリックします。
PDUしきい値設定の構成の詳細は、Exadata Database Machineオーナーズ・ガイドの「Oracle Exadata Database Machineの構成」の章を参照してください。このガイドは、他のExadataユーザー・ドキュメントとともにOracle Exadata Database Machineにプリロードされます。
注意: KVMを監視する必要がない場合、この項はスキップしてください。 |
KVMを監視するエージェントにSMNPトラップを送信するように、KVMを構成する必要があります。KVMターゲットにSNMPを設定するには、次の項を参照してください。
注意: KVMターゲットを監視する計算ノード・エージェントで、「計算ノードでのSNMPトラップ転送の設定」の説明に従ってSNMP転送先の設定が必要です。SNMP転送先が設定されていない場合、エージェントはKVMデバイスからのトラップを受信しません。 |
KVMを、監視エージェント・ホストにトラップを送信するように構成します。
ブラウザで次の形式を使用してKVM管理コンソールにログインします。
https://<kvm-name>
次に例を示します。
https://edbm01sw-kvm.example.com
左側のナビゲーション・バーのターゲット・デバイスで、「SNMP」をクリックします。
SNMPの有効化チェック・ボックスを選択し、「読取り」、「書込み」およびトラップ・フィールドに適切なコミュニティ名を入力します(たとえば、"public"と入力します)。
「保存」をクリックします。
左側のナビゲーション・バーの「SNMP」で、「宛先」をクリックします。
KVMターゲットを監視するエージェントのIPアドレスを入力します。
「保存」をクリックします。
KVMデバイスからのトラップが監視エージェント・ホストのUDPポート162に送信されます。ポート162で受信したトラップをEnterprise Managerエージェントのreceiveletポートに転送するように、トラップ転送先を設定する方法の詳細は、「計算ノードでのSNMPトラップ転送の設定」を参照してください。
snmptrapd
コマンドライン・ユーティリティを実行して、KVM構成を確認します。「計算ノードでのSNMPトラップ転送の設定」で説明している手順が実行済であることを確認してください。
KVMターゲットの監視エージェント・ホストで、次の手順を実行します。
root
としてログインします。
次のコマンドを実行します。
# service snmptrapd stop # /usr/sbin/snmptrapd -d -Lsd -p /var/run/snmptrapd.pid
KVMを再起動してSNMPトラップを生成します。KVMを再起動するには、次の手順を実行します。
KVMにログインします。
画面左側でユニット表示→「アプライアンス」を選択して、「概要」をクリックします。
「再起動」をクリックします。
確認ウィンドウで、「OK」をクリックしてKVMの再起動を確認します。
KVMのIPアドレスを使用して、/var/log/messages
ファイルのsnmptrapd
ログ・メッセージをチェックします。次の例ではKVMのIPアドレス(10.1.1.240)に関するメッセージを示しています。
Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: Received 72 bytes from UDP: [10.1.1.240]:32768 . Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0000: 30 82 00 44 02 01 00 04 06 70 75 62 6C 69 63 A4 0..D.....public. . Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0016: 82 00 35 06 09 2B 06 01 04 01 D1 32 12 01 40 04 ..5..+.....2..@. . Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0032: 0A F5 13 F0 02 01 06 02 01 02 43 03 6D 19 4C 30 ..........C.m.L0 . Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0048: 82 00 15 30 13 06 0B 2B 06 01 04 01 D1 32 12 02 ...0...+.....2.. . Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0064: 06 01 04 04 72 6F 6F 74 ....root . Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]:
手順4を確認したら、KVMは正しく構成されています。次のコマンドを実行します。
# service snmptrapd stop # service snmptrapd start
snmptrapd
コマンドライン・ユーティリティを実行して、KVM構成を確認します。「計算ノード・エージェントの設定 - Solaris」で説明している手順が実行済であることを確認してください。
KVMターゲットの監視エージェント・ホストで、次の手順を実行します。
root
としてログインし、次のコマンドを実行します。
# svcadm disable snmptrapd # /usr/sbin/snmptrapd -d -Lsd -p /var/run/snmptrapd.pid
KVMを再起動してSNMPトラップを生成します。KVMを再起動するには、次の手順を実行します。
KVMにログインします。
画面左側でユニット表示→「アプライアンス」を選択して、「概要」をクリックします。
「再起動」をクリックします。
確認ウィンドウで、「OK」をクリックしてKVMの再起動を確認します。
KVMのIPアドレスを使用して、/var/log/messages
ファイルのsnmptrapd
デーモン・ログ・メッセージをチェックします。次の例ではKVMのIPアドレス(10.1.1.240)に関するメッセージを示しています。
Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: Received 72 bytes from UDP: [10.1.1.240]:32768 Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0000: 30 82 00 44 02 01 00 04 06 70 75 62 6C 69 63 A4 0..D.....public. Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0016: 82 00 35 06 09 2B 06 01 04 01 D1 32 12 01 40 04 ..5..+.....2..@. Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0032: 0A F5 13 F0 02 01 06 02 01 02 43 03 6D 19 4C 30 ..........C.m.L0 Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0048: 82 00 15 30 13 06 0B 2B 06 01 04 01 D1 32 12 02 ...0...+.....2.. Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]: 0064: 06 01 04 04 72 6F 6F 74 ....root Jul 30 14:51:05 dbm1db02 snmptrapd[65800]:
手順3を確認したら、KVMは正しく構成されています。実行中のsnmptrapd
プロセスを停止します。
# ps -ef | grep snmptrapd # kill -9 <snmptrapd process ID>
snmptrapd
デーモンを起動します。
# svcadm enable snmptrapd
「KVMのSNMP構成(ベースのSNMP構成)の確認 - Linux」または「KVMのSNMP構成(ベースのSNMP構成)の確認 - Solaris」の手順を実行した後、次の手順を実行して、監視エージェントがKVMの生成したSNMPトラップを受信し、それをEnterprise Managerイベントに変換できることを確認します。
Enterprise Manager Cloud Controlコンソールで、KVMターゲット・ページに移動します。
「ターゲット」メニューで、「監視」、「アラート履歴」の順に選択します。
「アラート履歴」表に「再起動開始ステータス」のエントリが表示されます。
「アラート履歴」表で「再起動開始ステータス」をクリックします。次のメッセージ付き警告アラートが表示されます。
The appliance is rebooting. Command issued by user root.
Database Machineダッシュボードを作成して、Database Machineシステムとそのサブコンポーネント、およびDatabase Machineに存在するすべてのデータベース・システム・コンポーネントのパフォーマンスと使用状況のメトリックを監視できます。次の項では、Oracle Exadata Database Machineのダッシュボードの作成方法について説明します。
Exadata Database Machineプラグインのリリース12.1.0.3.0以上用に、Database Machineダッシュボードを作成します。
Enterprise Managerにログインします。
Enterprise Managerホームページで、「エンタープライズ」メニューをクリックします。「ジョブ」サブメニューを選択してから「アクティビティ」を選択します。
「ジョブの作成」オプションの横にあるドロップダウン・メニューから、「データベース・マシン・サービス・ダッシュボード」を選択します。
「実行」をクリックします。
ジョブの名前(CREATE_DBM_JOB_1
など)を入力します。
「追加」をクリックして、DBMachineターゲットを選択します。追加後、この横にあるチェック・ボックスをクリックして、ターゲットが選択されていることを確認します。
「パラメータ」タブをクリックします。
ドロップダウンに、次の3つのオプションがあります。
新規レポートの場合、「作成」を選択します。
既存のレポートを新規コンポーネントで更新する場合、「更新」を選択します。
以前に実行した作成ジョブで作成されたサービスを削除する場合、「クリーンアップ」を選択します。
最後に、「発行」をクリックして、操作を実行します。
メッセージCREATE_DBM_JOB_1 submitted successfully
が表示されます。
ジョブに対応するリンクをクリックすると、ジョブを監視できます。
生成されたレポートには作成したEnterprise Managerユーザーのみがアクセスできます。レポートをパブリックにするには、次の手順を実行します。
前述の手順を実行した後で、表示されるレポートのリストから、ダッシュボード・レポートを選択します。
「編集」をクリックします。
「一般」タブの「権限」で、「レポート所有者のターゲット権限を使用してレポートを実行」オプションを選択します。
「アクセス」タブをクリックします。
「Enterprise Managerにログインせずに表示可能」オプションを選択します。
「OK」をクリックします。
すべてのExadata Database Machineレポートを検索するには、次の手順を実行します。
Enterprise Managerにログインします。
Enterprise Managerホームページで、「エンタープライズ」メニューをクリックします。「レポート」→「情報パブリッシャ・レポート」を選択します。
レポート名を検索します。ダッシュボード・レポート名、各Database Machineに1つずつ、次の形式で表示されます。
[DBMachine Name]_DASHBOARD_REPORT
レポートをクリックして、ダッシュボード・レポートを表示します。