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Oracle Solaris の管理: 一般的なタスク     Oracle Solaris 11 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Oracle Solaris のコマンドに関する情報の検索

2.  ユーザーアカウントとグループの管理 (概要)

ユーザーアカウントとユーザーグループの新機能

Solaris 管理コンソールのサポートの削除

デフォルトのパスワードハッシュ生成アルゴリズム

ユーザーアカウントとグループとは

ユーザーアカウントの構成要素

ユーザー (ログイン) 名

ユーザー ID 番号

大きな数値のユーザー ID とグループ ID の使用

UNIX グループ

ユーザーパスワード

ホームディレクトリ

ネームサービス

ユーザーの作業環境

ユーザー名、ユーザー ID、グループ ID の割り当てのガイドライン

ユーザーアカウントとグループ情報の格納場所

passwd ファイルのフィールド

デフォルトの passwd ファイル

shadow ファイルのフィールド

group ファイルのフィールド

デフォルトの group ファイル

ユーザーアカウントとグループアカウントの管理用コマンド行ツール

ユーザーの作業環境のカスタマイズ

サイト初期設定ファイルの使用方法

ローカルシステムへの参照を避ける

シェル機能

bash および ksh93 シェルの履歴

bash および ksh93 のシェル環境変数

Bash シェルのカスタマイズ

MANPATH 環境変数について

PATH 変数

パスの設定のガイドライン

ロケール変数

デフォルトのファイルアクセス権 (umask)

ユーザー初期設定ファイルのカスタマイズ

3.  ユーザーアカウントとグループの管理 (手順)

4.  Oracle Solarisシステムのブートとシャットダウン

5.  Oracle Configuration Manager の操作

6.  サービスの管理 (概要)

7.  サービスの管理 (手順)

8.  障害管理の使用

9.  システム情報の管理 (手順)

10.  システムプロセスの管理 (手順)

11.  システムパフォーマンスの監視 (手順)

12.  ソフトウェアパッケージの管理 (手順)

13.  ディスク使用の管理 (手順)

14.  システムタスクのスケジュール設定 (手順)

15.  CUPS を使用したプリンタの設定と管理 (手順)

16.  システムコンソール、端末デバイス、および電源サービスの管理 (手順)

17.  システムクラッシュ情報の管理 (手順)

18.  コアファイルの管理 (手順)

19.  システムおよびソフトウェアのトラブルシューティング (手順)

20.  その他各種のシステムおよびソフトウェアの トラブルシューティング (手順)

索引

ユーザーアカウントとグループ情報の格納場所

ユーザーアカウントとグループ情報は、サイトの方針に応じて、次のようにローカルシステムの /etc ファイル、ネームサービス、またはディレクトリサービスに格納されます。


注 - 混乱を避けるために、ユーザーアカウントとグループ情報の格納場所は、「データベース」、「テーブル」、「マップ」という 3 種類の呼び方ではなく、単に「ファイル」と呼びます。


ほとんどのユーザーアカウント情報は、passwd ファイルに格納されます。パスワード情報は次のように格納されます。

パスワード有効期限は、LDAP を使用するときは利用できますが、NIS を使用するときは利用できません。

NIS および files の場合、グループ情報は group ファイルに格納されます。LDAP の場合、グループ情報は group コンテナに格納されます。

passwd ファイルのフィールド

passwd ファイルの各フィールドはコロンで区切られ、次のような情報が入っています。

username:password:uid:gid:comment:home-directory:login-shell

例:

kryten:x:101:100:Kryten Series 4000 Mechanoid:/export/home/kryten:/bin/csh

passwd ファイルのフィールドの完全な説明については、passwd(1) のマニュアルページを参照してください。

デフォルトの passwd ファイル

デフォルトの passwd ファイルには、標準のデーモン用のエントリが入っています。デーモンとは、通常ブート時に起動され、システム全体で有効な操作 (印刷、ネットワーク管理、ポートの監視など) を実行するプロセスのことです。

root:x:0:0:Super-User:/root:/usr/bin/bash
daemon:x:1:1::/:
bin:x:2:2::/usr/bin:
sys:x:3:3::/:
adm:x:4:4:Admin:/var/adm:
lp:x:71:8:Line Printer Admin:/:
uucp:x:5:5:uucp Admin:/usr/lib/uucp:
nuucp:x:9:9:uucp Admin:/var/spool/uucppublic:/usr/lib/uucp/uucico
dladm:x:15:65:Datalink Admin:/:
netadm:x:16:65:Network Admin:/:
netcfg:x:17:65:Network Configuration Admin:/:
smmsp:x:25:25:SendMail Message Submission Program:/:
listen:x:37:4:Network Admin:/usr/net/nls:
gdm:x:50:50:GDM Reserved UID:/var/lib/gdm:
zfssnap:x:51:12:ZFS Automatic Snapshots Reserved UID:/:/usr/bin/pfsh
upnp:x:52:52:UPnP Server Reserved UID:/var/coherence:/bin/ksh
xvm:x:60:60:xVM User:/:
mysql:x:70:70:MySQL Reserved UID:/:
openldap:x:75:75:OpenLDAP User:/:
webservd:x:80:80:WebServer Reserved UID:/:
postgres:x:90:90:PostgreSQL Reserved UID:/:/usr/bin/pfksh
svctag:x:95:12:Service Tag UID:/:
unknown:x:96:96:Unknown Remote UID:/:
nobody:x:60001:60001:NFS Anonymous Access User:/:
noaccess:x:60002:60002:No Access User:/:
nobody4:x:65534:65534:SunOS 4.x NFS Anonymous Access User:/:
ftp:x:21:21:FTPD Reserved UID:/:
dhcpserv:x:18:65:DHCP Configuration Admin:/:
aiuser:x:60003:60001:AI User:/:
pkg5srv:x:97:97:pkg(5) server UID:/:

表 2-3 デフォルトの passwd ファイルのエントリ

ユーザー名
ユーザー ID
説明
root
0
スーパーユーザーアカウント用に予約済み
デーモン
1
ルーチンシステムタスクに関連するシステム包括デーモン
bin
2
ルーチンシステムタスクを実行するシステムバイナリの実行に関連する管理デーモン
sys
3
システムのログの記録や一時ディレクトリのファイルの更新に関連する管理デーモン
adm
4
システムのログの記録に関連する管理デーモン
lp
71
ラインプリンタデーモン用に予約済み
uucp
5
uucp 関数に関連するデーモンに割り当てられる
nuucp
9
uucp 関数に関連する別のデーモンに割り当てられる
dladm
15
データリンク管理用に予約済み
netadm
16
ネットワーク管理用に予約済み
netcfg
17
ネットワーク構成管理用に予約済み
smmsp
25
Sendmail メッセージ送信プログラムデーモンに割り当てられる
listen
37
ネットワークリスナーデーモンに割り当てられる
gdm
50
GNOME ディスプレイマネージャーデーモンに割り当てられる
zfssnap
51
自動スナップショット用に予約済み
upnp
52
UPnP サーバー用に予約済み
xvm
60
xVM ユーザー用に予約済み
mysql
70
MySQL ユーザー用に予約済み
openldap
75
OpenLDAP ユーザー用に予約済み
webservd
80
WebServer アクセス用に予約済み
postgres
90
PostgresSQL アクセス用に予約済み
svctag
95
Service Tag Registry アクセス用に予約済み
unknown
96
NFSv4 ACL のマップ不能なリモートユーザー用に予約済み
nobody
60001
NFS 匿名アクセスユーザー用に予約済み
noaccess
60002
No Access ユーザー用に予約済み
nobody4
65534
SunOS 4.x NFS 匿名アクセスユーザー用に予約済み
ftp
21
FTP アクセス用に予約済み
dhcpserv
18
DHCP サーバーユーザー用に予約済み
aiuser
60003
AI ユーザー用に予約済み
pkg5srv
97
pkg(5) 集積サーバー用に予約済み

shadow ファイルのフィールド

shadow ファイルの各フィールドはコロンで区切られ、次のような情報が入っています。

username:password:lastchg:min:max:warn:inactive:expire

デフォルトのパスワードハッシュ生成アルゴリズムは SHA256 です。ユーザーのパスワードハッシュは次のようになります。:

$5$cgQk2iUy$AhHtVGx5Qd0.W3NCKjikb8.KhOiA4DpxsW55sP0UnYD

shadow ファイルのフィールドの完全な説明については、shadow(4) のマニュアルページを参照してください。

group ファイルのフィールド

group ファイルの各フィールドはコロンで区切られ、次のような情報が入っています。

group-name:group-password:gid:user-list

例:

bin::2:root,bin,daemon

group ファイルのフィールドの完全な説明については、group(4) のマニュアルページを参照してください。

デフォルトの group ファイル

デフォルトの group ファイルには、システム全体に有効な操作 (印刷、ネットワーク管理、電子メールなど) をサポートする次のようなシステムグループが記述されています。これらのグループのほとんどは、対応するエントリが passwd ファイルに存在します。

root::0:
other::1:root
bin::2:root,daemon
sys::3:root,bin,adm
adm::4:root,daemon
uucp::5:root
mail::6:root
tty::7:root,adm
lp::8:root,adm
nuucp::9:root
staff::10:
daemon::12:root
sysadmin::14:
games::20:
smmsp::25:
gdm::50:
upnp::52:
xvm::60:
netadm::65:
mysql::70:
openldap::75:
webservd::80:
postgres::90:
slocate::95:
unknown::96:
nobody::60001:
noaccess::60002:
nogroup::65534:
ftp::21
pkg5srv::97:

表 2-4 デフォルトの group ファイルのエントリ

グループ名
グループ ID
説明
root
0
スーパーユーザーのグループ
other
1
オプションのグループ
bin
2
システムバイナリの実行に関連する管理グループ
sys
3
システムのログの記録や一時ディレクトリに関連する管理グループ
adm
4
システムのログの記録に関連する管理グループ
uucp
5
uucp 関数に関連するグループ
mail
6
電子メールのグループ
tty
7
tty デバイスに関連するグループ
lp
8
ラインプリンタのグループ
nuucp
9
uucp 関数に関連するグループ
staff
10
一般的な管理グループ
デーモン
12
ルーチンシステムタスクに関連するグループ
sysadmin
14
システム管理者にとって有用な管理グループ
smmsp
25
Sendmail メッセージ送信プログラム用のデーモン
gdm
50
GNOME ディスプレイマネージャーデーモン用に予約されたグループ
upnp
52
UPnP サーバー用に予約されたグループ
xvm
60
xVM ユーザー用に予約されたグループ
netadm
65
ネットワーク管理用に予約されたグループ
mysql
70
MySQL ユーザー用に予約されたグループ
openldap
75
OpenLDAP ユーザー用に予約済み
webservd
80
WebServer アクセス用に予約されたグループ
postgres
90
PostgresSQL アクセス用に予約されたグループ
slocate
95
Secure Locate アクセス用に予約されたグループ
unknown
96
NFSv4 ACL のマップ不能なリモートグループ用に予約されたグループ
nobody
60001
匿名の NFS アクセス用に割り当てられたグループ
noaccess
60002
あるアプリケーションを経由するが実際にログインをせずに、システムにアクセスする必要があるユーザーまたはプロセスに割り当てられるグループ
nogroup
65534
既知のグループのメンバーでないユーザーに割り当てられるグループ
ftp
21
FTP アクセス用に割り当てられるグループ
pkg5srv
97
pkg(5) 集積サーバーに割り当てられるグループ