第5.4項「Business Transaction Managementデータベースの設定」では、次の推奨名のスフィア、パフォーマンスおよびトランザクション・データベース用のデータベース・ユーザーを作成するよう説明しています。
sphereDB (スフィア・データベース用)
measurementDB (パフォーマンス・データベース用)
transactionDB (トランザクション・データベース用)
この章では、推奨名を使用していることを仮定しています。そうでない場合は、適切な名前に置き換えてください。
datastoreUtilユーティリティであらかじめ作成する場合を除き、Business Transaction Managementを構成する際に(第7.5項「Business Transaction Managementの初期構成」を参照)、システムによって自動的にこれらのユーザー用の適切なデータベース表が作成されます。
datastoreUtilユーティリティを使用すると、Business Transaction Managementに必要な表およびビューを作成するために、(sqlplusで)入力として使用できるDDLを生成できます。または、datastoreUtilを使用してデータベース・インスタンスに接続し、直接表およびビューを作成します。
datastoreUtilユーティリティを起動するには、コマンド・ウィンドウまたはシェルでインストール済のBusiness Transaction Managementのtoolsディレクトリに移動し、オペレーティング・システムに応じたdatastoreUtilスクリプト(datastoreUtil.batまたはdatastoreUtil.sh)を実行します。
ユーティリティの起動後、第16.2項「コマンド」に示されているコマンドを実行できます。複数の引数を持つコマンドは、説明されている順番で引数を指定する必要があります。
datastoreUtilユーティリティでは、次のコマンドが提供されています。
指定されたスキーマ定義のDDLを生成します。このコマンドは、データベースに接続せずに使用できます。
generateSchema schemaType databaseType [[directory] targetSchema] -partition|-nopartition
schemaType – 次のスキーマ・タイプのいずれかを指定します。
sphere – スフィア・データベース(sphereDBユーザー)用のスキーマを作成します。
exm – トランザクション・データベース(transactionDBユーザー)用のスキーマを作成します。
performance – パフォーマンス・データベース(measurementDBユーザー)用のスキーマを作成します。
monitorgroup – モニター・グループ用のスキーマを作成します。
msglog – システム・メッセージ・ログ用のスキーマを作成します。
databaseType – oracleを指定します。サポートされているのはこの値のみです。
directory – DDLファイルを生成する場所(デフォルトはローカル・ディレクトリ)を指定します。
targetSchema – 省略可能。この引数は、生成されたスキーマを特定のユーザーにスコープします。たとえば、sphereDB、transactionDBまたはmeasurementDBです。
-partitionまたは-nopartition – schemaTypeをperformanceまたはmonitorgroupに指定した場合に、このフラグが必要になります。schemaTypeを他の値に指定すると、このフラグは不要になり、指定した場合でも無視されます。
Oracle Enterprise Editionを使用している場合、-partitionフラグを指定することによってOracleのパーティション機能を活用するperformanceまたはmonitorgroupスキーマを作成できます。この機能を活用しない場合、またはOracleエディションでパーティション機能が提供されていない場合は、-nopartitionフラグを指定する必要があります(performanceまたはmonitorgroupスキーマを作成している場合)。
ユーザーが指定する接続情報を使用して、データベースに接続します。
connect databaseType|filename
databaseType – oracleを指定します。サポートされているのはこの値のみです。
filename – saveConnectionコマンドによって出力されたファイルを指定します。
connectコマンドを使用して、データベース接続情報を入力してデータベースに接続します。接続するデータベースについて、次の情報がわかっている必要があります。
ドライバ名
ユーザー名
パスワード
URL接続文字列
接続後にsaveConnectionコマンドを発行して、ファイルに接続情報を保存することができます。次に同じデータベースに接続する場合、接続コマンドが保存されたファイル名で指定できます。データベース・タイプを指定すると、ユーティリティは自動的に対応するデフォルトのドライバを選択します。
接続しているデータベース内に、指定されたスキーマを作成します。
createSchema schemaType -partition|-nopartition
schemaType – 次のスキーマ・タイプのいずれかを指定します。
sphere – スフィア・データベース(sphereDBユーザー)用のスキーマを作成します。
exm – トランザクション・データベース(transactionDBユーザー)用のスキーマを作成します。
performance – パフォーマンス・データベース(measurementDBユーザー)用のスキーマを作成します。
monitorgroup – モニター・グループ用のスキーマを作成します。
msglog – システム・メッセージ・ログ用のスキーマを作成します。
-partitionまたは-nopartition – schemaTypeをperformanceまたはmonitorgroupに指定した場合に、このフラグが必要になります。schemaTypeを他の値に指定すると、このフラグは不要になり、指定した場合でも無視されます。
Oracle Enterprise Editionを使用している場合、-partitionフラグを指定することによってOracleのパーティション機能を活用するperformanceまたはmonitorgroupスキーマを作成できます。この機能を活用しない場合、またはOracleエディションでパーティション機能が提供されていない場合は、-nopartitionフラグを指定する必要があります(performanceまたはmonitorgroupスキーマを作成している場合)。
connectコマンドで以前にオープンした接続をクローズします。
close
ユーティリティを終了します。
exit
helpコマンドを使用すると、すべてのコマンドのヘルプが表示されます。helpコマンドに続けてコマンド名を入力すると、単一のコマンドのヘルプが表示されます。
help | help command