Enterprise Manager Cloud Controlのインストール時に、すべてのEnterprise Manager関連データを格納するようにOracle Management Repository (管理リポジトリ)を構成できるデータベースの詳細を提供する必要があります。Enterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードは、指定したデータベースに管理リポジトリを構成できますが、オプションでデータベースに管理リポジトリを事前に構成することを選択できます。これにより、インストール時間が節約されます。
データベースに管理リポジトリを事前構成するには、オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用します。これらのデータベース・テンプレートは、最初にデータベース・インスタンスを作成してから、そこに管理リポジトリを事前構成します。
注意: このようなデータベース・インスタンスは、簡易インストールと拡張インストールで使用できます。一方、データベース・テンプレートは拡張インストールにも使用できますが、基本的には簡易インストール用に設計されています。テンプレートは、主に簡易インストールに必要なデータベース・パラメータで管理リポジトリを事前構成します。したがって、拡張インストール(おそらく小規模、中規模または大規模のデプロイメント・サイズを選択)の実行中に、このようなデータベースの詳細を提供すると、拡張インストールに対して選択したデプロイメント・サイズに合せてデータベース・パラメータを変更する必要があることを示すプロンプトが表示されます。メッセージを確認して先に進むことができます。インストール・ウィザードは、データベース・パラメータを必要な値に自動的に変更します。 |
オラクル社提供のデータベース・テンプレートを使用して、事前構成済のOracle Management Repositoryでデータベース・インスタンスを作成するには、次の手順に従います。
データベースを作成するホストにOracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)ソフトウェアをインストールします。
これがソフトウェアのみのインストールであることを確認します。つまり、Oracle Databaseインストール・ウィザードを使用してデータベースをインストールするときに、「インストール・オプションの選択」画面で「データベース・ソフトウェアのみインストール」を選択します。
手順については、次の場所にある『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。
http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/documentation/index.html
次のOracle Technology Network (OTN) URLから、Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.3)をインストールしたプラットフォームに固有のDB11.2.0.3_EM_seed_database_<platform>.zip
ファイルをダウンロードします。
http://www.oracle.com/technetwork/oem/enterprise-manager/downloads/db-templates-1841012.html
DB11.2.0.3_EM_seed_database_<platform>.zip
ファイルをデータベース・ホストの次の場所に抽出します。
<DB_HOME>/assistants/dbca/templates
注意: ここで、<DB_HOME> はデータベースのソフトウェアのみのインストールの実行時に指定したデータベース・ホームの場所です。 |
DB11.2.0.3_EM_seed_database_<platform>.zip
ファイルには次のファイルが含まれます。
DB11.2.0.3_EM_seed_database.dbc
DB11.2.0.3_EM_Seed_database.ctl
DB11.2.0.3_EM_Seed_database.dfb
<DB_HOME>/bin/netca
からOracle Net Managerを実行することでリスナーを構成します。
<DB_HOME>/bin/dbca
からOracle Database Configuration Assistantを実行し、テンプレートとしてDB11.2.0.3_EM_seed_databaseを選択することでデータベースを作成します。
注意: データベースの作成時に、Oracle Database Configuration Assistantでアカウントのロックを解除するオプションが表示されても、そのオプションは無視してください。データベースの作成時にアカウントのロックを解除しないでください。これらのアカウントは、Enterprise Manager Cloud Controlのインストール時にEnterprise Manager Cloud Controlインストール・ウィザードによって自動的にロックが解除され、入力したパスワードを使用して設定されます。したがって、データベースの作成時にそれらのロックを解除する必要はありません。 |
警告: Oracle Database Configuration Assistantを実行してデータベースを作成するときに、「管理オプション」画面ではデフォルトで「Enterprise Manager (EM) Database Expressの構成」オプションが選択されます。これを選択解除してください。 このオプションは、データベースにDB Controlオブジェクトを作成します。このオプションを選択した場合、DB ControlオブジェクトとCloud Controlオブジェクトの両方が含まれるため、データベースを使用できません。この問題を解決する唯一の方法は、データベースを再作成してから続行することです。 |