この章では、Business Transaction Managementデモ・キットのインストールおよびそのデモの実行に必要な手順について説明します。Business Transaction Managementには、簡単にインストールできるように特別にパッケージ化されたデモ・キットが用意されています。Business Transaction Management機能のデモのみを行う場合、このキットをインストールできます。デモ・キットでは、Business Transaction Managementのすべての機能にアクセスできます。ただし、デモ・キットは、本番要件に合せて拡張や縮小ができないため、本番環境では使用しないでください。このデモのインストールには、第1章「概要」で説明されているようにセントラル・サーバーおよびモニターが含まれます。
JRFテンプレートおよび適切なメモリー設定を使用してWLSドメインを作成し、スフィア、トランザクション・マネージャ、パフォーマンス・マネージャおよびモニターをホストするには、次のようにします。
WebLogic Serverを次の場所からダウンロードします。
http://www.oracle.com/technetwork/middleware/weblogic/downloads/wls-main-097127.html
注意: ソフトウェアをダウンロードするには、ページ上部のライセンス契約を受諾する必要があります。 |
WebLogic 10.3.6をお薦めします。詳細なドキュメントへは次からアクセスできます。
http://docs.oracle.com/cd/E12839_01/doc.1111/e14142/toc.htm
Application Development Runtimesを次の場所からダウンロードします。
http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/adf/downloads/index.html
Application Development Runtime 11.1.1.7をお薦めします。詳細なドキュメントへは次からアクセスできます。
http://docs.oracle.com/cd/E28280_01/install.1111/e14827/install.htm#CHDHCJEC
次の説明に従い、JRFテンプレートを使用してWebLogicドメインを作成します。
http://docs.oracle.com/cd/E28280_01/install.1111/e14827/configure.htm#CACEEJJJ
OWSMの構成は必要ではないため、MDSを作成する手順は必要ありません。
デモ用の場合、管理サーバー(管理対象サーバーではない)のみが必要です。
WebLogic Serverのメモリー設定を調整します。
デモ・ドメインのsetDomainEnvスクリプト・ファイルをテキスト・エディタで開きます。
WindowsシステムではsetDomainEnv.cmdを、UNIX系システムではsetDomainEnv.shを開きます。これらのスクリプト・ファイルは、インストールしたWebLogicのuser_projects\domains\domain_name\binディレクトリにあります。
次の設定を見つけ、指定された値に設定します。
MEM_ARGS=-Xms3072m –Xmx3072m
-XX:MaxPermSize=256m
いくつかのエントリがありますが、すべてを設定する必要があります。
WebLogicのバージョンによっては、次のように32ビットと64ビットの設定が別になっている可能性があります。
set WLS_MEM_ARGS_64BIT=-Xms5120m –Xmx5120m set WLS_MEM_ARGS_32BIT=-Xms3072m –Xmx3072m set MEM_MAX_PERM_SIZE_64BIT=-XX:MaxPermSize=512m set MEM_MAX_PERM_SIZE_32BIT=-XX:MaxPermSize=256m
その場合は、指定されているようにすべて設定します。
BTM組込みデータベースを使用することはできますが、数日間以上続くデモンストレーションにはお薦めしません。組込みデータベースを使用している場合は、この手順をスキップしてください。Oracle Databaseを設定するには、次のようにします。
Oracle Databaseソフトウェアを次の場所からダウンロードします。
http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads/index.html
Oracle Databaseリリース11.2.0.4が推奨されており、My Oracle Supportから入手できるパッチ13390677により、(パッチのみではなく)完全なインストーラへのリンクが提供されます。
データベースがSQL認証モードおよびTCP/IP接続をサポートするように構成されていることを確認します。
my_passwordを実際のパスワードで置き換え、sysユーザーとして次のSQLスクリプトを使用し、Business Transaction Managementで必要なデータベース・ユーザーを作成します。
drop user sphereDB cascade; drop user transactionDB cascade; drop user measurementDB cascade; drop user messageLogDB cascade; create user sphereDB identified by my_password; grant connect, resource to sphereDB; grant ANALYZE ANY to sphereDB; grant create table, create view to sphereDB; create user transactionDB identified by my_password; grant connect, resource to transactionDB; grant ANALYZE ANY to transactionDB; grant create table, create view to transactionDB; create user measurementDB identified by my_password; grant connect, resource to measurementDB; grant ANALYZE ANY to measurementDB; grant create table, create view to measurementDB; create user messageLogDB identified by my_password; grant connect, resource to messageLogDB; grant ANALYZE ANY to messageLogDB; grant create table, create view to messageLogDB;
注意: 初期構成ウィザードを実行した後、データベース・スキーマが自動的に作成されます。 |
BTMデモンストレーションを設定するには、次のようにします。
次の場所からBTMデモをダウンロードします。
http://docs.oracle.com/cd/E12839_01/doc.1111/e14142/toc.htm
次の手順を使用して、第6.1項「WebLogicの設定」で作成したドメインのWebLogic管理サーバーを起動します。
http://docs.oracle.com/cd/E28280_01/install.1111/e14827/configure.htm#CACBECAG
手順1でダウンロードしたbtmDemo.earファイルをデプロイし実行します。
選択したディレクトリ内のBTM_Demo_Servers_*.zipを展開します。
アーカイブ・ディレクトリ内のbtmDemo.earを見つけます。
このファイルには、セントラル・サーバーおよびモニターが含まれます。
WebLogic管理コンソールを使用して、btmDemo.earをドメインにデプロイします。
BTM構成ウィザードに移動します。
http://admin_server_host:admin_server_port/btmui
構成画面をクリックして移動し、第6.2項「Oracle Databaseの設定」からのデータベース情報を入力します(組込みデータベースを使用している場合不要)。
モニター対象のアプリケーションをホストするサーバー上のオブザーバを構成します。オブザーバの詳細は、第9章「オブザーバのインストールの概要」を参照してください。NANOAGENT_CONFIGURATION_URLが次のとおりであることに注意してください。
http://admin_server_host:admin_server_port/btmmonitor/agent/agent/