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Oracle® Site Guard管理者ガイド
リリース12.1.0.7
E57717-02
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1 Oracle Site Guardの概要

この章では、Oracle Site Guardの概要を説明します。障害時リカバリ・ソリューションとしてOracle Site Guardを使用するメリットについても説明します。

次のトピックが含まれます:

1.1 Oracle Site Guardについて

Oracle Site Guardは障害時リカバリ・ソリューションで、管理者は、サイトの完全なスイッチオーバーやフェイルオーバーを自動化できるようになります。

Oracle Site Guardは、Oracle Fusion Middleware、Oracle Fusion ApplicationsおよびOracleデータベースの調整されたフェイルオーバーを編成します。また、拡張して、別のデータ・センターのソフトウェア・コンポーネントを組み込むことも可能です。

Oracle Site Guardは、プライマリ環境とスタンバイ環境を同期し、ミッション・クリティカルなデータを保護する基礎となるレプリケーション・メカニズムと統合できます。Oracleデータベース用のOracle Data GuardやOracle Sun ZFSのサポートが組み込まれています。また、Oracle Site Guardは、他のストレージ・レプリケーション・テクノロジをサポートすることも可能です。

1.2 Oracle Site Guardのメリット

Oracle Site Guardには次のような利点があります。

障害時リカバリ時間の最小化

Oracle Site Guardはサイト・レベルで動作するので、アプリケーション、ミドルウェアおよびデータベースなどの個々のサイト・コンポーネントに対して面倒な障害時リカバリを手動で実行する必要がなくなります。本番サイト全体のトラフィックは、単一の操作でスタンバイ・サイトにリダイレクトできます。

ヒューマン・エラーの削減

障害時リカバリは、多くの緻密で相互依存するプロシージャの複雑な編成を伴います。Oracle Site Guardでは、これらのプロシージャが自動化および順序付けされるので、人手の介在を必要としない、高速でシームレスな障害時リカバリ操作をサイト全体で実現できます。

柔軟かつカスタマイズ可能

Oracle Site Guardは、障害時リカバリ計画をカスタマイズおよびチューニングできるため、あらゆるエンタープライズ・デプロイメントでの使用に適用しています。Oracle Site Guardには、操作をカスタマイズし、エラーを処理するためのメカニズムが用意されています。

特別なスキルが不要

Oracle Site Guardのオペレータと管理者には、データベース、アプリケーションおよびストレージ・レプリケーションなどの領域での特別な知識またはドメインの専門知識は不要です。Oracle Site Guardを使用することにより、本番サイトに影響を与えることなく、障害時リカバリの準備状況を継続して監視できます。

1.3 このリリースの新機能

このリリースでは、次の新機能が提供されています。

事前チェックのカスタマイズ

独自のカスタム事前チェック・スクリプトを追加して、Oracle Site Guardで実行される事前チェックおよびヘルス・チェックを拡張します。この機能を使用して、操作計画に先行する事前チェックおよびヘルス・チェックをカスタマイズおよび改善します。

Oracle Enterprise Managerのソフトウェア・ライブラリへのユーザー・スクリプトの追加

独自のスクリプトをOracle Enterprise Managerのソフトウェア・ライブラリに追加し、Oracle Site Guardワークフローで使用します。これはOracle Site Guardの機能を活用して実行時にスクリプトを自動的にデプロイするため、実行する必要があるホストでスクリプトを手動で事前にデプロイする必要がなくなります。

スクリプト実行用のカスタム資格証明の構成

構成されたスクリプトを実行するための代替セットの資格証明を構成します。これにより、スクリプト・ホストに構成された資格証明と異なる資格証明を使用してスクリプトを実行できます。

スクリプトへのパラメータとしての資格証明の指定

構成されたスクリプトのパラメータとして1つ以上の資格証明を指定します。これにより、スクリプトで追加の認証機能を実行する必要がある場合に構成されたスクリプトに安全に資格証明を渡すことができます。

フェイルオーバー操作中のプライマリ・サイトの停止

Oracle Site Guardを構成して、フェイルオーバー操作中にオプションでプライマリ・サイトを停止します。Oracle Site Guardは、スタンバイ・サイトのフェイルオーバー前にベスト・エフォート原則に基づいてプライマリ・サイト・コンポーネントの停止を試行します。

操作計画のクローニング

「類似作成」機能を使用して、既存の計画をクローニングして新しい操作計画を作成します。特に新しい操作計画が既存の計画またはスクリプトと非常に似ている場合、これによって構成中の時間が削減されます。

構成されたスクリプトのクローニング

「類似作成」機能を使用して、既存のスクリプト構成をクローニングして新しいスクリプトを構成します。特に新しいスクリプト構成が既存のスクリプト構成と非常に似ている場合、これによって構成中の時間が削減されます。

Oracle Fusion Middleware 12cのサポート

Oracle Site Guardを使用して、Oracle Fusion Middleware 12cデプロイメントを保護します。

Oracle Database 12cのサポート

Oracle Site Guardを使用して、Oracle Database 12cデプロイメントを保護します。