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Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
12cリリース1 (12.1.0.1)
B65085-03
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C Oracle Harvesterを使用したOCMデータの収集

My Oracle Supportでは、カスタマによるOracleサポートの利用を大幅に促進する一連の機能が提供されています。My Oracle Supportでは、カスタマの構成固有のコンテキスト内情報の他、予防的なサポートも提供することで、サービス・リクエストの発行プロセスを合理化しています。My Oracle Supportのこれらの機能を有効にするには、カスタマの構成情報をOracleにアップロードする必要があります。構成データが定期的にアップロードされると、カスタマ・サポート担当者はこのデータを分析してカスタマによりよいサービスを提供できます。

構成データを収集し、Oracleにアップロードするために、次のメカニズムが提供されています。

詳細は次のとおりです。

注意: Enterprise Managerを使用してアプリケーションを管理している場合、構成のOracleへのアップロードには、Oracle Harvesterを使用することをお薦めします。それ以外の場合は、OCMを使用してください。

Oracle Harvester

Oracle Harvesterでは、Enterprise Managerによって管理されているターゲットのデータのみが収集されます。Oracle Harvesterは同じOCM依存性のため、Oracle Harvesterを使用すると、Enterprise Managerの収集メソッドを利用してターゲットの構成データを収集できます。このため、Oracle Harvesterが管理するターゲットのホームにOCMをインストールする必要がありません。

Oracle Harvesterの特徴

Oracle Harvesterの特徴は次のとおりです。

Oracle HarvesterとOCM

Enterprise Managerのインストール時、Oracle HarvesterおよびOracle Configuration Managerが、必要なサブコンポーネントと同じく自動的にインストールされます。Oracle Harvesterは、OMSホームのOCMが構成および実行されているかぎり実行されます。

OCMがOMSのOracleホームで有効化され、OMSのインスタンス・ホームで構成(および接続モードで実行)されている必要があります。ORACLE_CONFIG_HOMEが設定されていない場合、Oracle OMSターゲットがOCMコレクタによって検出されないためです。

次の手順を実行して、Oracle OMSターゲットが検出されるようにします。

  1. OMSインスタンス・ホームを探します。

    $ORACLE_HOME/sysman/config/emInstanceMapping.propertiesファイル(ここでのORACLE_HOMEはOMSのOracleホームです)に、emgc.propertiesという名前のファイルを参照するエントリがあります。

    emgc.propertiesファイルが存在するディレクトリは、OMSのインスタンス・ホームです。次の例では、/u01/app/oracle/product/gc_inst/em/EMGC_OMS1がOMSのインスタンス・ホームです。

    EMGC_OMS1=/u01/app/oracle/product/gc_inst/em/EMGC_OMS1/emgc.properties

  2. 環境変数ORACLE_CONFIG_HOMEをこのemgc.propertiesファイルのディレクトリに設定します。

    例: $export ORACLE_CONFIG_HOME=/u01/app/oracle/product/gc_inst/em/EMGC_OMS1

  3. OCMを構成します。

Enterprise Managerリリース12.1の新機能

デフォルトでは、すべてのターゲットが、OMSホームのOracle Configuration Managerの登録に使用した資格証明を使用してアップロードされます。Enterprise Managerリリース12.1では、各ターゲット・ホームにカスタマ・サポートID (CSI)を割り当てるオプションがあります。

Oracle Harvesterは、各Oracleホームのそれぞれ異なるCSIへの構成データのアップロードをサポートしています。

手順は次のとおりです。

  1. Oracle Harvesterが実行されていることを確認します。このジョブは自動的に実行されます。実行のステータスは、「サポートID割当て」ページから監視できます。Enterprise Managerのホームページからこのページにアクセスするには、「設定」を選択し、次に「My Oracle Support」を選択します。メニューから「サポートID割当て」を選択します。

  2. My Oracle Supportの優先資格証明を設定します。Enterprise Managerのホームページで「設定」を選択し、次に「My Oracle Support」を選択します。メニューから「資格証明の設定」を選択し、有効なMy Oracle Supportの資格証明を指定します。

  3. サポートIDを割り当てます。

    1. Enterprise Managerのホームページで「設定」を選択し、次に「My Oracle Support」を選択します。「サポートID割当て」を選択し、正しいユーザー名とパスワードを指定します。「資格証明の設定」を選択します。

    2. 「ホーム」を選択します。「割当て」ボタンをクリックします。「CSI」を選択し、「OK」をクリックします。

  4. 割当てが成功したことを示すメッセージが表示されることを確認します。メッセージは次のとおりです。

    Support Identifier has been assigned for 1 Oracle homes. The changes in the Customer Support Identifiers will be reflected in My Oracle Support after the next Harvester run.
    

Enterprise ManagerでのCSIの表示

ターゲットに関連付けられているCSIを確認するには、ターゲットのプロパティを表示するか、または検索条件にCSIを設定して構成検索を行います。特定のOracleホームのすべてのターゲットに対してオペレータ権限を持つユーザーは、そのOracleホームに対するCSIを割り当てることができます。

詳細は、Enterprise Managerインタフェース上のヘルプを参照してください。

Oracle Harvesterでサポートされているターゲット

Oracle Harvesterでは、OCMによって収集されるターゲットのセットと同じセットについて、Enterprise Managerからデータが収集されます。ターゲットのリストについては、表C-1を参照してください。

表C-1 Enterprise Manager 12cでサポートされているターゲット

ターゲット

ホスト

Oracle Application Server

Oracle Database

Oracleホーム

Oracle Exadata Storage Server

Oracle Virtual Manager

Oracle WebLogic Server

管理エージェント

管理リポジトリ

Oracle Database Machine

Oracle Fusion Applications

Oracle Fusion Middleware

Oracle Management Service

Oracle SOA Suite


My Oracle Supportで使用できない構成データ

Enterprise Managerの以前のバージョンでは、構成データがMy Oracle Supportにすでにある場合、スタンドアロンOCMコレクタによるデータの最後のアップロードから30日経過すると、Oracle Harvester構成データがMy Oracle Supportにアップロードされていました。

この制限は、Enterprise Manager 12cではなくなりました。Enterprise Managerリリース12.1で実行されているOracle Harvesterから収集されたターゲットの構成データは、スタンドアロンOCMコレクタによる最後のデータのアップロードがいつだったかに関係なく、My Oracle Supportにただちに表示されます。

Oracle Configuration Manager

Oracle Configuration Managerは、Oracle製品のインストール時に自動的にインストールおよび構成されます。OCMは、製品のホームにインストールされ、そのホームにインストールされているすべてのターゲットの構成データを収集します。

OCMの設定で、My Oracle Supportのアカウントとパスワード、またはMy Oracle Supportのアカウントとカスタマ・サポートID (CSI)を指定する必要があります。構成データは、この情報を使用してアップロードされ、その後同じ資格証明を使用してMy Oracle Supportにログインすることで表示できます。

構成データのOracleへのアップロード元となるすべてのOracleホームに、OCMをインストールする必要があります。OCMは、製品のインストールの一部に含まれていますが、My Oracle Supportからダウンロードすることもできます。OCMをデータ・センター全体にデプロイする場合、一括デプロイメント・ツールの使用が便利です。OCMキットは、My Oracle Supportの「コレクタ」タブから入手できます。

OCMのインストール後、必要な追加作業はありません。デフォルトで自動更新が有効になるため、この機能を使用して、常に最新バージョンのOCMが実行されている状態を保てます。この機能は、セキュリティ上の理由などから必要に応じて無効にできます。この機能を無効にした場合、次のコマンドを実行して有効にできます。

<ocm_install_root>/ccr/bin/emCCR automatic_update on

詳細情報

My Oracle Supportの詳細情報は、次のURLを参照してください。

https://support.oracle.com

OCMについてより詳細な情報を得るには、次の手順を実行してください。

  1. My Oracle Support (https://support.oracle.com)にログインします。

  2. 「コレクタ」タブにアクセスします。「内容」「理由」「方法」「使用中」および「追加リソース」の各セクションに、役立つ情報が含まれています。

構成データ収集ツールのトラブルシューティング

次の項では、構成データの収集に関する問題の解決方法について説明しています。

Enterprise Managerリリース10.2.0.5および11.1では、収集データはemccr statusコマンドを使用してOracleにアップロードされます。最後にアップロードされた日付と時刻を参照してください。

注意: このemccr statusコマンドでは、収集されたデータがアップロードされたことは示されますが、Oracle Harvesterによる収集が成功しデータがアップロードされたことは確認されません。

エラー・ログの場所:

state/upload/externaディレクトリが存在しない場合、Oracle Harvesterによる収集が失敗します。

Oracle Harvesterによる収集が次のエラーにより失敗すると、externalという名前の必須ディレクトリが存在しなくなります。

[JobWorker 75210:Thread-61] ERROR gcharvester.GcCollectionMgr initOcm.? - GC OCM
Harvester: Caught GC Harvester exception from GCInit.init(): The installed version
of Oracle Configuration Manager in the ORACLE_HOME
(/scratch/aime/work/midlwre8937/oms11g) is prior to 10.3.1. The Grid Control
Configuration harvesting requires at a minimum, 10.3.1

この問題を解決するには、externalディレクトリを作成します。

$ORACLE_INSTANCE_HOME/ccr/state/upload/external

(Oracle Bug#12795503)

Oracle Configuration Managerが実行されていません。

OCMが実行されていない場合、次のエラーが表示される場合があります。

2011-08-29 16:34:20,709 [JobWorker 97285:Thread-60] WARN
gcharvester.HarvesterJobUtils performOCMCollections.? - GC OCM Harvester: OCM was
stopped and is not running 

この問題を解決するには、OCMが適切なディレクトリにインストールされ、構成されていることを確認します(emCCR statusを実行)。

具体的には、OCMがOMS Oracleホームにインストールされ、OMSインスタンス・ホームで構成(および接続モードで実行)されている必要があります。

My Oracle Supportで使用できない構成データ

My Oracle Supportで構成データが見つからない場合、Oracle Harvesterによる収集が実行されていない可能性があります。

この問題を解決するには、OCMが正しくインストールされ、適切なディレクトリ(emCCR statusを実行)に構成されていることを確認してください。具体的には、OCMがOMS Oracleホームにインストールされ、OMSインスタンス・ホームで構成(および接続モードで実行)されている必要があります。

OCMが実行中であることを確認するには、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_CONFIG_HOMEをINSTANCE HOMEに設定します。

  2. $ORACLE_HOME/ccr/bin/emCCR statusを実行します。

ターゲットのサブセットしかOracle Harvesterによって収集されません。

多くのターゲットが管理リポジトリにアップロードされているが、ターゲットのサブセットしかOracle Harvesterによって収集されない場合、収集中に同じエラーが10回発生し、Oracle Harvesterによる収集が停止したとが原因である可能性があります。適切なログ・ファイルを参照し、このエラーが発生したことを確認してください。

管理リポジトリに対して次のSQLスクリプトを実行し、問題を解決してください。このスクリプトにより、Oracle Harvesterはこの収集エラーを無視し、残りのターゲット情報の収集を続行します。

sql> insert into mgmt_ocm_upl_props (name,str_value) values('ignore_errors','true');
sql> commit;

SQLスクリプトを実行した後、OMSをバウンスします。

(Oracle Bug#11734389)