この章では、新しいEnterprise Managerシステム、Oracle Management Service(OMS)およびスタンドアロンOracle Management Agent(管理エージェント)をインストールするために、各プラットフォーム(32ビットおよび64ビット)で必要なパッケージ、カーネル・パラメータ設定およびライブラリについて説明します。
この章の具体的な内容は次のとおりです。
注意: Microsoft Windowsプラットフォームでは、パッケージおよびライブラリは必要ありません。 |
この項では、各種プラットフォーム(32ビットおよび64ビット)にOMSまたは管理エージェントをインストールするために必要なパッケージを示します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
注意: SuSE 10プラットフォームでデータベース・ターゲットを管理または監視するには、libaio-32bit-0.3.104-14.2およびlibaio-devel-32bit-0.3.104-14.2パッケージを、管理エージェントが実行されているSuSE 10ホストにインストールする必要があります。 |
パッケージがシステムにインストールされているかどうかを識別するには、次のコマンドを実行します。コマンドを実行しても、Oracle Management Service用のパッケージ要件またはOracle Management Agent用のパッケージ要件に記載のパッケージが一覧表示されない場合は、手動でインストールしてください。
注意: 次のコマンドは、Linux x86およびx86-64プラットフォームのみを対象としています。他のプラットフォームのコマンドについては、システム管理者に問い合せるか、プラットフォーム固有のマニュアルを参照してください。 |
Linuxプラットフォームの場合
rpm -qa --queryformat "%{NAME}-%{VERSION}-%{RELEASE}(%{ARCH})\n" | grep glibc
このコマンドはシステムにインストールされているすべてのパッケージを一覧表示します。32ビットのパッケージには(i386)
または(i686)
が、64ビットのパッケージには(x86_64)
が付記されます。
たとえば、32ビット・システムでコマンドを実行すると、次のような一覧表示になります。
glibc-devel-2.3.4-2.43(i386) glibc-headers-2.3.4-2.43(i386) glibc-2.3.4-2.43(i686) compat-glibc-headers-2.3.2-95.30(i386) glibc-profile-2.3.4-2.43(i386) glibc-utils-2.3.4-2.43(i386) glibc-kernheaders-2.4-9.1.103.EL(i386) glibc-common-2.3.4-2.43(i386) compat-glibc-2.3.2-95.30(i386)
たとえば、64ビット・システムでコマンドを実行すると、次のような一覧表示になります。
glibc-common-2.3.4-2.43(x86_64) glibc-devel-2.3.4-2.43(x86_64) glibc-profile-2.3.4-2.43(x86_64) glibc-headers-2.3.4-2.43(x86_64) glibc-utils-2.3.4-2.43(x86_64) glibc-2.3.4-2.43(x86_64)
Solarisプラットフォームの場合
pkginfo <package_name>
次に例を示します。
pkginfo SUNWbtool
AIXプラットフォームの場合
lslpp -l <package name>
次に例を示します。
lslpp -l bos.perf.proctools
HPプラットフォームの場合
バンドル、製品またはファイルセットがインストールされているかを判断するには、次のコマンドを入力します(level
はバンドル、製品またはファイルセットのいずれかです)。
# /usr/sbin/swlist -l level |more
次に例を示します。
/usr/sbin/swlist -l bundle |grep QPK
表4-1は、各種プラットフォーム(32ビットおよび64ビット)に新しいEnterprise Managerシステムまたは追加のOMSをインストールするために必要なパッケージを示します。
表4-1 Oracle Management Service用のパッケージ要件
プラットフォーム | 32ビット・プラットフォーム用の32ビット・パッケージ | 64ビット・プラットフォーム用の64ビット・パッケージ |
---|---|---|
Oracle Linux 6.x (Red Hat 6 KernelおよびUnbreakable Enterprise Kernel (UEK)) |
サポート対象外 |
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Oracle Linux 5.x Red Hat Enterprise Linux 5.x |
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さらに、OMSのインストール中のリンク・エラーを回避するために、glibc-devel-2.5-49の32ビット・バージョンと64ビット・バージョンもインストールします。インストーラはこのパッケージをチェックします。このパッケージがインストールされていない場合、エラーが表示されます。 |
Oracle Linux 4.x Red Hat Enterprise Linux 4.x |
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サポート対象外 |
SUSE Linux Enterprise 10 |
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サポート対象外 |
SUSE Linux Enterprise 11 |
|
さらに、OMSのインストール中のリンク・エラーを回避するために、glibc-devel-2.5-49の32ビット・バージョンと64ビット・バージョンもインストールします。インストーラはこのパッケージをチェックします。このパッケージがインストールされていない場合、エラーが表示されます。 |
Asianux Server 3 |
|
さらに、OMSのインストール中のリンク・エラーを回避するために、glibc-devel-2.5-49の32ビット・バージョンと64ビット・バージョンもインストールします。インストーラはこのパッケージをチェックします。このパッケージがインストールされていない場合、エラーが表示されます。 |
Solaris SPARC 5.9 |
サポート対象外 |
|
Solaris SPARC 5.10 Solarisローカル・コンテナでもサポートされます。 |
サポート対象外 |
SUNWbtool |
Solaris SPARC 5.11 |
サポート対象外 |
|
Solaris x86-64 5.11 |
サポート対象外 |
|
Solaris x86-64 5.10 |
サポート対象外 |
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IBM AIX 5.3.00.04 注意: AIX 5.3については、メンテナンス・レベル4以上がサポートされます。 次のコマンドを使用して、メンテナンス・レベルを確認します。
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サポート対象外 |
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IBM AIX 6.1 注意: すべてのメンテナンス・レベルがサポートされます。 次のコマンドを使用して、メンテナンス・レベルを確認します。
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サポート対象外 |
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IBM AIX 7.1 注意: すべてのメンテナンス・レベルがサポートされます。 次のコマンドを使用して、メンテナンス・レベルを確認します。
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サポート対象外 |
|
表4-2に、各種プラットフォーム(32ビットおよび64ビット)で管理エージェントをインストールするために必要なパッケージを示します。
表4-2 Oracle Management Agent用のパッケージ要件
プラットフォーム | 32ビット・プラットフォーム用の32ビット・パッケージ | 64ビット・プラットフォーム用の64ビット・パッケージ |
---|---|---|
Oracle Linux 6.x (Red Hat 6 KernelおよびUnbreakable Enterprise Kernel (UEK)) |
サポート対象外 |
|
Oracle Linux 5.x Red Hat Enterprise Linux 5.x |
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Oracle Linux 5.xおよびRed Hat Enterprise Linux 5.x (x <= 5 [Oracle Linux 5.3など])
Oracle Linux 5.xおよびRed Hat Enterprise Linux 5.x (x > 5 [Oracle Linux 5.6など])
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Oracle Linux 4.x Red Hat Enterprise Linux 4.x |
|
64ビット・プラットフォームでは、64ビット管理エージェントはサポートされませんが、32ビット管理エージェントはサポートされるため、64ビット・プラットフォームにすべての32ビット・パッケージ(前の列に示す)をインストールします。 |
SUSE Linux Enterprise 10 |
|
64ビット・プラットフォームでは、64ビット管理エージェントはサポートされませんが、32ビット管理エージェントはサポートされるため、64ビット・プラットフォームにすべての32ビット・パッケージ(前の列に示す)をインストールします。 |
SUSE Linux Enterprise 11 |
|
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Asianux Server 3 |
|
|
Solaris SPARC 5.9 |
サポート対象外 |
|
Solaris SPARC 5.10 Solarisローカル・コンテナでもサポートされます。 |
サポート対象外 |
SUNWbtool |
Solaris SPARC 5.11 |
サポート対象外 |
|
Solaris x86-64 5.11 |
サポート対象外 |
|
Solaris x86-64 5.10 |
サポート対象外 |
|
Solaris Express 5.11 x86-64 注意: サポートされているカーネルIDは175.0.0.0.2.0,151.0.1.12です。 カーネルIDを確認するには、次のコマンドを実行します。
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サポート対象外 |
|
Solaris SPARC Express 5.11 注意: サポートされているカーネルIDは175.0.0.0.2.0,151.0.1.12です。 カーネルIDを確認するには、次のコマンドを実行します。
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サポート対象外 |
|
IBM AIX 5.3.00.04 注意: AIX 5.3については、メンテナンス・レベル4以上がサポートされます。 メンテナンス・レベルは、次のコマンドを使用して確認できます。
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サポート対象外 |
|
IBM AIX 6.1 注意: すべてのメンテナンス・レベルがサポートされます。 次のコマンドを使用して、メンテナンス・レベルを確認します。
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サポート対象外 |
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IBM AIX 7.1 注意: すべてのメンテナンス・レベルがサポートされます。 次のコマンドを使用して、メンテナンス・レベルを確認します。
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サポート対象外 |
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HP PA-RISC 11.23 |
サポート対象外 |
BUNDLE11i(B.11.23.0409.3) |
HP PA-RISC 11.31 |
サポート対象外 |
|
HP-UX Itanium 11.23 |
サポート対象外 |
BUNDLE11i(B.11.23.0409.3) |
HP-UX Itanium 11.31 |
サポート対象外 |
OS-Core(B.11.31) |
OMSおよび管理リポジトリが別のホストにある場合
OMSまたは管理リポジトリ(データベース)を、Linuxオペレーティング・システム(32ビットまたは64ビット)が稼働している異なるホストにインストールし、さらにOMSホストにインストールする場合、kernel.shmmax
パラメータを4GBより1バイト小さい値または4294967295に設定します。
あらゆる状況で他のアプリケーションがメモリー不足にならずにコア・ファイルを正常に生成できるようにするには、この値をお薦めします。
kernel.shmmaxパラメータに割り当てられた値を確認するには、次のコマンドを実行します。
cat /proc/sys/kernel/shmmax
kernel.shmmax
パラメータに値を設定するには、次のコマンドを実行します。
sysctl -w kernel.shmmax=<new value>
OMSおよび管理リポジトリが同じホストにある場合
Linuxオペレーティング・システム(32ビットまたは64ビット)で稼働している同じホストにOMSまたは管理リポジトリ(データベース)をインストールする場合、kernel.shmmax
パラメータを『LinuxのためのOracle Databaseインストレーション・ガイド11gリリース2 (11.2)』で説明されている値に設定します。
この項では、各種プラットフォーム(32ビットおよび64ビット)にOMSまたは管理エージェントをインストールするために必要なライブラリを示します。この項の具体的な内容は次のとおりです。
表4-3は、各種プラットフォーム(32ビットおよび64ビット)に新しいEnterprise Managerシステムまたは追加のOMSをインストールするために必要なライブラリを示します。
表4-3 Oracle Management Service用のライブラリ要件
プラットフォーム | 32ビット・プラットフォーム用の32ビット・ライブラリ | 64ビット・プラットフォーム用の64ビット・ライブラリ |
---|---|---|
Oracle Linux 6.x Red Hat Enterprise Linux 6.x |
サポート対象外 |
glibc-2.5.12 |
Oracle Linux 5.x Red Hat Enterprise Linux 5.x |
glibc-2.5-12 |
glibc-2.5.12 |
Oracle Linux 4.x Red Hat Enterprise Linux 4.x |
glibc-2.3.4-2.43.i386 |
- |
SUSE Linux Enterprise 10 |
glibc-2.2.4-31.7 |
- |
SUSE Linux Enterprise 11 |
glibc-2.9 |
glibc-2.9 |
Asianux Server 3 |
glibc-2.3.4-2.9 |
glibc-2.3.4-2.9 |