distro_const コマンド

distro_const コマンドの完全な構文は、次のとおりです。

Syntax: distro_const build [-v] [-r checkpoint_name] [-p checkpoint_name] [-l] manifest

次のコマンドオプションをレビューします。

表 3-1 distro_const コマンドのオプション

1 ステップでイメージを構築する方法

始める前に

distribution-constructor パッケージをダウンロードし、イメージ用のマニフェストを選択します。必要に応じて、マニフェストをカスタマイズし、カスタムスクリプトを追加します。

1. root の役割になります。
2. 一時停止せずにイメージの完全な構築を実行するには、次のように、オプションを指定せずに distro_const コマンドを使用します。

   # distro_const build manifest

   ---

   注 - build サブコマンドは必須です。

   ---

   manifest は、イメージの青写真として使用するマニフェストファイルの名前に置き換えてください。

   コマンド例を示します。

   # distro_const build /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml

3. ディストリビューションコンストラクタは、イメージに必要なパッケージを取得します。
4. ディストリビューションコンストラクタは、マニフェストファイルで設定される仕様に従ってイメージを構築します。
5. (省略可能) 構築が完了したら、構築プロセスで報告するログファイルを参照できます。

   構築出力には、ログファイルの場所が表示されます。

段階的にイメージを構築する方法

distro_const コマンドには、構築するイメージのファイル、パッケージ、スクリプトなどのチェックやデバッグを行うために、イメージ生成プロセスのさまざまな段階で構築プロセスを停止および再開するためのオプションが用意されています。このプロセスでは、次に説明する基本的な手順に従って、distro_const コマンドで指定できるチェックポイントオプションを使用します。

1. root の役割になります。
2. イメージを構築する前に、構築を一時停止または再開できる有効なチェックポイントを確認します。

   # distro_const build -l manifest.xml

   ---

   注 - build サブコマンドは必須です。

   ---

   このコマンドを実行すると、イメージの構築を一時停止または再開できる有効なチェックポイントが表示されます。このコマンドによって表示されたチェックポイント名を、他のチェックポイント処理コマンドオプションの有効な値として使用してください。

   たとえば、次のコマンドでは、dc_livecd.xml という名前のマニフェストファイルを指定して、使用可能なチェックポイントを確認します。

   # distro_const build -l /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml

   このコマンドを実行すると、有効なチェックポイントが表示されます。たとえば、チェックポイントには次のものが含まれている可能性があります。

   Checkpoint        Resumable Description
   --------------    --------- -------------
   transfer-ips-install X Transfer package contents from IPS
   set-ips-attributes   X Set post-installation IPS attributes
   pre-pkg-img-mod      X Pre-package image modification
   ba-init                Boot archive initialization
   ba-config              Boot archive configuration
   ba-arch                Boot archive archiving
   grub-setup             Set up the GRUB menu
   pkg-img-mod            Package image area modifications
   create-iso             ISO image creation

   ---

   注 - このサンプルコマンド出力の「Resumable」列の「X」は、そのチェックポイントから構築を再開できることを示します。

   ---

3. イメージを構築し、指定されたチェックポイントで構築を一時停止します。

   # distro_const build -p checkpoint_name manifest

   ---

   注 - build サブコマンド、および checkpoint_name と manifest フィールドは必須です。

   ---

   たとえば、次のコマンドは、イメージの構築を開始し、ba-arch でイメージ領域が変更される前に構築を一時停止します。

   # distro_const build -p ba-arch /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml

4. 指定されたチェックポイントからイメージの構築を再開します。

   # distro_const build -r checkpoint_name manifest

   ---

   注 - 指定するチェックポイントは、前に構築の実行を停止したチェックポイント、またはそれ以前のチェックポイントにしてください。それより後のチェックポイントは無効です。checkpoint_name と manifest フィールド、および build サブコマンドは必須です。

   ---

   たとえば、次のコマンドは、 ba-arch ステージでイメージの構築を再開します。

   # distro_const build -r ba-arch /usr/share/distro_const/dc_livecd.xml

   ---

   注 - build コマンドでは、一時停止オプションと再開オプションを組み合わせることができます。

   ---

5. (省略可能) 構築が完了したら、構築プロセスで報告するログファイルを参照できます。

   構築出力には、ログファイルの場所が表示されます。